U−21日本代表が準々決勝でホスト国・韓国に敗れて8強止まりに終わったことで、なでしこジャパンに対するアジア大会2連覇への期待は高まった。そんな中、日本女子代表は1日、仁川・文鶴スタジアムで北朝鮮とのファイナルに挑んだが、パワーと高さに優れる北朝鮮に序盤から押し込まれ、セットプレーとカウンターからの2発でまさかの3失点。今大会開幕の中国戦からヨルダン、チャイニーズ・タイペイ、香港、ベトナムと5試合無失点で来た守備がズタズタに崩され、2010年アジア競技大会(広州)に続く連覇の夢は脆くもついえた。

指揮を執る佐々木則夫監督はこの日、2011年FIFA女子ワールドカップ(ドイツ)制覇を経験しているGK海堀あゆみ(INAC神戸)、センターバックの岩清水梓(日テレ)、ボランチの阪口夢穂(日テレ)、宮間あや(岡山湯郷)、2列目の川澄奈穂美(INAC神戸)、FW高瀬愛実(INAC神戸)の6人を送り出し、満を持して勝ちにいったはずだった。

けれども、「ここまでラクに決勝まで来れているので、逆に心配なところがある。決勝に向けて頭と感覚を切り替えないといけない」と阪口が懸念していた通り、なでしこは北朝鮮の凄まじい迫力に対応しきれなかった。前半立ち上がりから主導権を握られ、開始12分にキム・ユンミ(12番)が挙げた先制点の場面もマークについていた阪口が寄せきれず、カバーリングに行った岩清水もクリアできずに足に当たってゴールに入ってしまった。追加点を後半開始早々の7分に取られたのも痛かった。0−1で前半を折り返したことで、日本は後半から宮間のポジションを上げて、前がかりになって攻めに出た。その矢先に背後を突かれて鋭いカウンターからエースFWラ・ウンシム(10番)に2点目を叩き込まれたのだ。体調不良の状態で今大会を迎え、出場時間が短かった岩清水も本調子ではなかったのだろうが、裏を取られて懸命に走っても追いつけなかったのが悔やまれる。

その後、なでしこは臼井理恵(浦和)のサイドチェンジに反応した川澄のクロスに飛び込んだ高瀬がスルーし、ファーからフリーで走りこんだ宮間が1点を返すことに成功する。ようやくチーム全体に希望が見えてきたが、そこで畳みかけられないのが厳しかった。前線はスタメン出場した高瀬と増矢理花(INAC神戸)のコンビから、菅澤優衣香(千葉)と高瀬の高さのあるコンビに変わっていたが、単純なクロスを入れても相手の長身最終ラインに跳ね返されるばかり。ここに大儀見優季(チェルシー)がいれば、自ら工夫を凝らしてタメを作ったり、強引な突破を仕掛けたりできるのだろうが、今回のFW陣はそこまで個人能力が高くない。5月のAFC女子アジアカップ(ベトナム)の時もそうだったが、前線の大儀見依存の高さを再認識させられる状況だった。

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