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0310komazawa.JPG昨年の選手権予選ファイナルで激突した両雄のリターンマッチ。カナリア軍団の帝京と赤黒軍団の駒澤大学高が再会する一戦は駒沢補助競技場です。
一昨年、昨年と選手権予選では堂々ファイナリストに。共にあと一歩で全国へは届かなかったものの、着実に以前の強さを取り戻すべく前進している帝京。「自分が引っ張っていかないといけない想いはあります」と話すキャプテンの菅原光義(2年・S.T.FC)や三浦颯太(1年・FC東京U-15むさし)、佐々木大貴(1年・FC東京U-15むさし)とセンターラインには去年から出場機会を掴んでいた主力も残っている中、「結構"裏選手権"前から追い込んでいたんだけど、今もずっと追い込んでいる状況でやらせているので、体は疲れていると思います」とは日比威監督。今はシーズン序盤ということで、一定以上の負荷を掛けながらリーグ戦の2戦目へ向かいます。
選手権予選の東京連覇は躍進の序章。最後は佐野日大の粘りの前に劇的な逆転弾を許し、埼玉スタジアム2002への道は閉ざされましたが、2年連続で全国ベスト8という素晴らしい成績を残した昨シーズンの駒澤大学高。ほとんどの主力が卒業することになる今シーズンは、全国を経験した西田直也(2年・横浜F・マリノスJY追浜)と齋藤我空(1年・Forza'02)を欠いた状態でのシーズンインとなったものの、「去年の先輩たちが2年連続全国ベスト8で、逆に自分たちが『それを越えてやる』という気持ちでここからやって行けるので、逆に良い壁だと思って力を付けていきたいと思います」とは米谷拓海(2年・FC東京U-15むさし)。実践学園に敗れた1週間前からの立て直しが求められる90分間へ臨みます。夕暮れ迫る駒沢は冬と春の雰囲気が同居するこの時期独特の空気感。注目の一戦は帝京のキックオフでスタートしました。


ファーストシュートは11分の駒澤。右から中村一貴(2年・FC東京U-15むさし)がクロスを上げ切り、椛澤陸(2年・Forza'02)が落としたボールを、右に持ち出した青山慎二(2年・三菱養和調布JY)がシュートまで。ボールは枠の右へ外れたものの、まずはボランチが積極的な攻撃参加でフィニッシュを。12分にも右から中村がロングスローを投げ込み、江藤惇裕(1年・坂戸ディプロマッツ)、小山奨悟(2年・SC相模原JY)と繋いだボールは、帝京のセンターバックを務める岩本嶺(2年・帝京中)にクリアされましたが、駒澤が先に圧力を強めます。
13分も駒澤。右から椛澤が蹴り込んだFKは中央と合わずにゴール左へ。17分も駒澤。野中康平(2年・川崎フロンターレU-15)の仕掛けで得た左スローインを小山がロングで投げ入れるも、そのままゴールキックに。21分も駒澤。秋遼太郎(2年・Forza'02)の仕掛けで獲得した右CKを椛澤が入れるも、帝京の1トップに入った赤井裕貴(1年・FC東京U-15むさし)がきっちりクリア。さらに22分も駒澤。椛澤の左CKがこぼれ、混戦から米谷が打ったシュートはDFが体でブロック。「左利きで良いキックを持っている」と大野祥司監督も評価する椛澤のキックと、両サイドハーフのロングスローを含めたセットプレーで押し込む赤黒軍団。
さて、「今日のアイツらには『攻撃はいいからディフェンスだけしろ』と言いました」と日比監督が話した帝京は、菅原光義と岩本を中心に守備の集中を高めつつ、ドイスボランチの三浦と渡辺楓(2年・横河武蔵野FC JY)がボールを動かしながら駒澤ゴールを窺うと、26分には決定機。左から三浦が蹴ったCKはファーまで届き、フリーで走り込んだ桐生廉太郎(2年・クリアージュFC)のシュートはヒットしませんでしたが、あわやというシーンを。逆に27分には駒澤に決定機。相手の横パスをかっさらった中村がそのまま持ち込み、枠へ飛ばしたシュートは帝京のGK白井貴之(2年・柏レイソルA.A.長生)がファインセーブで回避。29分には帝京も渡辺が約30mの直接FKをクロスバーの上に打ち込むなど、少しずつお互いが出し始める手数。
31分は駒澤。中村の右ロングスローを椛澤が頭で繋ぎ、江藤が狙ったシュートは岩本が体でブロック。35分は帝京。右サイドバックの松永悠希(2年・浦和レッズJY)が蹴り入れたFKへ、斜めに走った中田はエリア内で転倒しましたが、主審はノーファウルの判定。37分は駒澤。秋、中村とボールが回り、椛澤が放ったシュートは再び岩本がブロック。40分も駒澤。中村の右ロングスローに秋が競り勝ち、ルーズボールを再度秋が叩いたシュートは、三たび岩本が果敢にブロック。43分は帝京にビッグチャンス。松永が送ったフィードから赤井が単騎で抜け出すも、シュートは懸命に戻った駒澤のセンターバック羽鳥陽祐(1年・フレンドリー)が決死のブロック。お互いに決定的なチャンスを創り合った前半は、スコアレスでハーフタイムに入りました。


後半はスタートから駒澤に交替が。小山に替えて、秋元樹(2年・SCH)をそのまま左サイドハーフに送り込み、狙うサイドの推進力アップ。48分に右から中村が投げたロングスローが跳ね返されると、51分には帝京も1人目の交替。長身ストライカーの赤井と岡本良太(2年・FC明浜)を入れ替え、前線に出したいモビリティ。53分は帝京のチャンス。中田が入れた右CKは一旦クリアされたものの、再び右から中田が蹴り込んだクロスに三浦はドンピシャヘッド。ボールは右隅のゴールネットへ吸い込まれ、青い歓喜の輪が広がりましたが、ここは三浦がオフサイドという判定。先制とはいきません。
56分は駒澤。椛澤が裏へ蹴り込み、中村が懸命に走るも、帝京の左サイドバック久保莞太(1年・横浜F・マリノスJY)が確実にクリア。63分は帝京。佐々木、三浦とスムーズにボールを繋ぎ、岡本が強引に打ったシュートは羽鳥がブロック。66分は駒澤。自らのドリブルで得た右FKを椛澤が蹴り入れ、青山が放ったシュートはDFがブロック。67分も駒澤。江藤が右へ振り分け、自らが上げたクロスのこぼれを中村が枠へ収めるも、白井が丁寧にキャッチ。「今日に関しては守備は前回より良かったと思います」という菅原光義の言葉は、おそらく双方の共通認識。変わらないスコア。崩れない堅陣。
活発に動いた両ベンチ。67分は帝京。桐生に替えて入澤大(1年・FC東京U-15深川)をそのまま右サイドハーフへ。69分は駒澤。青山と萩原裕太(2年・FC町田ゼルビアJY)をスイッチすると、右サイドバックの山田英生(1年・三菱養和調布JY)をボランチヘスライドさせ、萩原は右サイドバックへ。76分は双方が同時に交替。駒澤は菅原弦人(2年・九曜FC)を、帝京は塩入颯斗(1年・横河武蔵野FC JY)をそれぞれ送り込み、1点を奪い切る勝負の一手を。残り時間は15分あまり。いよいよゲームは最終盤へ。
76分は駒澤。中村の右ロングスローから、最後は米谷が左足で狙ったミドルは枠の左へ。78分は帝京。久保、中田と縦関係で左サイドを崩し、佐々木が放ったシュートは羽鳥が果敢にブロック。79分も帝京。三浦が狭いスペースを見つけて縦に打ち込み、反転した佐々木のミドルは、DFをかすめながらわずかにゴール右へ外れ、思わず頭を抱える帝京ベンチ。82分は帝京に絶好の先制機。三浦が右へ流したボールから、塩入は完璧なクロスをファーまで。長い距離を走ってきた久保がフリーで合わせたボレーは、しかしクロスバーを越えてしまい、今度はベンチのみならず、ピッチの選手たちも頭を抱え、天を仰ぐシーンが。「危ない場面もあったけど、ウチも決め切らないといけないですよね」とは日比監督。アクセルを踏み込んだ帝京の連続アタックをもゴールには至らず。
やや押し込まれた駒澤は、ここからさすがの反発力を。84分には江藤がシンプルに左のハイサイドへフィードを送るも、抜け出し掛けた菅原弦人に「今日が一番コンビネーションが良かったですね」とパートナーの菅原光義も認めた岩本が懸命に食らい付き、飛び出した白井が大きくクリア。山田と鈴木涼介(2年・クラブ与野)をスイッチした84分の交替と、シュートへ持ち込めなかった3連続CKを挟み、88分には鋭い動き出しで秋元が抜け出すも、1対1は白井がファインセーブで仁王立ち。90+2分。前線まで駆け上がった米谷を起点に、江藤が入れたクロスに菅原が飛び込んだヘディングは枠を超え、これがこのゲームのラストチャンス。「ゼロで抑えたことに関しては良かったです」(日比監督)「ここ2試合は2失点ずつで、守備はウチの伝統的な所なので、初めてゼロで抑えられて良かったです」(大野監督)と両指揮官が声を揃えた90分間はスコアレスドロー。双方に勝ち点1つずつが振り分けられる結果となりました。      土屋


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0219kurume.JPGT2リーグもいよいよ続々と開幕。1年でのT1復帰を狙う都立東久留米総合と、昇格組の駒澤大学高(B)が激突するオープニングマッチは東久留米総合高校グラウンドです。
関東大会予選は優勝した駒澤大学高に1-2と惜敗。インターハイ予選もやはり優勝した関東第一に敗れると、選手権予選でも西が丘の舞台で成立学園相手に、懸命に食い下がりながらも0-1で屈し、いずれも難敵にその行方を阻まれることとなった昨シーズンの都立東久留米総合。主力のほとんど入れ替わった今シーズンは、ここまで練習試合でもかなりの好結果が出ているということで、「守備に関しても攻撃に関しても、非常に彼らはよく考えてフレキシブルにボールを動かせるし、ポジションを取れるしという所があると思う」とはおなじみの齋藤登監督。まずはホームで迎えた開幕戦で好スタートを切りたい所です。
昇格シーズンながら町田ゼルビアユースや三菱養和SCユース(B)とのデッドヒートを制し、1年でT3リーグを駆け抜ける格好で、T2リーグへ殴り込みを掛けてきた駒澤大学高。チーム自体も一昨年度、昨年度と2年連続で選手権全国ベスト8を経験しており、周囲からの目が一層厳しくなってきたのは間違いなくポジティブな変化。ここからAチームへと食い込んでいくことができた選手は、当然上を目指す環境に身を投じられることを考えれば、開幕戦とは言いつつも既にサバイバルは始まっています。この日の清瀬はまだ風の冷たい冬のコンディション。注目の90分間は のキックオフでスタートしました。


ファーストシュートは3分の久留米。3バックの中央を託された小川大河(2年・東京久留米FC U-15)が左から長いFKを蹴り込むと、こぼれを叩いた齋藤巧(2年・FC.GIUSTI世田谷)のボレーは駒澤のGK本田希利人(1年・FC町田ゼルビアJY)にキャッチされましたが、積極的なフィニッシュを。6分にも武田洸(1年・AZ'86東京青梅)の仕掛けで獲得した右CKを小菅友寛(2年・三菱養和調布JY)が蹴り込み、エリア外からキャプテンの下川晴(2年・FC府中)が枠へ収めたミドルは本田がセーブしたものの、「初戦でみんな結構緊張していた」(下川)という久留米が勢い良く立ち上がります。
押し返したい駒澤は羽鳥陽佑(1年・フレンドリー)と照井飛翔(2年・FC Consorte U-15)で組んだセンターバックも比較的縦に早くボールを放り込んでいく中で、13分にはチャンス到来。レフティの左サイドバック虹川駿哉(2年・狛江第二中)が右CKを蹴り込み、DFのクリアを青山慎二(2年・三菱養和調布JY)が右クロスに変えるも、中央とはわずかに合わず。17分は久留米。小菅の左CKをファーで島村優志(2年・FC.VIDA)が折り返し、最後は照井のクリアに遭うも、1つ狙い通りのセットプレーを。19分は駒澤。右から横山周平(2年・FC.VIDA)がロングスローを投げ入れるも、久留米ディフェンスがきっちりクリア。変わらないゲームリズム。
すると、23分の歓喜はやはりホームチーム。中央でGKの周囲に選手を密集させる中、右からレフティの三浦聖(2年・東海大菅生中)が蹴り込んだCKがファーまで届くと、走り込んだ島村のヘディングはニアサイドをすり抜け、ゴールネットへ突き刺さります。「セットプレーで1個取れたら大きいという話はしていた」と下川も話した、そのセットプレーをきっちり成果に。久留米が先制点を手にしました。
1点のビハインドを負った駒澤。25分には照井のFKを中原翔馬(2年・FC古河)が頭ですらし、走った大熊渚生(2年・FC府中)は一歩届かず、久留米のGK澤田亜藍(2年・AMBICIONE松本)にキャッチされると、26分にはエリア内で駒澤ディフェンスに不運なハンド。久留米にPKが与えられます。キッカーは10番を背負う小菅。右スミに蹴り込んだボールはゴールネットへグサリ。やや意外な形で両者の点差は2点に広がります。
32分は2点を追い掛ける展開となった駒澤。左から横山が投げ込んだロングスローを、ニアに突っ込んだ大熊が胸トラップで収め掛けるも、シュートまでは持ち込めず。34分は久留米。武田が右へ振り分け、三浦が得意の左足で上げたクロスに島村が飛び付くもわずかに届かず。駒澤も37分には横山が左ロングスローを、39分には虹川が右CKを放り込むも、ともにフィニッシュには繋がらず。スコアは変わりません。
40分の主役は「2点目の時にみんなが点を決めた人に凄く集まっていたので、『自分もあれをやってもらいたいな』と思いながらプレーしていた」というスタメン唯一の1年生。下川が絶妙のタイミングでスルーパスを送ると、「チャンスがあればああいう動き出しをしようというのはありました」と武田はうまく抜け出して独走。左に流れながら放ったシュートはやや勢いこそ弱かったものの、GKも弾き切れずに右スミのゴールネットへ転がり込みます。「今出ている選手の中では一番個人でゴールを生み出す力を持っていると評価はしているんですけどね」と指揮官も言及した武田は、しかし3分後にも訪れた決定機を外してしまい、「齋藤先生にも『何で最初の方を決めて、2本目が決まらないんだ』と言われましたけど、本当にその通りです」と苦笑しましたが、何はともあれ1年生アタッカーも堂々と結果を。久留米が3点のリードを奪って最初の45分間は終了しました。


駒澤はハーフタイムに最初の交替を決断。中原に替えて保科一生(1年・東京久留米FC U-15)を投入し、サイドの推進力アップに着手しましたが、後半のファーストシュートは47分の久留米。前半終了間際に足を痛めた三浦との交替で、ピッチヘ送り出されていた須崎光将(2年・トレドSC)が左に流れながら放ったシュートは枠の右へ逸れたものの、アグレッシブな姿勢を。48分にも小菅の左FKに齋藤が合わせたヘディングはわずかにゴール左へ。後半も久留米が機先を制します。
ただ、駒澤も51分に横山のフィードを保科が収めて右へ落とし、細川竜征(1年・Forza'02)のフィニッシュはゴール右へ外れたものの、ようやくこのゲームのファーストシュートを記録すると、以降は「蹴られて押し込まれるシーンも多かった」と齋藤監督も認めた通り、ペースは徐々に赤黒軍団へ。56分にボランチを三沢延幹(1年・Forza'02)から山田英生(1年・三菱養和調布JY)に入れ替える2枚目の交替を経て、59分にも大熊のパスを宮嵜龍飛(2年・町田相原FC)がフリックで流し、走った細川はオフサイドも好トライ。少しずつ繰り出し始めたスムーズなアタック。
61分も駒澤。宮嵜のパスから保科が打ったシュートは、良く戻った上山泰生(2年・三菱養和調布JY)が体を投げ出してブロック。62分も駒澤。大熊が右へ展開し、横山のピンポイントクロスへ保科が合わせに行ったボレーはヒットせず。63分は久留米。下川とのワンツーから小野寺竜也(2年・FC府中)が上げたクロスに、島村が突っ込むもシュートは打てず。64分に駒澤は3人目の交替として、青山と長身フォワードの池間敦也(1年・宮古島平良中)をスイッチすると、71分にはその池間を起点に細川がクロス。ここは久留米の右サイドハーフを託された五十嵐健伸(2年・東京久留米FC U-15)がきっちりクリアしましたが、駒澤が狙い続ける追撃の一手。
そんな状況を打ち破ったのは14番を付けるディフェンスリーダー。73分に右サイドで手にしたFKを小野寺が大きく蹴り込むと、小川は高い打点からドンピシャヘッド。左スミギリギリを捉えたボールは、ゴールネットへ飛び込みます。少し流れが悪くなり掛けていたタイミングで、最後方から守備とビルドアップのオーガナイズに奮闘していた小川の大きな追加点。スコアは4-0に変わりました。
74分は久留米に2人目の交替。「全員とコミュニケーションを取って、全員が言いたいことを言い合えるようなチームにしていこうとは考えています」と話すキャプテンの下川が下がり、伊藤至人(1年・AZ'86東京青梅)がピッチヘ飛び出すと、75分には小野寺のパスを受けた伊藤はカットインから果敢なミドルを枠の左へ。77分は駒澤に4人目の交替。宮嵜と涌井蓮(1年・国立第一中)をスイッチして、滲ませるゴールへの意欲。84分は久留米も3人目の交替として、とにかく前に突き進む姿勢を打ち出し続け、「ゴールが取れたので凄く嬉しかったです」と笑った武田と大久保陽紀(1年・東海大菅生中)をスイッチ。いよいよゲームは最終盤。残りは5分とアディショナルタイムのみ。
トリを飾ったのは投入されたばかりの1年生。87分に久留米の左サイドを崩した流れから、中央に入ったクロスを一旦は収めたように見えたGKがファンブル。ここにいち早く反応した大久保は、左足でボールをゴールネットへ正確に流し込みます。5人とも違うスコアラーで達成した5-0の快勝劇。「しっかりと意図した創りと崩しでシュートまで持っていけないとなとは思うんだけども、気持ちと戦う姿勢は今までのチームに比べると初戦からできていたと思います」と齋藤監督も一定の評価を口にした久留米が、開幕戦勝利をホームでもぎ取る結果となりました。


「11月から『今年のチームは4-4-2かな』と思ってやってきたんだけれども、『何かちょっと違うな』と思い始めて、2月に入ってから3-4-3に変えたんです。まだ、大学生と2試合やったくらいで、今日が3-4-3の3試合目くらいの感じだったんですけど、3-4-3に変えたら良くなったんですよね」と話した齋藤監督は続けて、「少なくとも今までやってきた4-4-2はポジションによって役割分担がハッキリしていて、『オマエはこの仕事をしっかりやるんだ』というようなものがあったんだけれど、3-4-3は本当に複数の仕事を色々な人間がこなさなくてはいけなくて、だからグチャグチャしてくるんだけれども、それを楽しめる部分があるので、今年はベースを与えて彼らが考えるという1年間になっていくかなと。彼らが考えてやっていって、『ここはこうした方が良いんじゃないの』と僕が修正を加えて、またやらせてみるという繰り返しになっていくのかなと思いますけどね」とのこと。どうやら今年のチームの"余白"に指揮官は大きな期待と楽しみを感じているようです。今シーズンの目標を問われ、「全勝してT1に昇格することと、関東予選、インハイ、選手権で東京三冠は絶対獲ろうと。結構大きな目標なんですけど、そこは挑戦していこうと思います」と真っすぐな視線で答えたのはキャプテンの下川。揺るがない大きな目標に向かって、久留米の2017年は力強くスタートしています。      土屋

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日産スタジアムで行われた
FUJI XEROX SUPER CUP 2017 NEXT GENERATION MATCHの
U-18 Jリーグ選抜×日本高校サッカー選抜は
0-4で日本高校サッカー選抜が勝ちました。
以下、試合後のミックスゾーンにおける
U-18 Jリーグ選抜・坂口祥尉(FC東京U-18)、小林幹(FC東京U-18)のコメントです。


(U-18 Jリーグ選抜・坂口祥尉)
Q:入って早々からかなり積極的にオーバーラップしていましたが、どういうことを考えてピッチに入りましたか?


A:やっぱり上がることも自分のストロングの一部だと思うので、負けている状況でしたし、積極的に上がってゴールに絡めたらなと思って、積極的に攻撃参加しに行きました。でも、あまり印象に残るようなクロスもなくて、縦のスルーパスが多かったんですけど、それもあまり繋がらなかったので、まだまだ課題は残りました。


Q:「え?右サイドバック?」という感じはありました?


A:練習試合でも右サイドで出ていたので、どっちで出るかわからなかったんですけど、今日はただ右サイドだったというだけで(笑)、それほど変わらなかったです。


Q:この間お話を聞いた時に、「青森山田のフォワードには負けたくない」と言っていたのに、坂口君が入ったタイミングで鳴海君は替わっちゃったじゃないですか。アレはどう思いました?(笑)


A:「ああ、いなくなっちゃったな」と思ったんですけど(笑)、僕が右になったことで、左の杉山弾斗選手が元チームメイトだったので、マッチアップはあまりできなかったんですけど、一緒にできて楽しかったです。


Q:杉山君はむさしで3年間チームメイトだった選手ですけど、この試合の前に連絡とかは取っていたんですか?


A:いえ、同じホテルに泊まっていたのは知っていたんですけど、あえて特に連絡は取らなかったです(笑)


Q:実際に杉山君と対戦してみて「成長しているな」とか「変わってないな」とか、そういうのはありましたか?


A:前半はベンチで見ていて対策というか、「こう来るだろうな」というのは予測していて、前半を見ながら色々考えていたんですけど、あまり1対1もなかったので(笑)、もうちょっと仕掛けたりできれば良かったなと思います。


Q:周囲は年代別代表に入っている選手が多くて、その中でプレーしたことで刺激を受けた部分は大きいですか?


A:練習や練習試合をやってきた中で、所属チームとは違うので難しい部分もあったんですけど、そんな中でも自分自身で手応えはあって、今日出ていたセンターバックや逆のサイドバックの選手ともそれほど差はないのかなと。でも、やっぱり信頼感というか、代表で試合に出ている選手たちはしっかりリーダーシップを取ったり、しっかりディフェンスの対人の所で強さを見せたりしていたので、そういった部分は良い吸収ができたかなと思います。


Q:「こういう部分を伸ばしていけば、代表にも手が届くかな」というような基準が手に入ったような所はありますか?


A:特にセンターバックは身長があって、競り合いの部分とかもキャプテンの橋岡(大樹)選手は1対1でもヘディングでも勝っている部分が多かったので、そういった部分を自分ももっと強化できれば、より彼らに近付くことができるかなと思います。


Q:より代表に入りたい気持ちは強くなりましたか?


A:そうですね。とても強くなりました。スペインに行っていた代表組ともプレーできて、結構楽しかったので、今回のチームは3日間だけのチームだったんですけど、代表とかに入って合わせる所をもっと合わせたりできたら、より楽しくプレーできるかなと思いました。


Q:結構みんなと仲良くなった感じですか?


A:多少は溶け込めたかなと思います(笑) 食事の時とかも結構他のチームの選手とも話すことができて、色々な"探り"も含めながら(笑)、会話ができました。


Q:このスタジアムでプレーできる機会もそうそうないと思いますが、改めて今日を境にチームでまた頑張ってやって行こうという想いは強くなりましたか?


A:そうですね。結果は0-4で守備に課題も残りましたし、もっと守備の所とか連携の所も含めて、チームでも自分がリーダーシップを取りながら、色々と強化していきたいと思います。


(U-18 Jリーグ選抜・小林幹)
Q:ちょっと出場時間は短かったですね。


A:そうですけど、この2日間で自分がアピールできなかったというか、監督の信頼を得ることができなかったというのが出場時間に表れてしまったので、悔しいですけど自分の責任もあると思います。それでも悔しいですし、良い経験ができたので、次に生かせるようにしたいと思います。


Q:この間お話を聞いた時には「楽しみです」ということでしたけど、2日間の練習も含めて、自分の意識が変わりつつあるような感じはありましたか?


A:年代別の代表に入っている凄いメンバーばかりで、その中で短い間でしたけど一緒にできたので、凄く良い経験になりましたし、そこまで差があるかと言われたら、自分の感じ方としてはそんなにないというか、今はみんなの方がちょっと上回っているかもしれないですけど、追い付いて追い越せるぐらいのレベルではあるかなと思いました。


Q:改めて代表への欲も出たのではないかなと思いますが、そのあたりはどうですか?


A:今回はJリーグ選抜ということで、日本全体のJリーグの中から選ばれてきた訳ですけど、やっぱり自分は日本代表に入りたいので、そういう意識は凄く高くなりました。


Q:「こういう所は十分通用するな」というような手応えを掴んだ感じはありましたか?


A:攻撃の部分で前を向いた時のクオリティだったりは通用するというか、全然負けていないとは思うんですけど、やっぱりフィジカル面だったり守備の所をもっともっと上げていければ、入っていけないレベルではないかなと思いました。


Q:ワールドカップの決勝もやったような、これだけのスタジアムでプレーできたことは、時間こそ短かったかもしれないですけど、良い経験になりましたか?


A:このスタジアムの雰囲気は凄かったですし、色々な試合が行われてきた場所でプレーできたというのは本当に良い経験になりましたし、時間も短かったのでやるしかなかったというのもあるんですけど、想像以上に緊張もしなかったですし、ここでプレーできたことは幸せでした。


Q:それこそ相手にもFC東京の下部組織の選手が何人かいましたけど、小林君が入る頃にはみんな替わっていて残念でしたね(笑)


A:昨日宿舎が一緒で、ちょっと杉山選手とコンビニに行く機会があって、「お互いやれればいいな」という話はしていたんですけど、結局できなかったので。でも、今年はプレミアリーグで市船とは一緒なので、そこで対戦できればいいなと思います。


Q:坂口君はちょっと杉山君とマッチアップしていましたけど、うらやましかったですか?(笑)


A:そうですね。僕もやりたかったです(笑)


以上です。


土屋


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日産スタジアムで行われた
FUJI XEROX SUPER CUP 2017 NEXT GENERATION MATCHの
U-18 Jリーグ選抜×日本高校サッカー選抜は
0-4で日本高校サッカー選抜が勝ちました。
以下、試合後のミックスゾーンにおける
日本高校サッカー選抜・深谷圭佑(帝京長岡)、
三国スティビアエブス(青森山田)、佐藤瑶大(駒澤大学高)のコメントです。


(日本高校サッカー選抜・深谷圭佑)
Q:もう出番はないかなと思ってました?


A:ずっと「オレだけ出番ないな」と思っていて、試合が終わる5分前ぐらいまではジョグぐらいはしていたんですけど、もう出番がないなと思って「スゲーな、また点が入った」とか思って見ていたら「圭佑も行くよ」と言われて、「え?」みたいな。その1分後にはもう出ていました(笑) 確かに準備していなきゃいけなかったんですけど、自分の中で「ないな」と決め付けてしまっていましたね(笑)


Q:会場も今までの人生で一番大きいぐらいのスタジアムだと思いますが、圧倒された所はありました?


A:いえ、会場というよりはグラウンドをずっと見ていたので、あまりそこまでは思わなかったです。ベンチから見ていると「凄いな」と思いましたけど、やってみると意外にグラウンドだけしか見えなくて、結構冷静にできたと思います。キック以外は...(笑)


Q:最初のキックミスで「アレ?」って感じはありました?(笑)


A:「このまま行くとヤバいな」と思いました(笑)


Q:その後にルーズボールに飛び付いてキャッチした所で、ちょっと落ち着いたのかなとも思いましたけど。


A:最初のワンプレーが大事なので、そこでワンプレーでボールが取れたので、ちょっとは落ち着いたんですけど、できるだけキックは蹴りたくないなと思って(笑)、その次も手で投げました。良かったのはアレだけですね。


Q:この世代のハイレベルな仲間と合宿もして、練習もして今日に臨んだと思いますが、その過程はかなり刺激になりましたか?


A:これまで自分はこういった所を経験したことがなかったので、こういう所のレベルというモノを今回は知ることができて、「上には上がいるんだな」と思いましたし、実際にはこれより上というのもあると思うんですけど、まずはこうやってハイレベルな所の上手さを知ることができたので、またこういうレベルでもしっかり通用するように練習して、また上のカテゴリーでこういう所に行けるように頑張っていきたいなと思いました。


Q:今後が楽しみになるような経験でしたか?


A:大学生活でもこういう舞台でできる機会はそうそうないと思うので、高校生活の最後の最後で、少しの時間でしたけど、こういう会場の雰囲気を知ることができたというのは、本当に大きいかなと思います。


(日本高校サッカー選抜・三国スティビアエブス)
Q:右サイドバック、メッチャハマってましたね(笑)


A:メッチャ難しいです。体のアングルとか、ボールの置く位置も普段は左足でトラップしているんですけど、右足が利き足とはいえ、あまり左サイドで縦に置くこととかしなかったので、ちょっと慣れなかったですね(笑)


Q:練習はずっと右サイドバックをやっていたんですか?


A:今回はそうですね。この合宿に入ってからはずっと右だったんですけど、今日の立ち上がりは自分のパスミスとか普通に多かったので、ちょっと申し訳ないなと思いました。左サイドの杉山弾斗と渡邊泰基は2人とも上手いので(笑) 置く位置とか本当に上手いので、「自分がサブになるか、右に移るか、どっちかな」と思っていたんですけど、右に移ってスタメンで出られたので、そこは慣れないポジションですけど「頑張ってやろう」と思っていました。


Q:外から見ていても左右にかかわらず安定感を感じましたが、やっぱり全国優勝を経験して、より自信が付いた部分は大きいんじゃないですか?


A:今回はFC東京とかレッズとか結構やったことのあるチームの選手が相手にいて、それでも彼らは自分たちより年下じゃないですか。それで負けられないというのもありましたし、これで負けていたらこの先やっていくのも難しいかなというのは結構考えていたので、「絶対負けられない」という気持ちで取り組んだ結果が、たぶんその安定感に繋がったのかなと思います。


Q:2点目のアシストは素晴らしいクロスでしたね。


A:監督に「アーリーを入れろ」と試合前や試合中に言われていて、前半は自分からアーリーを入れるという場面が1本もなくて、まず前半は上がるということもあまりなかったので、「後半はどんどん上がろう」と思っていて、(鳥海)芳樹が良い所に走ったのが見えたので、ちょっと合わせてあげたかったんです。でも、右足でクロスを上げるのも本当に久々で(笑) 普段は左足でしか練習していなかったので、正直「上がるかな?」というのがあって。上がって本当に良かったです(笑)


Q:こうやって各チームのレベルの高い選手と一緒にプレーすることで、得たものは大きいですか?


A:高体連の上手い人たちがみんな集まっていて、自分としては年下からも刺激をもらいますし、同い年からも刺激をもらったので、今後の進路はバラバラになりますけど、色々な選手と対戦できるのを楽しみにしていますし、一緒にこのチームでできて良かったというのと、今後もこのチームでヨーロッパに行きたいなという気持ちはあります。


(日本高校サッカー選抜・佐藤瑶大)
Q:スパイクの色が佐藤君だけ他の人と違ったけど、アレはどうしてですか?(笑)


A:他のスパイクは足が入らなかったんです(笑) でも、あの白いスパイクは他の選手も履かなかったですね(笑)


Q:メッチャ目立ってましたよ(笑)


A:逆にそれが悪い部分で目立ってしまいましたね(笑) 手応えはマジでなかったです。ポゼッションの部分で課題が出て、少し慣れていないというのは言い訳なんですけど、周りの選手が良い所に立っていてくれたのに、自分の判断が遅かったり、1人だけテンポが遅かったりしていたので、そこが課題かなと思います。


Q:左にフィードが流れてしまったシーンが1回ありましたね。


A:その前のシーンで(鳴海)彰人が「ああいう時は裏に出せ」と言っていたので、1回持ち出して裏に出したんですけど、「アレ、誰もいない!アレ?」と思って(笑) そういうのとか、(金子)大毅が良いポジションを取ってくれたりとか、(住永)翔が2人のセンターバックの間に入ってくれていたのに、1つの所しか使えなかったりとか、(杉山)弾斗が高い位置を取ってくれているのに、自分が出せなかったりとか、持ち方が悪いとか、そういう所が課題なのかなって。「そこは差があるな」と思いましたね。


Q:1回左サイドで相手にボールが入った時に一気に寄せて、取り切った所があったと思いますけど、あのへんは「絶対行かせないぞ」という感じはあったように見えました。


A:当てて落としての所はいつも狙っている所なのでガツンと行きました。対人の所やヘディングの所は負ける気がしなかったので、相手も年下で大丈夫だったんですけど、ポゼッションとディフェンスラインのコントロールと裏への対応が全然できなくて... そこは黒田さんと仲村さんに凄く言われていた所なので、これからの課題ですね。


Q:それはこの合宿中に気付いた課題という感じですか?


A:毎回の練習で「自分の課題はここなんだな」というのは常に考えていたんですけど、直すのに時間が掛かる中で、そこを少しずつでも直していければ、もっと成長できるかなと思います。


Q:三国君のTwitterとか見ていたら、合宿は楽しそうですね(笑)


A:そうですね(笑) ホント楽しいんですけど、仲良くなった伊藤龍生とか(安藤)瑞季とかがムードメーカーになってくれていて、本当に面白いので絡みやすいです(笑) メチャ楽しいので、その雰囲気も今日の試合に出たと思います。アップ中も同じ大学でやる住永(翔)が中心になって、リーダーシップを持ってやってくれていたかなと思います。


Q:去年は優秀選手に選ばれてここに来たかった中で、ケガがあって残念な結果になりましたけど、今年はここでプレーできたことは良い経験になりましたか?


A:できたらもうちょっとやりたかったですね。あと1年欲しかったです(笑) 高1の時に優秀選手で、去年ここでプレーして、高3に臨みたかったですね(笑)


以上です。


土屋


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0215ooi.JPGTリーグファンにとっては3ヶ月近く待った"球春"の到来。國學院久我山と東京朝鮮のT1開幕戦はおなじみの大井ふ頭中央海浜公園スポーツの森 第二球技場です。
高校選手権の全国準優勝という大きな結果を受けて立ち上がった新チームは苦戦の連続。インターハイ予選は1次トーナメントで都立駒場に、選手権予選は初戦で帝京にそれぞれ敗退を突き付けられ、T1リーグも得失点差で成立学園に一歩及ばず2位に終わるなど、「自分に経験がなかった分、子供たちに辛い想いをさせたなと思っています。色々な意味で大変だったなという1年でしたね」と清水恭孝監督も口にしたように、厳しい1年となった昨シーズンの國學院久我山。迎えた今シーズンは既に新人戦を経験しており、「開幕戦にしては結構チームづくりが進んでいるのかなと思っています」とは新キャプテンの平田周(2年・FC東京U-15むさし)。リーグタイトル奪還に向けて、勝利のみを目指す90分間に挑みます。
リャン・ヒョンジュ、キム・テウとU-19北朝鮮代表にも選出された攻守の軸を擁し、悲願の全国出場を視野に捉えられるような力を有しながら、こちらもインターハイ予選は準々決勝で成立学園に0-3で敗れ、選手権予選は準決勝で駒澤大学高に0-4で敗れるなど、惜しい所までは勝ち進んだものの全国切符はまたもお預けとなった東京朝鮮。昨年から主力を務めているムン・インジュ(2年・埼玉朝鮮中)を10番でキャプテンに任命した今シーズンは、T1へ主戦場を置く1年に。こちらも勝利でシーズン開幕を飾りたい所です。2月の大井にはまだ冬を感じさせる冷たい北風が。楽しみな一戦は久我山のキックオフでスタートしました。


勢いよく飛び出したのは東京朝鮮。開始1分経たない内に、チャ・ガンス(2年・東京朝鮮第五中)のパスからプ・チウ(2年・東京朝鮮第五中)が放ったシュートはゴール右へ外れましたが、2分にもエリア内へ侵入したプ・チウの際どいシュートは平田がファインセーブで何とか回避。直後に右からムン・インジュが蹴ったCKも平田がキャッチしたものの、東京朝鮮がまずは手数を繰り出します。
「立ち上がりは単純に硬かったですね」と清水監督も話した久我山も4分には左サイドでFKを獲得しましたが、内田祐紀弘(2年・Forza'02)のキックに飛び込んだ宮本稜大(1年・東急SレイエスFC)はわずかに届かず。逆に5分は東京朝鮮。ハ・ジュノン(1年・東京朝鮮第一中)が左へ流し、プ・チウのクロスにキム・ヒョンジュン(1年・東京朝鮮第一中)が合わせたバックヘッドはクロスバーの上をかすめて枠外へ。あわやというシーンにどよめくスタンド。
以降も「やっぱり開幕戦の難しさが出たかなという感じ」と平田も言及した久我山はボールこそ握りながら、なかなかスイッチの入れ所を見つけ切れませんでしたが、26分に内田のフィードから井上翔太(1年・ジェファFC)が残し、永藤楓(2年・Forza'02)が叩いたシュートはクロスバーを越えるも、ようやく決定機を1つ掴むと、27分にもセンターバックの上加世田達也(2年・Forza'02)がここもフィードを狙い、抜け出した宮本のクロスは東京朝鮮のセンターバックを務めるチョン・リュンギョン(2年・東京朝鮮中)が何とかクリア。30分にもやはりセンターバックの中野英寿(2年・ジェファFC)が三たびフィードを蹴り込み、井上のパスに走った宮本がGKと交錯。こぼれを拾った永藤のシュートも枠の左へ外れてしまったものの、シンプルなフィードに見い出す攻略の糸口。
39分も久我山。右から井上が中へ付けると、スムーズなターンで前を向いた鵜生川治臣(2年・前橋JY)は思い切ったミドルを放ち、飛び付いた東京朝鮮のGKチュウ・サンホン(2年・神奈川朝鮮中)がファインセーブでわずかにコースを変えたボールは右ポスト直撃。42分は東京朝鮮。プ・チウが粘って獲得した右CKをムン・インジュが蹴り入れ、ファーでリュウ・ユウォン(2年・千葉朝鮮中)が折り返したボールはDFが懸命にクリア。45分も東京朝鮮。右からキム・ヒョンジュンがロングスローを投げ入れ、ニアでプ・チウが逸らしたボールをハ・ジュノンがシュートまで持ち込むも、ここもDFが体でブロック。「もうちょっと色々な動きがチームとしてできれば良かったですね」とは平田。トータルでやや攻守に東京朝鮮の良い所が上回った印象の45分間は、スコアレスでハーフタイムに入りました。


後半はスタートから久我山に交替が。鵜生川に替えて、「どんどん仕掛けて行って、攻撃の起点になれるようにしていこうと思っていました」という木下陽(2年・S.T.FC)をそのまま1トップ下へ投入すると、51分にはその木下が内田のスローインを受けて、そのままスルスルとエリア内をドリブルで抜け出しフィニッシュ。チュウ・サンホンもファインセーブで応酬し、宮本のボレーはDFに阻まれたものの、「シュートがあまりなかったので『自分が打とう』と思って、思い切り行きました」という木下の積極性がゲーム自体にテンポアップを。
56分は久我山。木下のパスから左サイドバックの竹浪良威(2年・FC東京U-15むさし)のミドルはゴール右へ。57分は東京朝鮮。キム・ヒョンジュンが溜めて、右サイドバックのカン・アスン(2年・東京朝鮮第五中)が上げたクロスから、リ・リョンジェ(2年・東京朝鮮第一中)が放ったワントラップボレーは枠の右へ。60分に久我山は2人目の交替。永藤を下げて、北澤快(2年・東京ヴェルディユース)をそのまま左ウイングへ送り込み、着手するサイドの推進力アップ。探り合う先制の香り。白熱の大井。
63分は東京朝鮮。右からムン・インジュがFKを蹴り込むも、竹浪が的確にクリア。65分は久我山。竹浪のパスを引き出した木下は、1人剥がしてドリブルからシュートまで打ち切るもチュウ・サンホンがキャッチ。66分は東京朝鮮。チャ・ガンスの左CKは前キャプテンの14番を引き継いだ三富嵩大(2年・横河武蔵野FC JY)がきっちりクリア。68分は久我山。竹浪の左クロスはDFに当たり、井上が頭で残したボールに宮本が走るも、カバーに戻ったチョン・ユギョン(1年・東京朝鮮第一中)が一瞬早くクリア。69分も久我山。高橋黎(1年・ジェファFC)を起点に、三富とのワンツーで北澤がエリア内へ潜るも、飛び出したチュウ・サンホンが果敢にキャッチ。「前半は真ん中にボールを入れる回数が少なかったなと思ったので、『取られても良いから中のパスをどんどん入れていかないと"らしく"ないよ』という話をした」と清水監督。高まった中央への意識。
70分の歓喜は「完全に彼で流れが今日は変わったかなと思います」と指揮官も認める後半から登場した11番によって。中央で前を向いた木下は「稜大は足が速いという特徴があるので、『うまくスピードに乗れるようにスペースに出そう』と思って早いタイミングで出しました」と絶妙のスルーパス。抜け出した宮本のシュートはチュウ・サンホンもファインセーブでストップしますが、こぼれにいち早く詰めた井上のシュートがゴールネットへ飛び込みます。「普段は凄くマジメなタイプなんですよ」と平田も言及した木下のお膳立てが見事成果に。久我山が1点のリードを奪いました。
ビハインドを負った東京朝鮮は73分に1人目の交替。チャ・ガンスに替えてホン・リジン(1年・東京朝鮮第一中)を投入すると、76分にも2人目の交替としてカン・アスンとキム・リキ(2年・神戸朝鮮中)をスイッチさせ、チョン・リュンギョンが右サイドバックへスライドし、キム・リキはセンターバックへ。76分にはホン・リジンが長いFKを蹴り込むも、平田がさすがの飛び出しからパンチングで回避。1点差のままで残された時間は10分間とアディショナルタイムへ。
80分は久我山。内田が送った縦パスから、スムーズなターンで前を向いた木下の左足シュートは枠の左へ外れるも、81分に東京朝鮮がハ・ジュノンとパク・チュンボム(1年・東京朝鮮中)を、83分に久我山が井上と澤田雄大(2年・FC多摩)をそれぞれ入れ替えると、85分にはデジャヴのようなシーンが。ここも内田が打ち込んだ縦パスを、木下は5分前より美しいターンで前へ振り向きながら、すかさずスルーパスをグサリ。反応した宮本のシュートは確実にゴールネットを揺らします。「上手いタイミングでファーストタッチができたので、ちょうど顔を上げてタイミングよく出せました。めったにできないプレーです」と笑った木下のアシストに、指揮官も「ほとんどパーフェクトだったと思います」と最高級の賛辞を。両者の点差は2点に広がりました。
何とか1点を返したい東京朝鮮も必死の反撃。87分にムン・インジュが入れた右FKにプ・チウがヘディングで飛び付くも、「パワフルでエネルギッシュな感じをチームに与えられたらいいのかなと思っています」と語るキャプテンの平田がファインセーブで仁王立ち。直後にチャ・ガンスが蹴った左CKも平田がパンチングで掻き出すと、90分にホン・リジンが蹴り込んだFKをキム・リキが頭で合わせるも、ボールはゴール右へ。どうしても久我山ゴールを陥れられません。
すると、宮本と川野裕大(2年・横浜F・マリノスJY追浜)の交替を経て、ダメ押しの一撃も11番を起点に。90+2分、ボールを運んだ木下は「相手が攻撃に意識が向いていて、スペースが空いていたので出しました」とここも完璧なスルーパス。独走状態となった三富は冷静に左スミのゴールネットへボールを送り届けます。「1年生からトップチームでやろうという目標で入学したんですけど、全然うまく行かなくて、悔しさを晴らし切るようなイメージで、『ラスト1年は絶対にチャンスが来るから頑張ろう』と思ってやっています。意識はそんなに変わっていないですけど、自信はちょっと付いたかなと思います」と口にした木下は全3ゴールに絡む大車輪のハイパフォーマンス。「苦しいゲームながらも最後に勝ち切れたのは1つ自分たちが今まで積み重ねたものが出たんじゃないかなと思います」と清水監督も語った久我山が、後半に3ゴールを奪い切って開幕勝利を手繰り寄せる結果となりました。


新チームの始動からこの開幕戦の時期までを問われ、「基本的にはインサイドキックしかやっていないです。合宿でも1時間ずっとやったりとか、止める蹴るを全体的にやっていました」と笑顔で明かした清水監督は続けて「毎年そうなんですけど、負けたからとか勝ったからとかで変わることは私たちはなくて、ただ『時間が去年よりあるよね。だから時間を掛けよう』と。技術レベルであったり、原理原則であったり、1対1の対応とかそういったものをずっと細かくやって、ベースになるモノに時間を掛けました」ときっぱり。例年以上に時間のあったこの秋と冬で、既に一定のベースアップは図れているようです。このリーグ戦に関しても「勝ち点40を目指そうと。優勝をというよりも40を目指せば優勝ラインにいるはずなので、40を目指すために一喜一憂せずに、その間のカップ戦も含めて1個1個やっていきましょうという話をしていて、それは本人たちが一番わかってくれていると思います」と指揮官は明確なスタンスを。「今年はまず東京でわかりやすい結果を絶対に残さないといけないですよね。ここまで先輩たちが何年も選手権に出て、久我山というチームをより多くの人に見てもらえるようになったので、今年自分たちが結果を残すか残さないかでまた久我山というチームの未来や存在が変わるんじゃないかなというぐらいの重要度というか、それぐらい責任のある1年かなという風に捉えています」と言葉を紡いだのは平田。ある意味で久我山にとって勝負の年となりそうな1年が、大井から幕を開けています。       土屋


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