人は何かを背負った時、初めて目の前の頂に畏れを抱き、それでもその頂へ辿り着こうとする。青赤のDNAを数多くの仲間から託され、火の国で未知なる世界へ誘ってくれた先達との邂逅を経たその男は、背負うものの大きさを感じつつ、今はまだ見ぬ頂へと続く道程をしっかりと見据え始めている。橋本拳人。22歳。無限の可能性を秘めた“拳う”男が語るPre-match Words。

Q:もうリーグ戦はラスト1試合になりましたが、チームの現在の状況はいかがですか?

A:初めての優勝争いになっていますけれども、特別な感じはなく、常に目の前の試合を勝ちに行こうという雰囲気で、とても良い雰囲気で練習に臨めているかなと思いますね。

Q:ご自身のコンディションやパフォーマンスという意味ではいかがですか?

A:今年はずっと自分自身の中ではコンディションが良くて、それが継続して1年間良いコンディションの中でプレーできているなと思いますし、ここ最近ではゴール前に絡む機会が自分の中で意識して入って行けていますし、そういう部分でも調子は良いかなと思います。

Q:最近で言うと天皇杯でとんでもないゴールを決められましたが、あのゴールに関してはいかがですか?

A:そうですね。もう一生に一度というか(笑)、次に同じ場面があっても打たないと思いますし、何で自分で打ったのかもわからない、本当に夢のようなゴールでした。

Q:打った感触みたいなものは覚えていますか?

A:いや、あまり良い所に当たったイメージはなくて、気付いたらシュートを打っていて、気付いたら入っていた、みたいな感じなので、ちょっと不思議な感覚でしたね。

Q:そういうゴールって今までもありましたか?

A:あの松本戦のゴールも初出場でしたし、何か常に緊張していた中でああいうプレーも出て、あの時とちょっと似た感じというか、あの時も不思議な感覚でしたね

Q:特に今回は味スタでの初ゴールということもあって、その感慨深さもありましたか?

A:そうですね。ずっと「味スタで決めたい」と思っていましたし、平日ですけどファン・サポーターの方もたくさん来ていたので、そのファン・サポーターの方の前でゴールを決められたというのは凄く嬉しかったですし、ヒーローインタビューも初めてやって、いつも武藤選手のインタビューばかりを見ていたので(笑)、まさか自分がやれるとは思っていなかったので、凄く嬉しかったです。

Q:ご自身ではずっとコンディションが良いという感覚がある中で、ファーストステージはなかなか出場機会がなかったと思いますが、そういう時期はどういうことを考えて日々の練習に取り組まれていましたか?

A:本当に毎日の練習でアピールに必死でしたし、本当に死に物狂いで毎日の練習に取り組んでいました。その中でいざチャンスをもらった時に良いプレーをできなければ、チャンスは1回しかないと思っていましたし、その1回のために日々自分に厳しく、腐ることはなく、毎日トレーニングできていたなと思いますね。

Q:約2シーズン熊本に行かれていた中で、前任のポポヴィッチ監督と今のフィッカデンティ監督はスタイルで言うと真逆くらいの違いがあったと思いますが、そういう部分でFC東京のサッカーにアジャストするのが難しかった部分もありましたか?

A:守備が堅いというイメージで東京に戻ってきましたし、その中で自分は「守備が得意だ」と思っていたので、「自分の良さを活かせるかな」と思ってシーズンに入ったんですけど、まだまだ自分の中でも守備に対する意識が甘いなと思いました。シーズンの最初の方で監督に色々教えてもらった中で「まだまだ自分は守備も未熟だったんだな」と気付かされて、戸惑いは少しありましたけど、毎日の練習で監督が言うことを常に頭に入れていましたし、少し時間が掛かりましたけど、今ではもうしっかりと頭に入っているので、凄く自分にとってプラスになっているシーズンですね。

Q:あの15節を迎えるまではベンチ入りも1試合だけという状況で、それでも練習の中ではある程度「やれるな」という手応えは掴んでいましたか?

A:いや、正直半信半疑というか、常に「出たらできるぞ」というのは言い聞かせていましたけど、「実際に出たらどうなのか」というのは不安な気持ちもありましたね。

Q:そういう時って何が自分を一番支えていましたか?

A:やっぱり応援してくれる人たちというのは、両親を始め、今まで一緒にサッカーをやってきた仲間だったり、もちろん東京のファン・サポーターもそうですけど、熊本で応援してくれたサポーターや、そういう支えてくれている人たちに「プレーで恩返しをしたい」という気持ちは常にあったので、その気持ちは常にありましたね。

Q:そんな中でファーストステージ15節の松本戦で初めてスタメンとなって、その試合でいわゆる“結果”を出したと思うんですけど、今から振り返ってみてあの試合はいかがでしたか?

A:思ったよりやれたというか、試合の入りはちょっとフワフワしたというか、少し緊張していて「大丈夫かな?」という感じでしたけど、点を決めてからも落ち着いてプレーできていましたし、その日まで練習で意識していたことだったり、「出たらやってやろう」と思っていたプレーもある程度できたなというのもあって、自信はあの試合で付きましたね。

Q:やっぱり試合に出る前って緊張しましたか?

A:そうですね。もう本当にこれがラストチャンスという気持ちで臨みましたし、「これをやらなきゃ(もうチャンスは)ないな」という感じだったので、もう吐きそうでしたね(笑)

Q:ゴールはちょっとフォワードっぽいというか、ニアサイドでうまく合わせましたが、あのゴールを振り返っていただけますか?

A:監督にもコーチにも「どんどんクロスに入って行け」というのは言われていましたし、2列目からの飛び出しというのは自分の武器だと思っていた中で、太田選手が持った瞬間に「絶対に良いボールが来る」と思ったので、突っ込んだという感じですね。

Q:入った瞬間はどうでしたか?

A:いや、覚えていないですね(笑)
本当に真っ白になったというか、嬉しさが凄かったですね。本当に泣きそうになるくらいというか、こみ上げてくる感情がたくさんあって。でも、切り替えてすぐに次のプレーに入りました。

Q:そのゲーム以降も途中出場はありましたが、完全にレギュラーを獲るまでには至らず、セカンドステージも試合に出たり出なかったりという期間が長かったと思いますが、その期間というのはどういう風にトレーニングへ臨んでいましたか?

A:またチャンスをもらった時に結果を出せるようにという風に常に考えていました。途中出場が結構多く、勝っている時に出ることが多かったので、守備のポジショニングだったり、相手のサイドにしっかり蓋をするとか、新たな自分のプレースタイルを練習中に身に付けることを意識しました。映像もたくさん見ましたし、サイドハーフで出ることも多くて、特に新たな仕事というか、クローザー的なポジションだったので、しっかり100パーセントでその役割を果たせるようにというのは、常に意識して練習に臨んでいましたね。

お知らせ

FC東京 橋本拳人選手

◆ 2015 J1 2ndステージ 第17節
11月22日 (日) 午後1:20〜 FC東京 vs. サガン鳥栖 J SPORTS 3
11月22日 (日) 午後1:20〜 ヴァンフォーレ甲府 vs. 清水エスパルス J SPORTS 4
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