スポーツ科学研究所とは

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【所長】桜井 智野風
(サクライ トモノブ)

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バスケットボールのスポーツ科学一覧

2008年11月03日

『バスケットボールのショット成功率を高めるためには・・・』

地上から3m05cmに位置するバスケットボールのゴールリング。直径は何センチだかご存知でしょうか? あらためて近くで見てみると、その高さに圧倒され、リングサイズがとても小さいと感じられると思います。でも、NBAなどのプロバスケの試合を見ると、その高く小さいリングになぜかとても簡単そうにシュートが入っています。それには何か秘密があるのでしょうか? 今回は、ショットの成功率をあげるための方法の一つを紐解いていきたいと思います。

意外と小さなその直径
サッカーのゴールは縦2.44m、横7.32mでありゴール面に単純にボール(直径23cm)を並べると430個のボールが入る計算になります。同じように考えるとハンドボールゴール(2m×3m:直径19cm)は300個となり、前を守るキーパーの存在の有無を度外視すれば非常に大きなゴールである事がわかります。ではバスケットボールのリングはどうなのでしょうか? リングの直径は45cm、ボールの直径(男子オリンピック公認球)は24cmとリングの中にボールが2個入りません。他のスポーツに比較すると非常に小さく入りにくいゴールなのですね。

円を上から見ると・・・
ちょっと考えてみてください。どの角度から円を見れば面積は一番大きくなるでしょうか? 斜めから見た円は楕円になり面積は小さくなってしまいます。そう、一番大きな面積として捉えることができるのは円を真上から見たときです。つまりは一番効率よくボールをリングの中に入れるにはリングの真上からボールを落とせばいいわけです。しかしショットの際、ゴールから離れて打つ場合には必ず角度がつくわけで、ボールがゴールに入っていく角度が33度以下の場合にはショットはリングには入りません(図)。ボールは放物線を描いてゴールに向かうわけですから、手からボールが放たれる時の角度が重要となるわけです。

20081103.jpg

安定した角度が必要!
一番大切なことは、ボールを安定した角度で放つことです。すなわち肘とスナップの関係が重要となります。ショットする際に肘の位置が安定していればスナップのみでボールの投げ出される角度を調整することが出来ます。しかし、肘が前後に動けば、放たれるボールの角度はばらついてしまい成功率の向上は難しくなります。つまりは安定したショットの角度は安定した肘の位置によって作られるわけですね。

何を鍛えればいいのか?
肘を安定した位置にキープするためには肩の三角筋(※1)の働きが重要です。その三角筋を鍛えるには、手に重たいものを持った状態で肩を上下左右に動かすことなどがあります。また、肘を伸ばす際に微妙な調整が必要となる上腕三頭筋(※2)のトレーニングも重要でしょう。最後に一つ、安定してボールを押し出すためのスナップやボールを保持するための握力は前腕(※3)が関係しますので前腕も鍛える事も必要です。
腕の筋肉を鍛えることにより、肘の角度が安定し、良い放物線がえがけ、ショット成功率が高まる要因になると思います。

針の穴を通すように小さなリングにボールをくぐらせる技術は、まさにヒトの手を使った「芸術作品」であることがわかりますね。


なるほど!ザ!スポーツ用語辞典

<※1>
三角筋:
肩の関節を動かすために重要な筋肉。投げる動作に大きく貢献している。

<※2>
上腕:
肩から肘までの部分。力こぶの側を上腕二頭筋、その裏(脂肪の測定でつまむ側)を上腕三頭筋と呼ぶ。この筋肉が収縮すると腕が伸びる。

<※3>
前腕:
肘から手首までの部分。手首を動かす、手を握る、指の動きなどを制御する筋はこの部分である。

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