PP:ダブルツイストとトリプルツイストの間にある壁は大きいですか?

市橋:すごく大きいと思います。1回転増やすということは高さも増やさなきゃいけないし、パートナーの回転速度も速くしなきゃいけないし、タイミングも完璧ではないとできないと思うので、ダブルより全然難しそうです。

PP:そこから4回転にするのは考えられますか?

市橋:そうですね(笑)テレビで観ていて、回転速度も……高さもすごいです!どうやってあそこまで上がるのか。いつかはできるようになりたいですけど、今は全然考えられないです。

PP:このツイストが好きという選手はいますか?

市橋:中国選手ってすごくツイストが高いじゃないですか。中国ペア全体のツイストが大好きです。

ペアエレメンツのやり方(2)デススパイラル

PP:イギリスのアマニ・ファンシー選手が「自分がやってみてデススパイラルがどうして Death と言われるのかが分かった」とおっしゃっていました。女性が体を硬くしてアーチ状にキープするのがきついそうです。男性にとってデススパイラルの一番 Death な部分はどこですか?

市橋:英語で”死”という意味じゃないですか。練習しているときに足が抜けてしまうときがあって、手が下がって女性が頭を打ってしまうことがありました。これが最悪の場合死に繋がるかもしれないと思ったら、怖い技だなと思います。

PP:男性が膝を深くしすぎて転倒してしまうことがあるじゃないですか。そういうことはありましたか?

市橋:何度かありましたね。

PP:今シーズンはショートプログラムの必須要素がバックアウトのデススパイラルで、バックアウトは一番難しいと言われていますが、ご自分でされてみていかがでしたか?

市橋:練習してるんですけどやっぱり難しすぎます。フォアインはコツを掴んだのもあって、今では全然普通にスーってできるんですけど、アウトはやっぱり女性の姿勢も高くなってしまいます。インよりアウトの方が女性の足が抜けやすいので、カーブを急にしすぎてもいけないし、回転速度が遅すぎても間に合わなくなってしまうので、今はすごく練習をしています。

PP:ご自分で腰を落として回す難しさはどうですか?

市橋:結構、形にはなっていると思います。

ペアエレメンツのやり方(3)スロージャンプ

PP:上手くいくスロージャンプと失敗してしまうスロージャンプは投げた瞬間に分かりますか?

市橋:分かりますね。カーブが跳べてるときと違ったり、投げるタイミングや飛ばす方向がズレたなと思ったら失敗していますね。

PP:マキシム・トランコフ選手が「スロージャンプの失敗は全て男の責任だ!」とおっしゃっていたことがあるんですけど、スローにおいて、男子選手の負う責任の大きさを感じますか?

市橋:女性は男性を信頼して飛ばしてくれるのを待っている状態なので、僕たちはどれだけ女性を跳びやすく飛ばしてあげるかが大事になってきます。

PP:さきほどツイストリフトについてお伺いしたときに男性は女性の足腰を補助するとおっしゃっていましたけど、スロージャンプとツイストリフトだとスロージャンプの方が負う比重は大きくなりますか?

市橋:失敗したら……もう多分、「僕が全部悪い」ぐらいの感じなので。

PP:それでは、トランコフ選手のおっしゃることは

市橋:正しいです。

PP:同じモントリオールで練習しているデュハメル選手やヴァレンティーナ・マルケイ選手のようにソロジャンプが得意な選手は、スロージャンプの軸の作り方が上手だと思われますか?

市橋:軸が細いですよね。回転も速いです。軸がぶれない分、ちょっとバランスを崩して降りてきても立て直せるんです。そういうところを見ると上手いなと思います。

PP:デュハメル選手も軸が曲がっても着氷で立て直すのが上手ですもんね!ソロジャンプとスロージャンプの上手さは比例するということですね。

ペアエレメンツのやり方(4)リフト

PP:今はどの種類のリフトを練習されていますか?

市橋:ハンドトゥハンド(グループ4)とトゥラッソー(グループ5)、スター(グループ3のハンドトゥヒップのリフト)を練習しています。

PP:今シーズンのショートプログラムの必須要素がハンドトゥハンドですよね。ハンドトゥハンドリフトの難しさはどういったところでしたか?

市橋:あまり難しいと思ってはいなくて、今のところはほとんど失敗せずスッと上がるんです。

PP:スターリフトはいかがですか?

市橋:スターは、他のリフトとは、持つところが全然違ってくるので(グループ4もグループ5も両方ハンドトゥハンドのリフト)、バランスが取りにくいです。

PP:トゥラッソーリフトはいかがですか?

市橋:ラッソーは右手を途中まで上げておいて、左手が追いついてきて最後一緒に上げるんです。そのタイミングが少しでもズレたら、右手は伸びきっていて左手だけで上まであげなければいけないので難しいです。無理やり上まであげるので筋肉を使ったり、バランスも取りにくくなっているので大変です。

PP:リフトを練習していて落下させてしまうなど、怖い思いをしたことはありますか?

市橋:今のところはないです。

PP:ラッソーリフトでもリバースラッソーなど難しい種類のものがあるじゃないですか。チャレンジされたことはありますか?

市橋:まだ1回もないです。一緒にモントリオールで練習しているペアは、スッと上まであげちゃっているので、どうやったらそこまで簡単に上げられるのか、動画で撮らせてもらっています。

PP:ご自分の思い描く理想のリフトは?

市橋:マーヴィン選手のリフトが大好きです。すごくスピードが速いところから一瞬で上げてしまって、そこからいろんなリフトをやりながら最後までスピードを保ったまま終わらせる。それがすごいかっこいいし上手いなと思います。僕はまだ全然スピードもそこまで出せないし、上げるのもあそこまで早くはできないので、いつかそのぐらい上手くなりたいなと思います。リフトはしんどい技なんですけど、「いかに楽に見せられるか」が僕は大事かなと思っています。上げてもしんどそうにやっていたら、見ている人からしたら大変そうだなと思われてしまうけど、軽々とやっていたら楽なのかなと思ってもらえる。そういうリフトをしたいです。

PP:トラン選手にリフトについて教えてもらったことはありますか?

市橋:リフトの練習をしていたらマーヴィン選手が声をかけてくれて「もっと腰を落として、もっと深く沈めてから上げた方がいいよ」と言ってくれました。

PP:やはり上手い選手の言うことは違いますか?

市橋:違いますね。分かりやすいです。

PP:エレメンツの中ではリフトが一番体力を消耗しますか?

市橋:そうですね、リフトは一瞬で終わるわけではなく、リンクの端から端までやるのでしんどいです。

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