マルワン・フェライニ(マンチェスター・ユナイテッド/ベルギー代表)の情報が錯綜している。

「ワールドカップ予選のクロアチア戦、ウェールズ戦に出場した後に手術。復帰は12月初旬の見込み」「添え木を当ててプレーを続行する。手術は12月の予定」

いずれにせよ、チャンピオンズリーグ第2節のシャフタール・ドネツク戦で痛めた手首の靭帯は思わしくなく、仮にプレーできるとしても、支障はきたすに違いない。この結果、ユナイテッドの中盤センターには、昨シーズン同様の問題が浮上してきた。

安定しているのはマイケル・キャリックただひとりで、トム・クレバリー、アンデルソン、フィル・ジョーンズは首脳陣の信頼を得るには至っていない。ライアン・ギグスは左ウイングが本職だ。

やはり、夏のマーケットで中盤センター(もちろんセンターバックも!)を補強できなかったダメージは大きい。フェライニひとりではあまりにも少なすぎる。

しかし、攻撃側のタレントを有効活用できていないことも、ユナイテッドが不振に陥った要因のひとつである。

デイビッド・モイーズ監督は、ハードワークとカウンターをメインプランとし、アントニオ・バレンシアを重宝してきた。たしかに彼はよく走り、よく闘う。

ただ、クロスの精度が低く、はじめに突破ありきの発想も、相手にすれば読みやすい。守備面の貢献は高く評価できるとしても、攻撃のバリエーションは単調だ。アシュリー・ヤング、ダニー・ウェルベックも同様で、できることが限られている。

モイーズ監督は、人選を改めた方がいい。

プレミアリーグ第7節のサンダーランド戦で2ゴールを決めたアドナン・ヤヌゼイは、ウェイン・ルーニー、ロビン・ファンペルシの二枚看板にも遠慮せず、やや強引とも思えるドリブルで仕掛けたり、数的不利でもマーカーを引きつけてからパスを出したり、非凡なセンスを披露していた。

現時点では首脳陣にアピールできていない香川真司も、ファイナルサードにおける創意工夫では定評がある。ルーニーとの相性も非常にいい。

したがって、香川とヤヌゼイ、さらに類稀な得点感覚を誇るハビエル・エルナンデスにもバレンシアと同様のチャンスを与え、守りの不安を攻撃力で解消するプランを一考すべきではないだろうか。

モイーズ監督は「コンディションのよしあし」を頻繁に口にするが、試合に起用しなければ、心身ともに実戦モードを迎えることは不可能だ。交代枠を余らせ、香川やヤヌゼイ、エルナンデスを投入する機会を今後も失い続けると、せっかくの戦力が無意味になる。

フェライニのコンディションが悪く、最終ラインも不安定ないま、攻撃力の有効活用こそがモイーズ監督の最優先課題だ。ベンチに腰を下ろし、両手で顔を覆っている場合ではない。

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粕谷 秀樹
月刊ワールドサッカーダイジェスト初代編集長を務めた。海外サッカーの解説者としても活躍。

お知らせ

ユナイテッドはヤヌゼイ、香川らを有効活用すべし!!
13/14 イングランド プレミアリーグ マンチェスター・ユナイテッド戦 放送予定

10月19日(土)午後10:54〜深夜 01:24 第8節 マンチェスター・ユナイテッド vs. サウサンプトン J SPORTS 4
10月26日(土)午後10:54〜深夜 01:24 第9節 マンチェスター・ユナイテッド vs. ストーク J SPORTS 2
11月02日(土)午後11:54〜深夜 02:24 第10節 フルアム vs. マンチェスター・ユナイテッド J SPORTS 4
11月10日(日)深夜 01:04〜深夜 03:30 第11節 マンチェスター・ユナイテッド vs. アーセナル J SPORTS 4
11月24日(日)深夜 00:54〜深夜 03:30 第12節 カーディフ vs. マンチェスター・ユナイテッド J SPORTS 4
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