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高橋陽一のマンガ一覧

2007年01月25日

キャプテン翼 ワールドユース特別編 - 翼くんたちのその後

高橋陽一『キャプテン翼 ワールドユース特別編』集英社(1996)全1巻

翼くんが中学を卒業しブラジルへ旅立った後、日向、岬たち「黄金世代」はどうなったのか。『キャプテン翼』ファンなら気になりますよね。本作が、その後の物語の第一弾です。

舞台は全国高校サッカー決勝。日向、若島津、反町、沢田を擁し3年連続優勝を狙う東邦学園と、岬を初め「県下えりすぐりのベストメンバー」で初の全国制覇を狙う南葛が激突します。ちなみに南葛のキャプテンは部員の投票で選ばれた石崎くんです。

おなじみの面子のほとんどが、東邦を前に敗れています。3回戦では早田と中西(立波)、準々決勝で松山(ふらの)、準決勝では次籐(国見学院)が涙を飲みました。三杉くんはおそらく東京都大会で東邦に敗れたのでしょう。立花兄弟はどこで誰に負けたのかわかりません。

全国大会終了後、おなじみのメンバーが集まり、全日本ユースが結成されます。監督はこれまたおなじみの三上さんです。彼らは強化試合として、現在ヨーロッパ最強と言われるオランダユースを国立競技場に迎えます。

翼くんも若林くんもおらず、日向まで怪我で欠いた全日本は、オランダに屈辱的な敗北を喫します。その全日本が、翼くん合流後に息を吹き返し、別チームのように見事なサッカーを展開するのです。

主人公である翼くんのすごさを強調するのはわかります。しかし、3年間日本で誰にも負けなかった日向くんに、もう少し光を当てて欲しかったと感じるのも事実です。

なぜそうならなったのか。厳しい環境で鍛えられた人間(翼)と、ぬるい環境で過ごした面々(日向、岬ら)との間には、埋めがたい差異が生じるという教訓を、作者は若い読者に与えたかったのではないか。大人になった今、そんな深読みをしてしまいます。

この作品が後の『キャプテン翼 ワールドユース編』へとつながり、翼くん物語は続いていきます。

※「キャプテン翼 ワールドユース特別編」は、文庫版『キャプテン翼 ワールドユース編』の第1巻にも収録されています。

■初出:『週刊少年ジャンプ』集英社(1993)

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キャプテン翼 ワールドユース特別編

【ストーリー】

ワールドユースへ向けて、日向小次郎、岬太郎らを中心に全日本ユースチームが結成された。その強化試合の相手は、現在ヨーロッパ最強と名高いオランダユースチーム。3試合を無失点で勝つと宣言するオランダに、全日本はどう立ち向かうのか。

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2006年12月21日

キャプテン翼 - サッカー大河漫画

高橋陽一『キャプテン翼』集英社(1997)文庫全21巻

小学生の頃、当時週刊少年ジャンプで連載中の『キャプテン翼』を読んで、その真似事をして遊んでいた。一人でドライブシュートを打ったり(打てないが)、友達とツインシュートを打ったり(打てないが)、プールでスカイラブハリケーンの練習をしたり(これはそれっぽいことができた)した。おバカである。しかし当時の小学生の多くが、同じようにキャプテン翼ごっこをしていたことだろう。

僕は元々サッカー少年ではなかったし、『キャプテン翼』を読んだ後もサッカーをやろうと思ったことはない。今にして思えば、僕はこの作品のファンタジーな側面に惹かれていたのだと思う。

その『キャプテン翼』を、今回およそ20年ぶりに読み直してみた。お、おもしろい…

夢、友情、努力、対決、必殺技など少年マンガの基本要素が、これでもかとてんこ盛りに盛り込まれている。ストーリ進行のテンポもよく、読み始めると止まらない。

大人になった今読んだら「おバカなことやってるなー」なんて感想を抱くと予想していたのだが、これは大人の鑑賞にも耐えて余りうる傑作だ。当時ファンタジー一辺倒かと思っていたサッカーの描写は、(J SPORTSで)世界のサッカーを見慣れた今となっては、決して非現実的なものばかりでもないとわかる(もちろんそれでもあり得ない技は多い)。リアル一辺倒でも、ファンタジー一辺倒でも、スポーツマンガはつまらなくなる。この作品はその配合が絶妙だ。

僕はもうキャプテン翼ごっごをすることはないが、今回の再読で新たな楽しみを得た。翼くん、そして日向くんや若林くんたちが、どんなサッカー人生を全うするか見届けることだ。

ありがたいことに、今も彼らの物語は続いている。長期連載のマンガ作品は数あれど、登場人物がこれだけ年を重ね、読者から指示され続けるているマンガは少ない。『キャプテン翼』はスポーツマンガ界を代表する大河物語なのだ。

■初出:『週刊少年ジャンプ』集英社(1981~1988)

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