日本人サイクルロードレース選手の活躍が、昨今、急速に至極当然のものとなりつつある。2011シーズンも4人の日本人選手が、欧州トップレベルで己の力を尽くした。
欧州プロとして7シーズン目を走った別府史之。2011年はレディオシャックの一員として、日本人としては初めてツール・デ・フランドル&パリ〜ルーベの完走を果たした(同時に5大モニュメント全完走)。5月にはジロ・デ・イタリアで「史上最難関」と謳われた山岳を乗り切った。また全日本選手権では個人タイムトライアルとロードの両種目を制覇し、日本チャンピオンジャージを獲得した。来季2012年は新生グリーンエッジに移籍し、アルデンヌクラシックやジロ・デ・イタリアへの出場を予定している。また2012年夏に開催されるロンドン五輪の男子ロード日本代表候補選手にも内定している。
新城幸也のシーズンは、第31回アジア自転車競技選手権大会のロードレース優勝で始まった。この優勝で日本に五輪枠をもたらし、現在は石垣島出身スポーツマンとして初の五輪出場を目指している。一方で3年連続のツール・ド・フランス出場果たせず、また前大会9位と大活躍した世界選手権では、集団落車に巻き込まれたせいで期待通りの結果を残すことはできなかった。2012年もユーロップカーのメンバーとして、新たな活躍を期す。
4月上旬のレース中に落車し膝を痛めた土井雪広は、日本へ緊急帰国を余儀なくされた。2ヶ月以上に渡って長いリハビリとトレーニングを続け、6月末の日本選手権で無事にレースへと復帰した。さらにはスキル・シマノが招待切符をもぎ取ったブエルタ・ア・エスパーニャに、日本人として初めての出場を果たす。土井本人にとっては初めてのグランツールで、チームメート、マルセル・キッテルの区間勝利にも貢献。マドリードで完走の喜びを味わった。2012年も現チーム(名称は2011年12月時点で1t4i、変更の可能性あり)で、欧州への挑戦を続ける。最大の目標は欧州の拠点から程近い、オランダ・リンブルグ地方で開催される世界選手権だ。
ファルネーゼ・ヴィーニの新メンバーとしてシーズンに乗り出した宮澤崇史は、東日本大震災の直後、ミラノ〜サンレモへの出場を果たす。トップ選手たちのサインを集めた日本国旗と共に黙祷を捧げたあと、果敢にも200kmにわたる大逃げを行った。ツール・ド・ランカウイやツアー・オブ・ターキーでは、新生スプリンター、アンドレア・グアルディーニのトレイン役を務め、何度も勝利をもたらした。世界選手権でも30位と健闘。来季はサクソバンクへ合流し、さらに一段高いレベルでの戦いが待っている。
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。


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