★プレミアリーグ 今週の放送予定

9月13日(土)20:39 リバプール vs. マンチェスターU J sports Plus
9月13日(土)22:54 ブラックバーン vs. アーセナル J sports 2
9月13日(土)25:24 マンチェスターC vs. チェルシー J sports Plus
9月14日(日)21:24 ストークシティ vs. エバートン J sports Plus
9月15日(月)27:54 トッテナム vs. アストンビラ J sports 2

今週末と来週末に開催されるプレミアリーグの試合には、4強対決を含め2週連続して好カードが多い。ご存知の方も多いと思うが、これは、まさに谷間となるミッドウィークに開催されるチャンピオンズリーグと密接に関係している。国内リーグ戦が上位対決でない限り、チャンピオンズリーグの試合の方が相対的にコンペティティブとなる事が多く、また決勝トーナメント出場が義務付けられたチームとなると、グループリーグであっても1試合辺りの金銭的価値もチャンピオンズリーグに軍配があがる為、どうしても国内リーグ戦でのメンバー構成を「落とし」、照準をミッドウィークの試合に合わせざるを得ない状況が作り出される。

しかし、それでは直近のリーグ戦で強豪チームの主力メンバーが温存され、ある種の興醒め的雰囲気がスタジアムやお茶の間に提供されないとも限らないので、各国のリーグの主催者側もそうはさせじ、と視聴者やスポンサーの為にえげつないまでの配慮(?)を示してくれる。即ち、それがチャンピオンズリーグを挟んだ国内リーグの好カードである。この最近の日程の組み方に対するトレンドについては、侃々諤々の議論がなされる余地が広大に残されていると思う。少しでもコンディションの良い状態で、ベストメンバー同士の上位対決が見たいというのは人情である、

がしかし、この作為的日程の是非については、ここでは問わない(でないと中々先へ進めないので)。ただこのトレンドは、グリニッジ天文台から東へ9時間分地球が回転した場所の住民には、実際的に1週間にわたる慢性的な寝不足と、ちょっとしたサッカー的満腹中枢の破壊を意味する、と愚痴めいた事だけ言って先へ進む。尚、今節は、ビッグ4の試合は何れも土曜に開催されるが、これもミッドウィークにチャンピオンズリーグを戦う者への配慮である。

さて、そんな好カード週間のトップバッター(サッカーの原稿を書いていてこの単語はどうなのだろうか)は、いきなりの4強対決となるリバプールとマンチェスター・ユナイテッドの一戦だ。トーレスとジェラードが欠場する可能性が高いリバプールにとって、非常に難しい試合となることは想像に難くない。トーレス不在の中、ロビー・キーンが誰と前線でコンビを組むかが試合の行方を大きく左右するだろう。

実はカイトという選択肢は、そう悪いものではない気がする。カイトとトーレスを比較すると、「気配り」という点ではカイトが勝っており、縦の関係になるにしても、横の関係になるにしても、カイトとコンビを組む方がロビー・キーンにとって仕事をし易い環境になる可能性がある。そのリバプールのホーム、アンフィールドに乗り込むマンチェスター・ユナイテッドは、先々週に行われたUEFAスーパーカップを含め今季の公式戦で未だ1試合2点以上を記録していない。そんな中、満を持して獲得したベルバトフが前線の起爆剤となるか、そもそもいきなりこの試合で起用されるのか、何はともあれ興味深い一戦になることは間違いないだろう。

2試合目は前節、快勝したアーセナルと大敗したブラックバーン、明暗分けた2チームの対戦となる。セスクが復帰し、飛躍的にフットボールのクオリティーが向上したアーセナル。セスク本人のコンディションはまだ万全ではなさそうだが、彼の存在により周りの選手が数プレー先のイメージを共有しながら動けるようになり、結果としてポジショニング(動きの質)が大幅に改善されパスが回るようになった。改めてセスクのアーセナル流パスサッカーに於ける重要性が示された訳だ。

方やブラックバーンだが、前節は「勝負は時の運」的な要因が多い敗戦だっただけに、今後の改善点などを見据える上でポール・インスにとっては悪くない試合だったのではないだろうか。今シーズン初めてとなる4強との対決へ向け、チームを立て直すことができるか、今節もインス監督の手腕とつぶらな瞳に注目だ。

マンチェスター・シティとチェルシーの新興成金対決は、今週末の最注目カードと言えるかもしれない。今夏の移籍市場で因縁を作った者同士が早くも対戦することになった。マーク・ヒューズが早速ロビーニョを起用するか、起用するのであればどのような形でチームに編入するのか、その辺に注目が集まる1戦になる。また、新オーナーがどの程度チーム運営に口出しするのかも今後のこのチームの注目ポイントのひとつ。

対するチェルシーだが、バラックに続き中盤のダイナモであるエッシェンも怪我で離脱してしまい、一過性的ではあるが中盤に深刻な駒不足をきたしている。ミケルを中盤の底に配置し、デコを一列下げるなんていう考え方もあるが、ここの所、そのデコに依存する局面がちらほら見え始めてきているので、ジョー・コールやランパードの動きの質に向上が求められる。

以上の試合が全て同じ日に開催されるのである。なんともボリュームたっぷりな話だ。

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平床 大輔
1976年生まれ。東京都出身。雑文家。1990年代の多くを「サッカー不毛の地」アメリカで過ごすも、1994年のアメリカW杯でサッカーと邂逅。以降、徹頭徹尾、視聴者・観戦者の立場を貫いてきたが、2008年ペン(キーボード)をとる。現在はJ SPORTSにプレミアリーグ関連のコラムを寄稿。