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J SPORTS J.LEAGUE

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0115onoji.JPG新年最初の公式戦は東京都のクラブユース王者を懸けた重要な大会。FC町田ゼルビアユースと東京杉並ソシオFC U-18が対峙する一戦は小野路公園グラウンドです。
東京ヴェルディユースに昨年は引き分け、一昨年は見事に勝利。また三菱養和SCユースやFC東京U-18とも、敗れたものの接戦を演じるなど、「あの3チームにも勝てないことはないと思いますし、差は縮まっているんじゃないかなと思います」と昨年からレギュラーを務める石田和成(2年・FC町田ゼルビアJY)も話したように、着々とチーム力を伸ばしてきているFC町田ゼルビアユース。とはいえ、この大会はなかなか3位の壁を超えられていないため、今大会は「ヴェルディも養和も食って西が丘に行こうって全員で意思統一できている」とキャプテンの谷口幸太(2年・FC町田ゼルビアJY)。まずはこの新チーム最初の公式戦で勝利を収め、新たなシーズンへ弾みを付けたい所です。
6チーム総当たりで争われる激戦の1次リーグを3大会ぶりに突破し、久々となる決勝リーグへと駒を進めてきた東京杉並ソシオFC U-18。その3年前はFC東京、東京V、町田とJリーグ勢の下部組織に包囲され、いずれも3点差での敗戦を喫しましたが、それでも東京Vからは2ゴールを奪い、FC東京からも1点をもぎ取るなど、確かな実力の一端を披露。今回の対戦相手となった町田は1次リーグで0-7と大敗を突き付けられた相手であり、そこから約2ヶ月でどれだけ差を縮めることができているのかを、肌で確かめる絶好の機会です。会場の小野路は凍った人工芝を踏むとシャリシャリと音がするような、極寒に近いコンディション。楽しみな一戦は17時30分にキックオフされました。


先にスコアを動かしたのはホームチーム。開始1分に金山竜己(2年・FC町田ゼルビアJY)が左から蹴ったFKはシュートまで繋がりませんでしたが、3分にも中央左寄りの好位置でFKを得ると、金山は直接狙ったキックをきっちり枠内へ。杉並ソシオのGK池亀恒毅(2年・東京杉並ソシオFC U-15)もファインセーブで弾き出したものの、詰めていたセンターバックの木村太一(2年・東京ヴェルディJY)がきっちりゴールネットへ蹴り込みます。電光石火の先制劇。町田が1点のリードを手にしました。
以降も流れは「早い時間に点が入ったので気持ちが楽になりました」とボランチの佐藤陸(1年・FC町田ゼルビアJY)も話した町田。13分に柳澤建志(2年・和光ユナイテッド)のパスから、谷口が打ったシュートはDFに当たり、さらに梅本吉弥(2年・東京ヴェルディJY)が叩いたシュートは枠の左へ外れたものの、迫力のある攻撃を。14分にも左サイドを単騎で切り裂いた柳澤の折り返しに、フリーで走り込んだ金山のシュートは枠の左へ。杉並ソシオも18分には山内翔弥斗(2年・東京杉並ソシオFC U-15)を起点に細かくボールを回し、最後は右ウイングバックの篠原快陸(1年・東京杉並ソシオFC U-15)が上げたクロスは、町田のGK市橋和弥(1年・FC町田ゼルビアJY)がしっかりキャッチ。なかなかフィニッシュを取り切れません。
21分は町田。金山が蹴った左CKは再び金山の所へ戻るも、ここは杉並ソシオのボランチ青木徹太(1年・東京杉並ソシオFC U-15)のカバーでゴールキックへ。23分も町田。馬場渓(2年・FC町田ゼルビアJY)が右サイドへ絶妙のパスを落とし、金山が右足で叩いたボレーはゴール右へ外れるも好トライ。25分は杉並ソシオ。相川立(1年・東京杉並ソシオFC U-15)が左へ流し、梅田一輝(2年・東京杉並ソシオFC U-15)のクロスは市橋にキャッチされましたが、少しずつ杉並ソシオにもサイドアタックの目が見え始めたタイミングで、結果を出したのは「1年ぶりぐらいにフォワードで公式戦に出て、正直不安だった」という9番。27分に右サイドから金山が右足でクロスを上げると、ファーに飛び込んだ谷口は高い打点からドンピシャヘッド。叩き付けられたボールはゴールネットへ飛び込みます。"帰ってきたストライカー"の強烈な一撃。点差は2点に広がりました。
追い掛ける杉並ソシオも31分にファーストシュート。1トップ起用の小野雅英(2年・東京杉並ソシオFC U-15)がミドルレンジから打ち切ったシュートは市橋にキャッチされましたが、ようやく掴んだフィニッシュワーク。32分には町田も右から金山がCKを蹴り込むも、何と中学生ながら3バックの中央を任された松本翔(中学2年・和田ブルドッグ)がきっちりクリア。これを見て早くも動いた杉並ソシオベンチ。34分にシャドーの位置へ10番を背負う重野祥輝(中学3年・杉並シーダーズ)を送り込み、創りたいボールの落ち着き所。36分には梅本との連携で谷口が迎えた決定機は、池亀が執念のファインセーブ。徐々に町田のアタックにアジャストし始めた池田秀成(1年・東京杉並ソシオU-15)、松本、小林洋大(1年・東京杉並ソシオU-15)で組む3バック。スコアは変わりません。
43分の歓喜は1年生ボランチから。右サイドバックの須藤友介(2年・FCトッカーノ)からパスを引き出した佐藤陸は、そのままダイレクトでDFラインの裏へ絶妙のラストパス。ここに走った谷口のボレーはゴールネットへ突き刺さります。「本当は手前の選手を狙ったんですけど、あわよくば奥まで行けばいいなと思って蹴りました」とは佐藤陸ですが、「ああいう所を狙えるんですよね」と竹中穣監督も評価を口に。クロースを参考にしているという佐藤陸の好アシストが飛び出し、3-0で最初の45分間は終了しました。


後半はスタートから町田に交替が。左サイドバックで奮闘した野呂光希(1年・ウイングスSC)に替えて、舟橋碧人(2年・緑山SC)をセンターバックに送り込み、「練習ではやっていたんですけど、公式戦では初めてのセンターバックを楽しくやらせてもらいました」という石田が左サイドバックにスライド。最終ラインの顔触れに変化を加えて、残された後半の45分間に向かいます。
49分に町田が掴んだチャンスは右サイドから。金山のパスから上がってきた須藤のグラウンダークロスに、突っ込んだ柳澤のシュートは至近距離も池亀が好キャッチ。50分には石田が左クロスを上げ切り、池亀がパンチングしたボールを谷口が頭で狙うも枠の右へ。52分には杉並ソシオにビッグチャンス。中央をショートパスで華麗に崩し切り、重野がフリーで抜け出しましたが、決定的なシュートは市橋がファインセーブで回避。千載一遇のチャンスを生かし切れません。
すると、次の得点を記録したのも町田。56分、右サイドへドリブルで流れた柳澤がニアへ鋭いクロスを送り、スライディング気味に飛び込んだ谷口のシュートは左スミのゴールネットへ吸い込まれます。「ケガ人がちょっといる中で、『チャンスがあるなら前をやってみたい』という彼の意思も尊重して起用した」と指揮官も話したセンターフォワードは「公式戦では初めてです」というハットトリックの大活躍。スコアは4-0に変わりました。
59分は町田に2枚替え。柳澤と佐藤陸が下がり、佐藤弥咲(2年・プロメテウスEC)と大塚拓哉(1年・横浜FC JY)を投入すると、いきなり交替カードが一仕事。61分に石田からパスを引き出した大塚は、積極的なドリブルでグングン前へ運び、その流れから左に開いた金山が打ち切ったシュートは、DFもクリアし切れずオウンゴールに。「今年に関しては本当に誰が試合に出るかわからないくらい力が拮抗している」という竹中監督の言葉をいきなり証明するかのような大塚の積極性が、チームの5点目を呼び込みます。
何とか1点ずつ返していきたい杉並ソシオは、61分に2枚目のカードとして常安澪(中学3年・和田ブルドッグ)をシャドーの位置へ。64分には重野が粘り強いキープから右へ展開し、篠原のクロスはDFのカットに遭いましたが、惜しいサイドアタックを。66分には中央で複数人が絡んだパスワークが飛び出し、川上龍斗(2年・府ロクJY)が枠へ収めたミドルは市橋にキャッチされたものの、少しずつ杉並ソシオが切り開く得点への道筋。
それでも「攻守にボールに関わる」(竹中監督)というここ最近のトレーニングで意識してきたことを体現し続ける町田の勢いは止まず。70分に馬場のスルーパスから、大塚が挑んだ1対1は池亀がファインセーブを見せましたが、71分には馬場の左CKから谷口が頭で流し込んで6点目。直後に北野拓海(1年・コンフィアール町田)、鈴木舜平(1年・FCトッカーノ)、内野豊羽(1年・FC町田ゼルビアJY)と1年生トリオを同時投入し、75分にも吉岡海渡(2年・名古屋グランパス三好)をピッチヘ解き放つと、78分にも大塚の左クロスから北野が豪快なシュートを叩き込んで7点目。80分にも鈴木の仕掛けから最後は谷口が左スミへ流し込んで8点目。一気に点差が開いてしまいます。
83分に北野が蹴った右CKから、こぼれを佐藤弥咲がきっちり蹴り入れて9点目。86分にも右から入ってきたボールに、巧みな反転で前を向いた佐藤弥咲の左足シュートが決まって10点目。90分にも1対1を迎えた佐藤弥咲が冷静にこれを制し、何と7分間で圧巻のハットトリックを達成。そして90+2分にはショートコーナーから、須藤のクロスを「今日はほとんどワンタッチゴールで、周りがお膳立てしてくれたので、そのおかげかなと思いますね」と振り返る谷口がヘディングでゴール右スミへ流し込み、ダブルハットトリックを記録してここで打ち止め。「とりあえず勝てて良かったですし、点数も入ったので、それは本当にチームとしてもプラスだったと思います」と石田も笑顔を見せた町田が、新チームのオープニングマッチを勝利で飾る結果となりました。


「やろうとしていることがどれぐらいチームとして落とし込めているのかということと、プラスアルファ個人がどう表現できるという所が今回のゲームのコンセプトでした。なので、選手たちは非常に前向きにアグレッシブにやってくれたなと思っていますし、まだまだ多くはないですけど、その中でこっちが意図して、トレーニングでこういうことをやろうねということが少し見えた部分はあったので、また積み重ねていく最初のゲームとしては良かったなと思います」と竹中監督も評価を口にした町田。今シーズンのキャプテンは竹中監督就任以来、初めて投票で選ばれたとのこと。「何で選ばれたのかはわからないですけど(笑)」と首をひねったキャプテンの谷口は「タケさんから投票の時に『プルアップしてくれる、上に引っ張っていってくれるヤツをキャプテンにしろ』という話があって、それで選ばれたので『自分が引っ張る』という気持ちでやろうかなと思っています」と確かな決意を。「僕自身の新しい試みと思っています。世間的にはそうでもないんでしょうけど(笑)」と笑った竹中監督の"新しい試み"は、このゲームに関して言うといきなり奏功したかもしれません。「凄く前向きなキャラクターが多いんですよ。ポジティブなキャラクターが。最上級生が凄くサッカーが好きなグループななんですよね」と楽しそうに話す指揮官は続けて、「彼らには今年1年のコンセプトはもう『勝利を追及する』という風に伝えていますから」ときっぱり。「養和もヴェルディも雲の上の存在では全然ないなという感じがしますし、夢物語というよりは本気で勝ちに行っているので、どうやったら勝てるのかというのを模索しながら練習からやっています」とは谷口。この日の快勝を後ろ盾に臨む次の養和戦で、彼らのさらなる覚悟と真価が試されます。      土屋

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0107saista.JPGファイナルへの切符を巡る最終関門は北関東対決。群馬王者の前橋育英と栃木王者の佐野日大が激突するセミファイナルは引き続き埼玉スタジアム2002です。
5度目のチャレンジでとうとう準決勝の壁を打ち破ったものの、決勝で星稜に敗れて日本一に届かなかったのは2年前。昨年も準々決勝で國學院久我山に屈しており、悲願達成への強い想いを持って全国の舞台に乗り込んできた前橋育英。インターハイ予選で初戦敗退の憂き目に遭い、「何をやってもうまく行かなくて、チームもバラバラで大変だったですね」(山田耕介監督)というチームは、今大会を通じて確かな成長の跡が。明徳義塾を3-0で下し、「あそこが山場だと、そこを勝てば行けると監督にも言われた」と松田陸(2年・前橋FC)も振り返った市立船橋戦もPK戦で制すると、遠野と滝川第二も相次いで退けて無失点のままセミファイナルまで。小さくない手応えを携えて大事な90分間に挑みます。
サッカー部のOBであり、高校時代は日本ユース代表歴もある海老沼秀樹監督が指揮官に復帰した昨年度は、関東大会出場を経て、3年ぶりにインターハイで全国の舞台を経験するなど、復権の時を過ごしている佐野日大。今年の選手権予選は準決勝で真岡を、決勝で宇都宮短大付属を相次いで下し、4年ぶりに本大会への帰還を引き寄せると、迎えた今大会も初戦で和歌山北を退けたチームは、2回戦でプレミア昇格を決めたばかりの米子北も1-0で撃破。続けて3回戦の一条戦をPK戦の末に制し、準々決勝でも駒澤大学高を逆転で撃破して、同校の最高記録を更新するベスト4まで。「まずは初戦突破ということを考えていたので、ここまでは考えていなかったです」と素直な気持ちを口にしたのは野澤陸(3年・ヴェルディSS小山)ですが、この先に広がる未知の領域へ足を踏み入れるチャンスを逃すつもりは毛頭ありません。関東勢対決にスタンドは23,541人の大観衆が。注目の一戦は育英のキックオフで幕が上がりました。


「前半の立ち上がりは予想した通りの展開になりました。向こうがブロックを敷いて、我々がポゼッションをして」と山田監督が話したように、まずはボールを動かす育英に、待ち構える佐野日大という構図に。9分に高沢颯(3年・前橋FC)が放ったミドルはクロスバーを越え、14分に渡邊泰基(2年・アルビレックス新潟JY)の左クロスに、岩下航(3年・FCK MARRY GOLD KUMAMOTO)が打ったシュートは、佐野日大3バックの左を任された今泉優作(3年・西白河郡西郷第一中)が体でブロック。先制とは行きません。
17分も育英。右寄り、ゴールまで約25mの位置から高沢が直接狙ったFKはクロスバーの上へ。24分も育英。渡邊の左ロングスローに人見大地(3年・ヴェルディSS小山)が合わせたヘディングは、"栃木のブラボ"こと佐野日大のGK中村一貴(3年・草加ジュニアFC)ががっちりキャッチ。25分も育英。高い位置でボールを奪った流れから、キャプテンの大塚諒(3年・横浜F・マリノスJY追浜)が左へ流し、高沢がトーキック気味に狙ったシュートはわずかに枠の右へ。動かないスコア。
柴崎和三(3年・SCクラッキ)、キャプテンの福田一成(3年・プログレッソ佐野F.C. U-15)、今泉で組む不動の3バックと守護神の中村を中心に、いつも通りの堅陣を敷く佐野日大が一瞬で牙を剥いたのは29分。野澤のポストプレーを起点に、バイタルで前を向いた小林拓海(3年・クラブ・ドラゴンズ柏)がミドルを放つと、その軌道上でボールを収めた長崎達也(3年・足利両毛ユナイテッドFC)は強烈なシュートを枠内へ。ここは「この大会になってから調子も上がってきているし、コンディションも良い」と語る育英のGK月田啓(3年・前橋FC)にファインセーブで弾き出され、長崎の右CKに梅澤崚(3年・富士見プリメイロ)が合わせたヘディングも枠の右へ逸れましたが、一撃必殺の脅威を短い時間で滲ませます。
ところが、直後に一瞬の隙を突いて歓喜を迎えたのは上州のタイガー軍団。30分に「試合前から飯島とは『走ったら出すから走って』と言っていたので、相手がちょっと前に出ていたというのもありますし、良い感じの所に出せたなと思います」と振り返るセンターバックの角田涼太朗(2年・浦和レッズJY)が好フィードを左へ送ると、走った飯島陸(2年・クマガヤSSC)はサイドを切り裂いて中へ。飛び込んで来た高沢のシュートは右スミのゴールネットへ吸い込まれます。「だんだん調子が良くなってきていたので、今日は期待していたんですけど、その通りに点を決めてくれた」と指揮官も評価したナンバーナインが一仕事。育英が1点のリードを奪いました。
畳み掛ける群馬王者。33分には右から蹴った高沢のCKに、ファーで人見が叩いたヘディングは枠の右へ。42分にも渡邊の左クロスを人見が残し、飯島が打ったシュートは今泉が寄せてブロック。佐野日大も44分には右から長崎が2本続けてCKを蹴り入れるも、共にシュートには至らず。最初の45分間はゲームリズムそのままに先制した育英がアドバンテージを握って、ハーフタイムに入りました。


後半もスタートから攻勢は育英。49分にミドルレンジから飯島が狙ったシュートは中村がキャッチしましたが、52分にも右サイドを抜け出した岩下がシュートまで持ち込むも、柴崎が懸命にブロック。53分にも左サイドを駆け上がった渡邊のクロスから、人見のヘディングが枠を襲うも中村がファインセーブで回避。さらに57分にも再び渡邊の左クロスから、こぼれを飯島がヒールで繋ぎ、長澤昂輝(3年・サンフレッチェ広島JY)が狙ったミドルは飯淵玲偉(3年・FC厚木JY)が果敢にブロック。押し込む育英。粘る佐野日大。
59分にも飯島が走った人見のスルーパスに、飛び出した中村のクリアを高沢がゴール右へ外した育英は、直後に1人目の交替を。岩下に替えて田部井悠(2年・前橋FC)を送り込み、さらなるサイドの推進力アップを図りますが、佐野日大も60分には後半最初のチャンスがいきなり決定機。大熊啓太(3年・越谷FC JY)のパスから、長崎が左へ流れながらそのままフィニッシュ。何とか滑った小山翔(3年・FCサザン)のブロックで育英も事なきを得たものの、63分に1人目の交替として、右ウイングバックを小澤亮祐(3年・クマガヤSSC)から赤間虹都(3年・足利両毛ユナイテッドSC)へスイッチすると、64分にも長崎のFKを柴崎が粘って繋ぎ、走った野澤より一瞬速く飛び出した月田が頭でクリアしたものの、佐野日大が効果的に繰り出すアタックは可能性十分。
68分に海老沼監督は2人目の交替を決断。大熊を下げて、本石捺(3年・大阪セゾンFC)を投入し、アタッカーの顔触れに新たな変化を。山田監督も飯島のパスから田部井悠が枠の上へ外したシュートを見て、73分に2人目の交替を。飯島と田部井涼(2年・前橋FC)を入れ替え、ピッチに揃った田部井ブラザーズ。75分は佐野日大。右サイドで得たFKを長崎が蹴り込むも月田がキャッチ。77分は育英。高沢の左CKから、長澤が放ったミドルは枠の右へ。ただ、「後半に入ってウチの方が疲れました。向こうが勢い付いてきたというのが現状だったと思います」とは山田監督。徐々に局面の勝負で上回り始めた栃木王者。
79分は佐野日大。長崎の梅澤を狙ったスルーパスは角田のタックルで阻止され、その長崎が蹴った左CKはゴールラインを割ってしまいましたが、確かに出てきたアタックの迫力。84分は育英も高沢が左サイドを運んでシュートを放つも、キャプテンマークを巻く福田が執念のタックル。その左CKを高沢が蹴り込み、ニアで松田陸(2年・前橋FC)が枠へ収めたヘディングは、本石がライン上でスーパークリア。水際で踏みとどまる佐野日大。1点差に変化なし。
85分には育英に3人目の交替。人見と馬場拓哉(3年・横浜F・マリノスJY追浜)を入れ替え、追加点へのパワー向上と前からのプレスへ同時に着手。87分に野澤の縦パスへ長崎が走るも、小山のカバーと月田のキャッチに遭った佐野日大は88分に切り札投入。「元々はセンターバックでレギュラーだった子なんですけど、腐らず一生懸命やってくれて、『最後はオマエで行くからな』というのをずっと言っていたので、あの子に賭けたい想いがあった」と海老沼監督も明かした原悠斗(3年・ザスパクサツ群馬U-15)を最前線に解き放ち、システムを4-1-3-2に近い形へ変更して最後の勝負へ。アディショナルタイムは3分。180秒のラストバトル。
90分。右サイドでボールを持った長崎は、野澤からのリターンを受けて縦に加速し、クロスを上げ切ったもののボールはクロスバーの上へ。90+3分。小林のフィードを収めた本石が左へ送ったボールから、長崎が抜け出し掛けるも副審のフラッグが上がり、オフサイドの判定が下されると、これがこのゲームのラストチャンス。「後半運動量が落ちてきて、セカンドを拾えなくなったりして、相手も点を取るために蹴り込んできたので、そこの対応が少し遅れたかなというのはありますね」とは角田ですが、その角田と準々決勝からスタメン起用が続く小山のセンターバックコンビを中心に、鉄壁の守備陣がこれで5戦連続完封を達成した育英が、日本一まであと1勝に迫る結果となりました。


前述した通り、これで5試合連続の無失点でファイナルまで勝ち上がってきた育英ですが、準々決勝の滝川第二戦は角田が出場停止で小山がセンターバックに入り、この日の準決勝も右サイドバックでスタメンを張り続けてきた後藤田亘輝(2年・横浜F・マリノスJY追浜)が発熱で欠場するなど、ディフェンスラインの顔触れも変化している中で、この記録を続けていることは大いに評価されるべきポイントでしょう。普段のセンターバックではなく、右サイドバックでスタートした松田は「今日は緊張より楽しさの方が大きかったです」と語り、「今までも翔さんとは組んだことがあったし、プリンスでもあの4バックの並びはあったりしたので、そんなに変わらなかった」と話した角田は「誰が入っても大丈夫なのかなと思いました」と自信を覗かせました。最後の1試合に向けて「青森山田は今年のチャンピオンですからね。全体的に気持ちも強いし、頑張れるし、パワーもあるし、テクニックもあるし、鍛えられていますから、我々はもうチャレンジャーとしてチャレンジしていくしかないと思います」と口にした山田監督。「一昨年はここで初優勝を逃しているので、自分たちの代で監督を胴上げできたらいいなと思います。あまり笑っているのを見たことがないので」とは月田。笑顔の監督を胴上げできるかどうかは、鉄壁の守備陣が間違いなく鍵を握っています。
「最後はこういう結果になってしまいましたが、泣き顔も最後は出ちゃったんですけど、今は控え室で『良くやった』という言葉を掛けてきて、本当に選手を称えてあげたいなと思います。私は今まであまり褒めたことがない先生なんですけど、厳しいことや辛いことをしっかり乗り越えて、私のことを信じて付いてきてくれた結果がこういうことに繋がったのかなと思います。こういう舞台に連れてきてくれた生徒に、まずは『ありがとう』という言葉を伝えてあげたいです」と、開口一番に選手たちを労った海老沼監督。終盤の猛攻について「0-1のまま終わりたくなくて、最後に『あの子たちもできるんだぞ』というのを皆さんに見てもらいたいというのが一番」と語った指揮官は、「あの子たちも本当に耐えて守るというのは辛かったと思うんですけど、本当に私を信じてやってくれて、それだけじゃなくて『ウチは前からも行けるんだ』と。リスクはあるけどそれを最後の15分間で見せてくれたのは、スタンドにいる後輩たちや試合に出られなかった選手にも何か伝わるものがあったらいいなという想いでやりました」と涙ながらに言葉を絞り出しました。それぞれのチームが選択した戦い方は、それぞれのチームが紆余曲折の上に導き出した結論の表れであり、大いに尊重されるべきもの。自らの戦力と相手の戦力を見極め、割り切った戦い方を貫き通し、その舞台を望み、目指してきたほとんどの高校生が到達できない埼玉スタジアム2002まで進んできた佐野日大が、最後の15分間に滲ませた意地に最大限の敬意と拍手を。     土屋

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頂上決戦への最終関門は激戦必至のセミファイナル。初めて全国4強まで駆け上がってきた東海大仰星と、2年連続となるこの舞台へ帰ってきた青森山田の一戦は埼玉スタジアム2002です。
近年は国内屈指の激戦区となっている大阪予選で、関西大北陽、近畿大附属と全国経験のある学校を退け、決勝でもプリンス関西を圧倒的な成績で制した阪南大学高を3-2と振り切って、4年ぶりに大阪王者へ輝いた東海大仰星。迎えた今大会は初戦で藤枝明誠に2-1で競り勝つと、鹿島学園、富山第一と難敵を相次いで下し、前回出場時と同じベスト8まで。さらにそのステージではセンターバックの吉田純平(3年・門真沖SC)が挙げた1点を守り切って、連覇の懸かる東福岡も堂々撃破。初めてとなる全国4強の舞台でさらなる躍進を狙います。
FC東京U-18とのプレミアEAST最終節、サンフレッチェ広島ユースとのチャンピオンシップと、タイトルの懸かった負荷の高い連戦で揃って勝利とタイトル獲得を経験し、充実した状態で最大の目標とも言うべき選手権に挑んでいる青森山田。2回戦からの登場となった初戦で鵬翔を、郷家友太(2年・ベガルタ仙台JY)の2ゴールなどで5-0と一蹴すると、続く3回戦でも聖和学園に5-0と快勝。準々決勝も正智深谷に鳴海彰人(3年・新ひだか静内中)の3戦連発弾を含む3ゴールを見舞って、昨年涙を飲んだセミファイナルへ。まずは「昨年達成できなかった準決勝で勝利をするということ、ファイナリストになるという昨年の先輩たちが果たせなかったこと」(黒田剛監督)を成し遂げるべく、勝負の90分間へ挑みます。埼玉スタジアム2002には多くの子供も含めた16,456人の観衆が集結。注目のゲームは青森山田のキックオフでスタートしました。


「立ち上がりから我々が1年間積み重ねてきた経験値をうまく相手に伝えて行ければいいと、そのような入り方でスタートさせたんですけど、予想以上に硬さがあったかな」と黒田監督も話したように、ゲームは静かなスタート。7分は東海大仰星。左から面矢行斗(3年・京都サンガU-15)が蹴ったFKは、青森山田のGK廣末陸(3年・FC東京U-15深川)が丁寧にキャッチ。12分は青森山田。右から住川鳳章(3年・FCバイエルン ツネイシ)がFKを入れるもシュートには至らず。直後には東海大仰星の10番を背負う松井修二(3年・ガンバ大阪門真JY)が廣末にキャッチを強いるこのゲームのファーストシュートを放ちましたが、ボールは小山内慎一郎(2年・青森山田中)と橋本恭輔(3年・クリアージュFC)のセンターバックを起点に青森山田の持つ時間が長い展開の中で、お互いに手数は出てきません。
ところが突如としてスコアが動いたのは23分。左サイドでドリブルを開始したサイドバックの三国スティビアエブス(3年・青森山田中)は、グングン加速してエリア内へ侵入すると、マーカーを切り返しで外すやいなや右足一閃。綺麗な弧を描いて巻かれたボールは、右スミのゴールネットへ鮮やかに吸い込まれます。元々東京出身であり、関東開催の選手権を「友人や家族に見てもらえる機会なのでメチャクチャ楽しみです」と話していた三国が衝撃のゴラッソ。青森山田が1点のアドバンテージを手にしました。
ただ、追い掛ける展開となった東海大仰星もすぐさま反撃。24分には前線の藤山海星(2年・枚方FC・マシア)が左へ流し、3列目から上がってきた原田紘汰(3年・FC TIAMO交野)のクロスはDFに当たって枠内へ。ここは廣末が驚異的な反応で掻き出しましたが、26分に生まれた同点弾。3本連続で左から面矢が投げた3本目のロングスローから、こぼれをボランチの大崎航詩(3年・大阪セントラルFC)がピンポイントクロスに変えると、ファーに飛び込んだ松井は丁寧にインサイドでボレーを敢行。ボールは左スミのゴールネットへ転がり込みます。失点からわずか3分での同点劇。両者の点差はあっという間に霧散しました。
「前半で1点でもリードをして終わりたいというプラン」(黒田監督)に暗雲が立ち込めた青森山田。34分には住永翔(3年・コンサドーレ札幌U-15)が右クロスを上げ切り、収めた鳴海の左足シュートはわずかに枠の右へ。36分にも郷家の右ロングスローがこぼれ、小山新(3年・青森山田中)が叩いたボレーは東海大仰星のGK宮本一郎(2年・門真沖SC)が確実にキャッチ。38分にも郷家が投げ入れた右ロングスローから、小山が頭で合わせたボールはゴールキックになりましたが、郷家の"飛び道具"を使いつつ、ジワジワ押し込み始めたプレミア王者の高い圧力。
すると、41分の歓喜はやはりロングスローから。左からここも郷家が飛距離のあるボールを投げ込むと、小山のシュートは宮本が素晴らしいセーブで弾き出しましたが、こぼれに反応した高橋壱晟(3年・青森山田中)が打ち切ったシュートは豪快にゴールネットへ突き刺さります。「何とか苦しい中でも1点リードで終えられたことが、気持ち的にちょっと楽にさせてくれたのかなと思います」と黒田監督。再び青森山田が1点のリードを強奪して、最初の45分間は終了しました。


後半はリードを手にした青森山田に勢い。47分には高橋、嵯峨理久(3年・ウインズFC U-15)と繋ぎ、小山が上げた右クロスに郷家が合わせたヘディングは枠の左へ外れましたが、まずは好トライで立ち上がると、49分と52分にどちらも郷家が投げたロングスローを経て、52分にも左CKのチャンス。ショートで蹴り出した高橋は嵯峨のリターンからクロスを上げ切り、橋本のヘディングは宮本にキャッチされましたが、追加点への意欲を前面へ押し出します。
東海大仰星もロングスローで反撃。56分に左から面矢が投げたボールはスローワーの元に戻り、思い切って狙ったミドルは枠の右へ。57分にも面矢の左ロングスローがこぼれ、再び面矢が上げた高速クロスは廣末が丁寧にキャッチ。64分には中務雅之監督も1人目の交替を決断。藤山に替えて、谷野龍馬(3年・ヴィッセル神戸伊丹U-15)をピッチヘ送り込むと、直後には新保隼人(3年・岩田FC)のパスから、すかさず前を向いた松井のミドルは廣末にキャッチされるも、吉田と玄尚悟(3年・岩田FC)のセンターバックコンビを軸に守備の集中力も高まっていく東海大仰星に少しずつ見え始める同点への糸口。
68分は青森山田。郷家が頭で残し、鳴海が叩いたシュートはDFに当たって枠の右へ。71分は両チームが同時に交替を。東海大仰星は新保と松山樹生(3年・セレゾンFC)を入れ替え、前線に見野龍太郎(3年・門真沖SC)と松山を並べる布陣へ。青森山田は住川と堀脩大(2年・FC東京U-15深川)をスイッチして、整える攻守のバランス。73分は東海大仰星。面矢の左ロングスローが混戦を生み出し、見野が枠へ飛ばしたボレーは廣末がキャッチ。75分は青森山田。郷家の右ロングスローを嵯峨が拾い、小山のミドルは枠の右へ。78分に東海大仰星は3人目の交替。1年生アタッカーの矢野修大(1年・宇治FC JY)を大舞台へ解き放ち、最後の勝負へ。80分を経過したここからは、準決勝と決勝のみに追加される10分間。いよいよ勝敗のカギを握る最終盤。
81分は東海大仰星。松井が丁寧に蹴り込んだ左CKは、廣末が冷静なパンチングで回避。直後に青森山田は2人目の交替。鳴海と佐々木快(3年・リベロ津軽SC U-15)をスイッチさせ、前からの圧力向上に着手。83分は東海大仰星。右サイドバックの大東史明(3年・岩田FC)がロングスローを敢行し、面矢が利き足とは逆の右足で放ったシュートは枠の右へ。85分に黒田監督が切った3枚目のカードは佐々木友(2年・青森山田中)。「東福岡とのゲームを見ると後半はかなり仰星のエンジンが掛かって来て、凄く前へ前への勢いを感じられるような状況が見えた」という指揮官が振るう勝利への采配。
千載一遇の同点機が到来したのは86分。後方からのフィードに抜け出した大崎はまったくのフリーに。そのまま合わせたボレーは、しかしクロスバーを越えてしまい、頭を抱えた大崎とチームメイト。88分も東海大仰星にビッグチャンス。吉田のフィードに松山が競り勝つと、懸命に体を伸ばして打った矢野のシュートは廣末が気迫のファインセーブで仁王立ち。90+2分にも左サイドから面矢がアーリークロスを放り込み、こぼれを収めた松井のシュートは、それでも廣末が防ぎ切って失点は許さず。最後は鍵山健司(2年・FC東京U-15深川)をクローザーとして送り込み、聞いた勝利を告げるファイナルホイッスル。「最後まで集中力を切らさず、廣末を中心に体を張って守ってくれた所が今回の勝因だったと思います」と黒田監督も話した青森山田が、昨年度を超えるファイナル進出を力強く引き寄せ、悲願の日本一へ王手を懸ける結果となりました。


「チャンピオンシップからあまり日のない中でのモチベーションの管理の中、結構選手に硬さもあったり、疲れもあったりする中で、毎試合毎試合頑張ってくれている印象もあります」と黒田監督も話した通り、12月に入ってからいずれも緊張感を強いられる戦いに挑み続けている青森山田。それでも「選手権というのはまたチャンピオンシップとは違って、負けたら引退という目に見えないプレッシャーが凄くプレーの所々で見えたなというゲームでした」と指揮官も認める一発勝負の選手権でも、きっちり実力を発揮し続け、いよいよ7年ぶりのファイナルまで辿り着きました。「監督を22年間やってきてもなかなか手の届かなかった、一番欲しいタイトルが選手権。次のファイナルのチャンスを何が何でもものにしたいという気持ちでいます」と意気込む黒田監督の下、今や全国屈指の強豪として存在感を放ち続けてきた青森の雄が挑む最後の、そして最も重要な1試合が今から非常に楽しみです。    土屋

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フクダ電子アリーナで行われた
第95回全国高校サッカー選手権大会準々決勝の佐野日大×駒澤大学高は
2-1で佐野日大が勝ちました。
以下、試合後の
駒澤大学高・村上哲、佐藤瑶大、矢崎一輝、武智悠人、長井虎之介、
栗原信一郎、影山克明、鈴木怜、高橋勇夢のコメントです。


(駒澤大学高・村上哲)
正直一昨日にああいう大勝をして、自分たちも「気を引き締めよう」と言っていたんですけど、甘さが出てしまって、試合の入りから全然良くなかったですし、それが重なってしまってチームの雰囲気も悪くなってしまいました。ハーフタイムに喝を入れられて、後半の最初の方は良い感じで点も取れたんですけど、悪い雰囲気を全部払拭し切れていなくて、最後も耐え切れずに失点してしまったので、負けるべくして負けたのかなと思います。上が見えてしまったというのもかなりあったと思いますし、悔いがかなり残りますけど、この悔しさは一生忘れることがないと思うので、辛い時に思い出して自分の力に変えていければいいんじゃないかと思います。この3年間は苦しかったですね。2回も全国に出場できたことは良かったですけど、やっぱり最後は悔しかったです。もうちょっと頑張りたかったなというのが本音です。


(駒澤大学高・佐藤瑶大)
前半から悪い流れで自分たちのサッカーができずに、うまく行かない感じがあって、後半は修正できたんですけど、それでも守備が最後に脆くて2失点してしまって、純粋に悔しいです。相手が5枚とか6枚でゴール前を守っている中で、自分たちがどう攻めたら点が入るかという部分で全然噛み合っていなかったと思います。去年もベスト8で東福岡相手に負けて、今日も今大会は無失点が続いていた中で失点して、ベスト8まで来ると相手の攻撃力も上がるので、そこはやっぱり超えていかなければいけない壁なのかなと感じました。初戦は緊張せずにできたんですけど、正直まだ全然自分の力を出せていなくて、チームにも迷惑を掛けたので、ちょっと悔いはあります。大学でもサッカーを続けますし、駒高ではサッカー以外の面でたくさん成長させてもらった所があるので、それを大学で生かしたいです。ここでの3年間はあっという間に終わりましたけど、メチャクチャ楽しかったですし、この仲間とここまで来られて良かったなと思います。


(駒澤大学高・矢崎一輝)
チームを救えなかったのは本当に悔しいです。チームとしてうまく行かない所で、どれだけ自分が冷静にプレーするかと、どうやって得点に結び付けるかを考えていたんですけど、後半は相手も修正してきて、なかなかうまくプレーさせてもらえない中で、「焦れないようにやろう」ということを話していて、米田が1点決めてくれたのは良かったんですけど、その後の自分たちの油断や慢心、甘さが最後に出てしまったと思います。チーム全体として「PK戦だな」という感覚があったと思うので、それが失点の原因かもしれないですね。最高のチームメイトと埼スタに行けなかったというのが本当に悔しいですし、自分たちは他のチームに比べて人数が多い中で、ピッチに立っている選手はより責任感が大きいと思うんですけど、今日は相手の方が責任感を持って戦えていて、自分たちが本当に甘かったとしか言いようがなくて、その中で個人的に10番をもらって、周囲が期待してくれている中で結果を残せなかったというのは本当に悔しいです。今年の1年はチームとしても苦しかったですし、個人としてもケガをしてしまって本当に苦しかったんですけど、最高の応援の中でこういった舞台でチームとして戦えて、自分は幸せ者だなと思います。自分にとってこの3年間は本当にかけがえのないものですし、「期待してるぞ」とか声を掛けてもらえたことが本当に嬉しかったので、みんなに感謝しています。


(駒澤大学高・武智悠人)
最後は一瞬何が起こったかわからなかったというか、一瞬のスキを突かれたという感じで、自分たちが1点リードしたことで慢心とかがあったのかもしれないです。前半の立ち上がりから、相手が結構引いてきているのはわかったんですけど、2ボランチにセカンドを回収されてしまって、自分たちもなかなか縦に攻められなくて、相手のペースで進んでしまった感じです。悔いは残ります。全国ベスト8まで来ましたけど、自分たちはもっとやれる代だと思っていたので、こんな所で終わってしまって、「大野先生と亀田先生を埼スタに連れて行って、3年生全員で優勝カップを掲げよう」とずっと言ってきたのに、大野先生と亀田先生に本当に申し訳ないです。今年はシーズン通して試合に出させてもらうことはできたんですけど、ゴールやアシストという結果をなかなか出すことができなくて、選手権で最後にそういう部分を出して、お世話になってきた方に恩返ししようと思ったんですけど、結果という部分では出すことができなかったので悔しいです。ただ、今年のチームは勇夢が引っ張ってくれて、自分たちがそれに付いて行ったという感じなので、勇夢には本当に感謝したいですし、3年生はこの90人近い大所帯でやって来て、1人1人思い入れが強くて、みんな良い仲間で、この3年間は苦しいことの方が楽しいことより多かったと思うんですけど、その中でみんなで選手権を目指してやって来ることができて本当に良かったです。


(駒澤大学高・長井虎之介)
相手も本当に謙虚に粘り強くやってくるチームだったので、自分たちはそこで焦れずにもっと前へ前へやっていきたかったんですけど、うまく攻撃でもパスが繋がらなくて、なかなかゴール前まで行ってもシュートの部分で相手に粘られてしまったので、自分たちの実力不足だと思います。1人かわしたとしても、もう1人が来ていたりとか、相手も人数を掛けて守備してきたので大変でした。もっとプレーの面でもチームを引っ張っていかないといけなかったと思いますし、セットプレーは中の選手たちが本当に良い選手たちなので、この大会でゴールに絡むことができたのも中の選手のおかげだと思っているので、自分はまだまだだと感じました。今年は初っ端からケガで始まって、夏ぐらいまでまったくサッカーができずに、本当に苦しかったですけど、そこを乗り越えたからこそ今があると思うので、後悔はしていないです。ただ、欲を言えば埼スタでやりかったですね。この3年間は全員で全国制覇という所を目標に、たくさん走ったりとか苦しい時も本当にありましたけど、もっとこの仲間と一緒にやりたかったというのが正直な所ですね。


(駒澤大学高・栗原信一郎)
全然チームの役に立てなくて、点も選手権に入って1点も決めていないですし、全く何もできなかったです。アシストとかができた面は良かったと思うんですけど、ゴールに自分はこだわってきましたし、練習試合で決められてもこういう公式戦で決められないと意味がないので、この舞台で点を取ってみんなに恩返ししたかったです。去年も悔しかったですけど、今年はこういう風にひどい内容で負けてしまって、みんなに申し訳ない気持ちでいっぱいです。今日もみんなで「命を懸けてやろう」みたいな形でやっていて、ハーフタイムにも大野先生に喝を入れられて「やろう」という雰囲気になったんですけど、自分たちのペースに持って行けなくて、1点入ってからもその後で2点、3点と取れなくて、相手の勢いに飲まれてやられてしまったので、取れる場面もあっただけに、自分が点を取っていればという気持ちはあります。この3年間は本当に走りとか辛いトレーニングをやってきて、自信は付いていたので、やっぱりベスト8以上のものが欲しかったですし、全国制覇したかったですし、みんなでその夢を叶えたかったですね。それでも、みんな良い仲間ですし、負けてもこうやって笑顔で話せる仲間なので、「勝てなくてゴメン」ということと「最後まで本当にありがとう」ということをみんなに伝えたいと思います。


(駒澤大学高・影山克明)
立ち上がりから自分が戦わなくてはいけなかったんですけど、佐野日大のセンターバックに負けることが多くて、そこで前半は相手のペースに持って行かれてしまって、後半は少し修正できたんですけど、そのままの流れでやられてしまった感じがしました。前回の山梨学院戦が良かっただけに、その良いイメージが空回りしてしまって、良い所に良い所にということがあって、シンプルにやることができなくて、良い崩しもできなかったと思います。自分は大野先生に最後の大会で使ってもらえて、そのことには本当に感謝したいですけど、そこで結果を残せなかったので、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。今年はプレー面もそうなんですけど、生活面も亀田先生や大野先生に「私生活から直していけ」ということを言われて、それをしっかりやってきたことでプレーも良くなってきたかなというのは実感しています。この高校に入って良かったと思っていますし、こんなに多くの仲間に応援してもらえて凄く嬉しかったですし、本当に良い仲間を持ったと思います。


(駒澤大学高・鈴木怜)
今日は全然うまく行かなかったです。前半は特に全然ダメで、後半になって切り替えてやろうと思ったんですけど、それでもうまく行かなくて、後ろが安定していなかったらあっさりやられてしまいますし、本当に悔しいです。裏へのボールの判断も、ハイボールの対応も悪かったですし、シュートに対しても何もできなかったので、全体としても何もできなかったという想いが強いですし、失点した時は自分自身も気持ちをコントロールできなくて、それで2点目も取られてしまったのかなと思います。そこは悔いが残ります。ただ、ここまで来られたのも応援してくれる仲間のおかげですし、協力してくれる方々がいてベスト8に来られたというのは、決して簡単にできることではないですし、凄く幸せだったなと思います。3年間は辛いことも多くて、特に今年は結果が出ない時期もあって、その時期はどうすればいいかわからなくて辛かったですし、いっぱい走ったりすることもあって、今年が一番辛かったですけど、やっぱり3年間みんなでやってこられてとにかく幸せでした。


(駒澤大学高・高橋勇夢)
相手が引いてきてボールを持つ時間が多くて、逆に普段そういう経験があまりないので、相手の作戦勝ちかなという感じはします。前半は特にダメで、ハーフタイムに監督に言われて、少しチームの中でも息を吹き返した感じはあったんですけど、先制点を取って自分たちの見えないスキとかが出てしまって、引っ繰り返されてしまいました。あまり自分たちは逆転されるという経験はなかったんですけど、予選を通じて選手権は失点をしてこなかった中で、失点をしてしまったことで崩れてしまったのかなと思います。前半も相手は1枚しか残っていなくて、ずっと引いていたので、そういう時こそ後ろはしっかり守備しないといけなかったのに、結果的にセットプレーから1点取られて、後半のラストにもやられたので、そこはメンタルの部分に問題があったのかもしれないですね。試合が終わった瞬間は単純に悔しいという気持ちよりも、本当に申し訳ないというか、スタッフも期待してくれたり、応援も今日は千葉会場なので「少し入らないかな」と思ったんですけど、真っ赤にスタンドが染まって、その中で一番情けない負け方をしてしまって、申し訳ないという気持ちが強かったです。


今年は自分がキャプテンをやらせてもらって、正直大変な部分もありましたけど、自分1人ではここまで来れなかったと思っていて、応援席を見れば応援団長の齋藤空希や安元奨が本当にスタンドをまとめてくれて、ピッチ内でも瑶大や矢崎たちが引っ張っていってくれて、自分がキャプテンとして記事とかに取り上げられることも多かったんですけど、それも全部この仲間がいたからこそだと思います。このベスト8という成績は悔しいですけど、しっかり誇りに思って良い成績だと思いますし、将来この駒澤がいつか埼玉スタジアムで全国優勝して、カップを掲げる姿を見られれば、自分たちが3年間やってきて後輩に教えてきたことが生きたのかなと思えて、この悔しさも晴れると思うので、まずは来年も西田を中心に良いチームを創っていって欲しいなと思っていますし、このサッカー部はまだまだ何年も、何十年と続くと思うので、後輩たちに期待したいなと思います。


今こうやって仲間と一緒に話せば「3年間やり切って終わったんだな」という想いもありますけど、ゲームの内容を見てみるとやり切れなかったというか、都大会では点を取ってチームを救ってきたんですけど、一番大事な所でディフェンダーとして失点してしまうし、ゴールも取れなかったので、そこはちょっと悔いが残ります。最後はメンバーの30人に向かって応援の選手から「ありがとう」と言われて、自分もビックリしたんですけど、自分たちは応援してもらったからここに来ることができたのに、応援の選手の方から「ここまで連れてきてくれてありがとう」とか「感動するゲームをしてくれてありがとう」とか言ってくれたんです。自分たちメンバーからお礼を言おうとは決めていたんですけど、まず応援の選手たちからお礼を言われたのでビックリしました。これだけの大人数がいるチームをまとめるのは大変と言えば大変なんですけど、この応援があったからこそ、この結果が出たと思っているので、これは将来も駒澤の武器にしていって欲しいなと思います。


駒澤で高校サッカーを経験することができて、目標としていた全国も2回経験して、ベスト8に行くことができて良かったとは思います。ただ、前々から仲の良い大学生コーチに言われていたのが、「どんなに良い結果を残しても、悪い結果に終わっても、絶対に後悔は残る」ということで、今はそれが身に染みているというか、「もっと何かできたんじゃないかな」とも思いますけど、これだけの大人数で3年間しっかりとやって来れたというのは、他では絶対に経験できないことだと思うので、そこに関しては誇りを持ちたいですし、将来死ぬ時が来るまで「自分は駒澤で3年間やってきたんだぞ」ということは言い続けたいと思います。


以上です。


土屋

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0103komazawa.JPG6年前にも同じ3回戦で対峙した両者のリターンマッチ。山梨学院大附属と駒澤大学高がベスト8進出を巡って再会する一戦は駒沢陸上競技場です。
初出場初優勝というセンセーショナルな形で日本一に輝いたのは第88回大会のこと。以降は8年で5回の全国出場を誇り、一気に山梨を代表する強豪へと成長を遂げた山梨学院大附属。昨シーズンの選手権予選は、決勝で帝京第三に2-0からの逆転負けで全国切符を逃し、今シーズンのインターハイ予選もやはり決勝で日本航空の後塵を拝するなど、なかなか目に見える結果が伴ってこなかった中で、今回の選手権予選は「今年から安部(一雄)監督に変わって、夏にボールを使わない走り合宿もあったりして、本当に走り込みをやってきたので、それはみんなの自信になっていると思います」とキャプテンの小林友也(3年・FC東京U-15むさし)も言及した運動量を生かして見事2年ぶりの県内制覇を達成。今大会も岡山学芸館に1-0、尚志に2-1と共に1点差で競り勝って3回戦まで。2つの勝利で得た自信をベースにさらなる上位進出を狙います。
全国8強まで勝ち上がった昨年度の選手権を経験しているメンバーがほとんど残り、「今の目標は全国に出ることだけではなくて全国制覇」とキャプテンの高橋勇夢(3年・Forza'02)も明言するなど、チーム自体の目線が確実に上がってきた駒澤大学高。ただ、盤石の4戦連続無失点で東京制覇を成し遂げ、自信を持って迎えたはずだった今大会の初戦は高松商業を相手に苦戦を強いられ、途中出場の米田泰盛(3年・VIVAIO船橋)の決勝点で何とか1‐0と辛勝。「こういう公式戦で良いゲームができないと一発で終わってしまうので、自分たちはもう1回チャレンジャー精神を持ってやっていくだけ」とはボランチの武智悠人(3年・Forza'02)。もう一度ネジをきっちりと締め直し、重要な80分間に向かいます。関東対決ということもあって、両校応援団を含めてスタンドには5,700人を超える観衆が。楽しみな3回戦は山梨学院のキックオフでスタートしました。


先にチャンスを掴んだのは山梨学院。4分に左から西野隆男(3年・ACアスミ)が蹴ったCKはDFのクリアに遭いましたが、直後に逆サイドのCKを今度はレフティの左サイドバック森田和樹(2年・AZ'86東京青梅)が好キックで中へ。ニアに突っ込んだ相田勇樹(3年・あきる野FC)のシュートは枠の右へ逸れたものの、「2試合を通してチームとして一歩一歩成長しているなと感じます」と小林も話した山梨王者がセットプレーで駒澤ゴールを脅かします。
ところが、ファーストチャンスを結果に結び付けたのは東京王者。7分に高橋の積極的なシュートから手にした左CK。レフティの長井虎之介(3年・Forza'02)がアウトスイングで蹴り込んだボールがGKを越えると、走り込んだ村上哲(3年・FC府中)が叩き付けたヘディングはゴールネットへ弾み込みます。「前半の始めで相手も取られたら嫌だろうと思っていましたし、メチャクチャ気持ち良かったですね」という左サイドバックの全国初ゴール。駒澤が先にスコアを動かしました。
以降のペースは一気に駒澤へ。12分に右から高橋が投げたロングスローがこぼれ、再び高橋が入れたクロスを影山克明(3年・ヴェルディSSレスチ)は押し込み切れず。直後にも高橋が右ロングスローを投げ込み、ルーズボールを叩いた武智のミドルは枠の右へ。14分には村上の左ロングスローを影山が落とし、矢崎一輝(3年・大豆戸FC)のシュートは枠の左へ外れましたが、「立ち上がりから自分たちのサッカーができた」(矢崎)駒澤の続く攻勢。
2度目の歓喜は「みんな期待してくれていた分、今日は絶対決めてやろうという想いがあった」という10番によって。16分、ここも左CKを長井が蹴り入れ、山梨学院のGK大野郁哉(3年・AZ'86東京青梅)がパンチングしたボールをDFがクリアするも、高く上がったボールは矢崎の元へ。「たまたま自分の所に来たので胸トラップして、ボールを見て振り抜くということを意識した」シュートは、反応していたGKの手を弾く強烈な弾道でゴールネットへ突き刺さります。一時はケガで長期離脱を強いられ、10番を剥奪されたストライカーが、その10番を背負って全国初ゴールを記録。早くも点差は2点に広がります。
止まらない赤黒軍団。長井、矢崎と繋ぎ、村上が枠に飛ばしたミドルが大野のファインセーブに阻まれた18分のシーンを経て、1分後には3度目の咆哮。左サイドで「点を決められるとあれぐらいのプレーもノリにノッてできる」という矢崎が華麗なステップのドリブルで中へ持ち込み、好調を維持する栗原信一郎(3年・FC多摩)のラストパスを西田直也(2年・横浜F・マリノスJY)が左足で叩いたボールは、右スミのゴールネットへ吸い込まれます。2年生ボランチも見事に全国初ゴール。3‐0というスコアにスタンドにも小さくないどよめきが。
3点のビハインドを負った山梨学院。「蹴っていても全部跳ね返されて相手ペースになっていた」と小林も振り返った劣勢の中、ベンチも28分には早くも1人目の交替を決断。センターバックの西雅人(3年・東急SレイエスFC)に替えて、今大会のラッキーボーイとなっている宮崎純真(1年・FC多摩)を最前線へ送り込み、中盤アンカーの大竹悠生(3年・FC.GIUSTI世田谷)を一列落として草地勇輝(3年・インテリオールFC)と最終ラインの中央に並べ、右に出ていた小林をボランチに、前線の降矢涼平(3年・ヴァンフォーレ甲府U-15)を右サイドハーフにスライドさせて、反撃態勢を整えます。
30分は駒澤。矢崎が右へ流し、影山の左足クロスへ頭から飛び込んだ栗原のダイビングヘッドは、大野がファインセーブで回避。35分も駒澤。高橋のフィードに長井が飛び出すも、シュートは当たらず大野がキャッチ。37分も駒澤。カウンターから矢崎のパスを受けた影山の狙いすましたシュートは右のポストを直撃し、長井の落としに武智が放ったミドルはゴール右へ。40+1分は山梨学院。小林とのワンツーから宮崎が狙ったミドルは枠の上へ。「昨日の試合は自分たちのやりたいことばかりになってしまって、今日はチームとしてやるべきことをまずやろうという風にして臨みました」とGKの鈴木怜(3年・S.T.FC)も口にした駒澤が、3点のリードを保って最初の40分間は終了しました。


後半もスタートから勢いは駒澤。41分に武智が縦に付け、影山を経由して矢崎が打ったシュートはヒットせず、大野にキャッチされましたが「結果を出さないと10番として認めてもらえないですし、結果というのを意識してやりたい」というストライカーが滲ませる4点目への意欲。46分にも栗原を起点に矢崎がスルーパスを通し、抜け出した影山のシュートは大野がファインセーブで立ちはだかりましたが、ハーフタイムを挟んでもゲームリズムは変わらず。
47分に2人目の交替として西野と雨宮壮(3年・ヴァンフォーレ甲府U-15)を入れ替えた山梨学院は、矢崎のシュートを大竹が果敢に体でブロックしたシーンを経て、49分に降矢と須藤航太(3年・アスルクラロ沼津U-15)をスイッチすると、直後に決定機。右サイドで宮崎、須藤、藤原拓海(3年・名古屋グランパス三好FC)と細かく繋ぎ、小林が枠内へきっちりシュートを収めるも、「こういうトーナメントは40分ハーフで短いこともあって、ゼロで抑えられるチームがやっぱり勝ち上がっていくと思うので、守備を大事にしたい」と話す鈴木がファインセーブで応酬。「キャプテンとしてはみんなの想いを背負って決めたかった」と小林。追撃弾とは行きません。
すると、52分に生まれたのはさらなる追加点。左から長井が蹴ったCKを、「誰かの代わりとかじゃなくて、勝利に貢献できるようなプレーをしないとメンバーに入れなかった3年生の人たちに顔向けできないと思っている」と語るルーキーの齋藤我空(1年・Forza'02)がドンピシャヘッド。大野も懸命に掻き出しましたが、高橋が体でねじ込んだシュートはゴールネットへ到達します。「チームの一番上に立ってやるからには全部の責任を背負ってやらなきゃいけないと思っている」と自身にプレッシャーを掛け続けてきたキャプテンも全国初ゴール。スコアは4-0に変わりました。
56分も駒澤。長井の右CKを、ニアで合わせた高橋のヘディングはDFがクリア。58分も駒澤。ここも長井の右CKに、ニアへ飛び込んだ村上のヘディングは枠の上へ。60分も駒澤。右へ開いた矢崎のクロスを影山が頭で狙うも、大野が執念のファインセーブ。61分に山梨学院は最後の交替。藤原に替えて野澤智哉(3年・三井千葉SC)をピッチヘ解き放ちましたが、62分は再び駒澤。村上の左ロングスローから、栗原がヘディングで枠へ収めたシュートは大野がキャッチ。「昨日がちょっと悪すぎたのもあって、アレが良い薬になったと思う」とは大野監督。緩む気配のない駒澤。
残り15分から指揮官が相次いで切った交替カード。65分に齋藤を下げて菊地雄介(3年・VIVAIO船橋)をボランチへ送り込み、西田が佐藤瑶大(3年・FC多摩)と並ぶセンターバックへ。68分に矢崎と米田をスイッチすると、71分にも「良く体を張れていたと思います」と指揮官も高評価を下した影山に替えて、服部正也(3年・S.T.FC)を最前線に配し、強化する前からのプレス。75分に山梨学院は右から森田がCKを蹴り込み、草地が競り勝つも佐藤がきっちりクリア。さらに大野監督は4人目の交替として、武智と小池浩然(3年・大豆戸FC)を入れ替える万全の采配で、取り掛かるゲームクローズ。
78分は山梨学院。大竹が大きく蹴り込んだFKは鈴木ががっちりキャッチ。80+2分も山梨学院。右サイドバックの野田椋雅(3年・アスルクラロ沼津U-15)が気迫で運んで左へ送るも、雨宮のグラウンダークロスは鈴木がキャッチ。80+4分は山梨学院のラストチャンス。小林が右へ振り分け、野田のクロスから相田が右足を振り切ったシュートが枠の左へ外れると、程なくして吹き鳴らされたファイナルホイッスル。「こんなゲーム、1年に1回できるかできないかだと思う」と大野監督も認めた駒澤が強さを見せ付ける格好で、2年連続となるベスト8へ駒を進める結果となりました。


「一発トーナメントで大きい舞台になると、流れの中だとなかなか点が取れないと思うんですよね。なので勝ち上がるには『守備、セットプレー、カウンター、PK』と言っているんですけど、だいぶセットプレーの準備はしてきたので、たまたま今日はそれが出たのかなと思いますけどね」と試合後に話した大野監督。山梨学院の小林も「相手の特徴はセットプレーだったので、今日のミーティングでもそれは確認していたんですけど、マークに付き切れずにほとんどの失点がセットプレーだった」と認めた通り、4ゴールの内の3ゴールはCKから生まれたもの。「今日はうまく行き過ぎたので、こんなことはもうないと思いますけどね」と苦笑したのは指揮官ですが、予選から威力を発揮してきたセットプレーはやはり駒澤の絶対的な武器と言っていいでしょう。「去年を超えるためにも『埼スタに行きたい』というのを散々言ってきたので、準々決勝に進めたことは良かったんですけど、ここがゴールではないですから。ここで慢心せず、チームの反省点をしっかり洗い出して準備しないと、次は本当に勝てないと思うので、万全の状態で臨んで、1点差でもPKでも何でもいいので勝ちを掴み取れたらいいなと思います」と次のゲームを見据えたのは高橋。ベスト4のその先へ。駒澤にとって新たな歴史の扉をこじ開ける覚悟は整っています。      土屋


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