2007年02月09日
卓球社長 - 卓球に全てを委ねる社長
島本和彦 『卓球社長
』 講談社(2005) 全1巻
スポーツから人生の教訓を引き出そうとする試みは多い。ラグビーと経営学や組織論など、相性がいいのかよく目にする(例えば大原史朗・著『組織成功の秘密はラグビー(Rugby)にある』など)。
本作の主人公である社長は、卓球に会社の経営判断や自身の進路決定を委ねる。高利な融資の受諾を賭けて卓球勝負をしたり、部下に教訓を与えたりしながら生きてきた。
新規日ビジネスの立ち上げに必要な3億円の融資を銀行に頼む時も、もちろん卓球勝負だ。自分に勝ったら何でも言うことを聞くという融資担当のセリフに社長はこう独白する。
「担保なしで3億円、貸してもらえるのか!?」(『卓球社長』 P79)
当然そんなわけはない。しかし、本気でそう思っているところが、読者の笑いを誘う。
社長はこのように生き、5つの会社を立て直し、12人の友人の危機を救ってきた。大真面目にバカらしいことをやっていると、その行為は尊さを帯びてくるのかもしれない。
■初出:『ビッグコミック』小学館(1997~1998)、『ビッグコミック1』小学館(2005)


