スポーツマンガ道場

スポーツマンガ道場のトップへ

月別アーカイブ

PR

バスケットボールのマンガ一覧

2007年03月12日

『BUZZER BEATER』 - やはり読んでしまう井上雄彦のバスケマンガ

井上雄彦 『BUZZER BEATER』 集英社(2005) 新装版全2巻

2xxx年、バスケットボールは宇宙に広まっている。地球人のレベルは相対的に低い。そのため、最強リーグである宇宙リーグには、バスケ発祥の地である地球のチームが参加できていない。

なぜこんな設定に!?『スラムダンク』の続き描いてくださいよ、と思ったものですが、やっぱり作者のバスケマンガは面白い。

ルールはほとんど普通のバスケと一緒(*1)、宇宙人も身体能力が高いのと若干外見が違うこと意外は人間と変わりません。地球のエースポイントガードDTが見せるゲームの組み立てやシュートには、『スラムダンク』と同様の興奮を覚えました。

本作最初の連載は、雑誌ではなくJ SPORTSの前身の一つであるSports-i ESPNのWebサイトで行われました。そのせいでしょうか、あとがきにもある通り即興的でのびのびと描かれている。

しかしキャラクターの造形美、ギャグの冴え、バスケの躍動感などなど、当代随一の漫画家である井上雄彦の力が遺憾なく発揮されています。『スラムダンク』ファンであれば、すぐに作品にのめりこむことでしょう。

*1 普通のリングの2倍の高さにもう1つリングがあり、そこに入れると10点もらえるというルールがある。

■初出:Sports-i ESPN Webサイト(1996)

この作品の関連商品をAmazon.co.jpで購入する

BUZZER BEATER

【ストーリー】

西暦2xxx年、地球で生まれたバスケットボールは、全宇宙で隆盛を極めている。なかでも最高峰のレベルを誇る宇宙リーグは、地球人の参入を受け付けないレベルになっていた。そんな宇宙リーグへの参入を目指す地球の大富豪が、地球最強チームを結成を目的に、賞金1億円のトライアルを開催するのだった。

  • 購入する

この記事へのリンク | バスケットボール井上雄彦 | コメント (0) | トラックバック (0) | ページトップ

2006年12月25日

I'll(アイル) - 執拗に人間関係を描くバスケマンガ

こんにちは。今週もスポーツマンガを読んでいきましょう。2本続けてバスケマンガです。

浅田弘幸『I'll』集英社(1996)全14巻

スラムダンク』が登場して以降、どうしても他のバスケマンガを読む時は、スラムダンクと比較しながら読んでしまいます。

『I'll』を読み出した頃は、中心人物である立花茜と柊仁成が、桜木花道と流川楓に見えてしまった。まず4人とも名前が植物系ですし。

野性的でスピードとジャンプ力で才能を見せる茜と花道、クールな天才型でオールラウンダーの柊と流川という能力的な構図も似通っている。出会った日にケンカをしているところも一緒。

そんなわけで、この作品はとりわけ『スラムダンク』のことを考えながら読んでいました。

はじめの方はバスケの試合に抑揚がなく、喧嘩や恋愛などのサブエピソードが多かったので、正直退屈だなーと。それが途中で一転。

インターハイ予選で最大のライバルである葉山崎高校と試合をするシーンで、それまで無駄に感じていたサブエピソードが一気に効いてきます。バスケ以外の色々なエピソードがあった分、試合における人間関係にぐっと深みが出てくる。『スラムダンク』にはベタな友情、恋愛物語があまり出てこないので、ここで一気に『I'll』の特徴が噴き出してきます。

茜と柊が花道と流川と一番違うのは、彼らがお互いを必要とし、どんどん惹かれあっていくことでしょうか。クールでバスケやチームに対して複雑な態度を見せていた柊が、茜のおかげで大切なものを取り戻していく。彼らが「相棒」になっていく様には胸を打たれます。

その他国府津高校のキャプテンや3ポイントシューター、キャプテン代理など泣きのキャラクターが多数登場します。バスケそのものよりはキャラクターの人間関係で読ませるバスケマンガといったところでしょうか。

ラストの14巻は考えもしなかった衝撃的な展開を見せます。ぜひ読んでお確かめあれ。

■初出:『月刊少年ジャンプ』集英社(1996~2004)

この作品の関連商品をAmazon.co.jpで購入する

I'll(アイル)

【ストーリー】

主人公立花茜は、中学卒業を前に出場したバスケの練習試合で、永遠のライバルに出会う。元全日本選手だった父と、大学選抜選手である兄を持つ、天才プレーヤー柊仁成だ。この試合、柊は茜を一瞬にして抜き去り、茜に強烈な印象を残す。

神奈川県立国府津高等学校へ進んだ茜の前に、同じく国府津高校に入学した柊が現れた。あの日の借りを返すべく、茜は柊に1 ON 1を挑む。バスケを捨てようとしていた2人に、新たな感情が湧き上がる。

この記事へのリンク | バスケットボール浅田弘幸 | コメント (0) | トラックバック (3) | ページトップ

2006年12月22日

CROSS OVER(クロスオーバー) - エロコメ青春バスケマンガ

瀬尾公治『CROSS OVER(クロスオーバー)』講談社(2002)

CROSS OVER

第1話から女子キャラクターがわんさか登場する。主人公ナツキが親戚(これも若い女性)の経営する温泉宿に下宿しているという設定上、入浴シーンが豊富である。その他にも合宿での入浴シーンや部活前の着替えなど、少年をムズムズさせる描写が満載だ。

肝心のバスケだが、テクニックや戦略の話しは少ない。眼目はお寺での強化合宿である。ここで「真田流兵術」を学んだ選手たちは、手裏剣投げを応用したパス、ナンバ走法を応用した疲れないランニングや一瞬で抜き去るドリブルなどを習得する。

運動の理屈付けが陸上競技っぽいなーと思いながら読んでいたら、やはり作者は元陸上部だった。「踏み切った足と逆の足を思いっきり蹴りだ」して高く遠くに跳ぶなんてのは、陸上の跳躍種目の理屈に似通っている。ナンバ走法の応用は、200mアジア記録保持者である末續慎吾選手を初め、東海大学の高野進監督の弟子たちが実践している(ナンバについては、矢野龍彦他『ナンバ走り』に詳しい)。

とはいえ本作はとんでもバスケマンガではない。基本的なプレーもしっかり抑えているし、試合展開は極めて真っ当だ。でも一番印象に残ったは、抜群の画力で描かれた入浴シーンである。

■初出:『週刊少年マガジン』講談社(2002~2003)

この作品の関連商品をAmazon.co.jpで購入する

CROSS OVER(クロスオーバー)

【ストーリー】

主人公緒方ナツキは、バスケの名門校藤ノ原学院高校バスケ部の入部セレクションを受ける。その帰り道、ナツキは偶然出会った聖マリアンヌ高校バスケ部マネージャー橘水希の案内で、藤ノ原vs.聖マリアンヌの練習試合を見学する。

怪我で選手が足りなくなった聖マリアンヌ側に、急遽ナツキが参戦。試合後、藤ノ原の監督からナツキのトライアル合格が知らされる。

しかし聖マリアンヌでプレースする喜びを感じたナツキは、藤ノ原を蹴って聖マリアンヌへ入学する。打倒藤ノ原を目指し、聖マリアンヌの挑戦が始まる。

この記事へのリンク | バスケットボール瀬尾公治 | コメント (1) | トラックバック (0) | ページトップ