高校日本一を決める、ウインターカップ決勝戦。そのコート上で明成(高校総体2位=宮城)が誇るシューターは目に涙を浮かべていた。佐藤久夫監督は「泣くな、大丈夫だ!」と言ったが、胸に去来する責任感と不甲斐なさが、涙となってこぼれた。

明成は、第4ピリオドに入っても福岡大大濠(高校総体1位=福岡)にリードを許していた。フリーでシュートを外していた2年生フォワードの三上侑希は、自分自身の役割を思うように果たせず、苦しんでいた。
試合後、福岡大大濠の片峯聡太監督は「我々は、八村君と三上君を徹底的に抑えようというプランの下でやってきた」と第1ピリオドから三上のマークを意識させていたことを明かした。三上はシュートが武器だが、福岡大大濠の鳥羽陽介らのマークに苦しみ、シュートモーションを狙われてスティールされるなどリズムに乗れなかった。第4ピリオドも9本のシュートのうち、成功したのは3ポイント1本のみ。ターンオーバーもあるという散々な内容だった。
三上は「前半は本当に苦しい展開で、自分のシュートもまったく入らなかった。第4ピリオドでノーマークの3ポイントも入らなくて、タイムアウトのときに悔しい部分があって……」とタイムアウト時に涙を見せた理由を話した。

三上は、普段から涙もろいところがあるという。映画やドラマで感動して涙を流すといった話ばかりでなく、子どもの頃は、鬼ごっこで鬼をやり続けるだけでも泣いてしまい、親や友人から「泣き虫」と呼ばわれていたほどだ。
しかし、三上は泣き虫であるだけではなく、バスケの虫でもある。小学生時代、近所の体育館が開放されると、三上は嫌がる親に頼み込んで連れて行ってもらっていた。とにかくシュートを決めるのが好きで、ひたすらシュートを打ち続けたという。泣きながらも、コツコツと着実にプレーの精度を高めてきた三上の努力は、仲間からの絶大な信頼につながった。
佐藤監督は「彼は、実直で何でも手を抜かないで頑張る選手。彼の涙がみんなの頑張りを誘ったような気もする」と言った後に「試合中に泣くっていうのは、ちょっとね」とほほ笑んだ。

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