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201107291857000[1]mitsuzawa2.jpgセミファイナルの第2試合は、ガンバ大阪ユース、サガン鳥栖U-18、三菱養和が居並ぶBグループを首位で抜け出し、準々決勝では優勝候補の呼び声も高かったコンサドーレ札幌U-18を、エース高原幹(3年・名古屋グランパスU15)の2ゴールで振り切った名古屋グランパスU18と、2日連続で川崎フロンターレU-18と当たり、1次ラウンドでは敗れたものの、準々決勝では快勝を収めて「チームとしても、個人としても目標だった」と元横浜マリノスの野田知監督が話す三ツ沢まで辿り着いたヴィッセル神戸U-18の対峙。両者は練習試合も含めて、今年度初めての顔合わせです。
再び空を覆い始めた厚い雲から、雨粒が落ち始める中でキックオフを迎えたゲームは、まず名古屋に決定的なシーン。2分、右サイドでボールを収めた都竹俊優(3年・名古屋グランパスU15)が中へ送ると、高原は鋭いターンから左足シュート。ボールはバーを越えますが、いきなりチャンスを創出します。
序盤の名古屋で目立っていたのは、前述の都竹と高原。ボールを奪ったら比較的早く前に付けようというチームの狙いが見て取れる中、レフティで右SHの都竹はキレのあるドリブルでアクセントに。また、高原はボールを受けたら常に前を向くことが最優先事項になっている印象で、この2人の存在が、チームの攻撃におけるベクトルを縦方向へ導いていたように感じました。
14分には神戸のCB岩波拓也(2年・ヴィッセル神戸JY)がミスパス。奪った高原からパスを受けた森勇人(1年・名古屋グランパスU15)のフィニッシュはバーの上へ。21分も相手のミスパスから、高原のドリブルシュートは枠の右へ。この時間帯は名古屋ペースで推移していきます。
さて、ボールキープの時間は長いものの、なかなか攻撃の形を創り出せない神戸は、「立ち上がりはバタバタしちゃった」と野田監督も認めたように、イージーなミスを連発。普段はミドルレンジもロングレンジもほとんどミスなくパスを通す岩波にも、強くなってきた雨とピッチコンディションもあってか、14分のシーンのように信じられないようなパスミスが何本か見られ、後方からのビルドアップもままなりません。加えて、出場停止から帰ってきた松村亮(2年・宇治FC)も、持ち味の“間”で受けるプレーが影を潜め、「ブレーキになってしまった」(野田監督)感が。苦しい時間が続きます。
ところが、そんな悪い流れを一変させたのは、やはり頼れるこの男。25分、右寄りでゴールまで30m強のFK。角度的には左利きに任せるような位置でしたが、短い助走から岩波が直接狙った鋭いシュートは、ゴール前の混線でわずかに角度が変わり、そのままゴールネットへ吸い込まれます。それまでのミスを帳消しにする、CBの2戦連続FK弾。劣勢の神戸が先手を取りました。
ここからは一気に形勢逆転。「本人がやりたいと言うので」(野田監督)ケガを押して出場していた右SHの高見啓太(3年・たつの龍野西中)と、左SH小林成豪(3年・ヴィッセル神戸JY)の躍動で、両サイドを制圧。27分には小林の左クロスからチャンスが生まれ、最後は松村のシュートがバーの上へ。33分、山田真己人(3年・FCライオス)の鋭いクサビを内田祐介(2年・FCフレスカ神戸)が収め、松村のラストパスから、前田凌佑(2年・ヴィッセル神戸JY)のミドルは枠の上。直後も神戸は松村が左へ展開し、小林のクロスを名古屋DFがクリアしたボールは、わずかにクロスバーの上に外れる、あわやオウンゴールという弾道。サイドアタックに活路を見出だした神戸がリードとペースを引き寄せて、前半は終了しました。
後半は立ち上がりから一進一退の攻防。50分は神戸。高見が右サイドを駆け上がり、中へ送ったボールを松村、前田と回し、小林のシュートはサイドネットの外側へ。52分は名古屋。森が左へ流したボールを、SBの佐藤和樹(3年・名古屋グランパスU15)はグラウンダーでクロス。ニアへ走り込んだ高原は、神戸GK杉本康輔(3年・FCフレスカ神戸)ともつれ、シュートは打てず。55分は神戸。高見が一度はカットされたボールを自ら奪い返し、右からのカットインシュートはわずかに枠の右へ。57分は名古屋。森のパスから高原のドリブルシュートは、杉本がファンブルしながらも、何とかキャッチ。交互に攻守が入れ替わります。
59分には名古屋の高田哲也監督が先に交替策。左SHの北川柊斗(1年・名古屋グランパスU15)と右SBの加藤翼(3年・名古屋グランパスU15)に替えて、岩田考弘(2年・名古屋グランパスU15)と野崎椋(2年・名古屋グランパスU15)をそのままの位置に同時投入。サイドのテコ入れを図ります。ところが、その交替から3分後に次のゴールを奪ったのは神戸。62分、もはやキレキレの高見が右サイドで思い切りよく仕掛け、そのままシュート。名古屋GK伊藤悠稀(3年・名古屋グランパスU15)が弾き、リバウンドを拾った小林のシュートも伊藤はブロックしましたが、さらに詰めた内田がプッシュ。2点のアドバンテージを獲得しました。
苦しくなった名古屋は、73分に高原、75分に岩田と惜しいシュートシーンを創出すると、195センチの超長身CBハーフナー・ニッキ(2年・名古屋グランパスU15)を最前線に上げて、ボランチのキャプテン奥山政幸(3年・名古屋グランパスU15)が最終ラインに下がる、3-3-2-2に近い形で最後の勝負に出ます。
これに対して、神戸は「とにかくセカンドボールを拾うこと」(野田監督)を徹底。さらに84分には松村を下げて、「守備を頑張れる」(同)井上哲大(2年・厚木森の里中)を送り込むなど、万全を期して迎え撃つ態勢に。それでも195センチのハイタワーは強烈。87分、野崎のロングフィードをハーフナーがうまく落とし、裏へ飛び出した高原はGKの頭上に浮かしたループで、神戸ゴールを攻略。1点差に詰め寄ります。
もはやなりふり構わない名古屋は、88分に188センチの足立智紀(3年・吹田JFC千里丘)まで投入して、とにかくパワープレー。89分には佐藤の左アーリークロスがハーフナーの頭に合い、杉本がキャッチしましたが、何かが起こりそうな雰囲気は十分。勝利を目前に苦しい神戸はファウルが増え、何度も「こちらからチャンスを与えているような」(野田監督)形で、FKを浴びてしまいます。ただ、同様に焦りを隠せない名古屋もチャンスには結び付け切れず、三ツ沢に鳴り響いたタイムアップのホイッスル。神戸が99年にJユースカップを制して以来の全国制覇へ王手を掛ける結果となりました。
名古屋は昨年同様に準決勝で1点差の敗退。高原や都竹などタレントは擁するものの、ここまで勝ち上がってきた他の3チームに比べると、攻撃の明確な色は見えづらかったかもしれません。勝った神戸は、会場や日程の妙で今月だけで3試合を見ましたが、本当によくまとまったチームだと思います。中でも、やはり岩波とキャプテンの仲島義貴(3年・ヴィッセル神戸JY)のCBコンビはこの世代屈指の安定感。ファイナルで激突する異能集団の東京V攻撃陣とどれだけ渡り合えるかは、非常に楽しみです。素晴らしいゲームになることを期待したいと思います。     元・AD土屋

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201107291557000[1]mitsuzawa.jpgファイナルのリターンマッチ。昨年度も覇権を懸けてぶつかり合った両雄、東京ヴェルディユースと柏レイソルU-18が1年の時を経て三ツ沢の地へ帰ってきました。とはいえ、実は今回の大会でも両者はEグループに同居。1次ラウンドの最終日に激突し、0-2で勝利を収めた柏が首位通過。敗れた東京Vは、他のグループ2位と得失点差の比較で辛うじてグループ突破を決めたという経緯もあります。迎えた一昨日の準々決勝では、東京Vが同じ関東の強豪・浦和ユースを0-5で粉砕すれば、柏U-18は鹿島ユースに先制を許しながらも最後は4-2で快勝。今回も好バトルが期待される中、どんよりと立ちこめていた雲はいつのまにか夏のそれに。絶好のコンディションで、セミファイナルの第1試合はキックオフされました。
まずチャンスを創ったのは柏。3分、木村裕(2年・柏レイソルU-15)のパスから川島章示(2年・柏レイソルU-15)が繋ぐと、フリーで飛び出した蓮沼翔太(3年・柏レイソルU-15)のシュートは枠の左へ。6分には東京Vも反撃。南秀仁(3年・ヴェルディSS相模原)が左へ流すと、中島翔哉(2年・東京ヴェルディJY)のエリア内シュートは、柏CB郡司昌弥(3年・柏レイソルU-15)が体でブロック。8分には柏に決定機。左サイドから山中亮輔(3年・柏レイソルU-15)が上げたクロスはGKがかぶってしまい、走り込んだ中川寛斗(2年・柏レイソルU-15)のボレーはワンバウンドしてクロスバーに当たる不運。お互いにチャンスを創り合います。
ただ、両者の攻撃姿勢は対照的。柏の「レイソルらしいスタイル」と下平隆宏監督も自負する“繋ぐ”スタイルは今日も健在。象徴的なのはGKの中村航輔(2年・柏レイソルU-15)で、簡単に蹴り出すシーンは皆無。時にはサイドから戻されたバックパスを中央のボランチや攻撃的な中盤2枚にダイレクトで付けたりと、抜群の視野と足元を披露します。
一方の東京Vは、ある程度相手に回させるような形から、ポイントに入った時は「質の高いプレス」(下平監督)を前から敢行。奪ったボールは杉本竜士(3年・東京ヴェルディJY)や中島が「仕掛けなきゃ始まらないんですから」と語る楠瀬直木監督の意図を汲むようなドリブル勝負に。これには「ああいうクラスのドリブラーはあまり対戦していない」と舌を巻いた下平監督。ポゼッションとは裏腹に、攻守の切り替えの速さで上回る東京Vがゲームをコントロールします。
そして15分に先制したのは、やはり緑。相手ボールを高木大輔(1年・東京ヴェルディJY)が奪って繋ぐと、中島のパスを受けた南は緩やかなドリブルから、突如ギアを3段階くらい上げたかのような強烈ミドル。ボールはGKの脇を擦り抜け、スコアが動きました。
重いストレートを食らった柏も、17分には得意の左サイド攻略から山中がクロスを送りましたが、中とわずかに合わず。すると23分、東京Vは右サイドで中島と南の“ラモス&ビスマルク”を彷彿とさせるようなパス交換から南がフリーで抜け出し、1本目のシュートは中村航輔がよく防いだものの、こぼれを再び南がプッシュ。点差が広がりました。
さて、小さくないビハインドを追い掛けることになった柏。いわゆる“持たされている”状態に加え、「裏へ攻め急いだ所はあった」と指揮官も話した通り、なかなか3トップの中央を務める川島へボールが入らず、前線の動きも小さくなってしまいます。確かに東京Vの最終ラインは高い位置をキープし、全体がかなりコンパクトだったので、狭い局面よりスペースのある裏を狙うのはわかりますが、結果的にスタイルとの相違もあって奏功せず。東京Vがうまくハメた形からアドバンテージを握って、45分間は終了しました。
「矛盾しているかもしれませんが」と前置きしながら「負けてはいるけど攻め急ぐなと話しました」とハーフタイムを振り返った下平監督。この指示を受けて、後半はスタートから柏が攻勢。49分には平久将土(2年・柏レイソルU-15)が右へ振ると、木村を回った鈴木達也(3年・柏レイソルU-15)のクロスは何とか東京VのGK中村一貴(3年・東京ヴェルディJY)がセーブ。54分にも左サイドでじっくりボールを回しながらCKを獲得するなど、ゆったりとした前への推進力が表出し始めます。
さらに62分には「会心のセットプレー」(下平監督)が炸裂。ゴール左でのFKは、山中がまたぎ、中川がまたぎ、直接狙うかに見えた秋野央樹(2年・柏レイソルU-15)はカベの横へショートパス。潜り込んでいた中川が縦へ繋ぐと、川島がフリー。周到に用意されたトリック成就かと思われた瞬間、しかしシュートは中村一貴が足で弾き出すビッグセーブ。ゴールには届きません。
こうなると65分にはカウンターから南が左ポストにぶつけるシュートを放つなど、流れは再び東京Vへ。そんな中で、68分に柏が見せたのはシンプルなアタック。鈴木が右へ大きく蹴ったボールはタッチラインを割りそうな中、8分前に投入された荒木大吾(3年・柏レイソルU-15)は左足アウトで残すと、ドリブルで運んでクロス。走り込んだ平久のヘディングはゴールネットを捕獲。「大会前まではスタメンじゃなかった」(下平監督)23番の追撃弾は、得点ランクトップに並ぶ大会6ゴール目。ラッキーボーイの一撃で、黄色の勢いが増すかに見えました。
それでも「ウチがボールを回してたので、ヴェルディさんは後半運動量が落ちると思ったのに、落ちなかったのは予想外」と下平監督が話し、「まだまだ足りないけど、頑張ってるな、追い込んでるなという所は見えてきている」と楠瀬監督も一定の評価を与えたように、失点にも気落ちせず、攻守に集中したパフォーマンスを継続させた東京Vは、流れを完全に明け渡すことなく時間を経過させていくと、84分には攻撃陣から守備陣へ大きなプレゼント。中島のヘディングは一旦クロスバーに阻まれますが、そのこぼれから田中貴大(3年・東京ヴェルディJY)が右クロス。南を経由して、最後は再び現れた中島が確実にゴールへ流し込む3点目。東京Vが難敵・柏に昨年の返り討ちと、3日前のリベンジを果たし、連覇に王手を掛ける結果となりました。
柏はハッキリとしたスタイルを持つ好チーム。アカデミーで一貫している“繋ぎ”に特化したスタイルは一長一短で構築されるものではなく、完成度もかなり高かったと思います。近年でも仲間隼斗が熊本へ、島川俊郎が仙台へ、そして指宿洋史がジローナへ加入していったことが証明しているように、ここで育った選手は他クラブからも高く評価されており、今日は悔しい結果を享受しましたが、これをとことん突き詰めた数ヶ月後を、また見てみたいと思わせる楽しいチームでした。
「勝たせるだけならもう少し戦術的にできるんですけど、勝つだけじゃあ伸びないんで」と楠瀬監督が話す東京Vは、他から見れば「個の技術が高いし、ハードワークもできる」(下平監督)厄介なチーム。面白いのは対戦相手の監督が口を揃えて、「ウチにとってはやりにくい相手」と東京Vを評する所です。ということは、つまり他のどのチームとも異なる個性を持っているということ。「サッカーは不条理なことが起こるんで、今の内にそういう所へ追い込んでおかないと」なんてことを飄々と語る指揮官に率いられたここも、おそらく常に進化し続けていく魅力的な集団。多くの人に見てもらいたいチームです。   元・AD土屋

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201107271357000shikishima.JPG第2試合はDグループを1位で通過した川崎フロンターレU-18と、同じくDグループを2位で通過したヴィッセル神戸U-18の対戦。実は、クラ選準々決勝のレギュレーション上、このゲームは1位全体の2位と2位全体の1位が激突するというコパ・リベルタドーレス方式を採用しているため、2日連続で同じチームが対戦するという“妙”が起きた訳です。
ちなみに前日のゲームは既にほとんどグループ突破を決めていたため、一部の主力を温存した神戸に対して、「ウチはいつもベストメンバーですよ」と安部一雄監督が笑った川崎が2-0で勝利しています。このゲームは4人の主力をスタメンに復帰させた神戸ですが、“小メッシ”こと松村亮(2年・宇治FC)が出場停止、右サイドの切り込み隊長でもある高見啓太(3年・たつの龍野西中)をケガで欠いての一戦に。一方の川崎はスタメンに1年生3人が名を連ね、攻撃的な中盤には中学3年生のレフティ三好康児(川崎フロンターレU-12)を起用。かなり若いチーム構成となりました。
ゲームは、まず神戸が機先。2分に前田凌佑(2年・ヴィッセル神戸JY)、和田倫季(2年・ヴィッセル神戸JY)と繋いで、内田祐介(2年・FCフレスカ神戸)のシュートはDFにブロックされましたが、3分にも宮村哲朗(2年・ヴィッセル神戸JY)のラストパスから、内田が川崎GK飯田和幸(3年・川崎フロンターレU-15)にファインセーブを強いる枠内シュートを放つなど、攻勢に出ます。するとこのCKは和田が素早く中へ。ニアでいち早くボールへ反応した免田朋己(3年・ヴィッセル神戸JY)のヘディングはゴール右スミへ吸い込まれ、早くもスコアが動きました。
さて、いきなり追い掛ける展開となった川崎。システムは中盤が正三角形の4-3-3。攻撃の形としては中盤から早めにサイドへ付けて、そこからワイドトップが縦に勝負というのが多かったものの、太田賢吾(1年・川崎フロンターレU-15)と坂口正高(1年・川崎フロンターレU-15)で組む170センチ台CBコンビも繋ぐ意識が見られ、少しずつ落ち着きを取り戻します。
10分には三好のパスから、左トップの平敷兼(3年・川崎フロンターレU-15)がカットインシュート。19分には右トップの伊藤大夢(2年・川崎フロンターレU-15)がドリブルで2人をぶち抜き、折り返しは相馬健一朗(1年・川崎フロンターレU-15)に合わなかったものの、サイドからチャンスを創出。少しずつ展開は拮抗してきました。
神戸は「和田と内田にボールが入らなかった」と野田監督が振り返ったように、チームの持ち味である“ライン間に潜って受けてターン”の回数が少なく、どちらかと言えばチャンスは「ウチの戦術の1つ」と野田監督も認める岩波拓也(2年・ヴィッセル神戸JY)のフィードから。それでも27分には和田が高い位置でボールを奪い、再三のオーバーラップが目立っていた山田真己人(3年・FCライオス)のシュートはDFに当たってクロスバーにヒット。35分には和田のスルーパスから井上哲大(2年・厚木森の里中)が抜け出すも、飛び出した飯田がファインセーブで阻止。41分、内田のパスを受けた小林成豪(3年・ヴィッセル神戸JY)は切り返しで1人かわしてシュートを放つも、DFが執念でブロック。神戸は時折見せる個の輝きでいいシーンを創りましたが、「ボールは支配されたが、肝心要の所は防いでいた」と安部監督が振り返ったように、川崎も土俵際で踏ん張ります。前半は神戸が1点をリードしてハーフタイムに入りました。
後半もまずは47分に神戸。前田がバーを越えるドリブルシュートを放ちますが、先に決定的なシーンを迎えたのは川崎。52分、太田が右へ振ると、伊藤は得意のドリブルで縦へ運んでクロス。相馬の負傷退場を受けて、3トップ中央に入っていた平敷が出した頭は数十センチの差で届かなかったとはいえ、あわや同点というシーンに少なくない人数が詰め掛けた川崎サポーターも頭を抱えます。
直後には神戸も宮村とのワンツーから、飛び出したGKの鼻先で浮かせた内田の絶妙ループを放ちますが、わずかにクロスバーを越え、突き放し切れずにいると、流れは徐々に川崎へ。53分にはルーズボールを拾った三好が、大きく枠の上へ外れたとはいえ、積極的なミドルにチャレンジ。さらに60分には三好が球足の速いスルーパスを通すと、平敷はシュートも打てそうでしたが右へパス。DFがクリアしたボールは小さく、大野宰(3年・川崎フロンターレU-15)はフリーでシュート。ボールは神戸GK杉本康輔(3年・FCフレスカ神戸)の正面を突いたものの、このゲーム最大の決定機を創出しました。
この時間帯、野田監督はテクニカルエリアまで飛び出し、「相手と同じペースにはならない。バタバタしないで繋ぐ、繋ぐ」と指示。これについて指揮官は「早めにボールを前へ入れる時は、ウチの悪い時」と説明。神戸のリズムは明らかに崩れていました。一方の川崎で、この時間帯に躍動したのは三好。今年はずっとU-18でプレーしているという14歳は「当然ユースの子と同じ要求はしている」(安部監督)中でも、3歳近い年齢差を感じさせないパフォーマンスを披露。特にセットプレーでは鋭い弾道のキックを連発するなど、「クラブとしても彼がどうなっていくかは、非常に興味深く見守っています」という安部監督の言葉にも頷けるプレーに、今後の成長がかなり楽しみになりました。
そんな中、ゲームを決めたのは世界を経験してきた17歳。70分に内田が獲得したFK。やや左、ゴールまで25mくらいの距離から岩波が直接狙ったボールは、ゴール左スミへ一直線。GK一歩も動けず。「欠かせない存在」(野田監督)が攻撃でも威力を発揮して、待望の追加点。粘る川崎も2点のビハインドを覆す力は残っておらず、前日のリベンジを果たした神戸が、「やはり三ツ沢までは行きたかった。僕の中では、やはり横国より三ツ沢」と語る、元横浜マリノスの野田監督に準決勝での三ツ沢凱旋をプレゼントする結果となりました。
勝った神戸は必ずしも思い通りに進められたゲームではなかったように感じます。ただ、それでもしっかり勝ち切れるのは総合力の高さでしょうか。次は難敵の名古屋グランパスU18ですが、「いつもやっているサッカーを変えるつもりはないので」と野田監督。クラブ史上初となるベスト4進出の勢いを駆って、頂点まで届くかどうかは非常に楽しみです。
敗れた川崎は「内容的には完敗。選手は昨日で燃え尽きていたかもしれない」と安部監督は語りましたが、随所にここまで勝ち上がってきた理由は見えました。下級生が多く出場しているということは、それだけのびしろもあるということ。「大会通じてよくやってくれました。ベスト8は立派な成績かなと思います」と指揮官は笑顔で話を締め括ってくれました。    元・AD土屋

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201107271028000[1]shikishima.jpg例年は1次ラウンドと準々決勝を福島のJヴィレッジで開催していた日本クラブユースサッカー選手権、通称“クラ選”。今年は震災の影響から大胡総合、玉村北部、あずまに加えて、今日のゲームが行われる敷島、前橋総合と群馬県内にある5つのサッカー場を舞台に行われています。
昨日の1次ラウンド最終日の結果を受けて、勝ち抜けた8チームで争われる準々決勝。訪れたのは群馬サッカーの聖地、敷島。東京ヴェルディユース、モンテディオ山形ユース、京都サンガU-18が集うEグループで首位通過を果たしたのは、昨年度のファイナリストであり、今年のプリンス関東2部でも無類の強さを発揮している柏U-18。目指すのは当然頂点です。
対するはセレッソ大阪U-18、アビスパ福岡U-18と共にCグループへ同居していた、優勝候補筆頭とも言うべきサンフレッチェ広島ユースを3-0で粉砕し、8分の1へ駒を進めてきた鹿島アントラーズユース。今シーズンからブラジル人のキッカ監督を迎え入れ、プリンス関東1部でも首位を走るなど、ここに来て俄然注目の集まるチームです。
さて、32.5度と黙っていても汗が滴り落ちるような暑さのスタジアムを、いきなり驚愕させる先制劇は3分。右サイドでボールを持った1トップの中川義貴(3年・鹿島アントラーズJY)は、寄せたDFの股を鮮やかに通すと左足一閃。ボールは左スミへ豪快に突き刺さります。「ペナルティエリアの中でプレーするのに一番適している、“FW気質”を持った選手」とキッカ監督も認めるエースの衝撃弾。鹿島があっという間にリードを奪いました。
「中川君のパンチ力は凄かったですね」と下平隆宏監督も苦笑いするしかないような一発でビハインドを負った柏。「相手はマンツーマンなので、どちらかのCBがフリーになる」(下平監督)ため、確かに左CBの秋野央樹(2年・柏レイソルU-15)を中心にポゼッションする時間は長いものの、なかなか攻撃をテンポアップさせるタイミングを創れず、ボールが回るだけの時間が続きます。逆に鹿島は11分に斉藤駿介(3年・つくばFC)が30m近い距離を直接FKで狙い、カベに当たるシュート。16分は中川がフィードを呼び込み、強引なミドルはゴール左へ外れましたが、前への推進力を見せ付けます。
ところが同点ゴールは意外な形から。20分、柏の左SB山中亮輔(3年・柏レイソルU-15)が大きく右へ蹴ったボールを、敵陣の深い位置で受けた吉川修平(2年・柏レイソルU-15)はライン際でDFとあっさり入れ替わります。角度のない所から余裕を持って放ったシュートは、左のサイドネットへ到達。あまりゴールの匂いがしないような流れから、柏が追い付いてみせました。
以降は柏がポゼッションをシュートへ結び付けるような形が出始め、27分には中川寛斗(2年・柏レイソルU-15)のスルーパスから平久将土(2年・柏レイソルU-15)が、32分には山中が左サイドをえぐって送ったクロスに川島章示(2年・柏レイソルU-15)が、それぞれシュートに至らなかったとはいえ、決定機を創出。そして前半終了間際の45分。右サイドを抜け出した吉川が中へ折り返したボールへ、川島はわずかに触れませんでしたが、拾ったボールから中川のスルーパスを受けた川島は3度目の正直。右スミへ冷静に流し込んだゴールは、見事な逆転弾。柏が1点のアドバンテージを得て、前半は終了しました。
迎えた後半はスタートから動いたキッカ監督。「中盤で数的有利を創れなかった」と右の鳥波将斗(3年・FC古河)に左の梶野勇太(3年・鹿島アントラーズJY)と両SHを下げて、渡辺龍太(3年・鹿島アントラーズJY)をボランチに、植野元紀(2年・アルバランシア熊本)をCBに投入。元々ボランチにいた斉藤が右SBに移り、右SBだった谷川貴也(3年・鹿島アントラーズJY)が一列前へ。CBの鈴木隆雅(3年・FCみやぎバルセロナ)が2トップの一角に入り、その下に西室隆規(3年・フォルトゥナSC)が入る、まるで柏のトップチームが時折見せるような中盤非対称の4-2-2-2にシフトします。ただ、中川は左寄りに流れたがるのでよくボールを引き出していましたが、それ以外の選手は左サイドのスペースをうまく使えず、あまりシステムチェンジも奏功しなかった印象。中盤での主導権を引き寄せられません。
こうなると勢いを増していくのは柏。65分、山中が左サイドで粘り、中へのボールが滑ったDFに当たって高く上がると、抜け目なく詰めていた平久のヘディングはDFに当たりながらGKを破り、ゴールネットに到達して3点目。さらに68分、右SBの鈴木達也(3年・柏レイソルU-15)が荒木大吾(3年・柏レイソルU-15)とのワンツーからサイドを抜け出し、正確なピンポイントの折り返し。ファーでフリーの平久が難なく押し込んで4点目。一気に点差が開きました。
ところが、まだ鹿島は死なず。70分、秋野のトラップミスをU-17W杯で共にチームメイトとして戦った鈴木隆雅がかっさらい、GKに当てながらもねじ込んで、スコアは4-2に。さらに74分にはCKの流れから、山田尚哉(3年・鹿島アントラーズJY)のクロスを鈴木隆雅が頭で枠に飛ばし、オフサイドではあったものの連続してチャンスを生み出します。
「少しバタついた」(下平監督)柏を尻目に、終盤にもラッシュを仕掛ける鹿島。86分には中川が左サイドから蹴り入れたクロスは、途中出場の鈴木歩(2年・鹿島アントラーズノルテJY)がフリーでボレーも、ボールはクロスバーの上へ。87分はGK須賀健太(3年・フッチSC)のキックをルーカストラップで収めた中川が再び左クロスを送ると、またも鈴木歩が頭で合わせましたが、またもボールはクロスバーの上へ。これにはキッカ監督も「あの終盤のチャンスが入らなかったので、今日は“我々の日ではなかった”と思うしかない」と渋い顔。土曜日のトップチーム同様、柏が鹿島を撃破する結果となりました。
敗れた鹿島は鈴木隆雅が象徴していたように、今日はそこまで劇的に機能した訳ではありませんでしたが、各選手が配置やシステムに対する柔軟性を持ち合わせているような印象を受けました。あとは個で見ると、やはり中川はゴールへの意欲を含むメンタリティが抜群。キッカ監督も言及したように、ストライカーらしい選手だなあと感じました。
勝った柏で面白かったのは、3トップの中央に入った川島。169センチと小柄ですが「降りていくタイミングの良さと、ボールを受けられる所」(下平監督)を評価されての起用。実質のゼロトップを可能にしていた、小回りの利くパフォーマンスは印象的でした。次の相手は昨年度の決勝で苦杯を嘗めた東京ヴェルディユース。「楠瀬(直木)監督とは仲がいいので負けたくないですね」とは下平監督。悲願の初優勝までは、あと2勝です。    元・AD土屋

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201107211751000[1]komazawa2.jpgT1のBブロック第4節として対峙するのは、共に全国の常連とも言うべき、国士舘と都立駒場です。インターハイ予選では前者が東京朝鮮、後者が都立東大和にそれぞれ一次トーナメントで敗れ、いわゆるベスト12入りを逃した両チーム。T1でも国士舘が5位、駒場が4位となかなか結果が出ない現状で、お互い夏休み最初の公式戦を制して、勢いに乗りたい所でしょう。
さて、相変わらず半袖では鳥肌が立ちそうな涼しさの中でキックオフされたゲームが動いたのは、開始早々の5分。倉澤康平(3年・東京ヴェルディJY)の左CKを、二アで合わせたのは180センチの右SB田中善貴(3年・大田糀谷中)。まずはセットプレーで国士舘がリードを奪いました。
国士舘は昨年からT1でゴールを量産している田中渓人(3年・ヴェルディ調布)と赤木隼人(3年・ヴェルディ調布)のヴェルディ調布2トップに、長いボールを合わせていく形がベース。2人とも170センチ強のサイズですが体も強く、前への推進力に優れています。13分には左からのクロスを、24分には神保瑛太(3年・Forza'02)のアーリークロスがこぼれた所を、共に田中渓人がフィニッシュまで。25分には倉澤が中央を60m近く独走して、放ったシュートは昨年度の選手権で全国のピッチを経験した駒場GK後藤謙治(3年・三菱養和調布)がファインセーブ。比較的長いボールが飛びかう中でも、全体のリズムは国士舘が握っていました。
一方、こちらも昨年度からレギュラーを務める赤沼太郎(3年・大田大森六中)と畠中潤(3年・北区桐ヶ丘中)の2トップにボールを入れたい駒場でしたが、全体のプッシュアップも遅く、ロングボールからはなかなかチャンスを創り出せません。ところがゴールは意外な形から。プレースキッカーも担当するレフティの森本航生(3年・三菱養和調布)が左サイドから入れたアーリークロスは、高く上がり過ぎてしまいましたが、飛び出したGKは目測を誤ってしまいます。するとファーサイドに潜った赤沼は、きっちり落下点へ入り、無人のゴールにヘディング。このゲーム1本目のシュートで、駒場がスコアをタイに戻しました。
嫌な流れから失点を許した国士舘。それでも39分には高い位置で神保が奪ったボールから、田中渓人が枠へ飛ばし、ペースは引き渡しません。すると42分、左サイドでタメを創ってから上げた畠中のクロスは、ファーサイドに走り込んだ窪寺東(3年・杉並アヤックス)の頭にドンピシャ。7分前のお返しとばかりに、左クロスをファーで合わせる形から国士舘が再びリードを得て、前半は終了しました。
ビハインドを背負った駒場は、後半開始から選手交替。ゲーム途中に姿を現した山下正人監督は、右SHの宇野大至(2年・府ロクJY)を乙幡亮(3年・明和FC[!])とスイッチ。乙幡を1.5列目に配し、赤沼を右SHへスライドします。この交替策が奏功。乙幡がうまくバイタルでボールを受けることで基点を創ると、つられてか畠中の収まりも向上。右にズレた赤沼のボールタッチも増え、駒場の攻撃がスムーズになっていきます。
49分にはカウンターから右サイドを赤沼が駆け上がると、中央でフリーの畠中へ。ここは飛び出した国士舘GK増子絢也(3年・八王子由井中)が果敢にキャッチしますが、54分にもチャンス到来。左サイドで畠中が粘ってキープすると、前半終了間際からピッチに立っていた広瀬大輔(2年・FC渋谷)がかっさらってドリブルシュート。またも増子のファインセーブに阻まれましたが、この時間帯の勢いは駒場にありました。
60分以降は膠着した展開が続き、何回かお互いに決定機の一歩手前までは行くものの、ゴールの匂いを漂わせるには至らず時間が経過していくと、先に運動量が落ちたのは駒場。小野寺洋平(2年・青梅第三中)の投入も、大きく流れを変えることはできません。逆に国士舘は75分、赤木の右クロスへ二アで体を投げ出して敢行した田中渓人のダイビングヘッドは枠の右へ。81分、倉澤の左FKに田中善貴のヘディングはGK正面。終盤にかけて、足が戻ってきました。さらに89分には赤木が中へ当てたボールを、途中出場の柳沢豪(2年・江東深川第三中)が落とし、同じく途中出場の川口翔大(2年・三菱養和巣鴨)がわずかにゴール左へ外れるシュート。交替選手も役割を果たします。
追い込まれた駒場は90+5分のラストチャンス。森本のFKはゴール前にこぼれるも、シュートには繋ぎ切れず、少し陽の傾いた駒沢に響き渡るホイッスル。国士舘が1点差で、大きな勝ち点3を奪取する結果となりました。
駒場に菅佑也(3年・東京ヴェルディJY)不在の影響はあったと思います。昨年もコントロールタワーとして躍動した菅は、今年も絶対的な中心選手。どこで使われるにしても高いパフォーマンスを披露できる彼が入ったチームを、次は見ておきたいですね。
国士舘は2トップの能力はある程度わかっていましたが、田中善貴や湧川徹郎(3年・東京ヴェルディJY)をターゲットにしたセットプレーも、攻撃の大きなストロングポイントでした。全体的にフィジカルは強く、90分間走り切る体力もありそうなだけに、セットプレーも含めた2トップ以外の得点力が今日のように上がってくれば、選手権での巻き返しも十分可能ではないでしょうか。    元・AD土屋

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201107211528000[1]komazawa1.jpg高体連とクラブユースの所属は問わず、東京の高校年代が一堂に会して行われるTリーグ。T1からT3まで3つのカテゴリーで争われますが、いずれのカテゴリーも震災の影響を受けて大幅なスケジュール変更を余儀なくされています。中でもT1は、12チーム総当たりから6チームずつの2ブロック制になるなど、レギュレーション自体に変更が生じ、少し大会のボリュームは淋しくなりましたが、今回ばかりはやむを得ないでしょう。
今日そんなT1が見られるのは、東京の高校生を最も高い頻度でチェックすることのできる駒沢。Aブロックの第4節で関東第一と都立三鷹が激突します。春の東京を制し、全国出場も期待されたインターハイでは、國學院久我山の前に準々決勝で完敗。冬に向けて仕切り直しとなった関東第一。T1ではここまで2勝1分けでグループ首位と好調をキープしています。一方の都立三鷹はT2からの昇格組。2試合を終えて1勝1敗と悪くないスタートを切りましたが、残留を考えると勝ち点1でも獲得しておきたい所です。
連日の猛暑が嘘のように、肌寒ささえ覚えるコンディション下でキックオフを迎えたゲームは、7分に三鷹が苅部真作(3年・FC府中)のロングスローから、神山巧(3年・Forza'02)があと一歩でシュートというシーンを創り出した以外は、関東第一がゲームをコントロール。10番を背負うボランチの沓掛元気(3年・ヴィヴァイオ船橋)がいつものように低い位置まで下がって受け、左右にパスを散らしていくスタイルで、ジワジワと三鷹のスペースを侵食していくと、最初のゴールは14分。うまく崩した右サイドからゴールへの意欲が目立っていた大津風輝(3年・FCトリプレッタ)が折り返し、エリア外へこぼれたボールを飯沼京汰(3年・町田JFC)が左足ミドル。ボールはGKの脇を擦り抜け、ペースそのままに関東第一が先制しました。
レギュラークラスの福島翔太郎(3年・ヴェルディSSレスチ)と伊東礼央(3年・FC多摩)が警告累積で出場停止となった関東第一でしたが、本来はSHながらボランチを務めた飯沼と、右のSHに入った大津は、1点目に絡んだ後も好プレーを連発。特に飯沼は、最終ラインに星清太(2年・フレンドリー)という“繋げる”CBが入ったこともあって、沓掛と共にボールを呼び込み、チームの生命線でもあるパスワークを円滑に推し進めます。
三鷹も前からプレスを掛ける意思は窺えるものの、行っていなされが続く内にボールの取り所が見い出せず、ほとんどマイボールの時間を作り出せません。しかし、牙を剥く時は一瞬で。数回のピンチを乗り切って迎えた29分、右サイドから倉下勝行(3年・FCトリプレッタ)が上げたアーリークロスを、神山は完璧なボレー。軌道も枠を捉えましたが、ここは関東第一GK田畑里央(3年・ジュビロ磐田JY)がファインセーブ。千載一遇の同点機をモノにできません。
すると30分に生まれた追加点。これも右サイドを突いた形から、村岡翔太(3年・FC CONSORTE)が絶妙のクロスを送ると、ファーで待っていた165センチの谷中隆太(3年・FCナサロット)は、頭でチョコン。抜群のアジリティを持つ小柄なストライカーのヘディングで、点差が2点に広がり、前半は終了しました。
後半に入ると、ようやく通り過ぎたはずの熱帯性低気圧が舞い戻ってきたかの如く、猛威を奮った関東第一タイフーン。47分の大津、49分の大津、54分の柴田耕平(3年・フレンドリー)と連続して創った決定機は三鷹GK森亮太朗(3年・八王子上柚木中)が意地のセーブで阻止しますが、57分に村岡の狭い所を通す、SBとは思えないスルーパスから、谷中が左スミへ流し込むと、これが壮絶なゴールショーの開始を告げるゴング。
61分、三鷹のCKを奪ったカウンターから、村岡のクロスを飯沼がフリーで4点目。62分、谷中がエリア内で得意のドリブルから柔らかいラストパスを送り、3アシストの村岡が5点目。66分には三鷹も、攻撃陣では1人気を吐いていた神山がドリブルでエリアへ切り込み、GKもかわすと、もつれたこぼれを高水翔(3年・三菱養和調布)が蹴り込んで一矢を報いますが、文字通り“一矢”。
72分、谷中が左サイドをギュンギュンにえぐり、折り返したボールを竹本佳(2年・小倉南FC)が沈めて6点目。74分、大津のループパスに飛び出した沓掛が、GKを外して真横に振ると、無人のゴールへ押し込んだ飯沼のハットトリックで7点目。76分、飯沼のミドルを森が懸命に弾くも、竹本が冷徹に詰めて8点目。83分、バイタルでルーズボールを収めた大津の左足ミドルで9点目。84分には控えGK築山謙信(3年・FELICE)の登場も挟み、90分には三鷹のバックパスからエリア内で得た間接FK。竹本が小さく出したボールを、途中出場の麻村豪(3年・FC多摩)が名前の通り、豪快にぶち込んで10点目。同じく90分、大津が独走ドリブルから右スミへ11点目。このレベルではかなり珍しい11-1というスコアで、関東第一が勝ち点3と得失点差プラス10を上積みする結果となりました。
関東第一は、都内で考えればほとんどの相手にポゼッションで上回ることのできるチームだと思います。ところが、それ故にゲームの中で、ゴールより優先事項の高いプレーが出てきてしまう傾向があり、ポゼッションが勝利に結びつかないケースが見られることもあります。確かに相手との実力差はあったものの、今日手に入れた11個の“媚薬”が、彼らの最優先事項を明確にするかどうか。今後の彼らに注目したいですね。
最後に、三鷹のGK森にはどうしても触れる必要があります。少なくとも6回のビッグセーブを披露しながら、11回もゴールを割られてしまった森。7点目を奪われた辺りで一旦切れそうになった気持ちを何とか繋ぎ止め、以降も試合終了まで味方を鼓舞し続けた姿は、まさに守護神の名にふさわしいものでした。今日はこういう結果になってしまいましたが、この先きっとチームメイトが「森のおかげで勝った」と感じるゲームが必ず出てくるはずです。今後は三鷹のスコアにも注目していきたいと思います。     元・AD土屋

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201107101527001[1]sakai2.jpg第2試合もクラブユースと高校の対峙。昨年度は屈辱の2部生活を強いられたものの、7戦全勝を果たして1年で1部に返り咲いたガンバ大阪ユースが、秋田インターハイ出場も決め、プリンスでもさらなる上位を狙いたい、同じく昇格組の初芝橋本と激突します。
13時半キックオフ。見ているだけでジリジリと肌の焼ける確かな感触があるような炎天下の元、先に飛び出したのは初芝橋本。7分、ボランチの都甲勝生(3年・神戸長坂中)が右へ完璧なパス。フリーの宝子修平(3年・長野FC)はエリア内で少しもたつき、シュートはG大阪のCB西野貴治(3年・ガンバ大阪JY)がライン上でクリア。8分、美里孝彦(3年・レオSC)がラインの裏へパスを供給し、片山義明(3年・高石中央FC)がDFと並走するも、G大阪GK田尻健(3年・ガンバ大阪JY)が何とかキャッチ。9分、都甲のミドルも田尻がキャッチしましたが、続けて相手ゴールを脅かすと、15分にも美里が3回連続でCKを蹴り入れ、3回目で田尻がファンブルするも、辛うじてボールを拾い直すなど、前へのパワーで優る初芝橋本がペースを握ります。
初芝橋本は左SHの井上賢光(3年・川上FC)が少し高い位置を取る4-4-2を採用する中で、前線に聳える180センチとわかりやすいターゲットの前田健登(3年・堺上野芝中)をシンプルに使いながら、セカンドも拾えてゲームもコントロールできる片山と都甲で組むドイスボランチが、散らしに飛び出しにと攻撃へ絡む形が多く、そのボランチがボールを握れるために最終ラインも位置取りは高く、全体的にコンパクトさを保てていた印象です。
さて、15分過ぎにそれまで静かに戦況を見つめていた梅津博徳監督から「組み立てにこだわり過ぎてるんじゃないか」と声を掛けられたG大阪は、技術の高さは垣間見えるものの、初芝橋本のコンパクトなラインの中でボールを回すシーンが多く、大きな展開が出てきません。また、2トップの小谷光毅(3年・ガンバ大阪JY)と岡本大地(3年・ガンバ大阪JY)もポストワークを意識してか、動きが小さな幅に限定されていた印象。これに対して梅津監督が「2トップにボールを入れろよ。蹴ってもいいじゃないか」と指示を出すと、22分にはキャプテンを務める山千代大斗(3年・ガンバ大阪JY)のパスを受けた岡本が、左サイドからカットインしながらフィニッシュまで。34分には高い位置でボールを奪った藪内健人(2年・RIP ACE FC)のスルーパスから、小谷が枠へ飛ばすシュート。ゲームの展開としてはかなり膠着していく中、徐々に2トップの生かし方に変化が見られます。
38分には初芝橋本に前半最大の決定機到来。右SB榎本絢太(3年・FCゴラッソ)のアーリークロスを前田が繋ぐと、走り込んだ片山はまったくのフリー。ところがシュートは枠の左へ逸れ、先制ゴールとはいきません。すると、ゲームの波はG大阪へ。
41分に藪内のパスから、粘って収めた出岡大輝(2年・ガンバ大阪JY)が至近距離から放ったシュートは、初芝橋本GK古川智也(3年・八尾ユース)がファインセーブで阻止しましたが、次の好機できっちりハント。45+1分、またも藪内がDFともつれながらスルーパスを繰り出すと、岡本は飛び出したGKを華麗にかわして、丁寧にゴールへ流し込みます。能力の高い2トップが次第に存在感を発揮していったG大阪が、その2トップの一角を占める岡本のファインゴールで先制して、前半は終了しました。
ハーフタイムを挟むと、リードを手にした余裕からか、俄然動きの良くなったG大阪がラッシュ。いきなり46分、藪内のパスを受けた小谷は鋭いターンから枠内シュート。53分、福田浩規(2年・ガンバ大阪JY)、小谷と回り、徳永裕大(2年・ガンバ大阪JY)が右サイドから枠内ミドル。55分、小谷を基点に、出岡が右へ振ったボールを福田が入れたアーリーは中と合わず。それでも圧力を掛け続けることで、ジワジワと初芝橋本のラインを押し下げ、コンパクトさを侵食していきます。
そして63分に生まれたのは青黒2度目の歓喜。パスを繋いで右サイドへ展開し、出岡が広い視野で左を見ると藪内がまったくのフリー。古川との1対1は右スミへ綺麗に流し込んだ藪内に軍配。左右の幅を最大限に活用する、素晴らしい形から奪取した追加点。点差が広がりました。
64分には左サイドをゴリゴリ突き進んだ前田が枠を捉えるシュートを放った初芝橋本は、以降左右へボールを散らそうという意識は感じられますが、攻撃の形を創り切れません。69分には右SHの宝子を下げて森永和樹(2年・ジュネスFC)を送り込みますが、劇的に流れを一変させるまでには至らず。77分には左サイドから前田が折り返したボールを、美里がシュート。最後は森永が流し込み、初芝橋本の応援サイドから歓声が上がりましたが、判定はオフサイド。ゴールを奪えません。
セーフティリードとも言える3点目で突き放したいG大阪も、79分には小谷、出岡、福田のパスワークから、岡本が右ポストにぶつけるシュート。90+2分にも、途中出場の馬場隼人(3年・ガンバ大阪JY)が上げた左クロスに、途中出場の西田康貴(3年・ガンバ大阪JY)が合わせたヘディングはクロスバー直撃。詰めた途中出場の久保賢悟(3年・ガンバ大阪門真JY)も枠を外し、これ以上スコアは動きませんでしたが、時間を追うごとにゲームをうまくコントロールしていったG大阪が、首位をキープする勝ち点3を手にする結果となりました。
序盤こそ苦しんだものの、終わってみれば悪くないゲーム運びで勝利したG大阪は、やはりタレントが揃っている印象です。わずかな修正でポイントを把握できたのは、高い能力の証明。今後はうまくいかない時の理由を自分たちで気付いて処理していくレベルにまで達すれば、全国でも上位進出が見えてくるかもしれません。   元・AD土屋

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201107101244000[1]sakai.jpg今年から昨年度までのフォーマットでいう高円宮杯がなくなり、なかなか見ることができなくなりそうな東日本以外のチームをチェックすべく、今日は堺ナショナルトレセンにやってきました。ここで開催されるのは、ちょうど一回り分が終わった関西プリンス1部。天然芝のフィールドを2面使い、それぞれ2試合が行われます。J-GREEN堺S5の第1試合は、インターハイの出場権こそ逃したものの、近年かなり力を付けてきている京都橘と、5勝2分けと唯一の無敗を続ける、今や関西きっての強豪となったヴィッセル神戸U-18。なかなか見ることのできない2チームの対戦に、心を踊らせながらキックオフの時間を迎えました。
まずファーストシュートは神戸。開始2分、U-17W杯を終えてメキシコから帰ってきたばかりの岩波拓也(2年・ヴィッセル神戸U-15)がGKの位置を確認して50mくらいのロングシュートにチャレンジ。ゴールとはいかないものの、視野の広さを見せ付けます。京都橘も4分には左SBの鹿島陸(3年・京都FC長岡京)が、DFと競り合いながら強引にフィニッシュまで持ち込みますが、直後の先制弾は神戸。6分、岩波が鋭いスルーパスを繰り出すと、抜け出した内田祐介(2年・FCフレスカ神戸)が左スミへ冷静にフィニッシュ。早くも点差が付きました。
勢いを得た神戸のラッシュ。10分、松村亮(2年・宇治FC)のスルーパスに内田が反応するも、飛び出した京都橘GK永井建成(1年・京都FC長岡京)がクリア。そして12分、ハイプレスで奪ったボールを松村が左へ送ると、フリーの小林成豪(3年・ヴィッセル神戸U-15)は飛び込んだDFを切り返しでかわして、確実に左スミへ流し込みます。決定力の高さを発揮した神戸は、2点のアドバンテージを握る最高の立ち上がりでゲームへ入ることになりました。
両チームは比較的似たようなスタイルで、最終ラインからしっかり繋いで、縦にボールを入れるタイミングでスピードアップというのが狙いだったと思いますが、結果的には神戸が完全にゲームの流れを掌握します。考えられる要因は2つ。
まず1つは、4-1-4-1を敷く京都橘の中盤1枚アンカーに入った鶴見怜士(3年・京都サンガJY)の両脇に、次々と神戸の選手が潜り込んだこと。「相手の“間”で受けることは練習からやっている」と話す野田知監督ですが、それに続けた「受けたら最優先はターンです」という言葉が大きなポイント。松村、内田の2トップに加え、右に高見啓太(3年・たつの龍野西中)、左に小林を配したSHも、中央へ潜ってターンからの仕掛けを連発。ここのケアを強いられた京都橘のブロックは、どうしても選手間の距離が離れてしまい、連動した守備ができません。さらに相手からすれば厄介なのは「彼のフィードは戦術なんで」と指揮官も笑う岩波が、“間”へのクサビと裏へのフィードを共に高精度で繰り出すため、京都橘の守備ブロックは前にも後ろにも重心を置き切れなかった印象を受けました。
もう1つは「相手の左SBが中に絞りがちなので、高見を外に張らせた」(野田監督)こと。高見をチームとして使う意識が、SBの山田真己人(3年・FCライオス)の積極的なオーバーラップを後押し。中央だけでなく、このサイドで優位に立ったことも、攻撃のバリエーションという意味で大きかったのは間違いありません。
21分、松村の右FKを免田朋己(3年・ヴィッセル神戸U-15)が頭で狙うも、なんとかDFがブロック。23分、前田凌佑(2年・ヴィッセル神戸U-15)、内田と繋いで、高見のシュートはGKキャッチ。30分、岩波の鋭いクサビを受けてターンした松村のシュートはわずかに枠の左へ。32分、松村の右CKを岩波がとんでもない打点から叩いたヘディングは永井がファインセーブ。40分、宮村哲朗(2年・ヴィッセル神戸U-15)が右へ展開すると、山田のクロスに小林が合わせるも枠外へ。チャンスの数からもわかるようにゴールシーン以外にも神戸がチャンスを量産して、灼熱の45分間は終了しました。
後半に入るとスタートから動いたのは京都橘の米澤一成監督。中盤の吉川達也(2年・京都サンガJY)に替えて、若林諒(3年・宇治FC)を投入。変化を付けてきます。この交替策は奏功。若林がボールを収めることで高い位置でのアクセントができた京都橘は、少しずつ効果的なボール回しが見られるようになっていきます。ただ、リズムの良さと並行して出てきたのが致命的なパスミス。
56分、中盤での繋ぎをかっさらわれると、松村のスルーパスから内田が確実に流し込んで神戸に3点目。62分、またも中盤でイージーなパスミスを拾った前田がスルーパス。ここまで2アシストの松村は、落ち着き払って右スミへグサリと4点目。流れを掴み始めていた京都橘は、もったいない形から続けて2点を献上し、実質ゲームは決まりました。
貪欲に追加点を狙う神戸。71分、山田のアーリークロスから最後は前田。78分、高見の強烈なミドル。79分、途中出場の和田倫季(2年・ヴィッセル神戸U-15)が蹴ったCKから、同じく途中出場の松井慎太朗(1年・ヴィッセル神戸U-15)が至近距離からシュート。約10分間で3回迎えた決定機は、しかしいずれも永井がファインセーブで阻止します。
すると1年生守護神の奮闘にチームも一矢。終了間際の89分、左サイドから鹿島が思い切りよくミドルを放つと、GKも弾くのが精一杯。ここに走り込んだ伊藤大起(2年・京都FC長岡京)がプッシュ。意地を見せた京都橘が1点を返し、ファイナルスコアは1-4で神戸が無敗を守る結果となりました。
神戸は現時点でもかなり完成度が高く、正直驚きました。「帰ってきたことで、チームに落ち着きが出る」と野田監督も評した岩波はさすがのパフォーマンスでしたが、個人的には年代別代表の招集経験もある松村が見せたプレーに強いインパクトを受けました。野田監督も「アイツはウチの“小メッシ”ですから」と冗談混じりに笑ったものの、期待の大きさは彼について触れた言葉の端々から感じることができたので、また今後の楽しみが1つ増えました。とんでもない日焼けを代償にしても、実りある取材だったと思います。   元・AD土屋

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201107031250000[1]fukagawa.jpg5試合を消化して1勝2分け2敗。昨年度は高円宮杯、冬のクラブユースと2つの全国準優勝を成し遂げ、その“あと1つ”を乗り越えるシーズンを課せられたFC東京U-18が苦しんでいます。「もっと自信を持ってやれば、いいプレーができるのに」と倉又寿雄監督が話す、その“自信”を手にするためにも、求められるのは結果ということになるでしょう。
一方、高円宮杯プレミアという「ウチらにとっては高いレベルのゲーム」(仲村浩二監督)を戦う、福島県の尚志高校。「残留とか色々考えていましたけど、今は“サッカーがやれることを楽しむ”ことと“福島県のためにも絶対諦めない姿を見てもらいたい”ということだけですね」と仲村監督が話してくれたように、1試合1試合への想いが非常に強いチームであり、好ゲームが期待されます。バック側には“バモス!!ふくしま”の横断幕も掲出されるなど、サッカーの持つ意味を改めて考えさせられるようなシチュエーションの中で、キックオフの時間を迎えました。
少しゆったりとしたペースで立ち上がったゲーム。古巣対決に燃える尚志の金田一樹(3年・FC東京U-15深川)が30m強の距離からFKを直接狙い、クロスバーを越えましたが、8分になってようやく両チーム通じて初のシュートが記録されます。12分には東京も決定機。福森健太(2年・FC東京U-15深川)、湯浅寿紀(3年・FC東京U-15むさし)と繋いで、岩木慎也(3年・FC東京U-15むさし)のミドルは枠を捉えるも、尚志CB大貫峻士(3年・三郷JY FC)が体でブロック。15分、16分にも立て続けに東京がCKからチャンスを掴み、前者は村松知稀(3年・FC東京U-15深川)が、後者は岩田拓也(2年・FC東京U-15むさし)がゴールを狙いますが、共に尚志GK秋山慧介(2年・ヴィヴァイオ船橋)がファインセーブ。先制ゴールとはいきません。
ただ、このチャンス前後から目立ち出したのは、東京のイージーなパスミス。「中盤の高い位置でボールを奪えていた」と仲村監督が言及したように、東京はミドルゾーンで簡単にボールを失うことが多く、攻撃のリズムが生まれません。逆に尚志のSHは右の後藤拓也(3年・白河FC)も、左の皿良優介(2年・ARTISTA FC)もあまり守備意識が高くない分、守から攻へ切り替わった時に前へ掛かる人数が多く、18分には中盤で高慶汰(1年・柏レイソルU-15)が逞しく奪ったボールを、山岸祐也(3年・柏ラッセルFC)が枠の右へ飛ばすミドル。21分、安野克(3年・F.C.LIBERTAD)、山岸と回ったボールから木村篤弥(3年・三郷JY FC)がフィニッシュ。「前半はいつもいい勝負できる」とは仲村監督。潮目が変化していきます。すると24分には尚志にビッグチャンス。山岸のパスを後藤が縦へ巧みにトラップすると、完全にGKと1対1になりましたが、シュートはわずかにゴール左へ。これにはベンチも頭を抱えました。
こうなると再び東京の時間が到来。34分、完全にラインの裏へ抜け出した岩田のシュートは、飛び出した秋山がセーブ。35分、冷岡幸輝(3年・つくばFC)が左へ展開。湯浅のクロスに二アで合わせた岩田のヘディングは、クロスバー直撃。40分、山口泰志(3年・FC東京U-15深川)が絶妙のロブ。完全に1人旅となった湯浅のシュートは秋山が防ぎ、こぼれを拾った岩田のシュートはまたもクロスバーにヒット。「あそこで1点でも入っていればねえ」と倉又監督も苦笑した4連続決定機逸。得点は記録されず、前半は終了しました。
ハーフタイムを挟み、迎えた後半も入りは共にスロー気味。50分は尚志。木村のミドルはバーの上へ。54分は東京。左サイドから岩木が上げたクロスに、湯浅が飛び込むもヘディングはヒットせず。56分も東京。湯浅のミドルは枠の右へ。スコアは動きません。先に決断したのは倉又監督。「尚志はDFラインにギャップができるので、そこを使ってほしかったけど、アレだけオフサイドになっちゃうとねえ」と評した湯浅に替えて、斎藤凉汰(2年・FC東京U-15深川)を投入します。
しかし先制ゴールを挙げたのは、交替策を講じなかった側。60分、右サイドから金田が蹴ったCKは中央にこぼれ、山岸がシュート。これもDFに当たってこぼれると、最後はCBの峰島直弥(3年・三井千葉SC)が執念でプッシュ。まさに「諦めない気持ち」(仲村監督)の結晶。尚志がリードを奪いました。
追い掛ける展開を強いられた東京は2枚目のカードも早々に。63分、冷岡と二瓶翼(2年・FC東京U-15深川)をスイッチします。そして今度の交替策は奏功。それから1分後の64分、右サイドから岩木が入れたFK。反応した二瓶のシュートはDFに当たって左へ流れますが、ここにいたのは「最近安定してきてるね」と倉又監督も目を細める福森。決して簡単ではない角度ながら、二アサイドを貫く豪快なゴール。悪くなりそうな流れを食い止める、貴重な同点弾。東京がすぐに追い付いてみせました。
さらに67分にはなかなか乗り切れなかった岩田に替わり、レフティの川上翔平(1年・FC東京U-15深川)がピッチへ送り出されると、1分後にはその川上が岩木とのパス交換から枠内シュート。個性の強い下級生がチームに推進力をもたらします。70分に尚志のキャプテン三瓶陽(3年・二本松第一中)が枠へ収めた25m強のFKも、GK谷俊勲(3年・FC東京U-15むさし)がワンハンドで掻き出すと、ここからは“ホーム”チームの猛攻がスタート。
78分、福森とのワンツーから二瓶が放ったシュートは枠の左へ。86分、中央をすり抜けた川上のシュートは秋山がキャッチ。87分、中央でゴールまで20m強のFK。岩木のキックはカベを抜けたものの、秋山がしっかりキャッチ。88分、左サイドから二瓶がカットインして、枠へ飛ばしたミドルは秋山がファインセーブ。92分、またも二瓶が切れ味鋭く左サイドからカットインして、腰を回したフィニッシュはわずかにゴール左へ。そしてタイムアップを告げるホイッスル。「シュート27本だってよ」と倉又監督が何とも言えない表情を浮かべたように、再三のチャンスを生かし切れなかった東京は悔しい勝ち点1。逆に尚志にしてみれば、「後半にキレちゃうのが弱点だったけど、よく諦めずに戦ってくれた」と仲村監督も話した通り、凌いで勝ち点1を獲得したことは、今後の自信に繋がったのではないでしょうか。
東京は「例年なら今頃は決まって来るんだけど」と倉又監督も前線の顔触れに頭を悩ませる中、不動のCB小林聖弥(3年・FC東京U-15むさし)の負傷欠場により、公式戦初出場となった五勝出竣仁(1年・FC東京U-15むさし)が安定したパフォーマンスを発揮。以前より後ろからのビルドアップを重視するようになったチームにおいて、「ビルドアップという意味では意識を持っている」と倉又監督も認める1年生は、今後レギュラー争いに加わってくるかもしれません。
尚志は前に掛ける枚数を考えても、繋ぐ意識を持ちながら攻撃的な戦い方を貫く姿勢は見事。「ピッチ内でもピッチ外でもきっちりしたことをやれるようになってきている」と仲村監督。月末から開始されるインターハイでも、十分上位進出を狙える好チームという印象を受けました。福島県代表として、躍進を期待したいと思います。  元・AD土屋

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201106260954000[1]shikishima.jpg昨年度は小島秀仁(現・浦和)を擁しながら、準々決勝で桐生第一を相手にまさかの敗退を喫し、全国出場を逃した前橋育英。そして、その桐生第一を延長で破って勢いに乗った伊勢崎商業が、そのまま群馬を制覇。インターハイ県代表の座を勝ち獲りました。昨年の選手権準決勝でも対戦するなど、ここ数年の群馬高校サッカー界をリードしてきた2チームの激突は、もちろん聖地・敷島です。
21秒の衝撃。まだ客席にこれから着こうという人もいるような開始早々、伊商のエース浦野悟(3年・榛名中)の左足ボレーは鋭く落ちて枠内へ。結果、クロスバーに当たってピッチに跳ね返りましたが、育英の山田耕介監督も「浦野はパワー持ってますね。アレはびっくりした」と苦笑いを浮かべるほどのインパクト。スタジアムの雰囲気が一気に締まります。
さて、育英はセットプレーからはいくつかチャンスを創りますが、伊商は中盤ダイヤモンドのアンカー気味に位置する阿久津和樹(2年)が、2人のCBと共に育英2トップを監視する「5バックみたいな」(山田監督)ブロックを築いて前のスペースを減少させ、逆に空き気味の中盤もSHが少し中央に絞る形で、鋭いボールアプローチからセカンドを拾うなど、守備面ではうまく対応。どうしてもボールは長く持たれてしまいますが、安定した戦い方を披露します。
14分には山本裕天(3年・東京ヴェルディJY)のクロスから、斎藤裕志(3年)のヘディングはゴール左へ。25分にはルーズボールを収めた山本のミドルが枠を襲いますが、伊商GK高橋秀典(2年)がセーブ。攻撃の厚みを披露するも、先制点を奪うまでには至らない育英。すると昨年度の王者が突如覚醒。28分、森勇樹(3年・大間々東中)が30m近い距離から狙ったミドルは、ほんのボール1個分くらいの差でクロスバーの上へ。29分、エリア内で浦野が力強いキープから落としたボールを、走り込んだ森がハードヒット。育英GK冨澤雅也(3年・町田JFC)が辛うじて弾き出しましたが、昨年度のタイトルが伊達ではない所を強くアピールしてみせます。
ところが、先にゴールを記録したのは「センスを持っている」と指揮官も話した横山翔平(3年・図南FC群馬)のアイデアが煌めいた育英。32分、右サイドでボールを持った横山は、伊商DFラインの裏へ絶妙なチップキック。ラインと入れ替わるように飛び出した外山凌(2年・東京ヴェルディJY)は二アで足を伸ばしてプッシュ。10番の素晴らしいアシストで、少し押し込まれる予兆があった中、「いいタイミングだったと思う」と山田監督も言及したゴールが生まれ、育英が1点をリードして前半の35分間は終了しました。
ハーフタイムを挟み、迎えた後半もファーストチャンスは育英。39分、横山の左FKに斎藤がフリーで合わせたボレーは枠の上へ外れましたが、41分には左サイドからカットインした斎藤が今度は枠内ミドル。勢いを持続させます。
決して悪い流れではない伊商も44分に1枚目の交替カードを選択。前線の神澤裕希(2年・ザスパ草津U-15)に替えて、森田大貴(2年)を投入。得意の左足がアクセントになっていたSBの瀬谷峻史(3年・新里中)を置く左サイドを中心に、1点のビハインドを追い掛けます。一方の育英も47分に交替を決断。「最近調子が悪かった」(山田監督)という松井聖也(3年・前橋FC)を、斎藤に替えて投入。するとこの采配が的中。
50分、左サイドで外山のパスを受けた白石智之(3年・前橋FC)は、ゴールラインギリギリで粘ってクロス。走り込んだ松井のヘディングは、二アサイドを破ってゴールネットに到達します。「片鱗は見せてくれたかな」と山田監督も認めた松井の一撃で、育英が大きな2点目を挙げてみせました。
育英の前線を務める斎藤、外山、松井に横山の4人は、いずれもFWとSHで併用できるタレントたち。山田監督は「そこそこのレベルでということですけど」と謙遜しますが、ゲームの流れやその日の調子を見て、交替をせずに配置を入れ替えられるのは、今後も大きなオプションになっていきそうな印象を受けました。
51分にも白石の浮かせたスルーパスに松井が抜け出し、GK高橋が飛び出して事無きを得た伊商は44分、前半から2トップ下で奮闘していた1年生の平識善昭(藤岡キッカーズ)を下げて、同じく1年生の塩谷亮介(前橋FC)を送り込み、何とか前への推進力を生み出そうとしますが、2点のリードを握った育英もしっかりゲームをコントロール。付け入る隙を与えません。
こうなると少しずつ、ピッチ上に現れてきた地力の差。54分にはCB李正珠(3年・前橋FC)がインターセプトからそのまま持ち上がり、白石が狙ったシュートは高橋がキャッチ。58分、白石がゴール左寄り、約20mから直接狙ったFKはゴール右へ。62分、またも白石が左サイドから枠へ飛ばしたミドルは高橋がファインセーブ。足が止まり始めた伊商を攻め立てます。そして、2点差のままで敷島に鳴り響いたタイムアップのホイッスル。後半は伊商に1本のシュートも許さなかった育英が貫禄の快勝。2年ぶりとなる夏の王者に輝きました。
昨年のレギュラーがごっそり抜けた育英は、まだこの選手が中心という明確な軸はないものの、やはり個々のスキルはハイレベル。前述したように、ポジションチェンジも含めた、攻撃陣のフレキシブルな流動性は相手の脅威となりそうです。「今年は全国的に見ても、各チームともそんなに差はないと思う」と山田監督。前回出場時に続く全国制覇を最大の目標に、是非群馬県勢の代表として秋田ではばたいて欲しいと思います。  AD土屋

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201106251446000[1]higashi.jpg前のゲームの熱い余韻がまだ立ちこめる中で迎えた第2試合は、1次トーナメントから勝ち上がってきたチーム同士の対戦ですが、登場するのは國學院久我山と都立東久留米総合。東京上位進出のみならず、何度も全国出場を果たしている実力校同士の一戦です。
まず先にチャンスを迎えたのは東久留米。5分、シンプルなフィードから抜け出した小山輝(2年)がクロスバーを越えるシュート。「スピードがあるので」と齋藤登監督が準々決勝から唯一スタメンで変化を付けた小山が、いきなり持ち味を披露します。ただ、少しずつペースは久我山へ移動。11分には細かいパスワークで東久留米ゴールに迫り、最後は大畑圭輔(3年・柏レイソルJY)がエリア内で倒れるもノーホイッスルとなりましたが、右高静真(3年・横浜F・マリノスJY)を前線の基点に、ドイスボランチを組んだ小泉洋生(2年・鹿島アントラーズJY)と富樫佑太(1年・ジェファFC)も前の2試合より高い位置でボールを回すシーンが多く、パスで攻撃のリズムが生まれます。すると15分、左サイドでボールを受けた山本哲平(2年・ジェファFC)は、エリア外から思い切りよくミドル。低い弾道で枠に飛んだボールはGK及ばず。流れそのままに久我山がアドバンテージを握りました。
さて、「立ち上がりは小山をサイドのスペースに走らせて、相手の強みでもあるSBの上がりを抑える」(齋藤監督)ために長いボールが多く、なかなかキーマンのFW佐々木翼(3年・東京久留米FC)が流れに絡めなかった東久留米は、20分を過ぎると少しずつボールを回す意識にシフトし始め、前への収まりもよくなっていきます。28分には多田和明(3年・FCクレセル)、西田絋崇(3年・練馬FC U-15)と繋いで、上がってきたボランチの菅谷翼(2年・FC東京U-15むさし)がフィニッシュ。枠は外れましたが、この繋いで迎えたシュートを経ると、チームとして攻撃にかけるパワーも格段に増え、五分かそれ以上に押し返す展開へ変容していきます。
それでも、久我山も完全には流れを明け渡さず。40+1分、右高のCKから富樫が繋ぐと、小泉のミドルは枠の左へ。40+2分、市木良(3年・横河武蔵野JY)から大畑を経由し、山本のシュートは飛び出した東久留米GK野中優志(2年・練馬谷原中)がセーブするも、DFに当たってゴールへ向かったボールは何とかクリア。全体としては東久留米が押し返したものの、バランス的には互角と言っていいような内容で前半は終了しました。
後半に入ると、動いたのは東久留米。小山に替えた鈴木雄大(3年・東京久留米FC)をSHに置いて、西田を2トップの一角に移す「予定通りの交替」(齋藤監督)を行います。すると、このシフトチェンジは奏功し、東久留米が攻勢に。
44分、橋詰晃(3年・FC東京U-15むさし)が右へ送ると、替わった鈴木はサイドをえぐって中へ。DFに当たった跳ね返りへ反応した佐々木のヘディングは、ほんの少し枠の上へ。51分、菅谷が中央を約60m独走しながら、左へ流れて放ったシュートは久我山GK松尾大吾(3年・浦和レッズJY)がキャッチ。前線に佐々木と西田という2つのポイントができたことで、確かに東久留米が押し込む時間が長くなったものの、同点に追い付くまでには至りません。
逆に久我山も反撃。60分、井上大(2年・横河武蔵野JY)のフィードから、右高、山本、途中出場の渡辺夏彦(1年・FCトリプレッタ)と繋がるも、シュートには至らず。64分には抜け出した山本のシュートがこぼれた所に、渡辺が詰めるも橋詰が懸命のブロック。点差を広げたい側と広げられたくない側の意地が交錯します。
齋藤監督も勝負の采配。70分、SHの春山を下げて、森田渉(2年)をCBに投入すると、それまで右SBを務めていた「元々FWで身体能力がある」(齋藤監督)多田を最前線に置いて、何が何でもという姿勢を明確に打ち出します。すると72分、東久留米にFKのチャンス。ゴール左寄り、距離は約30m。スポットに立ったのはキャプテンでエースの佐々木。直後、スタンドに訪れたのはオレンジの沈黙と水色の絶叫。右足から繰り出されたボールは、クロスバーを叩きながらもしぶとくゴールへ転がり込みます。土壇場で東久留米が同点に追い付いてみせました。
もはやイケイケの東久留米。74分、西田の縦パスから米倉翼(3年・FC東京U-15むさし)がクロスを上げると、佐々木のヘディングはゴール左へ。80分、多田とのワンツーで前へ持ち出した米倉の強烈ミドルはクロスバー直撃。80+2分、渡辺のドリブルシュートはDFに当たって、わずかにゴール左へ。ここで後半終了のホイッスルは鳴り、ゲームは10分ハーフの延長戦にもつれ込みましたが、勢いは完全に東久留米。
82分、カウンターから佐々木がスルーパス。多田の逆サイドを狙ったシュートは松尾がファインセーブ。90+1分、鈴木の右クロスから、最後は多田が枠内シュート。90+3分、中央から1点目の再現を狙った佐々木の25mFKはカベがブロック。攻守両面での切り替えに差が出てきてしまい、久我山は耐える時間が続きます。
91分には東久留米が切り札の片岡瞭星(3年・志村四中)を投入して、さらなるパワーを追加。終了間際の99分には、右サイドへの展開から、鈴木が粘って上げたクロスに逆サイドから突っ込んだ片岡はわずかに届かず。東久留米にしてみれば後半以降は圧倒的に押し込みながら、準々決勝同様に「課題の決定力」(齋藤監督)を欠き、またもPK戦で決着を付けることになりました。
ここで魅せたのは東久留米の2年生GK野中。先行の久我山1人目を完全に読み切ってセーブ。チームに大きな勢いをもたらします。キッカーも米倉、橋詰、菅谷、多田と4人目まで準々決勝とまったく同じメンバーが全員成功。そして久我山5人目のキックが無情にもバーを越え、激闘に終止符。東久留米が「久留米時代も含めた歴史の中で初めて」(齋藤監督)というインターハイ出場を決めました。
実は東久留米は沖縄への修学旅行が震災の翌日に予定されていたために中止。学校側の配慮で関西への移動教室が実施されたのですが、その期間がこの準々決勝と準決勝の間ということで、今週はほとんど練習をしないまま、決戦に臨んだとのことでした。それでも今シーズンの東京高校サッカー界で、私が個人的に見たチームの中では、おそらく現時点での完成度はナンバーワン。近年はなかなか全国でも結果の出ない東京勢というイメージを払拭するような快進撃を、秋田で披露してくれることを祈っています。  AD土屋

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201106251215000[1]kaetsu.jpg4月の支部予選からスタートした東京のインターハイ予選もいよいよ大詰め。駒沢第2で行われる準決勝2試合の勝者が、秋田で行われる全国大会への出場権を手にします。第1試合は昨年の選手権決勝で駒澤大学高に惜敗し、4年連続の全国出場を断たれた帝京。最大の目標はその冬の王者奪還ですが、全国における現在地を知る意味でも負けられないゲームです。対するは、先週の準々決勝で第1シードの優勝候補・成立学園を6-2と粉砕したかえつ有明。3年ぶりに帰ってきた準決勝を突破すれば、初の全国に手が届きます。予想された天候とは違い、快晴の駒沢で晴れ舞台への最終関門が幕を開けました。
ゲームはおそらく30度近い気温も考慮してか、立ち上がりからゆったりとした展開に。前への圧力で上回った帝京は12分に照井久磨(3年・広島五日市FC)が獲得したFKを、松岡啓太(2年・Az'86tokyo-ome)が中へ入れるもかえつDFがクリア。また、24分には小山北斗(3年・FC東京U-15むさし)が左へ振ると、受けた伊藤遼(2年・岐阜VAMOS)のカットインシュートはゴール右へ。ただ、30分まではこの2つのシーン以外にチャンスらしいチャンスはなく、攻勢の割には手数を出せません。
一方のかえつは、序盤こそある程度長いボールを蹴るシーンも見られましたが、10分過ぎくらいからはいつもの「蹴らずに繋いでゴール前まで行こう」(かえつ有明・中込正行監督)というスタイルを表出。GKも含めて、時にはやり過ぎとも思えるショートパスを最終ラインで敢行することも少なくなく、スタンドからはザワめきも起こる中、本人たちはどこ吹く風。自信を持ってボールを繋いでいきます。31分にはその形からチャンス創出。中村哲平(3年・レイソルSS青梅)のリターンから大庭周平(3年・ジェファFC)がスルーパス。中村光春(3年・横浜FC鶴見)がオフェンスファウルを取られ、シュートは打てませんでしたが、1つ狙いを体現します。
直後の31分、帝京にこのゲーム最初の決定機。右サイドで松岡が縦パス。照井のクロスは中央へ走り込んだ大野耀平(2年・浦和レッズJY)にピタリ。ヘディングはクロスバーの上へ外れましたが、ここから流れは一気にカナリア軍団へ。35分、3バックの中央に入った新地寿史兆(3年・FC東京U-15むさし)が大野とのパス交換からエリア内へ侵入し、クロス気味のシュート。39分には小山、町田直樹(3年・東京久留米FC)、伊藤と回して、大野のシュートはDFに当たり、方向を変えてゴールに向かうも、何とか飛び付いたかえつGK大石文弥(3年・横浜FC鶴見)がビッグセーブ。さらに40+1分には、右サイドを伊藤がドリブルで切り裂いて上げたクロスに、町田が頭から飛び込むも枠を捉えられず。とはいえ、右サイドが一気に活性化した帝京がペースを引き寄せた形で、前半40分間は終了しました。
ハーフタイムを挟んで後半に入ると、まずは42分に帝京。長谷川優希(3年・グランデFC)のパスから松岡がダイレクトで枠の左へ飛ばし、ファーストシュートを取りますが、44分にはかえつにもカウンターからチャンス到来。中央でボールを運んだ藤山世開(3年・ジェファFC)が右へはたくと、上がってきたのは3バック中央の杉本一平(3年・VIVAIO船橋)。クロスはDFに引っ掛かり、シュートには持ち込めなかったものの、このCBのオーバーラップこそ「ここをこうしなきゃいけないという形はないので、それぞれが考えてやっている」(中込監督)かえつスタイルの真骨頂。するとこのチャンスから、流れはかえつへ。
50分、中村光春のスルーパスから橋村圭太(3年・横浜FC鶴見)が抜け出しかけるも、帝京CB鈴木涼太(3年・FRIENDLY)がスイープ。55分には中村哲平、鈴木美勇士(2年・FC台東U-15)、中村光春と繋いで、大庭のフィニッシュはDFに当たってゴール左へ。存在感の増してきた浜田航(3年・レイソルSS青梅)を中心とした高い流動性が、ジワジワ帝京を蝕み始めると、63分にも橋村の左クロスがクロスバーを叩くなど、予期せぬ好機も創出。先制の匂いが漂い始めます。
ところが先にゴールを挙げたのは帝京。64分、左へ流れた伊藤がマイナスに折り返すと、勢いよく入ってきた長谷川がDFと接触して転倒。主審は迷わずPKを指示します。キッカーの町田は迷いなく、ゴールのど真ん中へ蹴り込む強心臓ぶりを発揮。とうとうスコアが動きました。
追い掛ける展開となったかえつは69分、鋭いカウンターから中村哲平が左へ送ると、橋村は足元に収めて素早く右足を振り抜きましたが、ボールは左ポストを直撃。ツキもありません。逆に71分は帝京。スローインから町田を経由すると、長谷川のシュートは大石が何とか阻止。1本のパスから、ジャックナイフをかえつの喉元へ突き付けます。
かなり苦しくなったかえつは74分、中村光春がFKを獲得。スポットに立ったのは中村哲平。直後、スタンドに訪れたのは黄色の沈黙と赤の絶叫。ゴールまで約25mの距離から放たれたボールは、ゴール左スミへ魅入られたかのように吸い込まれます。「いつも練習では決めている。どちらかというと勝負強いタイプ」(中込監督)という中村哲平の起死回生弾。79分に町田が左足から繰り出したシュートもクロスバーを直撃すると、そのまま80分間が終了。組織も機能したかえつと、個人の突破が目立つ帝京という構図で10分ハーフずつ加えられた延長戦もゲームを決めるゴールは生まれず、東京1枠目の全国切符は、PK戦に決着の舞台を移しました。
初めての全国を目指す新鋭と、誰もがその名を知る超名門。メンタル勝負とも言えるPK戦において、その見えないプレッシャーは前者にかかりそうな気がしていましたが、中村哲平、浜田、鈴木、橋村とかえつは4人目まで全員がGKの逆を突いて成功。5人目の大庭も方向は読まれながら、キッチリゴール。帝京も5人全員が確実に沈め、サドンデスに突入します。
先行のかえつは中村光春が再びGKの逆を突いてゴール。そして帝京の6人目が右スミを狙ったボールは、大石が横っ飛びで完璧なセーブ。「勝っていく内にあと2つ、あと1つという意識が徐々に高まっていった」(中込監督)かえつが、あと2つやあと1つを見事に乗り越えて、創部6年目で初めての全国へ挑戦する権利を獲得しました。
新興勢力とはいえ、既に都内では上位進出の常連となっていたかえつ。「今までのかえつの中で比べても、3年生のレベルは高い」と指揮官も話すメンバーで、とうとう全国出場という確かな成果を勝ち獲りました。「全国ではチャレンジ精神でアグレッシブに戦ってきたい」と中込監督。東京の代表として、秋田で暴れてきてくれることを祈っています。  AD土屋

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201106191403000[1]komazawa.jpg第2試合も第1試合に負けず劣らずの好カード。1回戦で個の力では劣勢だった東京朝鮮に対して、片岡瞭星(3年・志村四中)の2ゴールで快勝を収めた東久留米総合が、昨年度の選手権東京予選で帝京を撃破し、初出場となった全国でも2勝をマークするなど躍進を遂げた、1回戦シードの駒澤大学高と対峙します。
ゲームは「立ち上がりはサイドの深い所にボールを蹴り、そこから繋いでフィニッシュ」(駒澤大学高・大野祥司監督)という駒澤大学も、前線に西田絋崇(3年・練馬FC U-15)と佐々木翼(3年・久留米FC U-15)で組む強力2トップを擁する東久留米も、ロングボールを多用する落ち着かない展開に。どちらも主導権を取り切れない時間が続きましたが、流れと関係なくスコアが動いたのは9分。駒澤は相手のセットプレーを跳ね返した所から綺麗なカウンター。ハーフウェーライン付近で迫り来る東久留米最後の砦をかわした邊見洋平(3年・FC駒沢U-15)は、そのまま独走するとGKとの1対1も冷静に一刺し。駒澤がアドバンテージを握りました。
さて、リードを許した東久留米はなかなか流れの中からシュートを放てませんが、16分にはFKのチャンス。レフティ米倉翼(3年・FC東京U-15むさし)が右サイドから入れたボールは、一旦DFがクリアしたものの、佐々木が速い球足のクロスを入れると、春山美優士(3年・三菱養和巣鴨)に当たったボールを橋詰晃(3年・FC東京U-15むさし)が足を伸ばしてプッシュ。「気が緩んだわけじゃないんだろうけど」と大野監督も首を傾げるエアポケットを見逃さなかった東久留米が、スコアを振り出しに戻しました。
21分にもセットプレーから惜しいシーンを創ったのは東久留米。佐々木の右FKに、ニアへ飛び込んだのは片岡。ボールはバーを越えたものの、東京朝鮮戦でもニアへ潜り込んでヘディングを決めるなど、160センチという身長に騙されると、この男の危険な武器であるヘディングを見落としてしまいます。さらに続く東久留米の攻勢。28分、右サイドでゴールまで25mの距離から米倉が狙ったFKは、駒澤GK斉藤正樹(3年・FC東京U-15深川)がファインセーブ。29分、橋詰が中央をゴリゴリとドリブルで突き進み、こぼれ球を拾った佐々木のミドルはクロスバーの上へ。前のゲームもそうでしたが、東久留米は流れが来ている状況の時にはしっかりボールも回り出して、さらにペースを引き寄せることができるチームという印象を持ちました。
ただ、駒澤も前半終了間際にビッグチャンス。40+1分、高須雅也(3年・フレンドリー)のCKを大越龍之介(3年・奈良中)が頭で枠へ飛ばしましたが、東久留米DFがゴールライン上でクリア。スコア動かず。1-1で最初の40分間は終了しました。
後半は東久留米の攻める時間が長い展開ながら、「とにかくパスが3本と繋がらないんで」と大野監督も認める中、ある程度割り切って蹴ってしまう場面が多い駒澤は、スタイル上どうしても押し込まれてしまいますが、それを自分たちのペースとして捉えるのであれば、そこまで劣勢とも言い切れないような展開に。
46分には片岡のパスから菅谷翼(3年・FC東京U-15むさし)がエリア内から放ったシュートは、飛び出したGK斉藤がキャッチ。59分には嵐田継也(3年)の縦パスを、受けた西田が右サイドからカットインして打ったシュートは、ここも飛び出した斉藤が阻止。60分から62分にかけて3連続で東久留米にCKのチャンスがありましたが、ここも凌ぐなど駒澤の粘り強い対応が続きます。
64分、西田がカットインから枠へ打ち込んだシュートは斉藤がキャッチ。69分、米倉のCKと、こぼれを再び米倉が上げたクロスは、前者がDFのクリア、後者が斉藤のパンチングで回避。74分には佐々木のスルーパスへ反応した菅谷と、飛び出したGK斉藤が接触するも主審の判定はノーホイッスル。後半はシュートを1本も打てませんでしたが、斉藤を中心に抜群の集中力で40分間を凌ぎ切った駒澤。1-1でゲームは前後半10分ずつの延長戦に突入しました。
5分間のブレイクを挟んでも、変わらない構図。81分、右サイドを完全に崩し、多田和明(3年・FCクレセル)の折り返しを西田は完璧なタイミングのダイレクトシュートへ繋げましたが、斉藤が完璧なタイミングでセーブ。87分、佐々木のパスから西田がドリブルで切れ込むも、斉藤が飛び出しセーブ。エンド替わって93分、菅谷のパスから片岡の枠内シュートは斉藤がセーブ。95分、佐々木が左へ送ったボールを米倉がクロスに変えると、合わせた多田のヘディングはわずかにクロスバーの上を通過。結局同点に追いついて以降は再三のチャンスに恵まれた東久留米でしたが、立ちはだかった斉藤のビッグセーブ連発と、やや最後の精度に詰めの甘さを感じさせる格好で、所定の100分間も終了。準決勝進出の行方はPK戦へ委ねられることになりました。
迎えたロシアンルーレットで、主役に躍り出たのはゲーム中の守備機会が片手で数えられる程だった、東久留米のGK野中優志(2年・練馬谷原中)。駒澤の1人目と2人目を完璧にストップすると、東久留米のキッカーは2人目こそ枠を外したとはいえ、それ以外の3人は全員がGKの逆を取って成功。そして5人目の佐々木もしっかりGKの逆に沈めて勝負あり。東久留米が粘る駒澤を振り切って、全国まであと1つに迫る結果となりました。
駒澤にしてみれば、「想定はしていたので、順番も決めていた」(大野監督)PK戦までよく持ち込みましたが、最後は力尽きました。昨年度の躍進を支えたレギュラーはほとんどが3年生だったため、実質まったく違うチームと言っていいようなメンバー構成の中、「チームの“輪”を考えて、スタメンは3年生だけにした」(大野監督)成果は守備の驚異的な粘りにも現れていたものの、なかなか攻撃まではカバーできなかったようです。これで駒沢補助会場は、いずれもシード校が敗退。今年も東京の高校サッカー界は、群雄割拠の時代が続きそうです。  AD土屋

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201106191135000[1]kanto.jpgインターハイの東京予選も今日は準々決勝。東京は出場枠が2つなので、あと2勝すれば全国切符を手に入れることができます。駒沢補助で行われる第1試合は、春の関東大会予選で東京を見事制覇したため、1回戦はシードされていた関東第一が登場。対するはハードワークに定評のある難敵・暁星を下して、勝ち上がってきた國學院久我山。準々決勝4試合の中でも最注目カードです。
ゲームは立ち上がりからボールアプローチの速さで上回った関東第一ペース。8分、小松雄貴(2年・大宮FC)からパスを受けた沓掛元気(3年・VIVAIO船橋)の左クロスを、大村俊道(2年・FC CONSORTE)が頭でゴールへ流し込むもオフェンスファウル。13分には沓掛が右へ展開。SBの村岡翔太(3年・FC CONSORTE)がSHの伊東礼央(3年・FC多摩)とのパス交換から上げたクロスに、走り込んだ飯沼京汰(3年・町田JFC)のヘディングは枠の左へ。主導権を掌握します。
関東第一の中心は10番を背負うボランチの沓掛。低い位置まで降りて、積極的にボールを引き出すと、散らしあり、ドリブルありで攻撃のテンポアップをコントロール。ゲームそのものも自らの支配下に置くような力を見せ付けます。ただ、いかんせんチーム全体でボールこそ持てるものの、なかなか厳しいゾーンに入っていくことができず、後ろでの手数ばかりが多くなってしまい、シュートを打てません。
一方、序盤は相手のハイプレスをモロに受けた格好で、チームの基点となる2トップの右高静真(3年・横浜F・マリノスJY)と山本哲平(2年・ジェファFC)にクサビが収まらず、ほとんどボールを前へ運べなかった久我山も、少しずつ本来の縦に速いスタイルを表出。32分には山本が、33分には市木良(3年・横河武蔵野)のフィードから、山本が収めて最後は山内寛史(2年・Az'86tokyo-ome)が、34分にはやはり後方からのフィードを基点に、ルーズボールを拾った大畑圭輔(3年・柏レイソルJY)が、3本続けてミドル。実際はいずれも枠を大きく外れており、そのチャレンジ単独で見れば無謀にも映るようなシーンだったかもしれませんが、シュートを打てない関東第一とは対照的に、この3連続ミドルを境にして、落ち着きを取り戻した久我山へリズムが移行。36分には右高のクイックFKに反応した市木のクロスを、ファーで山本が捉え、結果としてはオフサイドになりましたが、決定的なチャンス一歩手前のシーンを1つ創出して、前半は終了しました。
関東第一の小野貴裕監督は早めの処方箋。後半はスタートから、左SHに高速ドリブラーの谷中隆太(3年・ナサロットFC)を送り込み、少し使われ始めていたサイドに抑止力を求めます。しかし、流れは変わらず久我山。42分、カウンターから2トップだけで最前線まで運び、右高のシュートはDFがブロック。47分、右高が粘り強いキープを見せ、前半途中から出場していた白瀧秀斗(3年・Forza'02)のミドルは枠の右へ。ペースを手放しません。
すると一瞬の隙を見逃さず、それに見合った成果を挙げたのは久我山。50分、右高のドリブルで獲得したCK。その右高が素早くリスタートすると、関東第一はディフェンスが整っておらず、小泉洋正(2年・鹿島アントラーズJY)の左足クロスをファーで押し込んだのは山内。破れた均衡。久我山がセットプレーで先制ゴールを奪いました。
悪い流れの中で失点を許してしまった関東第一。52分にはボランチをバランサータイプの福島翔太郎(3年・ヴェルディSSレスチ)から、ゲームメーカータイプの関口直人(3年・WINGS習志野)にスイッチしましたが、焦りからか全体的にイージーなパスミスや呼吸の合わない場面が散見される状況下では、メークする部分を見出だせず、むしろプレスのターゲットになってしまい、停滞の遠因に。交替策もハマりません。
その間にも、白瀧や右高が着々とシュートチャレンジの回数を増やしていくと、62分には2度目の歓喜。1年生でボランチを務めた富樫佑太(ジェファFC)が左へ回すと、白瀧は主体的に仕掛けて左へ持ち出し、そのまま右スミに流し込むファインゴール。弾けるオレンジ。残り20分で久我山が2点の差を付けてみせました。
たまらず64分、関東第一も最後のカードとして竹本佳(2年・小倉南FC)を投入。67分にはその竹本が相手のボールを奪うと自らドリブル。中央を抜け出してGKと1対1になりましたが、シュートは枠のわずかに左へ。1点を返せません。久我山は71分、中盤に佐藤敦郎(2年・Forza'02)と萩原優一(1年・横河武蔵野)を前の試合に続けて送り込み、バランスを整える念の入れよう。74分には関東第一も谷中のパスに大村が飛び出してGKもかわしますが、角度がなくなってしまい、何とか上げたクロスもDFが確実にクリア。79分にも途中出場の小川絢生(2年・小倉南FC)と村岡で右サイドを崩しましたが、村岡のクロスに飛び込んだ谷中はオフェンスファウル。最後まで歯車は噛み合わず、前半途中からは実質ゲームを自分たちのスピードで進めていた久我山が、準決勝への勝ち名乗りを上げました。
春の王者だった関東第一は、結局最後まで持ち味を発揮できないまま、無念の敗退となりました。1トップに入った大村のポストプレーはほぼパーフェクトでしたが、それをフィニッシュまで繋げることができず、ついつい手数が掛かってしまうシーンが多かったような気がします。昨年から何試合も見ているチームで、最初の20分間を見た時は相当強くなったなと驚いたのですが、結果は無得点での敗退。せっかくの高い技術を、もっとファイナルサードで生かせるようにならないと、上を狙うのは難しいかもしれません。  AD土屋

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201106181346000[1]NACK.jpg関東大学リーグ前期は中断まで残すところ2試合。首位の流通経済大から8位の青山学院大まで、わずか5ポイント差の中でひしめきあう、かなりの混戦模様を呈しています。今日も駒沢陸上とNACK5で2試合ずつが開催される中、向かったのはNACK5の第2試合。3勝2分け2敗で6位の筑波大と、1勝3分け3敗の10位と苦戦が続く中央大の一戦。お互いに年代別日本代表経験者を有するなど、タレント的には大学界屈指。ただ、中央大は個人的にも注目していたFWの林容平(4年・浦和ユース)と安柄俊(3年・東京朝鮮)が共に欠場。少し得点力に不安を残すゲームが続いているようです。
中央のキックオフで幕を開けた前半、まず先にチャンスを創ったのはその中央。2分、六平光成(3年・前橋育英)が右サイドをうまく抜け出し、折り返すも中と合わず。5分、澤田崇(2年・大津)、椎名正巳(4年・帝京)と繋いで、大矢雄太(4年・桐光学園)のシュートは味方に当たってオフサイドになりましたが、まずは攻勢に打って出ます。
ところが突然の衝撃。8分、筑波は自陣から谷口彰悟(2年・大津)がフィードを入れると、完全にDFラインの裏を取った赤崎秀平(2年・佐賀東)は二アサイドをぶち抜く豪快な一振り。どよめきに包まれたスタンド。シンプルな形から、あっさり筑波が先手を取りました。事故のような先制ゴールを奪われた中央は11分、細かく繋いで右に展開すると、SB田港周平(4年・桐光学園)が上げたニアへのクロスに六平が飛びこむも、ボールは枠の左へ。さらに15分、18分と続けて澤田がドリブルシュートを放つなど、反撃を見せます。
しかし、またしても赤崎。20分、中央DFのコントロールミスを高い位置で奪った八反田康平(4年・鹿児島中央)は、素早く上村岬(2年・磐田ユース)へ。上村も簡単に縦へ付けると、マーカーより一歩前に出た赤崎は逆サイドへズドン。2回の決定機で2ゴール。筑波がリードを広げました。
止まらない赤崎劇場。25分、石神幸征(4年・藤枝東)のショートパスをDFともつれながら縦に持ち出し、そのままドカン。「1点目で怖くなっちゃったのかなんなのかはわからないけど、付いていけなくなってしまった」と中央の佐藤健総監督も残念な表情。逆に「最近はボールを相手にぶつけてばっかりだったが、今日はまあまあよくコースを見つけられてた」と風間八宏監督。赤崎のハットトリックで、早くも3点差が付いてしまいました。
こうなると、筑波のスタイルも一層の切れ味を発揮。「少し中盤でボールを落ち付けられるようになってきている」と指揮官も認めたように、八反田と玉城峻吾(2年・三菱養和)を中心に巧みなパスワークで相手を翻弄。加えて、35分にはCBの車屋紳太郎(1年・大津)が、44分には右SBの石神が、それぞれロングレンジのスルーパスで好機を演出。隙を見つけたら、どこからでもチャンスを生み出す準備の意識という意味では、やはり他のチームとは一味違う印象を受けました。そして45分、上村の右CKを頭で合わせたのは車屋。「ウチのCBは跳ね返したり、高さを生かしたりすることが必要なポジションじゃないから」と風間監督は笑いましたが、その車屋の高さで4点目。筑波が大量リードを奪って、ハーフタイムに入りました。
後半は「メチャクチャやられたって訳ではない」(佐藤総監督)中央もスタートから前へ。52分、相手陣内でボールを奪うと、椎名のパスから大矢のフィニッシュは枠を捉えるも、筑波GK三浦雄也(4年・中京大中京)がセーブ。53分にも、大矢のパスを受けた椎名が1人かわして放ったシュートを三浦がキャッチ。54分にはビッグチャンス。木下淑晶(3年・作陽)の縦パスを田仲智紀(3年・浦和ユース)がダイレクトで落とすと、澤田がフリーに。しかし強振したボールはクロスバーとポストの角に激突。1点を返せません。
こうなると、ある程度は余裕を持ってゲームをコントロールしていく筑波にもチャンス到来。56分、曽我敬紀(3年・横浜FMユース)が玉城とのワンツーからGKとの1対1を迎えるも、シュートはゴール右へ。65分、古谷真悟(4年・橿原)の縦パスを上村がワンタッチではたき、八反田のシュートは中央GK岡西宏祐(3年・山梨学院大附属)がセーブ。71分には谷口のスルーパスを、赤崎がスライディングで左へ送り、曽我の巻いたカットインミドルは右ポスト直撃。再びペースを引き寄せます。
中央も71分に最後の交替カードとして奥山慎(3年・帝京)を送り込み、4-4-2にシフトして、最後の勝負を挑みます。しかし、直後に生まれたゴールも筑波。73分、赤崎からボールをもらった玉城はタメてタメてラストパス。回り込んだ赤崎のフィニッシュが左隅に突き刺さり、ダメ押しのダメ押し。「赤崎が入れただけでしょ」ととぼけた風間監督も、「今までは90分の中でいい所が出るのは5分か10分だったけど、それが60分くらいになってきたかな」と一定の評価を与える内容と結果を得た筑波が、5-0という大差で完勝を収める結果となりました。
筑波の素晴らしい所は、少し前述しましたが、GKも含めた11人がピッチのどこにいても、常にチャンスの萌芽を探し回っていることでしょうか。「まずは遠い所から見ていければいいよね」と風間監督も触れたように、繋ぐスタイルの中でも遠い所に穴が開いたら、最終ラインからでもそこを突きにかかる意識の高さは相当なもの。色々なポジションを試され、今日は最終ラインからゲームをコントロールしていた、ここまで3ゴール3アシストの車屋も、風間監督に言わせれば「期待はしてるけど、まだ前の方で使うには技術もスピードも足りない」とのこと。おそらく次に筑波のゲームを見る機会には、さらなる進化を遂げていることを予感させるような90分間でした。
余談ですが、このゲームの主審は私の高校時代の同級生でした。スタジアムに着いてメンバー表を見ると、主審の欄に聞いたことのある名前が。あまりの偶然に笑ってしまいました。今、1級審判を目指して奮闘している彼の姿を見て、私もまだまだ頑張らなきゃいけないなあと改めて思えた、貴重な取材になりました。  AD土屋

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【4/4】コメンテーター:下田恒幸
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―リヴァプール×トッテナム、レスター×サウサンプトン 他
▽ブンデスリーガハイライト
―バイエルン×フランクフルト、ドルトムント×ブレーメン
▽リーガエスパニョーラ情報

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【4/5】コメンテーター:ベン・メイブリー
▽ベン・メイブリーの分析
▽現地メディアの特集記事を紹介

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【4/6】コメンテーター:チェーザレ・ポレンギ
▽セリエA第31節振り返り
▽CLACIO NOSTALGIA(カルチョ ノスタルジア)
―2006/07 セリエBを振り返る

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【4/7】ゲスト:中山淳
▽今週の各国ニュース
▽中山さんが気になった選手、プレーなどを紹介

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【4/8】ゲスト:亘崇詞
▽~亘さんを訪ねて 中国・広州~
念願叶い中国での亘監督のお仕事を撮影
現在の中国サッカー事情をお伝えします



※放送内容は変更となる場合がございます。


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2000年の番組開始から10年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、倉敷保雄、西岡明彦の両氏が、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。
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ゲスト:下田恒幸 ※野村明弘(最終月曜日)

月曜日は、週末に行われたイングランド プレミアリーグ、ドイツ ブンデスリーガ のゲームハイライトをゲストと共に振り返ります。

火曜日
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ゲスト:ベン・メイブリー

火曜日はベン・メイブリー氏を毎週ゲストに迎え、週末に行われた注目ゲームを映像と黒板を使って分析します。また、英国人ジャーナリストのインタビューのほか、現地メディアの特集記事をご紹介。

水曜日
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ゲスト:チェーザレ・ポレンギ

水曜日はチェーザレ・ポレンギが、セリエAを中心としたフットボールのホットな話題をお届け。イタリア人ジャーナリストのインタビューのほか、過去のカルチョを振り返る「カルチョ・ノスタルジア」というコーナーも。

木曜日
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ゲスト:中山淳、アデマール・ペレイラ・マリーニョ

木曜日は世界各国のサッカーニュースをゲストと一緒に解説します。さらに、ゲストが毎回テーマを決めて選手をピックアップしVTRでご紹介。

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