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「遠藤尚2位表彰台!」
昨季の初戦も3位表彰台だったが、今季のW杯モーグルもまた、遠藤尚が好調のスタートを切った。
12月13日に行われた'15季W杯第1戦は、当初のモーグル(シングル戦)からデュアルモーグルへと変更されて行われた。そして決勝は、フィリップ・マーキー(カナダ)と遠藤尚が進出。勝負は18対17のスコアで決した。
点差が示す通りほぼ互角のバトルであり、遠藤の勝ちと見た人も少なくなかった。
細かな得点を見ると、ターンジャッジ4人、エアジャッジ2人、スピードジャッジ1人のすべてが3対2という分配だった。ターンは遠藤支持もフィリップ支持も2人ずつ。スピードは先着した遠藤の勝ち。ところが、2人ともフィリップ支持だったエアの差で敗れた形だ。
今回の遠藤の注目すべき点はスピードだ。1回戦と2回戦は相手のミスを誘い圧勝。準々決勝から決勝まではすべて先着。誰にも先にゴールを切らせなかった。
サイドバイサイドの激しいスピードの中でも崩れなかったのは、大きな収穫だ。自分の自信にもジャッジの評価アップにもつながるであろう。今季こそ初優勝をする、大きな予感をもたらす初戦となった。
またラウンド16では、西伸幸が王者ミカエル・キングスベリー(カナダ)に競り勝った。この対戦も全ジャッジが3対2と得点を振り分ける接戦だったが、ターン4人とスピードで西に軍配。トータルは西が19点、ミックが16点。王者の出鼻をくじいたのだった。
デュアルモーグルは近年、「予選シングル→決勝デュアルのトーナメント」というのが基本だった。それが、この'5季W杯第1戦は、「全選手によるデュアルのトーナメント」というかつての主流スタイルで行われた。
西は世界選手権デュアルで2度メダルを獲得している。並んで滑るバトルなら、王者にだって負けないことを証明したのだ。このスタイルでの試合が増えるなら、29歳ベテランの力はなおさら発揮されると思われる。
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