4月22日、マンチェスター・ユナイテッドはデイビッド・モイーズ監督を解任した。同日の午前8時過ぎ、最高経営責任者のロバート・ウッドワードがキャリントンの練習場でモイーズと面談。グレイザー・ファミリーの決定を伝えると、モイーズは素直に受け入れたという。すでに覚悟ができていたのか、私物を整理した後、スタッフ、選手に挨拶し、穏やかな表情でキャリントンを後にしたそうだ。

51とおりものスタメンは、暗中模索以外の何ものでもなかった。チーム状態が改善の兆しすら見えないにもかかわらず、イタリアやドイツなどで新戦力を物色した厚顔無恥は、選手の不評を買うだけだった。

19シーズンぶりにチャンピオンズリーグ出場権を失い、ホームゲームの成績は過去10年でワースト。マージーサイドの2チームと怨敵マンチェスター・シティにダブルを食らい、プレミアリーグでは最少勝点…。モイーズは負の想い出だけを無造作に残し、ユナイテッドを去っていった。

さて、後任はライアン・ギグス“暫定”監督である。アンダー19のコーチから昇格したニッキー・バットを副官に据え、残り3試合に名門の意地を見せる。

ただ、来シーズンもギグス体制を継続するわけではないだろう。いずれは監督の椅子が用意されている功労者といっても、1シーズンでチャンピオンズリーグ出場権を奪還するミッションを託すのは酷だ。なにしろ彼は、監督として未知数である。

したがって即効性のある人物に来シーズンを委ね、その後にギグス、もしくはガリー・ネビルなど、ユナイテッドのレジェンドが監督に就任する流れがベターであり、サポーター間でも支持されるに違いない。

同じOBでもロラン・ブランはパリ・サンジェルマンで“お飾り”に過ぎず、一部で待望論がわき上がったロイ・キーンは、ドレッシングルームでも闘いたがる。

もちろん、外部からの招聘も考えられるが、現時点で最有力とされるルイス・ファンハールは敵を作りやすい性格で、ディエゴ・シメオネは英語力が不安だ。『ガーディアン』のアンケートで一番人気となったユルゲン・クロップは、ボルシア・ドルトムントを離れる理由がない」とにべもなかった。

こうした状況を踏まえ、なおかつ強化担当部門の政治力不足も考慮すると、ひとりの男がクローズアップされる。マーケットに大きな影響力を持ち、ワールドカップ期間中でも大胆な交渉が可能にするあの男が……。

年齢的な問題はある。でん部の膿瘍が悪化するかもしれない。しかし、任期を一年に限定するなら、チャンピオンズリーグ出場権奪還のみを目標とするなら、あの男が適任だ。

サー・アレックス・ファーガソン─。モイーズを推薦した責任を取るため、ふたたび泥をかぶる覚悟を決めたとしても、決して不思議ではない。彼は、生来の負けず嫌いである。

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粕谷 秀樹
月刊ワールドサッカーダイジェスト初代編集長を務めた。海外サッカーの解説者としても活躍。

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