1. ヘッダーへジャンプ
  2. サイト内メニューへジャンプ
  3. コンテンツへジャンプ
  4. フッターへジャンプ
-->
  • ジャンル
  • フリーワード
  • サイト内検索


J SPORTSサイトメニュー
  1. 野球
  2. サッカー
  3. ラグビー
  4. サイクルロードレース
  5. モータースポーツ
  6. 格闘技
  7. バスケットボール
  8. スキー
  9. フィギュアスケート
  10. 卓球
  11. バドミントン
  12. 20周年
  13. その他

デイリーサッカーニュース Foot!

  1. Monday
  2. Tuesday
  3. Wednesday
  4. Thursday
  5. Friday

Ben’s Foot! notes記事一覧

benFoot.pngのサムネール画像のサムネール画像
Week 41 - Season review

(1)上位勢のシーズン振り返り

リヴァプール、アーセナル、ユナイテッド、エヴァートンについて
●リヴァプールはTOP 4に入ったことで、成功と言えるだろう。
●CLプレーオフではシードも確定したそうだ。それは有利のはずだが、格下の相手を崩せないというパターンは来季から解決する必要がある!
●アーセナルは21年ぶりにCLを逃してしまった。21年に一回、こんなシーズンがあっても仕方がないが、その代わり、優勝したシーズンもここ13年無いので、ベンゲルの立場が弱くなった。
●また、本人が契約延長の問題がチームの問題に繋がったと認めている。
●ユナイテッドは、モウリーニョがかつて軽視したELだけにシーズンの成功がかかっている。
●4月以降の失速まで、相手を圧倒する試合さえ勝っていれば、優勝を争えたが、得点力不足が深刻。
●エヴァートンのBarkleyは22日まで契約を延長しないと放出される?

Arsene Wenger監督の試合後コメント:自分の状況がチームの問題に繋がった
出典:http://www.bbc.com/sport/football/39994392
●"I believe since January we have played in a very difficult environment for different reasons."
●「様々な理由によって、1月からは非常に難しい雰囲気でプレーしてきた。」
●"Psychologically the atmosphere was absolutely horrendous. It has been difficult, yes, and certainly my personal situation has contributed to that but you can never question my professionalism or commitment."
「メンタル面に関しては、本当に恐ろしい雰囲気になってしまった。これは難しかったし、私自身の状況もその一因となった。しかし、私のプロ意識や忠誠心に疑問の余地はないだろう。」

Arsene Wenger監督の試合後コメント:お願いだからクビにしないでくれ、という意味?
出典:http://www.mirror.co.uk/sport/football/news/arsene-wengers-comments-suggest-hes-10470424
●"It is important to keep this group of players together because we learned from what happened this season.
「今季のことから色々なことを学ぶことが出来たので、このグループの選手たちをクラブに残留させることが何よりも大事である。」
●"I think that they are very strong, resolute and have learned a lot this season.
「彼らは非常に強いし、毅然とした態度を持っている。今季、多くのことを学んで成長している。」
●"I love my club, [they are] my whole life, and I wouldn't be able to change that, but as I said, after the cup final we will see where we go.
「私のクラブを愛している。このクラブは私の全人生であり、その事実を変えようと思っても変えられない。カップの決勝戦が終わった後、どうなるか様子を見るしかない。」
●"My commitment and loyalty to this club cannot be questioned, I've said 'no' to many clubs during my career here but I want to do what is best for the club."
「このクラブに対する、私の忠誠心やコミットメントに疑問の余地はない。ここに来てから、多くのクラブからオファーを頂いて、全部断った。このクラブの為に最善のことをしたい。」


2013年7月16日、モウリーニョがチェルシー監督に復帰して、前シーズンのEL制覇を軽視
出典:http://www.bbc.com/sport/football/23330815
●"I don't want to win the Europa League. It would be a big disappointment for me. I don't want my players to feel the Europa League is our competition."
「私はヨーロッパ・リーグなんて優勝したくない。そうなれば、私にとってがっかりだ。ヨーロッパ・リーグが我々のレベルだと、選手たちに考えてほしくない。」


2017年5月14日、モウリーニョによるとCLに入る為にTOP 4よりEL優勝の方が良い
出典:http://www.independent.co.uk/sport/football/premier-league/jose-mourinho-manchester-united-europa-league-attitude-2013-opinion-chelsea-a7736326.html
●"At Manchester United, for us it's more important to win titles than to finish in the top four.
「ここマンチェスター・ユナイテッドでは、TOP 4に入るよりもタイトルを取ることが重要である。」
●"We know it's a big objective, we know that if we lose the final we don't play Champions League, we know that. But we fight for titles and probably other clubs finishing in the top four, probably they would like to be in our position, to try and fight for a title."
「EL優勝は大きな目標であり、決勝戦で負ければCLは無いというのも分かっている。だが、我々は現在、タイトルを争う状況にある。恐らく、TOP 4で終了する他のクラブも、それよりタイトルを争うほうが良いと考えているだろう。」




(2)溢れネタ:移籍の噂
●現在、噂されている移籍について、SkyBetがそれぞれオッズを公開している。
170524.png出典:https://www.skybet.com/football/specials/transfer-specials 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

benFoot.pngのサムネール画像のサムネール画像
Week 40 - 後半:各クラブの経営事情

①後半:各クラブの経営事情
●今月4日、スウォンジー・シティが2015/16の年度決算を発表した。
●フットボールクラブの年度決算発表がかなり送れて発表されるものだが、これでようやく、昨シーズンのプレミアリーグ全チームの発表が済んだので、初めて比較することが出来る。
●会計士Kieron O'Connorが『Swiss Ramble』という有名なブログにて、サッカーのファイナンスを分かりやすく説明する。それを参考に説明したいと思う。
(以前にも『Foot! TUESDAY』でフットボールの経済・経営的情報を紹介したとき、『Swiss Ramble』を参考に情報を纏めた。)
●参考:
http://swissramble.blogspot.jp
https://twitter.com/SwissRamble 
https://twitter.com/i/moments/861503194911965184
●『Swiss Ramble』の図では、単位が100万ポンドである。又、100万ポンド単位に四捨五入してある。




②税引き前利益
ben2.jpg出典 https://twitter.com/SwissRamble/status/861500431872270337
●昨シーズン、税引き前利益が一番高かったのはマンチェスター・ユナイテッド。2番目に高いのはスパーズ。優勝したレスターは4番目に高かった。
●一方、スウォンジーを含む8クラブは税引き前損失を発表した。アストン・ヴィラはやっぱりピッチ内外とも苦労した!その後、Tony Xiaという中国人投資家に買収されたが、2部で11位終了。
●気になるのはチェルシーとリヴァプール!
●しかし、チェルシーの損失は例外的な支払いによるものである。Adidasとのスポンサー契約を解除させる為に約6700万ポンドの解約金を支払った。又、Mourinhoとそのスタッフにも合計800万£。
●リヴァプールはBrendan Rodgers前監督の解任、Jurgen Klopp監督の就任、移籍金・報酬・エージェントへの支払いの高騰を損失の理由として説明した。




③EBITDA(金利・税金・償却前利益)
ben3.jpg出典 https://twitter.com/SwissRamble/status/861500585882914817
●この指標は、移籍活動や契約解除料など、一度限りで例外的なものを反映しない。
●その為、クラブの根本的な利益性を図る為に、サッカー界ではよく使われる。




④収益
ben4.jpg
出典 https://twitter.com/SwissRamble/status/861501025961816064
●各クラブにどれだけのお金が流入してきているのだろうか?
●一番少ないケースでも1億ポンド弱だ。だが、ユナイテッドは5億1500万ポンドでレアル・マドリードを上回り、「Deloitte Money League」で首位になった。




⑤放映権料による収益(青:国内大会、黄:欧州大会)
ben5.jpg出典 https://twitter.com/SwissRamble/status/861501109944410112
●尚、今季から新しい放映権の契約期間が始まり、放映権料が更に高騰している為、今季の最下位チームは昨シーズンの優勝チームと同じくらいの金額をもらう予定だ。
●昨シーズン、優勝したレスターよりも、英国内で多くの試合が生中継されたビッグクラブのほうが若干、プレミアリーグの放映権料をたくさんもらった。またクラブTVを持つクラブも収益が上がった。




⑥放映権料への依存度
ben6.jpg出典 https://twitter.com/SwissRamble/status/861501186825957376
●上記⑤の放映権料を、上記④の収益で割ったパーセンテージ。
●つまり、各クラブのトータル収益のうち、テレビのお金がどのくらいの割合を占めるのか?
●ビッグクラブ以外は非常に割合が高い為、降格のリスクが恐ろしい。




⑦商業活動による収益
ben7.jpg出典 https://twitter.com/SwissRamble/status/861501281705357312
●スポンサー契約やグッズ販売などの収益。やはりユナイテッドは桁違い。




⑧マッチデー収益
ben8.jpg出典 https://twitter.com/SwissRamble/status/861501401528225793
●チケット代やスタジアム内での飲食販売など。




⑨人件費
ben9.jpg
出典 https://twitter.com/SwissRamble/status/861501463490592768
●ビッグクラブとその他には大きな格差がある。
●ここで気になるのは、BIG 6ではなくBIG 5になっている。
●スパーズの支払っている人件費は他5チームと比べて半分ぐらいしかない。
●これは良いビジネスをしている証かもしれないが、ベンが14日の解説中にも言ったように、今後のステップアップを図る為、また、エースが引き抜かれないようにする為に、これがネックかも。
●今季、多くの選手の契約を更新してきたので、それがどのくらい来年の年度決算に反映されるかが気になる。




⑩「人件費」対「収益」の比率
ben10.jpg
出典 https://twitter.com/SwissRamble/status/861501645871624192
●放映権料などが高騰する中でも、クラブのトータル収益が基本的に半分以上、人件費として支払われてしまう。




⑪負債総額
ben11.jpg出典 https://twitter.com/SwissRamble/status/861501861521653760
●これまでは、マンチェスター・ユナイテッドが圧倒的にリードするような数字が続いてきたが、やはりグレーザー一家による「敵対的買収」がまだ響いている。
●また、Brexitによるポンド安も響いている。ユナイテッドの負債はドルなどポンド以外の通過にある為、ポンドで計算するとまた高くなってしまった。そして、収益の多くもポンドである。




⑫支払利息
ben12.jpg出典 https://twitter.com/SwissRamble/status/861501962478649344
●しかし、今のユナイテッドの収益を考えると、一年で支払っている利息はそこまで大変ではない。
●今、負債返済額が約2000万ポンドである。
●それに対して、オーナーに対する、サポーターの抗議が最も熱くなった2009/10頃は、毎年の負債返済額が1億ポンドを上回っていた。




⑬現金残高
ben13.jpg出典 https://twitter.com/SwissRamble/status/861502068007342082
●ローン返済額が最も大きい、ユナイテッドとアーセナルだが、営業が健在の為、現金残高が非常に高い。
●そのお金で、ユナイテッドはシーズン前に余裕を持って、PogbaやIbrahimovicなど大型補強が出来た。
●現金がこんなにあるのに、あまり大型補強はしないというのはここ数年、アーセナルサポーターの不満の原因である。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

benFoot.pngのサムネール画像のサムネール画像
Week 39 - Relegation battle

(1)弱気なMoyes
●シーズン序盤から、Moyesの弱気な態度やコメントがサポーターに叩かれる対象となった。

8月21日、ミドルズブラに敗れた試合後コメント:今季も残留争いに巻き込まれる恐れについて
出典:BBC
●"Well, they would probably be right. That's where they've been every other year for the last four years, so why would it suddenly change? I don't think you can hide the facts. People will be flat because they are hoping that something is going to dramatically change - it can't dramatically change, it can't."
●「サポーターが今年も残留争いに巻き込まれるのが心配だというなら、恐らくその通りだろう。ここ4年、毎年巻き込まれてきたので、今年になって突然変わる理由はないだろう。事実から逃げてはいけない。何かが大きく変わると期待したサポーターはがっかりするかもしれないが、状況が大きく変わることは無理だよ。無理だ。」

1月20日、WBA戦の前日会見:冬の移籍マーケットの期待について

出典:the guardian
●"I'd be kidding you on if I said the players we're hoping to bring in this month are going to make a big difference because, first of all, we probably couldn't get that level of player and, secondly, we probably wouldn't have the finances to do that. To suggest that a player we might bring in would be making a big difference would not be correct."
●「もし、今月中に獲得する選手が大きな変化をもたらすと言ったら、皆さんを騙す発言になる。まず、そんなレベルの選手を狙っても来てくれない。そして、来てくれるとしても、このクラブにとって経済的には取れない。だから、今月中に誰かを獲得するとしても、大きな変化が期待できると言ったら嘘だ。」

4月25日、MID戦の前日会見:直近17試合で1勝しかしていなかった。7試合連続無得点も
出典:HITC
●"We have played well in recent games. We have had good moments. We need to stop conceding and score more."
●「最近の試合では良いプレーをしている。良い時間帯があった。ただ、失点を無くして、より多くの得点を決める必要があるだけだ。」

4月27日、16試合で勝利が無かったMIDに敗れた試合後コメント:サポーターの批判について
出典:BBC
●"I'm a football supporter, I know what it's like. You don't like seeing your team lose. There is nobody who wants to win more than me. I am used to winning, I'm not used to losing and I don't want to get used to it either. We are not enjoying it, we are not enjoying losing or the position we are in. Criticism is rightly due, but I wouldn't do it on tonight's performance. Tonight and against West Ham United we played well."
●「私もフットボールサポーターだから、気持ちが分かるよ。チームが負けるのを見て嫌だ。私よりも勝ちたいと思っている人は居ない。私は勝利に慣れている。負けることには慣れていないし、慣れていきたくない。負けることも、今の順位も楽しくない。批判を浴びるのは理解できるが、今日のパフォーマンスは批判できないだろう。今日も、ウェストハム戦も良い試合をしたと思う。」

しかし、サポーターはそれに納得いかず、ミドルズブラ戦中にずっと不満を露わにする
●ミドルズブラに負けた試合の内容にはサポーターがとても満足できたとは言えない。
●むしろ、チームとMoyesに対する不満をずっと露わにした。
●Moyes解任を呼び掛けるコールも、皮肉にもRoy Keane時代を懐かしく思い出すコールもあった。
(つまり、駄目監督と思われたKeaneでも、Moyesよりはましという意味だ。)


(2)しかし、降格の理由はここ数年、積み重ねてきた失敗にある
●又、今季はMoyesが元エヴァートンと元ユナイテッドを中心に、地味な補強ばかりしていて叩かれた。
●しかし、そこには可哀想なところがある。
●シーズン前、Allardyce前監督のイングランド代表監督就任により、急に就任が決まってあまり移籍する時間がなかった。Moyesはかなり移籍に関してゆっくり考えたがる(=躊躇する)タイプなので、夏の移籍マーケットは難しかった。
●就任時はそれが仕方ないとして、1月により前向きの補強ができるとMoyesは思っていた。
●しかし、その後、クラブにお金が無いことが明らかになって、1月もあまり補強できないことが分かり、Moyesはがっかりした。
●放映権料などが高騰したこの時代、プレミアリーグのクラブにお金が無いなんておかしな話だが、
サンダーランドはEllis Shortがオーナーになってから8年半で8回も監督を交代して、全く長期的なプランニングが出来ていないことが原因である。
●特に、Paolo di Canioを監督に、Roberto di FantiをTDに就任させた2013年以来、大型補強と監督交代の繰り返しが続いている。

170512.png

●2013/14〜2015/16の3シーズンだけで41人も獲得したが、今もチームに残っているのは僅か9人しかいない(「○×」で示している)。その為、今季も新たに13人も獲得した。
●監督を交代する度に、好みの選手も変わるので、大幅なメンバー入れ替えが続いている。
●また、ずっと緊急状態から救ってもらうという形で補強を続けている為、クラブの交渉する立場が弱い。サンダーランドに来てもらう為に、他のクラブよりも高い給料などを提示する必要がある。
●そして、放出するときも、監督が変わった為に不要になった、或いはそもそも短期的な補強だったので年齢的にリセールバリューが無い、という事情が多い。だから放出時の移籍金もロスになる。
●このダメダメなプランニングが降格に繋がるのは、ただ時間の問題だった。 


(3)後半:メンタルヘルスを巡る関係者コメント

Mauricio Pochettino監督、スパーズ (既にLennonの家族に連絡してサポートをオファーした)
●"It was someone who played here for nearly 10 years and of course Tottenham care about him. The players, the staff and everyone here cares about his situation."
「Lennonはほぼ10年間、ここでプレーしてくれたので、彼のことを心配しているのは当然だ。選手たち、スタッフが全員、彼のことを心配している。」

Leon Osman (1年半、エヴァートンでLennonと一緒にプレーした)
●"The problem is identifying the people who need help. Players tend to keep things to themselves. But things are changing within football and it's more accepted to come and get help if you need it and that has to be the way forward."
「問題は、サポートが必要な選手を特定することだ。選手は基本的に自分で抱え込む傾向があるからだ。しかし、サッカー界は徐々に変わっており、助けを求めやすくなってきている。」

Arsene Wenger監督、アーセナル (クラブ内で対応することが難しい)
●"Not all the players, even if they feel the need, want to be helped by people at the club. Sometimes you don't want to show your feelings as it could be interpreted as a weakness. I believe that most of the players want help from outside the club."
「サポートが必要だと感じても、クラブ内の関係者には求めたくないという選手が少なくない。弱さの現れとして思われるのが怖くて、あまり表に気持ちを出したくないというケースが多い。大半の選手たちはクラブの外でサポートを願うだろう。」

Adam Smith選手、ボーンマス (スパーズアカデミー出身)
●"We live and breathe football, it's not just our job it's our life and if you are not playing well, or not even playing, it's hard. When you are away from your family and friends sometimes it can be a lonely place."
「選手として、サッカーが全てだ。ただの仕事だけではなく、人生だ。だから、調子が良くないときや、使ってもらえないときは難しい。家族や友達から離れると、孤独の世界になることがある。」

Slaven Bilic監督、ウェストハム (SNSの影響も大きい)
●"One day, you are king the next, you are zero. With social media, you even know what the fans in New Zealand think about you before that wasn't the case. The clubs are trying but everyone that is involved in football should do more."
「ある日は王様のように絶賛を浴び、翌日は駄目者扱いになる。SNSの時代になって、ニュージーランドのサポーターたちにまで世間にどう言われてるか分かってしまう。昔はそうではなかった。クラブは頑張っているが、サッカー界として全力を挙げてサポートする必要がある。」

Steven Pienaar選手、サンダーランド (給料が高いからといってストレスが無いわけではない
●"I don't think we do get enough support. People think footballers get paid a lot of money but they don't know we are under a lot of pressure every day. As a player you need people around you who will help you and encourage you and are open to listen."
「サポートが足りないと思う。サッカー選手はすごくお金を貰っていると思われるが、毎日プレッシャーも大きいということはあまり知られていない。選手として、周りにサポートしてくれる人、そして悩み事を聞いてくれる人が居ないといけない。」

出典:Sky Sports

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

May 9, 2017 10:18 AM /

Week 38 - Arseover

benFoot.pngのサムネール画像のサムネール画像
Week 38 - Arseover


(1)「Arseover」、「St. Woolwich Day」
0004_英国4カ国 守護聖人の記念日.jpg
「St. Totteringham's Day」
●毎年、アーセナルが必ずスパーズよりも高い順位で終わることが決定した日は、アーセナルファンが「St. Totteringham's Day」を祝ってきたが、この結果により22年ぶりにスパーズが上の順位で終わることが決定し、今年は「St. Totteringham's Day」が無い。
●因みに、そのネタが始まったのは2002年。「ArseWeb.com」というファンサイトから、まずはアーセナルファンの中で広まった。
●そして、2010年には初めてマスコミにも取り上げられ、ノース・ロンドン以外でも良く知られるようになった。
●キリスト教圏では聖人や守護聖人の記念日がたくさんある。英国4ヶ国とアイルランドにもそれぞれの守護聖人とその記念日がある。
(3月1日がSt. David's Day(ウェールズ)、3月17日がSt. Patrick's Day(アイルランド)、4月23日がSt. George's Day(イングランド)、11月30日がSt. Andrew's Day(スコットランド)。)
●だから、非常に馴染みのあるネーミングであり、アーセナルファンが適当にトッテナムに近い名前を作ってネタにした。
l
「Arseover」 2015/16『Foot! TUESDAY』、#40の前半レポートより
●逆のケースはスパーズファンが「Arseover」と呼ぶ。
●これは実は、かなり賢いネーミングである!様々な意味がある。

1.響きは「Passover」に近い。これはユダヤ教では「過ぎ越しの祭」という意味。
昔からスパーズファンにユダヤ系の人が多い。
2.「over」は「終了」という意味を持つ。つまり、「アーセナルは終わっている」という意味になる。
3.「over」は「超える」という意味を持つ。
つまり、「スパーズはアーセナルを超えた」という意味になる。
4.英国のスラングに「arse over tit」という表現がある。「真っ逆さまに転がる」という意味である。
直訳すれば「ケツがおっぱいの上になる」。

もう1つの言い方、「St. Woolwich Day」
●そして「St. Woolwich Day」という呼び方もある。
●Woolwichとはサウスイースト・ロンドン(南東部)にある地名であり、アーセナルが元々1886年12月に創設された場所である。
●ノース・ロンドンに引っ越したのはその27年後、1913年のことだった。
●だから、スパーズファンにとってはスパーズだけがノース・ロンドンのクラブであり、アーセナルは後から引っ越した南東部のクラブだという拘り(ネタ)がある。
●因みに、Woolwichには英国王立工廠(こうしょう=軍隊直属の軍需工場)があった。そこで働いた労働者がクラブを創設した。
●最初は、その工廠の中にあった広場の名前、「Dial Square」をクラブの名前にしたが、わずか一ヶ月後には英国王立工廠の英名、「Royal Arsenal」へと改名した。
●その後、クラブが有限責任会社になった1893年にはまた「Woolwich Arsenal」へと改名した。
●ノース・ロンドンに引っ越したとき、最初はWoolwichという地名を残したが、1914年には「The Arsenal」へ、1915年には「Arsenal」と改名した。
●尚、「St. Woolwich Day」のコンテクストとは他にも、スパーズファンはネタとしてアーセナルのことを今も「Woolwich」と呼ぶことがある。

(2)1994/95のスパーズ:めっちゃくちゃのシーズン、経営編
●最後にスパーズがアーセナルよりも上の順位で終了したのは22年前、1994/95シーズン。
●そのとき、スパーズは7位、アーセナルは12位というシーズンだった。
●アーセナルは名監督のGeorge Grahamが移籍金の取り分をもらったスキャンダルに巻き込まれ、解任となった。その後、チームが失速して、一旦残留争いに巻き込まれてしまった。
●一方、European Cup Winners' Cupの決勝戦には進出して、レアル・サラゴサを相手に2連覇を目指した。しかし、延長戦の土壇場で元スパーズMFのNayimがハーフウェイ付近からゴールを決め、サラゴサが優勝した。

20170509_1.png

スパーズにも財務関係のスキャンダルにより、シーズン前は大ピンチを迎えていた
●前のシーズンは15位でフィニッシュしたスパーズ。5月にオールダムとのアウェイ戦で勝利して、残り1試合でようやく残留を決めていた。
●しかし、1980年代の前オーナー時代からの不正経理が発覚し、イングランドサッカー界史上最高の処分を課せられた。
●£60万の罰金、FAカップ出場権剥奪、そしてマイナス12の勝ち点ペナルティ。
●シーズンが始まってから、スパーズは暫く最下位で、勝ち点がマイナスだった。
●(最終的には、チェアマンのAlan Sugarが裁判を起こしてアピールして、罰金が£150万へと大きくなった一方、勝ち点ペナルティとFAカップ出場権剥奪の処分は取り消された。それが無ければ、アーセナルは1ポイント差でスパーズよりも上に順位出終了することになった。)

1994年5月5日、Ossie Ardiles監督、オールダム戦後のコメント
●"I'm going to be more clever and determined in the future."
「今後に向かっては、より大胆で賢いアプローチを取ろうと思っている。」
●出典:These Football Times

マイナス12の勝ち点ペナルティを課せられると、どうやって2年連続の残留争いを回避するのか?
●シーズンが始まった時点では、大ピンチを迎えそうだったスパーズは、成績を良くする為に当時にしては大型補強を図った。
●当時の監督は、のち清水エスパルス・横浜FM・東京ヴェルディ・町田ゼルビアの監督も努めた、
オズワルド・アルディレスだった。
●彼の「大胆で賢いアプローチ」は、その年のW杯アメリカ大会で活躍した、攻撃のエースを狙え!というプランだった。
●その年、イングランドをはじめとする英国4ヶ国はともに予選で敗退していたので、英国民はアイルランド共和国を軽く推しながら、中立の立場で試合を楽しんで、エースの活躍に憧れていた。
●その中、アルディレスが最初に狙っていたのは何と、Diego Maradonaだった!
●MaradonaはArdilesと仲が良く、実は1986年にArdilesのテスティモニアル・マッチでは1試合だけ、スパーズでプレーしたことがあった。

2017年2月17日、元スパーズFWのTeddy Sheringhamの言葉(マレーシア、Stadium Astro)

●"I got on really well with Ossie, and I think I was the captain at the time, and Ossie came to me one day and said 'I want your opinion, I'm thinking about signing someone'.
「あのとき、私はキャプテンも勤めていたし、Ossieと非常に仲が良かった。ある日、Ossieは相談したくて声をかけてくれた。『ある選手を獲得しようと思っているけど、意見を教えて欲しい』と。」
●"And I was like 'go on' and he was like 'Diego Maradona', and I went 'Ossie, Ossie, really!? Are you? Do it, just do it'.
「誰なのか聞いたら、『ディエゴ・マラドーナだ』と言われた。『Ossie、マジで言ってるの?本当の話なら、絶対に取ってくれ』と答えた。」
●"He said 'I'm in talks with him at the moment' and I was like 'my God, do it, it would be brilliant to play with him'.
「彼は『既に交渉を始めた』と言ったら、興奮した。あのマラドーナと一緒にプレーできたらすごいなと思った。」
●"He came to me about three days later and was like 'I've decided not to sign Diego, he's got too much baggage around him'."
「しかし、その3日後、彼はまた声をかけてくれた。『ディエゴの移籍はやめておくことにした。やはり、あの人はトラブルが多過ぎるからね』といった。」

第二志望も大物だった
●マラドーナはその年のW杯でドーピング違反が見つかり、15ヶ月の出場停止処分を課せられた。
●しかし、その代わりにスパーズが取ったのは何と、W杯で5ゴールを決めていた、ユルゲン・クリンスマンだった!
●当時、イングランド国内ではかなり嫌われ者だった。
●その理由は、1990年W杯からの印象だった。
イングランドが準決勝で西ドイツに敗れた、負け惜しみもあったが、何と言っても「めっちゃダイブする」という印象が強かった。
●1990年W杯の決勝戦では、Klinsmannの過剰反応によってアルゼンチンのPedro Monzonがレッドカードを貰った。(W杯決勝戦として初めてのことだった。) (Getty写真はこちら。)
●移籍が初めて報道されたら、「あのドイツ人のダイブ野郎がイングランドに来ちゃう」みたいなスタンスが多かった。
●その為、Klinsmannは前評判を早めに挽回する為に、ユーモアを使ってイングランド人にアピールすることにした。

Jurgen Klinsmann、スパーズ移籍発表会見、1994年8月
●"Maybe I can ask you the first question. Are there any diving schools in London?"
「皆さんの質問に答える前に先に質問したいと思います。ロンドンにダイビングスクールがありますか?」
●出典:FourFourTwo

それと同時、W杯で大活躍したルーマニア代表のエースも2人取った
●ルーマニア代表がラウンド16でアルゼンチンに3対2で勝利して、史上初のベスト8進出を決めた。
準々決勝ではPKでスウェーデンに惜敗した。
●あのアルゼンチン戦で2ゴール1アシストと大活躍したFW、Ilie Dumitrescuがステアウア・ブカレストから加入した。
●そして、DFか中盤スイーパーとして守備だけではく、パスをさばくのが得意だったGheorghe PopescuもPSVから加入した。
●外国人エースを中心にした、こんなに贅沢な補強がイングランドではかつてないことだった!

(3)1994/95のスパーズ:めっちゃくちゃのシーズン、黒板編
●それまで、スパーズのメインFWはTeddy Sheringhamだった。
●他に、若手FWも2人居た。イングランド代表のDarren Anderton(22歳)と、U21代表のNick Barmby(20歳)だった。のち、違うポジションでプレーするようになったが、当時はFWだった。
●当時、あまりターンオーバーすることが無かったので、集めたFWを一体どうやって起用するのか?誰がベストXIに入るのか?

黒板:アルディレス監督の「4-1-5」、いわゆる「The Famous Five」
●アルディレス監督の「大胆で賢いアプローチ」は、FW5人を同時に起用することだった!
20170509_2.png
(Popescu加入前の試合。Popescuは背番号④で、⑤Calderwoodのポジションに入った。)
●黒板:攻撃陣5人は流動的で、基本的に守備の責任を負わされなかった。
●マスコミには、この5人は「The Famous Five」と呼ばれた。
●これは、イギリスの有名な児童文学作家、イーニッド・ブライトンの「五人と一ぴき(の探偵団)」シリーズに因んだあだ名だった。因みに、このシリーズを元に、1969〜1971年にNHKが小学生向けにテレビドラマを放映した。(Wiki

アルディレス監督、1994年プレシーズンのコメント
●"...adventure, flair and entertainment... the front is now looking good, but don't ask me about the back".
「今季は冒険、派手さ、そしてエンターテイメントを目指したい。攻撃の調整はうまくいっている。ただ、守備についてあまり聞かないで下さいね。」
●出典:FourFourTwo

1994/95シーズン、アルディレス監督の指揮下での試合成績
●ゴールは確かに多かった!しかし、失点も半端ない...
20170509_3.png

マンチェスター・シティに2対5で敗れた後、アルディレス監督のコメント
●"Even if someone could guarantee that by playing the long ball and putting in two more defenders we would win, no, I still wouldn't do it."
「例えDFを2人増やして、ロングボールのスタイルに変えることで確実に勝利を保証できると言われても、私は絶対いやでやらない。」
●出典:FourFourTwo

やっぱり持たなかった
●マンチェスター・シティに敗れた後、Alan Sugar会長は守備専用コーチを就任させるべきだと提案して、候補としてDon Howeを挙げた。
●アシスタントのSteve Perryman(のち清水エスパルスと柏レイソルの監督を努めた)は賛成だったそうだが、Ardilesは拒否した。
●そしてリーグカップ3回戦では、2部リーグで最下位だったノッツ・カウンティに0対3で惨敗して、Ardilesの解任が決まった。
●後任者としてGerry Francisが就任した。より現実的なサッカーでチームを安定させた。

2011年、Sport.co.ukとのインタビューで、アルディレス監督が「The Famous Five」を振り返った
●"To be perfectly honest. I believed that those five people up front - or, to put it more correctly, five attacking players - could play in the same team.
「正直、あの5人は同じチームでプレーできると信じていた。というか、攻撃的な選手を同時に5人を起用することは可能だと確信していた。」
●"I was inspired by the Brazil team from 1970 with Pelé, Rivellino, Tostão and all these great, great players. They had five attacking players and Barcelona now play exactly like that, with only one holding midfielder, so it can be done."
「1970年のブラジル代表チームにインスパイアされていた。ペレやリベリーノ、トスタンなど、偉大な選手が多かったね。あのチームには攻撃的な選手が5人居たし、今のバルセロナも守備的MFが1人だけで同じく5人の攻撃的な選手だね。だから、可能だろう。」
出典:These Football Times



(4)1994/95:22年前は一体どんな世界だった?
●「Arseover」を記念して、ESPNFC.comが特集記事を掲載した。
●22年振りとはどれだけ久しぶりのことなのか見せるために、1994/95当時の世界をフットボールとフットボール以外の22項目で紹介した。
●出典:http://www.espnfc.com/english-premier-league/23/blog/post/3114176/what-was-life-like-when-tottenham-last-finished-above-arsenal-in-1995


FOOTBALL
1.ブラックバーン・ローヴァーズがプレミアリーグで優勝した
2.プレミアリーグに22チームがあった
翌シーズンから20チームへと減らす為に、このシーズン、4チームが降格して僅か2チームが昇格した。
3.アーセン・ベンゲルは名古屋グランパスエイトの監督で、イギリス人には知られていなかった
4.Dele Alliはまだ生まれていなかった
(尚、BBCが1994/95シーズン終了時点での、現在スパーズ選手の年齢を纏めた)

出典:http://www.bbc.com/sport/football/39766518 

5.Jurgen Klinsmannは1995年のバロンドールで準優勝
6.移籍金の世界記録はPaul Pogbaの14.5%
Gianluigi Lentiniが1992年に約£1300万でトリノからミランに移籍したのが、まだ世界記録の移籍だった。
7.Diego Maradonaがまだ現役だった
W杯でのドーピング違反で15ヶ月の出場停止処分を受けたMaradonaはその後、古巣のボカ・ジュニアーズに戻って現役を続けた。
8.Johan Cruyffがバルセロナ監督だった
9.Eric Cantonaのカンフーキック
10.今なら当たり前のルールがIFABによって導入された
交代枠が「2」から「3」へと増やされた。ハーフタイムは10分から15分へと延長された。そして、オフサイドのポジションに居る選手はプレーに関与していない場合、オフサイドにならないというふうになった。
11.Sepp BlatterがまだFIFA会長になっていなかった
12.アメリカにプロサッカーリーグがまだ無かった

WORLD EVENTS
13.アメリカ大統領はビル・クリントンだった。イギリスの首相はジョン・メージャーだった。そして日本の総理大臣は日本社会党の村山富市だった。
14.OJシンプソンの裁判
15.フォレスト・ガンプがアカデミー賞を6つも受賞した
16.人気テレビシリーズ『フレンズ』はまだ第2シリーズが放映中だった
17.オアシスの第2作『What's The Story? (Morning Glory)』が発売された
18.『マトリックス』映画で使われて有名になったNokia 8110携帯電話が開発された
19.ヤフーが初めて検索エンジンを公開した
20.ソニーがPlayStationを発売
21.Steve JobsがAppleに復帰した
22.Bill Gatesが堤義明を上回り、世界長者番付一位となった

(5)後半:Joey Bartonの処分とブログ
●2006年〜2016年の間、サッカー試合に1260件のベットをしたJoey Bartonは18ヶ月の出場停止処分を課せられた。
●本人によれば、これで現役キャリアを実質、終わりとする処分だ。

1260件のうち、30件は重大な違反と見なされた。Bartonの所属チームの試合だった
上:所属チームの勝利・得点に賭けた15件
下:所属チームの対戦相手の勝利・得点に賭けた15件


Market:ベットの種類
First Goalscorer:先制点の決め手
Match Odds:勝敗
Correct Score:最終スコア
Half Time/Full Time:前半終了と試合終了の勝敗
Match Involvement:Bartonが試合に出場したか
Starting XI:先発出場
Not Involved:ベンチ外

出典:http://www.joeybarton.com/betting-statement/



4月26日、処分を受けてJoey Bartonの発表(抜粋)
●I accept that I broke the rules governing professional footballers, but I do feel the penalty is heavier than it might be for other less controversial players. I have fought addiction to gambling and provided the FA with a medical report about my problem.
「私はサッカー選手に適用されるルールを破ったことは認める。しかし、私ほど話題の多い選手ではなければ、こんなに重い処分を受けたと思えない。私はギャンブル依存症と戦っており、それを証明する医師の診断書をFAに提出した。」
●But surely they need to accept there is a huge clash between their rules and the culture that surrounds the modern game, where anyone who watches follows football on TV or in the stadia is bombarded by marketing, advertising and sponsorship by betting companies, and where much of the coverage now, on Sky for example, is intertwined with the broadcasters' own gambling interests.
「FAのルールと、現在のフットボールを巡る文化とは大きな対立があり、FAはそれを認めるべきだ。テレビやスタジアムでサッカーを観る人間は、ブックメーカーの宣伝や営業活動、スポンサー活動に圧倒される。Skyをはじめとするテレビ中継にも、テレビ局と提携するブックメーカーの都合に合わせたコンテンツも混ざっている。」
●That all means this is not an easy environment in which to try to stop gambling, or even to encourage people within the sport that betting is wrong. It is like asking a recovering alcoholic to spend all his time in a pub or a brewery.
「つまり、ギャンブルを辞めるには、或いは関係者のベットを辞めさせるには、フットボール界が良い環境ではない。元アルコール依存症患者をパブとかビール醸造所に住ませるも同然だ。」
●If the FA is serious about tackling gambling I would urge it to reconsider its own dependence on the gambling industry. I say that knowing that every time I pull on my team's shirt, I am advertising a betting company.
「FAは本当にギャンブルの問題に取り組みたければ、それ自身の依存症を見直すべきだ。私だって、所属チームのユニフォームを着る度に、ブックメーカーの宣伝になってしまう。」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

benFoot.png
Week 37 - FA Cup semi-finals, John Terry


(1)黒板:両チームに決定的となるサプライズあり(スパーズ)
Pochettino監督の試合後コメント: 戦術とメンバー選択について後悔は無い
●"It is only me who makes the decision and I think the plan was good."
「チームを選ぶのは私だけだ。今日のプランは良かったと思っている。」
●"The first goal we conceded there was no tactical problem to do with Sonny's position.
「1失点目は、Sonのポジションとは関係なかった。」
●"The second goal was unlucky because for me it was not a penalty. How many times did you see Moses arrive in the final third? One and that ended with the penalty. That was unlucky.
「2失点目は、私の意見ではPKではなかったのでアンラッキーだった。にもかかわらず、Mosesがアタッキングサードまで進んだことって何回見られた?PKに終わった、1シーンだけだったね。それもアンラッキーだった。」
●"Sure, when you don't win you allow people - fans, the media - to say that it was not a good selection. I understand that. When you win, you are a genius, when you lose, you are a disaster."
「確かに、勝てないときはファンからメディアまで色々な人が戦術を攻めてくる。それは理解している。勝つときは監督が天才で、負けるときは大失敗だからね。」


(2)黒板:両チームに決定的となるサプライズあり(チェルシー)
Antonio Conte監督、試合後コメント
●"Our plan was this. I tried also to tell our players to stay in the game, because [if] we pass more time [on the clock], it was better for us. Then I decided last 30 minutes to put Eden and Diego in, and then Cesc [Fabregas], because don't forget Cesc was very important also for us.
「最初からこれがプランだった。選手たちに時間が経過すればするほど有利になるので、なるべく可能性を残すように指示した。残り30分の段階でEdenとDiegoを投入する予定だったからね。その後、Cescも投入して、大切な仕事をしてくれた。」
●"In this part of the season when you know you have to play three tough games [in a week], you must make strong decisions and take responsibility to make these decisions. It's not easy to decide to start the game without two important players, Hazard and Diego, but I think you must take this responsibility and you must involve your players in your plan and then take this risk."
「シーズンのこの時期になると、1週間で3つの難しい試合が入れば監督として責任を持って、難しい判断をする必要がある。HazardとDiegoという、大事な選手を2人も先発から外すのは難しい判断だったが、選手たちもしっかりプランニングに巻き込みながら、責任を持ってリスクを冒すことにした。」
●"I'm pleased because Michy started the game, a really important game. It's very important for him, for his confidence. Ake is a young player from our academy. He must be proud to see his commitment, to see the level he played at in this type of game. It's not easy for Ake to go and play [so well here]."
「Michyが大切の試合で先発出場できたのも嬉しい。彼の自信にとって非常に重要だ。また、アカデミー出身の若手、Akeもね。このような試合で高いレベルと高いコミットメントを見せて、自ら自慢できる。ここでそんなに良くプレーするのは簡単なことではない。」

Eden Hazard、試合後コメント
●"I think it's the choice of the manager. He told me and Diego [on Friday] because Tuesday we play such an important game [against Southampton. We have a lot of players in the squad. Willian played in my position and scored two goals, so they deserved to play.
「メンバーを選ぶのは監督だ。金曜日に私とDiegoに伝えてくれた。今度の火曜日にも非常に大切な試合があることが理由だった。我々はメンバーにたくさんの選手が居るし、私のポジションでプレーしたWillianが2ゴールを決めた。先発起用に値するパフォーマンスだった。」
●"When I go on the bench, when I am on the pitch, my thing is always the same. I'm trying to win games, to create some chance, to score some goals, and I did."
「私はベンチに居ても、ピッチに居ても、考えは一緒だ。試合に勝利したいし、チャンスを作りたいし、ゴールを決めたい。今日、それが出来た。」
出典:ESPNFC


(3)一時期、「捕まえられない」と言われた2冠優勝
●チェルシーがプレミアリーグの優勝争いではリードが13ポイントから4ポイントへと縮まってきたが、この結果によって大きな刺激を受けたはず。2冠の可能性が高い!
●因みに、最後に2冠優勝を達成したのは、2009/10のチェルシー。Ancelotti監督の1年目だった。
●歴代では7クラブが延べ11回、リーグとFAカップの2冠優勝を達成している。
●しかし、1990年代までは、2冠優勝の回数が非常に少なく、片方だけ取って他方は準優勝という惜しいパターンが多かった。
●だから、2冠のことをよく「the elusive Double=捕まえられない2冠優勝」と呼ぶことがあった。
20170426.png

●20世紀に入ってから1961年まで1度も達成されなかった。
●そして、1990年代までは10年に1度しかない程度だった。
●1961年にスパーズがようやく2冠優勝を達成するまで、片方だけ優勝して他方は準優勝というケースが20世紀に入ってから8回もあった。
●そして黄金時代のリヴァプールは1度だけ2冠優勝したが、4回もこのパターンに終わった。
0005_ダブルを達成したクラブ.jpg


(4)後半:John Terry (補足として、特集記事の抜粋)
ESPNFC.com:「John Terry's incredible defensive record vs. the Premier League's best」
●「プレミアリーグ上位勢に対して、John Terryのとんでもない記録」
●公式戦、Terryが先発の通算記録:
対スパーズ: 32試合17勝9分6敗
対アーセナル: 37試合15勝11分11敗
対ユナイテッド: 34試合12勝11分11敗
対リヴァプール: 39試合17勝9分13敗
●Terryが先発のチェルシーに対して、強豪相手のエース点取り屋の公式戦記録
Cristiano Ronaldo: 13試合1得点
Wayne Rooney: 23試合6得点
Thierry Henry: 14試合5得点
Robin van Persie: 15試合6得点
Sergio Aguero: 6試合2得点
Luis Suarez: 5試合1得点(※得点を決める前に、Terryが負傷交代)
●Terryが先発に居ないチェルシーに対して、強豪相手のエース点取り屋の公式戦記録
Cristiano Ronaldo: 2試合0得点
Wayne Rooney: 7試合4得点
Thierry Henry: 5試合5得点
Robin van Persie: 5試合2得点
Sergio Aguero: 7試合6得点
Luis Suarez: 2試合1得点
(特にRooney、Henry、AgueroはTerryが居ないときだけチェルシーを相手に点を決めやすくなるパターンが強い。)
●例外はFernando Torres。Terryが先発のチェルシーを相手に7試合で7得点を決めた。
他のエースストライカーが出来ないことをTorresだけがしていたのが、チェルシー移籍に繋がったのでは?
●出典:ESPNFC.com



Daily Mail紙(21日):Jamie Carragherがプレミアリーグ歴代CBトップ10でJohn Terryが1位
1.John Terry
2.Tony Adams
3.Rio Ferdinand
4.Vincent Kompany
5.Ricardo Carvalho
6.Nemanja Vidic
7.Jaap Stam
8.Sol Campbell
9.Marcel Desailly
10.Sami Hyypia

●"My type of defender, someone who would put his body in front of anything to stop a goal. It should not be forgotten, though, what a great footballer he is and I know from playing alongside him how effortlessly he could ping a 60-yard pass with his left foot.
「私の好みのディフェンダー。相手のゴールを防ぐ為に体を張って何でもブロックしようとする。しかし、忘れてはいけないのは、彼が素晴らしいフットボーラーでもあるということだ。私が隣でプレーしたとき、彼が楽々と左足で60ヤード(50メートル以上)のパスを出す姿が印象的だった。」
●"During Jose Mourinho's first spell at Stamford Bridge, with Terry commanding in the middle and Petr Cech in goal, it felt almost impossible to score against them.
「スタンフォード・ブリッジでジョゼ・モウリーニョの第一期では、Terryが守備をリードしながら後ろにPetr Cechがキーパーだった。あのチームを相手に点を取るのが無理だと感じた。」
●"Chelsea only conceded 15 goals in 2004-05 en route to the title and that season signalled the start of five consecutive years of him being named in the FIFPro World XI.
「チェルシーが2004/05シーズンに優勝したとき、失点は僅か15しかなかった。そのシーズンから5年連続でTerryがFIFProの世界ベストXIに選ばれた。」
●"He has won 16 major honours and kept 214 Premier League clean sheets.
「彼は大きなタイトルは16も獲得しており、プレミアリーグで214回もクリーンシートを記録している。」
●出典:Daily Mail紙

Daily Mail紙(18日):Jamie RedknappもJohn Terryについて語る
●"John Terry is the ultimate centre back. His winning mentality is second to none.
「John Terryが究極のCBだ。彼の勝利に対する欲求が誰にも負けない。」
●"Terry has been the Premier League's most consistent defender in the past 15 years. I found out just how tenacious he was the first time I played against him for Tottenham against Chelsea in 2003.
「プレミアリーグの中ではTerryがここ15年間、最も一貫して活躍し続けたディフェンダーだ。2003年にトッテナムの選手としてチェルシー戦で初めて彼と対戦したとき、彼がどれだけ強いかを体で覚えた。」
●"I was on the ball having just gone in hard on Jimmy Floyd Hasselbaink. Two seconds later, Terry came flying in and absolutely smashed into me.
「私はJimmy Floyd Hasselbainkに対して激しくボールを奪ったばかりだった。2秒後、Terryが飛び出して、すごいタックルで私に激突した。」
●"He was only 22 but it told you everything about him. Terry showed he was nobody's fool and was prepared for retribution should one of his team-mates get hurt.
「彼はまだ22歳だったが、これで彼の本性が分かった。彼は抜け目の無い男で、チームメイトが痛い目に遭ったときは倍返しする覚悟を持っていた。」
●"There has not been a better player at defending the front post. Terry has rarely been caught out of position -- it seemed like he got in the way of every cross -- and he can hit a 30-yard pass with either foot.
「ニアで守備する上で彼を超える選手は居ない。彼がポジショニングで失敗することが滅多になく、どのクロスでも彼がカットするように感じた。そして両足で30ヤードのパスを出すことも出来る。」
●"Terry is the master of self preservation. Towards the end of his time at Chelsea a few managers tried to take him on but there was only ever one winner.
「Terryは自己保存のマスターだ。チェルシー時代の最後数年、彼と対立した監督が何人か居たが、最終的に勝ったのは必ずTerryだった。」
●"He is a strong character who knows how to look after himself."
「彼はキャラが強く、自分を守るのが得意だ。」
●出典:Daily Mail紙

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

benFoot.png

Week 36 - Manchester United 2-0 Chelsea


(1)写真表示:MUN 2-0 CHE:戦術・黒板の話はこの為にする

0003_FA6&33節  スタッツ比較.jpg
人生はパーセンテージだ!
●世の中に、「戦術とかシステムについて語る意味が無い。ボールを蹴るのはシステムではなくて選手だから」という人間も居る。中に指導者や記者も居る!
●しかし、先月と今月のチェルシー戦でモウリーニョが練った対策を見たら、戦術について語る理由が明らかであろう。
●サッカーでは点数が少ないので、小さなことのランダム変動が結果に大きな影響を与える。
(FAカップ戦ではHerreraのレッドカードとか、この試合ではAlonsoの欠場やHerreraのハンド疑惑とか。)
●だから、幾ら準備しても勝利を保証することはできない。
●だから、厳密に言えば、監督の戦術やプランニングは勝利する為ではなく、勝利する可能性をなるべく高める為にするのである。
●人生も同じだ!人生には何の保証も無いので、人生もパーセンテージの問題だ!
●戦術を分析するのは、スコアに囚われずに、その有利・不利のパーセンテージをもたらす要因を見出す為にする。
●それがその試合では結果に繋がったかどうかは別にして、今後に繋がる傾向は見出すことが出来る。

FAカップで負けた試合では、この対策ではチェルシーに勝てるという兆候があった
●FAカップの対戦では、前半途中にHerreraのレッドでユナイテッドのゲームプランが台無しとなり、結局1-0で負ける結果となった。
●しかし、その結果よりも、印象に残ったのはモウリーニョの対策だった。
●あのときの戦術が面白かった!チェルシーを止める作戦として、非常にうまく機能していた。
●従って、明らかにユナイテッドの勝利する可能性をデフォルトよりも大幅に高めた。
●だから、結果は負けだったにもかかわらず、戦術を分析してユナイテッドを有利にする要素をピックアップすることに意義があった。
●もう一回やれば、ユナイテッドが十分勝てるという兆候があった。
●そして、この試合ではまた同じ戦術で戦うと、前回と同じ理由でそれが機能して、今回は勝利に繋がった。



(2)みんなが止めなくても止められなかった、チェルシーの強み
●Conte監督のチェルシーは秋からずっと3-4-3(3-4-2-1)のシステムでプレーしているが、その特徴が分かってもなかなか止められないというパターンが続いている。
●#26の『Foot! TUESDAY』、アーセナルに勝ったときに紹介したように、1つの強みはPedroとHazardのポジションである。
●FWでも無い、ウィンガーでも無い、MFでも無いが、一歩動けばどれにもなれる。
(英語では「three-quarter position/space」と呼ばれるようになりつつある。)
●相手にとって、一体誰が対応すれば良いかが混乱の原因となる。
●そして、もう1つの強みは、WBの上下である。攻撃のときは5トップ、守備のときは5バック、だから攻守ともにピッチ全体の幅を活かせる。

中盤: 万が一、高い位置でボールロストがあっても、カウンターされる前に相手ボランチに対して3対2
●20:04 Costaの前にMustafiがインターセプト。CoquelinがOxlade-Chamberlainへパス。
●20:07 Oxlade-Chamberlainがボールを受けると、アーセナルのボランチ2人を相手にチェルシーは3人(Matic・Kante・Pedro)も居る。3人がOxlade-Chamberlainを囲み、ボールを取り返す。
(その流れでチェルシーが再び攻撃へ。両WBは既に高い位置まで上がっている。)

トップ: 相手のSBが攻撃参加すると、カウンターでその裏を取り、相手CBと3対2
●29:25
Courtoisが素早くHazardへ投げる。アーセナルの最終ラインがすぐにピンチへ。HazardはMonrealとCoquelinを左サイドまで釣り出し、Costaへのパスで2人をかいくぐる。29:34これでCostaとPedroはCBになったOxlade-Chamberlainを相手に2対1。Costaがパスを出せば良いのに...

サイド: 5トップとして、どちらかのサイドで数的有利を作り、アーセナルの形を崩す・釣り出す
●1-0 GOAL
12:18 ボールが右サイドのMosesへ送られる。Monrealを相手に2対1になる為、Koscielnyがサポートすることを余儀なくされる。最終ラインがまた片方のサイドに釣り出される。
●12:24 この時点では、Monreal対Moses、Koscielny対Pedro、Mustafi 対Hazard、Bellerin対Costaとなっているが、左サイドのAlonsoが余ってフリー。Pedroがクロスを送る。
●12:26 フリーになったAlonsoをマークするべく、Walcottがダッシュして戻るが、セカンドボールにはAlonsoだけが反応して走り続ける。


さて、一体どうやって止められるのか?
●これまで、一番うまいチェルシー対策を練ってきたのはスパーズ。
●しかし、スパーズはプレミアリーグでは珍しく「同じレベルでチェルシーと戦える」チームというのもあり、フォーメーションをほぼマッチアップして勝負することが出来た。
●ユナイテッドにはその手が無かったかもしれない。
●だから、先月のFAカップ6回戦に続いて、モウリーニョがこの試合でも練った対策は、1対1の相手を決めて、極端なフォーメーションにてマンツーマンでマークすることだった。
●その中、一番分かりやすかったのはHerrera対Hazardのバトルだった。
●Hazardがどこに動いても、Herreraが必ずついていった。

(3)一番分かりやすかったのは、Herrera対Hazard
●1:05 ハーフウェイ付近の深いところまでHazardがポジションを下げても、Herreraがついていく
●1:58 マンツーマンのズームインした映像...2:03 ピッチの逆サイドまでついていく
●11:33 Hazardが中央で自陣内まで下がり、Herreraがついていく
●11:55 走りながらマンツーマンのズームインした映像
●17:05 ユナイテッドのボールロストからチェルシーがカウンター。珍しくHazardが無事にボールを受けることが出来るも、Herreraが素早くリカバリーして、パスをインターセプト。
●33:45-35:15 HerreraがずっとHazardにマンツーマンでついていく。ハードワーク付近で中央の位置から、左サイド、そして右サイドへ流れてもずっとついていく。チェルシーにとって、Hazardにパスを出すのが非常に困難となる。 (最終的にHerreraがHazardにファウルしてしまう。これが、この戦術の落とし穴である。FAカップでの対戦では、Herreraが退場となってユナイテッドが負けた。しかし、この試合では全体的にこの戦術が成功した。チームとして、うまく実践できた。)
●61:25 HerreraがHazaraに近くついていき、Maticのパスをクリア。サポーターが「Ander Herrera」と歌い出し、2人のズームインした映像へ。

2人の試合データ
●Hazard:シュート0本、チャンスメイク1回、ドリブル成功数0回、相手を交わす回数0回
●Herrera:シュート1本(1ゴール)、チャンスメイク2回(1アシスト)、タックル成功数4回(両チーム合わせて2位)、インターセプト回数4回(両チーム合わせて2位)


(4)黒板:しかし、Herrera対Hazardは 11分の1に過ぎず

システムとマンツーマン
●しかし、Herrera対Hazardのバトルはあくまでも全体の11分の1に過ぎなかった。
●全体が連動する戦術もこのゲームプランでは重要だった。
●Herreraとは逆サイドでは、DarmianはPedroを相手にして同じ仕事をしていた。
(PedroはHazardほどあっちこっち動かなかったので、Herreraほど目立ちはしなかったが、役割とポジションが同じだった。)
(19:33 PedroにDarmianがついて、HazardにHerreraがつくことにズームインした映像。)
●ユナイテッドのフォーメーションは4-4-2の一種ではあるが、6-2-2と呼んだほうが正解かな。
●その鍵を握ったのは、どこのポジションにも1対1でマンツーマンということ。
●チェルシーは普通は逆サイドのWBがフリーになるという特徴を持っているが、ここではYoungとValenciaが同じ幅でAzpilicuetaとMosesについていた。
●そして、中盤ではMaticとKanteを相手にPogbaとFellainiがマンツーマンでいった。

その目的・それを活かす為の連動したプレー
●ユナイテッドの前線にはスピーディーの2人が居る。その2人はチェルシーのCB3人にプレッシャーをかけて、ゆっくりパスコースを選ぶ時間を与えない。
●その状況の中、チェルシーは理想的にはショートパスを繋いでプレッシャーをかいくぐるところだが、ユナイテッドのマンツーマンによって、ショートパスの選択肢が全て止められている。
●だから、プレッシャーをかけられたチェルシーのCBやGKはロングパスを出すしかない。しかし、Diego CostaはユナイテッドのCBを相手に1対2になっているので、ボールが収まらない。
●そして、Hazardが万が一裏を取ったとしても、CBが1人余っているので安心だ。
●それに関して、両チームの最終ラインに大きな違いがある。どちらも1枚余っているが、Costaは1対2というのに対して、ユナイテッドが2対3なので負担の割合が違う。
●だから、ユナイテッドがボールを持つときは、LingardとRashfordが自由に裏やサイドまで走ったり、相手CBを釣り出すこともできる。 


(5)ユナイテッド、チームとしての戦術

前半1分から、Lingard・RashfordがCHEのDFにプレッシャーをかけ、ロングパスを急がせる
●0:00 キックオフ直後にLingard・Rashfordが走り出し、David Luizにプレッシャーをかける。滑りながらロングパスを出すしかない。
●0:50 Lingard・RashfordがチェルシーのDF・MFにプレッシャーをかける。ロングでクリアすることを余儀なくされる。

代表的なシーン:マンツーマンでショートパスの選択肢を無くし、前線プレスで急がせ、マンツーマンで奪う
●8:08 チェルシーのDFがボールを持っている。この時点で、PogbaとFellainiの位置をハイライトしよう。それぞれKanteとMaticについているので、チェルシーが前にショートパスを出すことができない。David LuizはCahillに出すと、Rashfordがスプリントして寄せる。プレッシャーをかけられたCahillは急いでHazardに出すが、Herreraがついているので、インターセプトされてしまう。

あらゆるエリアで上記⑥で紹介した流れで、チェルシーにボールを長く持たせず、攻撃を一切させない
●1:35 チェルシーのスローイン。明らかにFellaini・PogbaがKante・Maticをマークしている。チェルシーは最終ラインとGKに戻すしかないが、そこでRashfordとLingardも待っている。簡単なショートパスを出すコースが全て止められている。
●4:30 ユナイテッドのポゼッションが長く続いても、形を保つ(つまり、全員が相変わらずマークする相手からあまり離れない)ように注意する。そのプレーの続きで・・・
4:52 De Geaが長くクリアすると、全員が相変わらずマークする相手に近くついている。パスの選択肢が現れる前にLingardがDavid Luizにプレッシャーをかけてボールを奪う。Rashfordのチャンスへ。
●9:20 Lingardのボールロストだが、Begovicのクリアがすぐに、相変わらずHazardをマークするHerreraにカットされてしまう。Costaは相手CBに対して1対2だったし、チェルシーにとって「out ball」が無い。
●18:45 PedroにマンツーマンでついていくDarmianが高い位置へ。ユナイテッドはスローインを獲得。Azpilicuetaはナーバスにクリアする。Costaはボールを受ける為にポジションを下げるも、Rojoがずっとついていく。(ここでBaillyが後ろに残りスペアマンになる。)
●23:48 PogbaにプレスをかけられたKanteは後ろ向きへ。David Luizは時間を与えられるが、ショートパスのコースが全て止められている。Costaへ低いコースのパスを出すが、Rojoが直ちにインターセプト。

2つの大きな戦術的要素、そして1つの例外が重なり、早い時間の1点目に繋がる
●6:35 ユナイテッドのボールロスト直後、PogbaがMaticへ、FellainiがKanteへついていくし、Herreraも相変わらずHazardにマークしている。だからKanteは急いでCostaに出すしかないが、Costaは相手CBに対して1対2になっているので、ボールをキープできない。
●6:49 その後、De Geaのクリアミスの為に、Herreraが例外的にHazardから離れてボールの方に行く。これはユナイテッドのプランから離れた、ギャンブルである。
●しかし、ハンド疑惑も有りながらボールをカットしてから、ユナイテッドのもう1つの戦術的要素がゴールに繋がる。チェルシーがポジションを引き上げている為、ユナイテッドは前線のスピードを攻撃に活かすことができる。RashfordがDavid Luizの裏を取って決める。



(6)サイドではいつものチェルシーの有利が無かった

●2:30 プレーがチェルシーの左サイドで混雑。普通はこの状況から逆サイドのMosesへ大きくサイドチェンジするところだが、Youngがそのコースをカバーしている。
●8:35 Valencia・Bailly はタッチライン付近で Azpilicueta・Costaを通らせない。逆サイドではYoungがMosesについている。ユナイテッドがボールを奪うと、Youngが走り出す。(ボールが来る前にプレーが止まってしまうが、ユナイテッドのWBがチェルシーのWBの裏を取る可能性はここで見える。いつも、チェルシーにとって有利なエリアが有利ではない。)
●15:50 Lingard・Rashfordの連携でチェルシーDFの形が崩れる。YoungがMosesの外側のスペースに入り、シュート(Rashfordにクロス?)。いつもだったらMosesがこのように相手の左SBの外側のスペースに入っているが、この試合ではYoungがMosesの外側のスペースを活かしている。
●16:35 Youngが左サイドを攻める。Fellainiへのクロスが失敗するが、逆サイドでValenciaも同時にワイドで攻撃参加している。両WBが同時に上がり、ピッチ全幅を活かすのは、普通はチェルシーの特徴である。
●27:25-28:10 ユナイテッドのカウンター。Youngは最初から左サイドでフリーだし、ボールを求める。攻撃がそのサイドまで展開され、そして逆サイドへ。Valencia・RashfordがMoses・Maticを交わす。すると、Youngが左サイドから中へカットインしてシュート。ここでまた、ユナイテッドは逆サイドのWBがフリーになっている。
●39:35 Cahillが左サイドで前へ運び、Rashfordが追いかける。Mosesが高い位置まで上がっているが、Valenciaがついているので、交わせる・パスを通せるわけがない。逆サイドでYoungもAzpilicuetaについている。
●40:55-41:30 Lingard・Young・Darmianが左サイドで攻撃。逆サイドへ展開し、Valencia・Rashford・Lingardが数的有利な状況を作る。RashfordのクロスがCahillに当たり、クロスバーの上。試合のこの段階では、スピードが若干落ちているが、両WBがピッチ全幅を活かしているし、サイドまで流れるFWが一緒に連携してチャンスを作る。


(7)チェルシーの優勝が分からなくなってきた?

0009_チェルシー 30節以降の成績.jpg

Conte監督の試合後コメントが気になった
●"They [United] showed more desire, more ambition, more motivation. It is very simple and in this case the fault is with the coach. It means the coach was not able to transfer the right concentration, desire, ambition to win this game."
「ユナイテッドは我々よりも意欲も野心もモチベーションも高かった。非常に簡単な説明だが、これは監督の責任である。監督としてこの試合で勝つ為の集中力や意欲、野心を選手たちに与えることができなかった。」
●The league is open and we have a 50% [opportunity] to win the league.
「リーグの優勝争いがオープンだ。我々は優勝するチャンスが50%だ。」
●"It won't be easy because I think Tottenham are now the best team. They are in good form and they have a lot of enthusiasm. They are feeling the possibility to write history and it is important for us to know this."
「今、スパーズが最強のチームだと思っているので、我々にとっては簡単ではない。スパーズは調子が良いし、熱意を持っている。彼らは歴史に名を刻む可能性を感じているだろうから、我々はそれを覚えておかないといけない。」

出典:Guardian紙



しかし、「FiveThirtyEight.com」というデータサイトによると、チェルシーの優勝する可能性がまだ85%
●これまでの試合成績や残りのカードだけではなく、試合内容のあらゆるデータに基づいて算出した「期待値」をベースに確率を計算する方式である。
●このサイトによると、チェルシーの優勝する可能性が85%。スパーズは14%。その他は1%。

出典:FiveThirtyEight.com

残りのカードを見たら、チェルシーのほうがずっと楽なはずだが...

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

benFoot.png

Week 35 - Tottenham Hotspur 4-0 Watford

(1) 冒頭:残留争い
●先週、残留争いの話をピックアップしたが、あれから2節が終了して、また状況が変わった。

0001_プレミア順位表.jpg

●ミドルスブラの勝利なし記録が14試合へと伸び、相当厳しそうな状況。
●因みに、1月加入のRudy Gestedeはカーディフ、アストン・ヴィラ、ミドルスブラのキャリアではプレミアリーグ戦で45試合に出場しているが、勝利したのは1試合しかない。
(それは、自ら決勝点を決めた、昨シーズン開幕のボーンマス戦だった。以来、41試合勝利なし。)
●7試合勝利なしだった、バーンリーは1勝1分で調子を取り戻している。
●そして、ウェストハムはアーセナル戦で連敗が5試合に続いたが、週末には大一番のスウォンジー戦で本当にデカい勝ち点3を獲得した!
●これでせっかく調子を取り戻していたスウォンジーがいきなり、また厳しい。これで5試合勝利なし。
●試合終了後、ウェストハムの監督と選手たちは相当喜んでいた。
一方、スウォンジーのClement監督はかなり怒っていた。
●ミッドウィークに土壇場で負けたスパーズ戦が非常に辛かっただろう。


(2) スパーズは来季、苦手のウェンブリーで試合するのは未定

試合前の握手のとき、映像の後ろで新スタジアムの建設が更に進んできたことが見えた
しかし、今シーズンが現在のホワイト・ハート・レーンで最後となるのは実はまだ確定ではない

●3月24日、スパーズは地元の自治体から来季、ウェンブリーのフルキャパで最大27試合を開催する、特別許可を得た。(その許可がなければ、一部の試合についてはキャパが限定される。)
●その時点では、3月31日までに、ウェンブリーを使用するオプションを有効にするかどうか、正式にFAに連絡する必要があった。
●しかし、その締切が延期となり、4月30日までに連絡するとの締切になった。
●それは、新スタジアムが本当に再来シーズン(2018/19)の開幕までに間に合うかどうかを、スパーズが徹底的に確認しておきたいからである。
●来季はウェンブリー、再来季は新スタ、という予定は変わっていないが、まだ確定ではない。
●つまり、万が一間に合いそうになければ、来季もホワイト・ハート・レーンを使う可能性もある。



(3) 『Match of the Day』のコメント

Eric Dier、試合後インタビュー(BBC)
●"Maybe at times last season we got a bit too tense and a bit worried; thought a bit too much about things.
「昨シーズン、私達は緊張したり心配したり、考え過ぎたりすることがあったかもしれない。」
●"This season, I think we're really just going game by game, and really focusing on the games, just playing our football and enjoying it."
「しかし、今シーズンは1試合1試合のことしか考えていないし、各試合に良く集中出来ている。私達の目指すサッカーを、楽しくプレー出来ている。」

Phil Neville、『Match of the Day』スタジオコメンテーター
●"I think they're the best coached team in the Premier League. They're a young team that's getting better and better."
「私の意見では、スパーズはプレミアリーグの中で最もうまく訓練されているチームだ。まだ若いチームだし、これからも益々強くなるだろう。」


(4) スパーズが持つ3バックのオプション
●この試合ではスパーズは4バックだったが、今季は3バックのオプションも有効的に使っている。
●Phil Nevilleが言うように「Pochettino監督に良く訓練された」ところはこの起用法にも見えた。
●12月のハル戦では、チェルシーとはまた違った3バックの活かし方を見せてゴールに繋がった。
●そして1月のチェルシー戦では、3バック同士の直接対決ではスパーズが見事、勝利した。

3バック映像(1):第16節、TOT 3-0 HUL。3バックでCBがタッチラインまで広げ、WBへ縦パスを送る
●1-0 GOAL: 13:15 タッチラインまで流れた左のCB、VertonghenへLlorisがボールを出す。スパーズがボールを持つとき、3バックでピッチ全幅をカバーする。VertonghenがElmohamedyの裏を取ったRoseへ送り、Roseの折り返したボールからEriksenが決める。
●2-0 GOAL: 62:30 タッチラインまで流れた右のCB、DierへWinksが出す。DierがRobertsonの裏を取ったWalkerへ送り、WalkerのアシストからEriksenが決める。

映像(2):第20節、TOT 2-0 CHE。右WB・Walkerの攻撃参加→Eriksenのクロス→Alliが決める
●1-0 GOAL & 2-0 GOAL: 2ゴールともWalkerの攻撃参加から始まる。Eriksenもそのサイドへ流れて連携。Eriksenのクロスから、Alliがファーで決める。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

benFoot.pngのサムネール画像のサムネール画像


Week 29 - Votes of confidence, League Cup, FA Cup 後編

(1)League Cupの存続意義

一時期、文字通り「価値の無い」大会と軽視された、League Cup
●多くのクラブが戦後、スタジアムに夜間照明を導入し、試合の平日開催が可能となったことを受け、1960/61シーズンより創設されたLeague Cup。
●最初はあまり盛り上がらなかったが、1967年より決勝戦がWembleyで開催され、また優勝チームにUEFAカップ出場権が与えられるようになったことを受け、どんどん人気を集めた。
●プレミアリーグ創設まで、リーグ戦のテレビ中継が少なかったのに対し、カップ戦が普通に無料テレビで生中継があった為、FAカップとLeague Cupが広く注目を集めた。
●しかし、1990年代の半ばになると、League Cupの人気が一気に落ちてしまった。

人気が落ちた理由が大きく2つあった。1つ目はプレミアリーグの創設。
●それにより、リーグ戦のテレビ中継が一気に増えた為、カップ戦の特別さが薄くなった。
●そして、リーグ戦の賞金が高騰し、League Cupの賞金が安いままで優先しにくくなった。
●又、それまではあまり栄養やスポーツ化学に関して意識が無かった為、選手たちはどうせ万全なコンディションに居なかったし、試合数が多くなってもあまり気にしなかった。(経済的にも、多いほうが良かった。)
●それに対して、1990年代からどんどん選手たちのコンディションを重視するようになり、試合数が多過ぎたら問題視されるようになり、一番名誉も賞金も低いLeague Cupが危機を迎えた。

そして、2つ目はCLのグループステージ導入
●チャンピオンズカップは元々、最初から決勝T方式だった。
●そして1993/94シーズンまで3シーズン、1・2回戦を勝ち抜けてから、ベスト8の段階でグループステージが導入された。
●その1993/94シーズン、マンチェスター・ユナイテッドがイングランド代表として2回戦で敗退したが、国内の3大会はいずれも本気で戦い続け、2冠とLeague Cup準優勝を果たした。
●しかし、翌シーズンの1994/95より、CL本大会は最初からグループステージという形式に変わり、出場チームにとって秋の日程が一気に忙しくなった。
●その中、いつもLeague Cupも本気で戦っていたユナイテッドは1994年9月21日、国会議事堂まで広がる大騒ぎを起こした!

1994/95シーズン、League Cup 2nd Round 1st Leg、Port Vale vs. Manchester United
●GK: #1 Gary Walsh
●DF: #2 Gary Neville, #5 David May, #6 Roy Keane, #3 Denis Irwin
●MF: #7 Keith Gillespie, #8 David Beckham, #4 Nicky Butt, #11 Simon Davies
●FW: #10 Paul Scholes, #9 Brian McClair

●当時、2部リーグの下位チームだったPort Valeは、Peter SchmeichelやEric Cantona、Mark Hughesなどのエース選手たちをホームで迎える機会を大いに楽しみにしていたところ、
Alex Ferguson監督は誰も知らない、アカデミー出身の選手を一斉に先発で起用した。
●もちろん、今から見れば19歳のScholesがデビューで2ゴールを決めた活躍なんて、生で見れた人は貴重な経験ができたと言えるが、当時までこんなに選手を温存するケースが滅多になく、地元の国会議員が国会議事堂でクレームするほど大騒ぎが広がった。
●しかし、これを皮切りに、過密日程が気になったプレミアリーグ勢が次々とリーグ戦の賞金を優先し、League Cupを軽視するようになった為、このような大幅温存はたった数年で普通のことになった。
●その中、1998/99シーズンより「Worthington」というビールメーカーがスポンサーになり、「Worthington Cup」と改名されることになったが、それに因んで多くのイギリス人はLeague Cupのことを「Worthless Cup=価値のないカップ」と皮肉って呼ぶようになった。

ここ12年、また盛り上がるようになったLeague Cup。ある意味ではMourinhoがきっかけ!
●今となって、League Cupが昔とは違う意味で、重要な大会として位置付けられるようになった。
●賞金は非常に安いが、その分、プレッシャーも低いし、比較的に自由に戦えることができる。
(※優勝チームに賞金は£10万だけ。Rooneyが1人で3日間だけでそれよりもたくさん稼いでいる)
●敗退しても大きなショックは受けないが、ここ12年、優勝できれば次に繋がる、大きな弾みになると考えるビッグクラブが増えた!
●そして、その中ではビッグでないクラブにとっても、現実的に大きなタイトルと、ヨーロッパの舞台で戦う権利を獲得するチャンスとして見られている。
20170302_2_1.png

●以上のように、2005年のチェルシーがリーグカップも本気で戦い、タイトルを獲得したことでリーグ優勝に繋がる弾みを得られた。
●翌年のマンチェスター・ユナイテッドも3年間、リーグ優勝から遠ざかっていたが、Keane・Beckham・Van Nistelrooyの時代を終えて、Rooney・Ronaldo・Ferdinandへと世代交代を図る中、タイトルを取ったことが翌年からリーグ3連覇に繋がった。
●また、プレッシャーが低い為、点の取り合いもあったりする。Chelsea 5-4 Manchester Unitedや、Reading 5-7 Arsenalが記憶に新しい。

再び盛り上がることが可能になったのは、League Cupのフォーマットに変更があったからだ。
●Football League(現:EFL)は1990年代半ばから現実を認め、色々と改革をしてきた。
●1996/97より、ヨーロッパ大会に出場するチームは2回戦ではなく、3回戦にスタート
●1999/2000より、日程を全般的に早めた。決勝戦が2月開催となった。
●2001/2002より、H&Aの2 legsだった2回戦が一発勝負に変わった。

2010年のLeague Cup決勝前、意識が変わったことについてSir Alex Fergusonが語った
●"All of a sudden you find yourself in a semi-final after playing three games. Once you get to a semi-final the focus changes. It definitely makes a difference."
「今は3試合だけ勝てば、いきなり準決勝を戦うことができる。準決勝になると、意識とプライオリティが変わる。新フォーマットは確かに変化をもたらした。」
●出典:Daily Post、2010年2月26日
http://www.dailypost.co.uk/sport/football/football-news/carling-cup-worth-winning-says-2764546 



(2)それに対して、FA Cupの存続意義

●今のLeague Cupは早い時期に終わるし、試合数も準決勝まで少ないので、割りと楽な気持ちでそこまで勝ち上がったチームはその後、優先しやすい大会となる。
●そして優勝チームはシーズンの残り3ヶ月に向かって良い刺激を受けることが出来る。
●それに対して、FAカップは時期的に非常にきつい状況にある!

もちろん、1872年まで歴史が遡る、世界最古の大会は存続意義が非常に大きい。
●アマチュアチームまで全国のクラブが参加できるし、下部リーグのチームにとって経済的にも「夢」的にもすごい大会である。
●そして、今シーズンは3回戦から暫く盛り上がらなくなったが、4回戦には番狂わせが多かった為、5回戦にはFAカップらしいカードが非常にたくさん出た。
●今は本気で戦った上位チームと、快進撃で勝ち上がった下部リーグのチームが残っている。本気でなかったチームが敗退してくれたので、今は理想的な状況かもしれない!
●しかし、毎年は結局こうなるという保証はない。

ここ十数年、盛り上がりが覚めた問題が深刻。理由が様々ある。
●League Cupとは違い、FA Cupは20世紀終了までずっと人気とステータスを保った。
●しかし、1999/2000シーズンから次々と問題が出た。
●まずはCWC。前回王者のマンチェスター・ユナイテッドは1999/2000のFA Cupに参加せず、1月にブラジルで行われた初回CWCに出場した。これはW杯開催を目的にFAがお願いしたことなので、FAが自らの大会に水を差す行為となった。
●そして、CL。1999/2000シーズンより2次グループステージが導入され、各国から最大2から最大4チームまで出場できるように拡大された。
●それにより、CLの試合数が増えるだけではなく、イングランド勢のより多くのチームにとって試合数が増えることになった。
●その中、賞金の高いプレミアリーグとCLの両立だけでも難しいので、その2つを優先して、FA Cupを優先できなくなったクラブが多い。

現在の課題
●FAカップの優勝チームに£180万の賞金が支払われる。
League Cupよりは18倍も多いかもしれないが、リーグ戦などと比べて極微額である。
●今シーズンのプレミアリーグでは、放映権の新契約1年目なのでまだ前例が出ていないが、
最下位チームは凡そ£9000万を貰うと思われる。
そして、1つの順位で更に約£180万をもらうと思われる。
●つまり、FA Cupで決勝まで勝ち上がり、優勝できたとしても、リーグ最終節で1つ順位を上げたチームが同じ賞金を貰える。
●その「安い」大会を、シーズン終盤に優先することが多くのチームにとって困難。
プレミアリーグ勢だけではなく、プレミアリーグへ昇格を目指すチャンピオンズカップ勢もその傾向になっている。
●また、3回戦はシーズンの一番忙しい時期の終わりに行われるし、今季の4回戦も平日開催リーグ戦の直後に行われた。ちょうど選手を休ませる必要があるタイミングである。
●その中、勝ち上がるのは平気だが、どうしても再試合を避けたいので、引き分けより負けるほうがましというクラブもいる。
●しかし、下部リーグのクラブにとって、再試合の可能性がなくなれば大変だ。



(3)纏め:FAカップを守る為に2つの提案

提案1: 現実的で来季からでもすぐ導入できる提案
●基本的に5回戦まではこれまで通り、再試合を行うが、各カードで両チームが予め合意すれば、そのカードは一発勝負に変更することを可能とする。
●実は、これは5部〜8部リーグのチームが戦う、FA Trophyという大会からインスパイアされた提案だ。
●FA Trophyも基本的に再試合を行うし、元々の試合は90分で終了する。
●しかし、両チームが試合前に合意すれば、元々の試合では延長戦だけ追加することができる。
(ただ、PK戦は行わない。120分の末、まだ同点の場合は再試合を行う。)
●この考え方を拡大し、FA Cupで元々の試合の前にその選択肢を与えれば良い。
●恐らくプレミアリーグとチャンピオンズカップのクラブは再試合を避けたいので、そのリーグ同士のカードは両チームが合意して、1試合だけで勝負することが多くなりそう。
●そのクラブのサポーターにとっても、カップ戦ならではの一発勝負のテンションが上がり、PK戦の可能性もあるので、観客動員数が多くなる可能性も高い。
●一方、例えば3部以下のチームにとっては、再試合があったほうが経済的に効果が出たり、勝ち上がる可能性が高くなったりするというメリットがある。
●その場合は、例え片方だけが再試合を残したいと言えば、相手が一発勝負が良いと言っても再試合は行う。
●それにより、スモールクラブやFA Cupの「夢」を相変わらず守ることができる。

提案2: 現実的ではないかもしれないが、長期的に考えると必要と感じる提案
●プレミアリーグとEFL(2部〜4部リーグ)、FA Cup、League Cupの放映契約が相変わらず別々にしても、放送するテレビ局がそれぞれ違っても、合計の放映権料を1つに纏めてから分配する。
●賞金に関して、FA Cup優勝=プレミアリーグ11位と12位の差=18 x League Cup優勝
という現状がどうしてもおかしい。
●つまり、FA Cupの放映権で例え、プレミアリーグと比べて1%の金額しか集められないとしても、
プレミアリーグのお金を一部、FA Cupの賞金に回せば良い。
●その為に、FA Cupやプレミアリーグを運営する団体を、改めて1つに合併する必要があるかもしれないが...

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

benFoot.pngのサムネール画像
Week 29 - Votes of confidence, League Cup, FA Cup 前編

(1)【特集記事】ラニエリ解任:「恐ろしい信任投票」

#27で紹介した、「恐ろしい信任投票」はやはり恐ろしいものだ (#27のレポートより)
●クラブが7日、ラニエリ監督へのサポートがブレないと発表した。
●そのような発表は英語ではよく「the dreaded vote of confidence」という。
Dreaded = 恐ろしい
Vote of confidence = 信任(投票)
●何故、恐ろしいかというと、クラブがそんなことを公言しなければならないほど、状況が悪化している証でもあり、そんなことを公言して間もなく解任を決めるクラブ・オーナーも少なくないから!

信任投票を受けた7日より16日後、23日に解任されたRanieri。このパターンははっきりしている!
●23日、Ranieri解任の発表を受けて、Daily Mirror紙が「信任投票を受けて間もなく解任された8人」という特集記事を掲載した。

0002_信任投票を受けて間もなく解任された8人.png

●出典:Daily Mirror
http://www.mirror.co.uk/sport/row-zed/7-managers-sacked-after-vote-9773138
※記事では年月までしか書いていない為、ベンが具体的な日付を調べて追加した。また、実際の日数を算出し、その順で順番を整理し直した。





(2)【特集記事】 本文より、関係者の言葉

Jose Mourinho、Chelsea: 73日

2015年10月5日、クラブの公式発表
●"The club wants to make it clear that Jose continues to have our full support. As Jose has said himself, results have not been good enough and the team's performances must improve.
「クラブとして、相変わらず全面的にJoseを支援していることを明らかにしたい。Jose自身も言ったように、これまでの試合結果は不十分であり、チームのパフォーマンスを改善する必要がある。」
●"However, we believe that we have the right manager to turn this season around and that he has the squad with which to do it."
「しかし、今シーズンの成績を好転させる為に彼が最適な監督であること、又、十分の選手達が揃っていることを信じている。」

●解任発表: 2015年12月17日
●その間のチーム成績:
20170302.png




Brendan Rodgers、Liverpool: 58日
2015年8月7日、Tom Wernerチェアマンの言葉:
●"First of all, we take a long-term view on these matters. We believed in Brendan when he won Manager of the Year for 2013-14.
「まず、このようなことに関しては必ず長期的な見方をしている。2013/14シーズンの最優秀監督賞を受賞したときも、Brendanを信頼していた。」
●"We do believe Brendan is the right man for Liverpool and the right man to take the club forward. Brendan was very instrumental in the transfer targets that we went after this summer. We expect we're going to see a strong improvement."
「今も、リヴァプールに更なる成長をもたらす為にBrendanが最適な監督であることを信じている。今夏、移籍活動の方向性を決める上でBrendanが中心的な枠割を果たした。これでチームが強くなることを期待している。」

●解任発表: 2015年10月4日
●その間のチーム成績:
20170302_2.png




Roberto Mancini、Manchester City: 53日
2013年3月13日、Ferran Sorianoチーフエグゼクティブの言葉:
●"He [Mancini] is a champion, I do not add more. Anyway, it is not easy to win back any league, especially in the Premier League."
「彼はチャンピオンだ。それ以上、何も言う必要は無い。そして、どのリーグに居ても連覇はとにかく難しいことだし、プレミアリーグでは特に難しいだろう。」

●解任発表: 2013年5月13日
●その間のチーム成績:
20170302_3.png




Louis van Gaal、Barcelona: 37日
2002年12月22日、新たに就任したSixte Cambra副会長の言葉:
●"The coach stays and there are no changes at the club".
「監督は残留するのだ。このクラブに変更の予定は無い。」

●解任発表: 2003年1月28日
●その間のチーム成績:
20170302_4.png




Kenny Dalglish、Liverpool: 34日
2012年4月12日、Tom Wernerチェアマンの言葉:
●"We've got great confidence in Kenny. We feel the team is going to make strides in the future and he enjoys our full support."
「Kennyに大きな信頼を持っている。このチームは今後、大きな前進を遂げると感じており、全面的に監督を支援している。」

●解任発表: 2012年5月16日
●その間のチーム成績:
20170302_5.png



Claudio Ranieri、Leicester City: 16日
2017年2月7日、クラブの公式発表:
●"In light of recent speculation, Leicester City Football Club would like to make absolutely clear its unwavering support for its First Team Manager, Claudio Ranieri."
「最近の臆測を受けて、レスター・シティ・フットボール・クラブとしてClaudio Ranieriへのサポートが絶対にブレていないことをはっきりさせておきたい。」

●解任発表: 2017年2月23日
●その間のチーム成績:
20170302_6.png



Tim Sherwood、Aston Villa: 10日
2015年10月15日、Charles C Krulak理事の言葉:
●"To say Tim Sherwood has to win those games to survive is pure speculation. Randy has always wanted continuity and someone there for the long term."
「Tim Sherwoodがこれから数試合、勝たなければ生き残れないというのはただの臆測だろう。Randy Lernerオーナーはこれまでもずっと継続性、そして長くチームを引っ張ってくれる監督を求めているからね。」

●解任発表: 2015年10月25日
●その間のチーム成績:
20170302_7.png



Kenny Jackett、Wolves: 4日
2016年7月25日、Jeff Shi理事の言葉:
●''I'm trying to give him all the support I can. We share the same opinions."
「私は自分にできるだけ、監督をサポートしてあげようとしている。私は彼と同じ意見を共有している。」

●解任発表: 2016年7月29日
●その間のチーム成績:
20170302_8.png



出典
●特集記事:Daily Mirror紙
http://www.mirror.co.uk/sport/row-zed/7-managers-sacked-after-vote-9773138
●試合結果: Soccerbase(2002~13年)、Wikipedia (Wolvesのみ)、自作資料(その他)


  • このエントリーをはてなブックマークに追加

benFoot.png

(1)冒頭:FAカップ、ノンリーグ勢の快進撃がベスト8へと続く
0004_FAカップ 準々決勝 組み合わせ.jpg

リンカーン・シティの決勝ゴールを決めた、Sean Raggett。試合直後の言葉でノンリーグの現実も分かる。
●"I'm lost for words, it's mad right now, I can't believe it, but we're a special group. I really didn't know what to do with my celebration.
「言葉が見つからない。今、本当にすごいことだ。信じられない。このチームは特別だ。ゴールセレブレーションのとき、どうすれば良いかさっぱり分からなかった。」

●They're a top-quality side, they drew with Chelsea last week! It's amazing!
「相手はハイレベルだし、つい先週、チェルシーと引き分けただろう!アメイジングだ!」

●We didn't come here for the occasion, we came here to win! It's crazy! A non-league side in the quarter-finals?! It's unheard of.
「私達は楽しむ為ではなく、勝つために来たが、これはクレイジーだ!準々決勝にノンリーグ勢が居るなんて?聞いたことないね。」

●No time for celebrations, though, it's North Ferriby away on Tuesday."
「だが、あまり喜んだりする時間が無い。火曜日にはノース・フェリビ−とアウェイ戦があるからね。」


ノンリーグの現実なんて...サットンの32歳MF、Nicky Bailey(元チャールトンやミドルスブラ)が面白い
●"My diet has got me to where I am today! I am not the best eater.
「ここまでやってこられたのは、食生活のおかげだ!いや、あまりちゃんとしていないけど。」

●"I don't think I've ever had a salad in my life, or a vegetable. It's always worked for me. My pre-match meal is always a McDonald's -- nine nuggets.
「たぶん、人生で一度もサラダとか野菜を食べたことがない。だが、私に合う食生活があるからね。試合前は必ず、マクドナルドを食べる。チキンナゲットを9個。」

●"I used to live in a pub for five years when I was at Charlton. I used to drink in it a fair bit, too!
「チャールトンでプレーした頃、5年間もパブに住んでいた。よくそこで飲んでいたし!」

●出典:The Sun紙
●尚、皮肉にも、Baileyの親が昔、ロンドンの市場で果物と野菜の屋台をやっていたそうだ。





(2)バイエルン戦を受け、ベンゲル引退?続投?の報道が続く

Amy Laurence、The Guardian紙、16日
●The words that clanged in the immediate aftermath were "mentally very jaded".
「試合直後、Wengerが残した言葉の中で最も心に響いたのは『メンタル的には、非常にうんざりした』という表現だった。」

●Jaded seemed to be everywhere for the beleaguered visitors in Munich - in the all too familiar image of Alexis Sánchez down on his haunches staring into space; in Mesut Özil, promised enormous financial rewards to sign a contract extension that he is yet to autograph but failing to influence another big away game...
「確かに、どこを見てもうんざりした様子だった。何度も見てきたように、しゃがんで空虚を見つめたAlexis Sánchezの様子。巨大な給料をオファーされてもまだ契約を更新しないMesut Özilがまた、大きなアウェイ戦で消えてしまった様子。」

●...in the disillusioned outpourings of fans who travel to the toughest assignments without much expectation; in the board sitting quietly powerless as they watch; in Wenger himself, looking hollowed out at the end of it all.
「完全に期待を捨てた状態でスタジアムまで足を運ぶ、サポーターたちの様子。無力で静かに観戦する理事たちの様子。そして、試合終了時点に目がくぼんだ、Wenger自身の様子。」

●The thing is, Arsenal have been jaded before. It has felt like Wenger's endgame before. Is this 5-1 humiliation in Munich notably worse, or more damning, than the last one? Or the 8-2 at Manchester United? The 6-0 at Chelsea? The 4-0 in Milan ...?
「しかし、アーセナルはこれまでもうんざりした状況を経験した。Wengerがそろそろ終わりという感覚も初めてではない。ミュンヘンで5対1と惨敗する、今回の屈辱は、前回よりも特に悪いことなのだろうか?マンチェスター・ユナイテッドに8対2で負けたときよりも?チェルシーに6対0?ミランで4対0?」

●Will Wenger and his players regroup for the season to recover to a point of respectability (as they usually do) and will that be enough? Or are these things cumulative? Where is the tipping point and are they there yet?
「これからシーズンが終了するまで、Wengerと選手たちはいつものようにある程度巻き返し、地位を取り戻せたら、十分なのだろうか?それとも、積み重ねてきたダメージはもう大き過ぎるのか?アーセナルの限界はどこにあるのか?もう来ているのか?」
https://www.theguardian.com/football/blog/2017/feb/16/arsenal-arsene-wenger-bayern-munich

Rio Ferdinand、Sunday Times紙、12日
●"Speaking to Robin van Persie and other friends who had been at Arsenal before moving to winning clubs, they all found the mentality different."
「Robin van Persieをはじめ、アーセナルでプレーしてから勝つクラブに移籍した仲間と話すと、やはり皆はメンタリティが違うと言っている。」

●"Robin said of United: 'This place is built to win.' I don't get the impression it was like that at Arsenal, and maybe the problem's getting worse. "
「Robinはユナイテッドについて『ここが勝つ為に存在するクラブだ』と言った。アーセナルではそんな印象がなかったし、もしかして今は更に悪化しているかもしれない。」





(3)大前提:最終的に決めるのは本人

Amy Laurence、The Guardian紙、16日
●There is a paralysis at Arsenal that makes this situation so difficult to resolve. Any discussion about the club's management boils down to the relationship between Wenger and Stan Kroenke, the majority shareholder who regards his asset from a distance. No matter how turbulent the hullaballoo around Wenger on the subject of his future, the only two people who have any kind of significant say are Kroenke and the man in the mirror. The rest is just white noise.
「アーセナルにはこの状況を解決しづらくする、麻痺状態がある。監督を巡る議論は全て、詰まるところでWengerと主要株主のStan Kroenkeとの関係によって左右される。Wengerの今後について、世の中が幾ら騒いでも、最終的にこの2人にしか口出する権利がない。それ以外の声はただのホワイトノイズだ。」

●The personal relationship between the two men is strong and respectful. There is no evidence of Kroenke showing anything other than an unquestioning admiration for Wenger and his ideas, and the kind of nightmare defeat endured at Bayern Munich is not about to change any of that.
「また、2人は信頼関係が相変わらず強く、尊敬し合っている。Wengerとのその哲学に対して、Kroenkeの称賛は一切ブレていない。バイエルン・ミュンヘンで見た、悪夢のような惨敗でも、この関係に影響を及ぼす気配はない。」

●It leaves Arsenal in the unusual position where the manager is held in such esteem he dictates his own future. There is no great appetite for change from Kroenke, who seems satisfied with the club's business model.
「その結果、アーセナルは珍しい状況にある。監督が自分の将来を自らの判断で決めても良いほど、尊敬されている。Kroenkeは変化を求めていないし、クラブのビジネスモデルにも満足しているようだ。」
https://www.theguardian.com/football/blog/2017/feb/16/arsenal-arsene-wenger-bayern-munich






(4)本人は引退する気が全くない
●バイエルン戦の後、ドイツのテレビ局とのインタビューにてWengerは「3月か4月」に契約を更新するかどうか決めるとコメントした。それを受けて、17日の記者会見にて色々と聞かれた。

Arsene Wenger、記者会見、17日
● "If I said March or April it is because I don't know.
「3月、4月に決めると言ったのは、まだ分からないからだ。」

●"No matter what happens, I will manage next season, whether it's here or somewhere else, I am not sure,"
「しかし、何があっても来シーズンは監督の仕事をしている。ここなのか、違うクラブになるのか、それだけ分からない。」

●"No, it's not a threat, not at all. My preference is always to manage Arsenal and I have shown that.
「こう言ってアーセナルに圧力をかけるつもりではない。私の希望はずっとアーセナルで指揮を取っていくことだ。」

●"I want to do extremely well, I feel a big responsibility.
「私は大成功したいし、大きな責任を感じる。」

●"Even if I go, Arsenal will not win every single game in the future, that is part of it, you have to accept that, as much as it hurts to lose games.
「例え、私が辞めたとしても、アーセナルは今後どの試合でも勝つわけではない。試合で負けるのは辛いことだが、受け入れるしかないだろう。」

●"In the last 20 years only three clubs have played in Europe every season: Arsenal, Bayern Munich and Real Madrid. That means that although everything is not perfect, not all is wrong.
「ここ20年、必ず毎年ヨーロッパ大会でプレーしたチームは3つだけ。アーセナル、バイエルン・ミュンヘン、そしてレアル・マドリーだ。だから、全てが完璧ではないかもしれないが、全てが駄目になったわけでもない。」

●"Ferguson has some other interests in life and he was older [when he retired] than I am today. He was four years older. He retired at 71 and I'm 67."
「Fergusonは(私と違って)他にも趣味があったし、引退したときは今の私よりも年が4つも上だった。彼は71歳で引退したが、私はまだ67歳だ。」

●"Maybe more, maybe less, I don't know. Everybody is different. Ferguson... was an absolutely unbelievable manager, but he had enough. He had enough. And I'm not at that stage."
「では更に4年続けるつもりかと言えば、まだ分からない。それほど長くは続けないかもしれないし、むしろもっと長く続けるかもしれない。人がやはりそれぞれだ。Fergusonは信じられないほど素晴らしい監督だったが、彼は引退したくなっていた。限界に達していた。私はまだ、限界を感じていない。」

https://www.theguardian.com/football/2017/feb/17/arsene-wenger-manage-next-season-arsenal-somewhere-else
https://www.theguardian.com/football/2017/feb/18/arsene-wenger-arsenal-manager-four-more-years

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

benFoot.png


(1)後半:Liverpool 2-0 Tottenham Hotspur
●先週、Klopp監督に知らせずにHendersonがキャプテンとして選手を集めてミーティングを行い、チーム意気込みを新たにしたことを、Lallanaが試合のインタビューで明かした。

Adam Lallanaの言葉
●"The manager takes responsibility but we are the ones who cross the white line. It was up to us to respond.
「監督が責任を負ってくれるが、白いラインを超える(=ピッチに出る)のは私達だから、私達が積極的に状況に対応する必要があった。」
●"Big credit to Jordan, he wanted the team meeting to happen and got everyone together. It wasn't just him who spoke. The senior players spoke, the non-senior players, everyone. It was good, it was refreshing.
「そこでJordanを褒めたい。彼がチームミーティングを求め、全員を集めてくれた。そのミーティングで話したのは彼だけではない。ベテランの選手たちも、ベテランでない選手たちも、皆が話した。良い機会だったし、爽やかな気分になれた。」
●"It was a very open meeting and I came out of it knowing that every one of those players are together and intent on turning things around as quickly as possible. Almost an 'us against the world' type of attitude and we will do anything for each other, work our socks off, for it to change as quickly as possible. We knew things would change, it was just a matter of time, but it was up to us to show when it would change."
「非常にオープンな話し合いだったし、全員がチームとして一丸となって1日でも早く状況を逆転したいという強い気持ちを共有していることが分かった。我々はチームメイトの為に何でもするし、幾らでも努力する覚悟をしているので、状況が変わるのは時間の問題だと信じた。ただ、いつ変わるかはやはり私達次第だった。」
https://www.theguardian.com/football/blog/2017/feb/12/adam-lallana-liverpool-tottenham-klopp





(2)年が明けてから、前節までのリヴァプール=単調
2017年1月21日:第22節、LIV 2-3 SWA、リヴァプールの単調な攻撃
●34:25-45
FabianskiがLlorenteへクリアし、スウォンジーがラインを引き上げようとするも、空中戦でLlorenteがボールを失う。Clyneが最終ラインでボールを回収する。しかし、中盤と前線にはあまり動きが無い為、ビルドアップが加速しない。あまり前へ進まず、最終的にセンターサークル内でFKを獲得。
●37:40-38:40
このシーンは、スウォンジーが構えている状態から始まる。リヴァプールに関して、最も動きが目立つのはCoutinhoだが、方向は後ろ向き。ボールを触るべく、非常に深いところまでポジションを下げる為、彼とゴールの間に相手は11人も構えている。そこからリヴァプールは非常に単調で、崩せそうな雰囲気は無い。最終的にはLovrenが適当にロングシュート。

2016年12月27日より39日で12試合も戦った、リヴァプール

pict2_1.png
0015_12月末~2月4日までのリヴァプール成績.png 
●リヴァプールにとって、不調が過密日程と重なったのは偶然ではないだろう。
●12月27日のストーク戦、試合開始時間から数えて、リヴァプールはたった39日で公式戦12試合も戦った。
●基本的に中2日、中3日という厳しい日程が2月上旬までずっと続いた。
●リカバリーする時間や、準備する時間が殆ど取れない状況が続いたのはリヴァプールにとって今季初めてのことだったし、リヴァプールのプレースタイルにとってはやはり厳しかっただろう。
●そして、前節のハル戦から今節のスパーズ戦まで、ようやく丸一週間が空いていた。
●久しぶりにフレッシュな状態で対戦することが出来たのは、1月のリヴァプールというはやはり対照的。


※因みに、スパーズ戦の試合開始時間から数えて、リヴァプールは今度の12試合を84日で戦う日程となっている。(5月6日、第36節のサウサンプトン戦まで。)
ミッドウィーク開催はあと1試合しかない。これからは基本的に回復・準備の時間は丸一週間ある。


そして、もう1つの大きな違いはやはりManeの復帰・復活!
●Maneは1月、アフリカ・カップ・オブ・ネイションズでチームを離れた。
●1月31日のチェルシー戦では途中出場で復帰したが、リヴァプールに帰ったのは30日の夜だったので、万全な状態ではなかった。
●そして、その後も中3日でハル戦も戦い、ハードなスケジュールにいきなり巻き込まれた。
●それに対して、スパーズ戦まで丸一週間が空いていたのは、特にManeにとって有り難いことだったはず。
●久しぶりに万全な状態でManeが先発で出場すると、やはりチームに活気を与える。





(3)リヴァプールの攻撃を、リヴァプール目線とスパーズ目線で
まず、リヴァプール目線から見る: Maneの動きを注目
●5:14 Wanyama→Maneへパスミス。Maneは直ちにLallanaへ落としてから前へスプリント。裏を取り、リターンパスを受けると、2対2の状況へ。
●8:50 Maneがルースのボールに素早く反応し、Daviesにプレッシャーをかけて、CKを獲得。
●12:25 右の高い位置でEriksenがWijnaldumにボールロスト。Maneは自陣の「D」に居たが、直ちに走り出す。ClyneとFirminoと同時攻める。
●1-0 GOAL 15:30よりManeを注目。最初はDaviesにケアされているが、15:34に一瞬の加速で5メートルほどのハンデから裏を取り、Wijnaldumのパスを受けて決める。
●2-0 GOAL 17:41よりManeを注目。最初はDierが完全にフリーで、20メートルほどの距離内には相手がいない。しかし、プレッシャーをかけるべく、Maneが横へスプリント。ボールが空中から落ちてくる2秒の間に、Dierの余裕が突然、なくなっている。コントロールミスが許されない。
●21:30 Walkerのバックパスミス。Maneがチャンスの匂いにすぐ反応し、ボールがWalkerの足元を話す瞬間にDaviesの内側へスプリント。6分間でのハットトリックチャンスがLlorisに阻まれる。
●39:06 Dembeleがインターセプトしようとするが、Coutinhoに失う。ここでManeを注目。この時点で既に右の深い位置から、左の高い位置へスプリントしている。Lallanaのパスが精度に欠けるも、Maneは諦めず、Dierにプレッシャーをかける。チャンスが消えたはずだったが、スローインを獲得。

ポイント
●Maneが、1月のリヴァプールには無かったキレとダイナミックさをチームに提供する。
●そして、チームメイトの仕事もやりやすくする。相手を釣り出したり、スペースを作ったり、自由を与えたりする。
●Firminoはもとからハードワークするが、この中ではより効果的にハードワークできる。
●Coutinhoはもとから賢いが、ここでは無理やりにすることなく、より自然にプレーできた。
●そして、Lallanaは前線ではなく中盤で起用してもらえるので、得意なプレーがしやすくなった。
●そして、位置が高くて形が崩れやすい、スパーズの最終ラインも確かにリヴァプールの攻撃を楽にしてしまった。

そしてスパーズ目線からリヴァプールの攻撃シーンを見る: スパーズ最終ラインの形を注目
●3:50 DierとLlorisが一瞬、見合ってしまい、相手にスローインを与える。(最初の兆候?)
●5:14 Wanyama→Maneへパスミス。Walkerは右で攻撃参加していた。Daviesは中央でManeのところへ上がるが、一瞬Lallanaを見ると、Maneに離されてしまう。
●5:36 最終ラインの距離感が開き過ぎていた、5:14のシーンより22秒後。今は逆に近くなり過ぎた。サイドにはスペースをたっぷり残し、Clyneが上がってHendersonのパスを受ける、CKを獲得。
●12:25右の高い位置でEriksenがWijnaldumにボールロスト。 12:30 Alderweireldが右で非常に高い位置でCoutinhoから奪おうとするが、2度目で失う。Walkerもそのサイドで攻撃参加していたので、12:34にはClyne・Mane・Firminoが逆サイドのDier・Daviesを相手に3対2になる。DembeleとAlderweireldは必死に戻り、ブロック。
●1-0 GOAL 今回は15:30よりAlderweireldを注目。最初はスパーズの4バックは並んでいるが、
Alderweireldが飛び出しして、Firminoから奪おうとするも失敗。突然、Dier・DaviesはMane・Coutinhoを相手に2対2になってしまっている。Dierは上下しないが、Daviesは既に後ろへ動き出した為、オフサイドを取る可能性もない。
●2-0 GOAL Dierがコントロールミス・時間をかけ過ぎて、Maneに失う。CoutinhoとFirminoのシュートはLlorisがせっかく良く止めるのに、サポートが足りなくてManeに決められてしまう。
●21:30 AlderweireldがCoutinhoに寄せる為にポジションを上げるも、ボールを取れないところから問題が始まる。この時点で「ライン」の形を注目しよう。今回もまた右の2人(Alderweireld・Walker)は高く、左の2人(Dier・Davies)は低い。WalkerのパクパスミスをDaviesが読めず、Maneを離す。




(4)Vertonghen・Roseの不在が3つの理由で決定的だった

理由1: リスキーな戦術にはベストメンバーが必要
●リヴァプールを相手に、4バックで高いラインを敷くのは非常にリスキーな戦術。
●Maneを相手にRoseのスピード、そして安定してカバーし合えるVertonghen・AlderweireldのCBコンビだったら、何とかなるかもしれない。
●しかし、Daviesはボロボロにされたし、Dierも4バックだと同じレベルまで安定はしない。

理由2: より適切な戦術を起用するのが困難
●2人の怪我によって、3バックという選択肢が無くなった。(尚、アーセナル戦ではPochettinoがWimmerを3バックで起用したが、どうやら信用していないようだ。)
●確かにマンチェスター・シティ戦では3バックはうまくいかなかったが、チェルシーの3トップを相手にスパーズは3バックで効果的に止めたし、理想的にはこの試合でも起用したかっただろう。

理由3: 攻撃にも悪影響
●Roseの不在・3バックが出来ない、といった理由により、スパーズの攻撃にも悪影響が与えられた。
●攻撃時は横幅が狭過ぎた。簡単に中央で吸収された。カウンターされるのが怖く、SBが中途半端に。


スパーズ、攻撃は横幅が狭過ぎて、スピーディーなオーバラップは無かった
●スパーズのFW・2列目の基本形は距離感の近いダイヤモンド型。37:04にはピッチの左サイド、38:17には右サイドでその形。普通に連携するには良いが、チームメイトは全員、それよりも後ろで、サイドのオーバラップやサイドチェンジを活かす選択肢はこの試合ではあまり無かった。
●30:53 Daviesが自陣で内側のSonへ。前のAlliへ出すが、スパーズは益々中央で狭くなる。Matipがインターセプトして、リヴァプールのカウンターへ。
●41:50 スパーズのスローインで珍しく攻撃に人数をかけるチャンス。Davies・Walkerは相手人には上がっているが、相手のカウンターを恐れているかのように、常にDembeleよりも位置が低い。41:58 DaviesがWanyamaに出してから、少し後退する。そして、WanyamaがSonに出すと、攻撃の選手は全員、中央ばかり攻める。リヴァプールの最終ラインはDの幅だけカバーすれば十分。サイドチェンジやオーバラップで加速するチャンスは無い。
●43:00 スパーズの攻撃が続き、Davies・Walkerが上がったとしても、リヴァプールがとっくに構えている状況である。(この状況でしか上がらない。)だから、この状況でサイドへパスを出しても加速することにはならず、むしろスローダウンする。やがてボールが混雑する中央へ戻る。
●53:15 プレーが右サイドに集中され、左サイドに広いスパーズが開いた状態で、Dembeleがボールを獲得してドリブル。ここで、広いスペースを活かすチャンスだ!しかし、スパーズはそのスペースを使うのに遅過ぎる。DembeleがLallanaを交わしても、まだ中央より左には誰も居ない。ボールがゆっくりと動くので、リヴァプールは構えながら、中盤でプレッシャーをかけるようになる。中央でDier→SonへのパスがLucasにカットされる(53:28)。


比較対象(1):第16節、TOT 3-0 HUL。3バックでCBがタッチラインまで広げ、WBへ縦パスを送る
●1-0 GOAL: 13:15 タッチラインまで流れた左のCB、VertonghenへLlorisがボールを出す。スパーズがボールを持つとき、3バックでピッチ全幅をカバーする。VertonghenがElmohamedyの裏を取ったRoseへ送り、Roseの折り返したボールからEriksenが決める。
●2-0 GOAL: 62:30 タッチラインまで流れた右のCB、DierへWinksが出す。DierがRobertsonの裏を取ったWalkerへ送り、WalkerのアシストからEriksenが決める。


比較対象(2):第20節、TOT 2-0 CHE。右WB・Walkerの攻撃参加→Eriksenのクロス→Alliが決める
●1-0 GOAL & 2-0 GOAL: 2ゴールともWalkerの攻撃参加から始まる。Eriksenもそのサイドへ流れて連携。Eriksenのクロスから、Alliがファーで決める。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

benFoot.png


(1)残留争いの展望:Bournemouthまで危ないぞ!
●ベンの一押しでめっちゃ面白いチームだが、何と言っても、失点し過ぎ!
「攻撃は最大の防御」というポリシーが最近、うまく行っていない。
MCI戦前の時点で、47失点がスウォンジー(54)とハル・シティ(49)に次いで3番目に多い。
そして、その失点が最近からめっちゃ増えてきた。

0001_PL順位表 下位.pngのサムネール画像

11月27日から今節のシティ戦まで、公式戦14試合36失点。
ちょうど3失点が10試合で8回あった。その後、2失点が3回、6失点が1回!

Akeがチェルシーに戻ったことがよく指摘されているが、そう簡単に片付けられる話ではない。
●Akeがそもそも起用されるようになったのは第12節のストーク戦だった。
つまり、彼が出場していた試合でも結構失点した。
●しかし、その時期は、アンカーのSurmanが怪我で居なかった。
SurmanとAkeが2人とも先発で出場できたのは第19節のスウォンジー戦のみだ。
そして、クリーンシートだった。理想的にはその調子でもっと続けたかったが、そのタイミングでAkeが戻ることに。
●そして、そのタイミングでFrancisがアーセナル戦で退場し、3試合の出場停止処分へ。
●すると、昨シーズンから加入してデビューで大怪我したMingsが15ヶ月ぶりに出場するようになったが、本来左SBなのにCBで起用セざるを得なかった。
●今季、初出場のミルウォール戦(FAカップ)ではMingsのミスから失点。
●そして、プレミアリーグで初先発を果たした、第21節のハル・シティ戦では相手Hernandezの1点目・2点目でMingsのところが突かれ、そして相手の3点目はMingsのOGだった。
●Francisが復帰した後、エヴァートン戦でFrancis・Cook・Mingsの3バックを試して使ったが、何と6失点。


チームを4部からプレミアリーグまで引っ張ってきたEddie Howe監督にはサポートが必要
●Howe監督の強みはこれまで、意外と綺麗なサッカーを以外とうまくできる、無名な選手を下部リーグから発掘して育てるところにあった。
●しかし、それ以外のところに関してはもう少しサポートが必要な気がする。
●「攻撃は最大の防御」かもしれないが、プレミアリーグでは必ずしも試合をコントロールできるとは限らない。
●守備が得意なコーチを探すべきなのでは?
●1月にCBを取らなかったのは意外だったが、プレミアリーグに昇格してからHowe監督はそもそも補強が得意ではないようだ。
●プレミアリーグに昇格するまで、クラブ市場でミリオン(百万ポンド)単位で取った選手は2人しかいなかった。
●しかし、プレミアリーグでは収入がある一方、これまでの補強・成功パターンでは足りない。
●誰も知らない選手を安く取って育てるというより、プレミアリーグのお金を賢く使う必要がある。
●昇格が決まってからの補強を見ると、ボーンマスがそれをあまりうまく出来ていないことが分かる。

pict2_2.pngのサムネール画像

●トップチームで獲得した21名のうち、11名も既に去っている。
●本当に活躍したと言えるのは、King、Ake、Wilshereぐらいしか居ない?
●お金を使ったときはあまり結果に繋がっていない。
●また、Howe監督はGradel、Grabban、Wilsonのように、既に一緒に働いたことのある選手を再び取る傾向がある。スタッフについても同じだ。
●守備改善と補強に関しては、知っている顔以外でサポートしてくれるコーチやTDが居れば良いかも。
●FWのCallum Wilsonがまた怪我したが、嫌な要素が重なって残留争いに巻き込まれそう。






(2)残留争いの展望:Leicester Cityがもう普通に弱い
●スウォンジー戦の結果を受けて、前回王者としてリーグ戦で5連敗を喫するのは1956年のチェルシー以来、61年振りのことになる。
pict3.png

●また、前回王者としてリーグ戦で6試合連続の無得点というのは、1888年に創設されたイングランドのリーグ史上で初めてのことである。
●これまでの記録は110年前、1907年のリヴァプールで5試合連続の無得点だった。
pict4.png


出典: 11v11.com



最後に前回王者として本格的に残留争いに巻き込まれたのは、1992/93シーズンのリーズ・ユナイテッド

pict5_3.png

当時のリーズ監督、Howard Wilkinson氏が12日のObserver紙にてあの頃の失速を振り返った
●"It's one thing coming up on the rails in a title race, as we did in 1992, and quite another starting a season with everyone else in the league thinking: 'We're at home against the champions and they're the team to beat.' We didn't win away that following season.
「1992年にはアンダードッグとして逆転優勝を果たしたが、その翌シーズンが開幕した時点では状況が全く違っていた。相手は皆、ホームに前回王者を迎えたら勝ちたい気持ちが一番強くなる。私達は結局、優勝した後のシーズンに一度もアウェイ戦で勝利できなかった。」
●"I think some players had run the marathon when we won the title. And then when they reported back it was like someone saying to them: 'Come on, you've got to run it again.' Some just didn't have that in them. Plus we lost some of the application because a few started to think: 'We've done all that; now I'm a good player.'
「優勝に至っては、選手たちにとって長いマラソンを完走したような感じだったと思う。そして、またプレシーズンに合流したら、『よし、またスタートに戻って走り直せ』と言われたようなものだった。やはり、一部の選手たちには無理があった。そして、また一部の選手たちは『もう成功した』と思うようになり、努力しなくなってしまった。」
https://www.theguardian.com/football/2017/feb/12/leicester-warning-title-defences-went-wrong

確かにラスボスを倒して、ゲームを完了してしまったという部分はあるかもしれない
●これ以上、超えることは無い偉業を達成した後、また一からやり直すのにモチベーションが無い、或いはメンタルの疲れが取れない、ということなら絶対あるだろう。
●サポーターでも、そんな気持ちを共有する面がある。
●ただ、最近は自信の無さが恐ろしい。先制されると何も無い。
●そして、最も大きい問題は、レスターが早めにラニエリ監督をクビにすることができなかった一方、下にあったクラブは監督を早めに交代し、結果を出すようになったことだ。






(3)残留争いの展望:Swansea City
●1月3日にスウォンジー監督に就任したPaul Clementは早速、1月の月間最優秀監督に選ばれた。
●レスターに勝利したことで、Clement監督就任が決まってからリーグ戦6試合で4勝。
Guidolin監督とBradley監督の指揮下では年末まで3勝しか挙げられなかった。
●2ヶ月半前に『Foot!』でBradley監督のスウォンジーを取り上げたが、就任してから毎試合、先発メンバーとシステムを繰り返して大幅に変更したことが非常に気になっていた。

#17の『Foot! TUESDAY』で紹介したデータ
0009_ブラッドリー前監督就任後のシステムとメン.png

●Bradley監督は明らかに選手たちを信用していなかったが、それが状況を尚更悪化させてしまった。
●そして、Bradley監督が指導できていない証にもなった。
噂によると、選手たちに練習方法が古過ぎるとのことから、「Ronald Reagan」と呼ばれていたそうだ。
●クリスタル・パレス戦(5対4)の後、そのパターンがまた続き、スパーズに5-0、ミドルスブラに3-0、ウェストハムに4-1で大敗して、守備の課題が益々悪化。Bradley監督の解任に至った。

Clement監督は就任時、CB補強を優先していたが、既存のCBが思ったより良いとのことに気づいた
●"The more the time went on, the more I worked with the centre-backs, I thought I could work with the players I've got and improve them.
「時間が経てば経つほど、そしてCBたちと働けば働くほど、既存のメンバーでいけるし、そのレベルを伸ばせると感じるようになってきた。」
●"They are hungry to improve and get better. I'm more than happy with the four I've got here.
「彼らは向上心が非常に強い。既存のCB 4人には大変満足している。」
●出典: South Wales Evening Post紙、1月30日
http://www.southwales-eveningpost.co.uk/paul-clement-the-more-i-ve-worked-with-our-centre-backs-the-more-i-think-i-can-improve-them/story-30097988-detail/story.html

0010_クレメント監督就任後のシステムとメンバー.png

●Bradley前監督の時代とは対象的にClement監督就任後は様々な意味で安定するように。
●Clement監督はあまりメンバーをいじることなく、チームの一体感を取り戻した。
●特に最終ラインは最初からNaughton・Fernandez・Mawsonの3人が定着しており、Olssonが加入してからファーストチョイスの4人が定着している。
●また、それまでOGしか決めていなかったMawsonがここ6試合で3ゴールをマークしている。
●レスター戦ではMawsonとOlssonがゴールを決めた。プレミアリーグに昇格してから、同じ試合でスウォンジーのDFが2ゴールを決めたのが初めてのことだ。
●Bradley前監督が選手たちを信用していなかった一方、Clement監督は信用することで自信を与え、そして「私の言うことを聞けば強くなれる」という信頼を得られている。
●次節の対戦相手はCHEだが、その後はBUR・HUL・BOU・MIDと残留争いの直接対決が相次ぐ。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

benFoot.png

Week 26 - Chelsea 3-1 Arsenal


(1) 冒頭OR:実現しなかった移籍

・先週、30分の生放送で「デッドライン・デー」の話題をお届けしたが、もちろんその最終日に噂があっても実現しない移籍もたくさんある、
・FWのKevin van Veen、聞いたことありますか?普通は無いだろうが...
・25歳のオランダ人FWで、現在イングランドの3部で2位のScunthorpe Unitedでプレーしている。
今季はリーグ戦23試合で8ゴール。
昨シーズンはエールディヴィジで圧倒的に最下位だったCambuurで数ヶ月だけプレーしたのが、キャリアで唯一のトップリーグ経験。
・しかし、24時間もずっと移籍話題を盛り上げていたSky Sports Newsの報道によると、
中国リーグの河南建業(かなん-けんぎょう)がVan Veenを狙って£400万のオファーをしたという!
そして、Scunthorpeがそれを断り、£800万を求めたという!
・中国の爆買いはどうやら、大物だけではないようだね...
・因みに、中国リーグではアジア人枠1人、そして外国人枠4人まで登録できる。同時に出場できるのは合計3人まで。
・現在、アジア以外の外国人枠を、同時に出場できる3人登録していないのは、この河南建業のみ。
・登録しているのは、Eddi Gomes(ギニアビサウ生まれのDF、リオオリンピックでデンマーク代表)とJavier Patiño(スペイン生まれのFW、フィリピン代表)という、かなり地味な2人。
・なお、Scunthorpe Unitedは正式にオファーがあったことを否定したが、打診があったことを認めたし、Van Veen選手もとにかく、明らかに契約内容の話をある程度聞いているようだ!

Kevin Van Veen選手
・"The interest is true and if it happens, it happens. I will consider the offer like every other human being. Of course I am (happy to stay). All I said was that it's a life changing opportunity. Financially it's something else and that's the truth.
「興味を示してくれているのは事実だ。もし正式オファーが実現すれば、私は人間だから考えるよ。ここに残留するのももちろん平気だが、これは人生を変えるほどの機会だ。金銭的にいうと正直、桁違いだ。」
・出典:Scunthorpe Telegraph紙
http://www.scunthorpetelegraph.co.uk/kevin-van-veen-insists-he-is-happy-at-scunthorpe-despite-interest-from-china/story-30102487-detail/story.html

Graham Alexander監督
・"(February transfer window) is a strange situation that I totally disagree with. If it did come up with that sort of money then it would be difficult for a club like Scunthorpe to turn it down.
「中国のマーケットだけが終了していないなんて、おかしな状況で反対だ。もし中国のクラブが報道されたような金額を本当にオファーすれば、Scunthorpeのようなクラブには却下しにくいからね。」
・出典:Scunthorpe Telegraph紙
http://www.scunthorpetelegraph.co.uk/scunthorpe-manager-graham-alexander-lifts-lid-on-kevin-van-veen-china-link/story-30106770-detail/story.html





(2) 小ネタ2:早くも古巣との再会

WBA 1-0 STK、Saido Berahino
・Peter Crouchに代わって投入されると、WBAのサポーターから大ブーイングを浴びる!
(試合時間は57:15だが、きっとPLハイライト番組にも入るだろう。)

SOU 1-3 WHU、Jose Fonte

・入場するとき、Fonteは古巣SOUのサポーターに拍手して挨拶。
・キックオフ数秒後、初めてボールを触ると小さくブーイングされるが、基本的にサウサンプトンのサポーターは嫌っていないし、雰囲気が悪くなかった。
・Gabbiadiniの先制点のときだけ、オフサイドが失敗してFonteが必死に戻るも間に合わないという辛い思いもあったが、その後、ウェストハムが逆転勝利したし、全体的にFonteにとっては良い1日のはずだった。
CRY 0-4 SUN、Patrick van Aanholt(そして、Sam Allardyce監督)
・サンダーランドから移籍して5日後、クリスタル・パレスでのホームデビューはサンダーランド戦!
・0-4 のGOAL はVan Aanholtのせいではないが、彼のチャンネルから始まった。ゴールの直後、Van Aanholtが明らかにScott Dannに激怒している。
・新天地ではまだコミュニケーションがうまく取れていないようだ。
脱線:
・因みに、CRY 0-4 SUNの試合と言えば、サンダーランドのJack Rodwellがリーグ戦では先発で出場して、勝利をしたのが1370日(3年8ヶ月29日)ぶりのことだった。
・最後に先発で勝利を経験したのは2013年5月7日、MCI 1-0 WBAの試合だった。
・その後、マンチェスター・シティでは2試合、サンダーランドに移籍してから37試合、合計で39試合も先発のときは一度も勝利を経験していなかった。
・しかし、後半には負傷交代でピッチを去ることになったので、全てが良かったわけではない。

BBC:先発出場で連続の無勝記録
pict1.png
出典:http://www.bbc.com/sport/football/38867929




(3) チェルシーの美しさ

・守備の場面ではチームとして非常に訓練されている。攻撃と同様に、ピッチ全体の幅をカバーする。サイドで裏を取られず、中央で吸収する。全体的にカバー力が高く、攻守切り替えへ繋がる。
5バックになっても、攻撃に関して特に問題がないワケ
・先月、ピックアップしたシティ対スパーズの試合では、スパーズが序盤では5バック状態になり、サイド攻撃ができず、Kaneが前半21分まで1度もボールを触らないほど孤立していた。
・チェルシーは5バックになっても、こういった問題にはならない。
その理由は、幾つかある:
・Moses・Alonsoの運動能力、そして守備力・攻撃力を両方とも持っていること
・攻守切替の速さのみならず、タイミング
・全体のカバー力が効率の良い攻守切替に繋がる。
常にカバーしてくれるチームメイトが居る為、WBだけではなく、CBでも飛び出して相手のボールを狙うことが出来る。
(取れたらそのまま攻撃する。取れなければ、カバーがあるから大丈夫。)

攻守切替の速さ、タイミング、エネルギー、カバー力、WBの運動能力
・55:09
5バック状態でチェルシーのポゼッションに。MosesがIwobiとMonrealの間を突破するチャンスを見て、その調子でMonrealも交わす。個のエネルギーと攻守の力によって、チーム全体を引き上げる。今回は結局、サイドチェンジを使わないが、55:27には5バック状態から5トップ状態になったことが見える。
・56:06
Sanchezにタックルするべく、Azpilicuetaが最終ラインから飛び出すも、最終的にボールを失う。しかし、ピンチになる心配はない。56:10には、Mosesが既に念のためにCBのポジションをカバーしていることが見える。
・34:52
David LuizがOzilにタックルするべく、最終ラインから飛び出すが、Walcottがボールを奪い返す。しかし、Maticが既にCBのポジションをカバーしているので、最終ラインに穴が開いてしまうことはない。





(4) Eden Hazard

チェルシーの輝きを体現する、Hazard
・26:00~12
ショートコーナーから、上下のドリブルでWalcottを苦しませて、交わす。
・31:15
Hazardがずっと後ろまでGabrielの攻撃参加をカバー。 31:30 自陣のエリアまで戻り、Gabrielへのパスをインターセプト。その時点から再び前へスプリントして、カウンターを狙う。(最終的に31:55、Pedroのチャンスに繋がる。)Hazardも、こんな運動量!
・2-0 GOAL
素晴らしい、「ソロ・ゴール」。ハーフウェイの後ろでボールを拾って、Coquelinを交わして、からずっと一人で攻めてゴールに至る。
・59:58
Hazard がGabrielを相手に守備に戻っている。自陣のエリアから走り出し、Costaと1-2を交換すると、60:05にはチェルシーの3トップは3対2でカウンターする。Costa→PedroのパスがMonrealにカットされて惜しい。
因みに...
・これまで、ずっとチェルシーの「美しさ」と良いところばかり話してきたが、一度もKanteの名前を挙げていないかも!
・大丈夫、忘れていない。とにかく、アイ・ラブ・カンテだから。




(5) アーセナルの「グラウンドホッグ・デー」

Jacob Steinberg記者、The Guardian紙
・見出し:Arsenal endure groundhog day at Chelsea as title hopes flatline
「チェルシーとのアウェイ戦でアーセナルがグラウンドホッグ・デーを喫し、優勝の望みが絶望的」
・"They bring in a new fitness coach, embrace analytics in an attempt to modernise their scouting department and hint at enhanced ambition in the transfer market every summer. They no longer lose their best players to richer rivals.
「アーセナルは新たにフィットネス・コーチを就任したり、スカウト部門を最新化する為にデータ分析を取り入れたり、そして毎年の夏移籍マーケットでより高い目標を設定したりする。もはや、お金持ちのライバルにエースを引き抜かれることもない。」
・"Every now and then, they produce a statement victory that suggests the grand project is approaching a golden conclusion and greatness beckons.
「そして時々、そういった取り組みのおかげでいよいよ黄金期を迎える、と思わせるような大きい勝利を果たすこともある。」
・"But for all the little tweaks and fine-tuning, nothing much of any major significance changes at Arsenal."
「しかし、最終的にはいくら手直ししても、いくら微調整しても、アーセナルでは重要なことは全く変わらない。」
・出典:https://www.theguardian.com/football/blog/2017/feb/04/chelsea-arsenal-arsene-wenger-flatter-to-deceive


「グラウンドホッグ・デー」とは

・1993年作、超有名なハリウッド映画。ラブコメディで、ビル・マーレイとアンディ・マクダウェルが出演。邦題は『恋はデジャ・ブ』。
・ビル・マーレイが演じる主人公は、超常現象によって閉じた時間の中に取り残され、田舎町の退屈な祭事の日を際限なく繰り返すことになる。物語は、己の高慢で自己中心的な性格を改めて恋を成就させるまでを描く。 この行事が行われる2月2日の6時00分から、翌朝の5時59分にかけての24時間を反復しながら進行する。(Wikipediaより)
・欧米では、「この日を既に経験したことがある」と感じるようなデジャブや、繰り返して経験した出来事(特に悪い出来事)をよく「グラウンドホッグ・デー」と呼ぶ。


大きいコンテクスト:「今年こそ優勝できそう」なアーセナルが1月末・2月頭に躓いて、勝ち点差が広がる
・2016/17
1.png
今週、2試合とも勝てたら勝ち点差を3まで縮めるチャンスだった。しかし、終わってみれば12へ。
・2015/16
2.png
・2013/14
3.png
・2012/13
4.png
・2011/12
5.png


小さなコンテクスト:2試合連続で自らのスローインから失点して敗北した
・第24節、CHE 3-1 ARS、3-0 GOAL (Fabregas)
GabrielのスローインからCechのひどいパスミス。Fabregasが25mぐらいからループシュート。
・第23節、ARS 1-2 WAT、0-2 GOAL (Deeney)
GabrielがRamseyへ適当過ぎるスローイン。Capoueがインターセプトして、相手2人を交わす。シュートが阻まれ、弾き返したボールをDeeneyが流し込む。





(6) ベンゲル監督の契約問題(これもグラウンドホッグ・デー)

ワトフォード戦、試合後記者会見でベンゲルのコメントは非常に気になった
・"Did we think subconsciously we could turn up and it would be OK? I don't know. Mentally, we were not ready for the [physical] challenges."
「私達は無意識のうちに、ただスタジアムに来るだけで楽勝するとでも思っていたのか?さあ、分からない。とにかくメンタル面では、この試合のチャレンジに向け、準備ができていなかった。」
・出典:https://www.theguardian.com/football/2017/jan/31/arsenal-watford-premier-league-match-report 
アーセナルのボディランゲージが最近、良くない
・チェルシー戦、試合終了後、SanchezとMonrealはアウェイのサポーターに挨拶せずにピッチを去ろうとした。
それに対して、Ozilが怒った。
・【ツイッターにて動画あり、結構話題になった】
https://twitter.com/ChrisWheatley_/status/827886873897029632

チェルシー戦の前日会見では、ベンゲルが自らの契約について話す
・"My future has always been certain. I focus 100% until the last day of my contract. That is the only way you can guarantee the future."
「私の将来はずっとはっきりしているよ。私は契約が満了する日まで、100%仕事に集中する。それでしか、将来を保証できないからね。」
・【契約が今季終了後、そろそろ満了になるという質問に対して】
"Yes, but we [only] worry about tomorrow. Tomorrow is not in the summer. It is tomorrow. The players must not think beyond the Chelsea game. They must focus on the game."
「そうだが、我々は明日(試合)のことしか考えてはいけない。明日は夏ではない。明日は明日だ。選手たちはチェルシー戦の後のことを考えてはいけない。試合に集中するのだ。」
・【更に自らの契約について聞かれると、会場を後にする】
"It is not all quantifiable. It is linked with your gut feeling, as well. Thank you."
「全て、定量化できる話ではない。自分の直感に従う必要もある。では、また。」


チャント:とにかく、チェルシーサポーターはベンゲルの契約更新を求めているようだ!
・58:20
"We want you to stay! We want you to stay! Arsene Wenger, we want you to stay!"
「残ってくれ!残ってくれ!アーセン・ベンゲル、残ってくれ!」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

benFoot.png

Week 24 - メディカルチェックがうまくいかない時のエピソード


「FourFourTwo」:10 of Football's Maddest Medicals

・どんなに優れた選手でも、合格しなければ移籍が成立しない、メディカルチェック。
・特にクラブ専属ドクターが最新の技術を使う今、99%の場合ではメディカルチェックが効率良く且つスムーズに済み、合格という結果が割りとすぐ出るが、問題が発見されて移籍が実現しない場合もある。
・その中、「FourFourTwo」のライター、Louis Massarellaがメディカルチェックがうまくいかないときのおもろエピソードを特集記事に纏めた。
http://www.fourfourtwo.com/features/10-footballs-maddest-medicals-starring-teething-trouble-and-too-much-sex


1. Ravel Morrison、West Ham United→Birmingham City、2012年

・歯が緊急状態でローン移籍が延期となる!
・バーミンガムへの期限付き移籍がほぼ決まっていた段階で、ウェストハムのプレシーズンツアー(ドイツ遠征)に参加していたMorrisonが急に歯が痛くなり、歯医者へ。
・するとその日、歯を7本も抜いてもらうことになった。
・また、あまりにも歯の調子がひどかったので、後日に£2万8000(約400万円)もかかる手術を受け、歯根まで抜かれてインプラントを入れてもらうことになった。
・因みに、Morrisonは現在ラツィオ所属で、ウィガンへの期限付き移籍が噂されている。FAカップで古巣マンチェスター・ユナイテッドと対戦する可能性がある。


2. Frank Worthington、Huddersfield Town→Liverpool、1972年

・1960年代後半〜1970年代前半の「フリーセックス時代」には、Worthington選手は「プレイボーイの中のプレイボーイ」として知られていた。
・1972年にリヴァプール移籍が合意されたが、「セックスし過ぎによる高血圧」でメディカルチェックは不合格となった。
・それでも諦めたくなかった、リヴァプールの幹部達は非常にナイーブな発想でスペイン・マジョルカ島のビーチリゾートでバカンスを予約し、「ゆっくりリラックスしてきなさい」とWorthington選手を送った。
・もちろん、Worthington選手のような女好きにとって、ビーチリゾートとはリラックスする場所ではなく、出会いの場所となった。
・マジョルカ島ではミス・グレートブリテン、スウェーデン人の親子、そしてベルギー人女性1人=合計で4人の新しいパートナーと出会った。
・リヴァプールに戻ったら高血圧がもちろん治っていなかったので、移籍を断念することになった。
・その代わりに、レスターが獲得することになった。


3. John Hartson、Wimbledon→Rangers、2000年

・降格していたウィンブルドンから、スパーズかチャールトンに移籍する合意があったが、どちらのメディカルチェックも不合格の結果となってしまった。
・そこで登場したのはスコットランドの王者、レンジャーズ。だが、「メディカルチェックがうまくいかない可能性がある」とDavid Murray会長が認めたように、やはりダメ元の取引となり、メディカルチェックがまた不合格となった。
・しかし、それによって1年後、レンジャーズとは犬猿の仲であるセルティックに移籍するチャンスが生まれ、大活躍した。5シーズンで109ゴールも記録し、3回もリーグ優勝に貢献した。
・セルティックを愛するようになったHartson選手は「不合格したメディカルチェックの中で、レンジャーズが一番良かった」と笑って振り返った。


4. Andy Hinchcliffe、Everton→Tottenham Hotspur、1998年

・当時、スパーズの会長はAlan Sugar氏で、Donald Trump大統領が出演していた『The Apprentice』というテレビ番組のイギリス版に出演した。Trumpと同様に非常に厳しい決断をしたり、頻繁に人をクビにしたりすることが有名なビジネスマンだった。
・当時、スパーズの監督はChristian Grossだったが、成績だけではなく、移籍活動もSugar会長に問題視されていた。
・その中、Gross監督が取りたかったHinchcliffeについて£300万の移籍金が合意され、メディカルチェックも行われたが、意外にも不合格という結果が出た。
・報道によると、メディカルチェック不合格というのはただ虚偽の説明で、実際には監督のセンスを疑っていたSugar会長が無理やり移籍を断念させたという。
・また、噂によると、メディカルチェックの代金についてSugar会長が選手本人に請求書を送ったという!


5. Kamel Ghilas、Celta Vigo→Blackburn Rovers、2009年

・移籍が成立する寸前で躊躇した、ブラックバーン?
・ブラックバーンは「メディカルチェックで不合格」と発表したが、それに驚いたセルタは「土壇場でブラックバーンが急に移籍金と年俸の再交渉を求めた」と主張した。
・また、メディカルチェック不合格の話を否定する為に、セルタは翌日のプレシーズンマッチでGhilas選手を起用した!


6. Samassi Abou、West Ham United→Bradford City、1998年

・シーズンオフ中にコートジボワールへ一旦帰国し、お腹を壊してブラッドフォード移籍が無くなったAbou。
・そのエピソードで有名だったのは、ウェストハム監督のHarry Redknappの不適切な説明!
・"The lad went home to the Ivory Coast and got a bit of food poisoning. He must have eaten a dodgy missionary or something."
「彼奴はコートジボワールで食中毒になったみたい。キリスト教の伝道者でも喰ってしまったのかな。」
・実際はマラリアという病気に感染していたことがその後、分かった。


7. Asa Hartford、West Bromwich Albion→Leeds United、1971年

・黄金期を迎えていたリーズ・ユナイテッドへの移籍が発表されたが、メディカルチェックで何と「心室中隔欠損」、つまり、心臓に穴が開いていることが発見された。
・当時、21歳だったHartford選手はそれでキャリアが終わると心配され、リーズは移籍を断念した。
・しかし、心臓の心配にもかかわらず、Hartford選手はその時代にしては体のコンディションが非常に優れていた。結局、41歳まで更に20年もプレーし続けた!
・因みに、面白い失言が多くて有名だった実況者、David ColemanがHartford選手の復活と運動量を残念な言葉選択で褒めたエピソードがある。
・Coleman実況者は病気の背景を振り返って、Hartford選手のことを「whole-hearted」と褒めた。
・この表現は「全力を尽くす」という意味だが、文字通りの意味では「欠けたものなく、心の全体で」となってしまいます。
・心臓に欠損がある人に対しては、この表現はちょっと避けるべきなのでは?
・そして、「whole=全体、欠けたものがない」は「hole=穴」と発音が全く同じなので、尚更面白かった!


8. Thiago Motta、Atletico Madrid→Portsmouth、2008年

・かつてはバルセロナ、のちはインテルとPSGで数多くのタイトルを取っている、Thiago Motta。
・しかし、2000年代の半ばは膝の怪我が続出し、2007年にアトレティコ・マドリードに移籍すると出場がわずか8試合にとどまり、リリースされることになった。
・そこで登場したのは、Harry Redknapp監督のポーツマス!あのタイミングでポーツマスに行ったら、キャリアはどうなっただろう...
・しかし、ポーツマスでのメディカルチェックは不合格で移籍が成立されなかった。
・その後、ラシン・サンタンデールでのメディカルチェックも不合格し、翌シーズンは無所属で開幕を迎えた。
・しかし、2008年9月にジェノアに移籍すると、セリエAで大活躍を見せて、1年後にモウリーニョ監督のインテルに移籍した。
・CLを含む3冠優勝に大きく貢献して、イタリアへ帰化して代表レギュラーになった。
・ポーツマスのメディカルチェック、逆に落ちて良かったかもしれない!


9. Ruud van Nistelrooy、PSV Eindhoven→Manchester United、2000/2001年

・結局、3回目のメディカルチェックでユナイテッド移籍がついに実現した、Van Nistelrooy。
・2000年5月に移籍金が合意された時点で、PSVがフライングで記者会見を開いた。
・Van Nistelrooyがユナイテッドに移籍する喜びを語り、数日後、オールド・トラッフォードで試合を生で観戦したときに何回もテレビの映像に抜かれた。
・しかし、正式発表として予定された、ユナイテッドの記者会見では本人が登場せず、メディカルチェックで膝の問題が発見されたというふうに伝えられた。
・PSVはその心配を否定したが、数日後の練習でVan Nistelrooyが十字靭帯を怪我し、1年の長期離脱となった。
・1年後、また一度メディカルチェックで不合格したが、翌月にやっと合格して移籍が実現した。


10. Keith Gillespie、Newcastle United→Middlesbrough、1998年

・Van Nistelrooyのように「決まった」ように伝えられた、Gillespie選手のミドルスブラ移籍。
・ホームでのプレシーズンマッチの前日にミドルスブラがプレスリリースで移籍を発表した。
・そして、プレシーズンマッチのキックオフ前などにサポーターに紹介されると思われたが、その日にメディカルチェックが行われ、FAカップ決勝戦で怪我していた足首がうまく治っていなかったことが分かった。
・移籍はそこで断念。
・結局、そのシーズンの冬にブラックバーンに移籍することになった。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

benFoot.png

Week 23 - Worst January transfers

(1) 中国勢の動向が、英国内でどう見られているのか?

●Conte監督はクラブの都合によって、言い方を変えている。

●ジャーナリストは基本的に、中国勢の動向やそこに行ってしまう選手たちを問題視する傾向。

Antonio Conte監督(2016年12月16日、つまり、都合の良いOscar移籍が成立直前)

● "The Chinese market is a danger for all teams in the world, not only for Chelsea."
「チェルシーのみならず、世界中全チームにとって、中国のマーケットが危険だ。」

● "This [Premier] league is fantastic, a great opportunity [for players], a great honour and we should be very proud we play in this league."
「プレミアリーグが素晴らしいリーグだし、ここでプレーできる選手にとっては非常に光栄のはずで、自慢するべきだ。」
http://www.bbc.com/sport/football/38345426


Antonio Conte監督(2017年1月14日、つまり、都合の悪いCosta移籍の噂が出ている)
● "I think we are a great club and it's a great honour to play for Chelsea and for this reason I don't see [China] as a threat for my players."
「チェルシーは偉大なクラブで、ここでプレーするのは光栄のはずなので、こちらの選手が引き抜かれる心配はないと思っている。」

● "The money is not everything. When you play for a great team like Chelsea, you must be pleased.
「お金はすべてではない。チェルシーのような偉大なチームでプレーする選手は自慢するべきだ。」
http://www.telegraph.co.uk/football/2017/01/15/antonio-conte-warns-diego-costa-money-not-everything-willian/


Daniel Taylor記者、Guardian紙のチーフ・フットボール・ライター

● Oscar will get to count Chinese cash but he will pay a heavy price
「中国のお金をたくさん稼ぐOscarはその分、大きな代償も払うだろう」

● However much [Oscar's] impending £60m transfer to Shanghai SIPG is dressed up, it is difficult not to think it deeply unsatisfying to see someone of his age abandoning any real sense of ambition and, without wishing to be too cruel, a certain amount of respectability.
「Oscarの上海移籍を幾ら飾り立てようとも、あの年齢の選手が野心と世間体を捨ててしまうのを見ると、やはり非常に不快だ。」

● At 25, he is approaching what should be the greatest years of his career. He is also exceedingly rich already, most people would assume, after four and a half years on Chelsea's payroll, and surely talented enough to attract potential buyers from Europe's top leagues.
「彼は25歳で、そろそろキャリアのピークを迎えているはずだ。4年半のチェルシー所属で既に非常にお金持ちのはずだし、ヨーロッパのトップリーグで彼を取りたがるクラブも少なくないはずだ。」

● Good luck to him, I suppose, but however many noughts are added to his salary, I do wonder how much job satisfaction there can be for a footballer with his gifts at a level several rungs down even from Major League Soccer.
「さあ、頑張れとしか言いようがないが、年俸が幾ら桁違い高くなるとしても、MLSよりも遥かにレベルが下のリーグではOscarのように才能のある選手にとって、本当に働きがいがあるだろうか。」
https://www.theguardian.com/football/2016/dec/17/oscar-china-chelsea


Sam Wallace記者、Daily Telegraph紙のチーフ・フットボール・ライター

● Oscar bound to regret quitting Chelsea and the elite game for Chinese riches
「中国の富の為に、チェルシーとトップレベルのフットボールを辞めたOscarは後悔するだろう」

● Oscar has 48 caps, and while a move to China no longer represents the end of a Brazil international career, it is hard to know exactly what it does represent, other than serious amounts of yuan.
「Oscarはブラジル代表で48回も出場している。中国移籍は代表キャリアに幕を閉じる行為ではないかもしれないが、中国元をたくさん稼ぐ以外、一体何を得られるかは全く不明だ。」

● There is no market in Europe for Oscar at a fee of £60 million and Chelsea might even have accepted half that for a man who has not started a league game since Sept 16.
「6000万ポンドの移籍金では、Oscarを取ろうとするヨーロッパのクラブは無いし、9月16日以来先発出場が無い彼に対して、チェルシーはその半額のオファーでも合意したかもしれない。」

● The fee does not make any sense other than that it may be just more of the shock and awe tactics that Chinese football has employed to persuade others to take notice.
「だから、中国のフットボール界はただ注目を集める為に、敢えて驚くべき金額で爆買いしているとしか考えられない。」
http://www.telegraph.co.uk/football/2016/12/17/oscar-bound-regret-quitting-chelsea-elite-game-chinese-riches/


Jamie Carragher、Daily Mail紙

● This is not a move to further his career. He will talk about the league growing in China, the chance to work with Andre Villas-Boas and the excitement about a new adventure -- but we all know those words will be nonsense.
「Oscarの移籍はキャリアアップの為ではない。彼は中国リーグの成長や、Villas-Boas監督の指揮下でプレーするチャンスや、新たな冒険について語るかもしれないが、私達はその言葉がナンセンスがと分かっている。」

● He has gone for the size of the contract. Nothing else.
「彼はただ給料の為に行った。それしかない。」

● Players used to look for a pay day in their mid-thirties when their career was coming to an end. We all understood that. With the riches now on offer in China, I could understand a player's head getting turned when he reaches 30 -- but 25?
「かつては、選手はキャリアの最後に30代半ばあたりから給料の高いところに行く傾向があった。30歳の選手が中国のお金で舞い上がってもまだ分かる。だが、25歳で行くの?」

● It is embarrassing that a player would give up his career and the chance to compete for the biggest prizes in the game just for money.
「単にお金の為にキャリアも大きなタイトルを目指すチャンスも捨ててしまうなんて、恥ずかしいよ。」
http://www.dailymail.co.uk/sport/football/article-4042172/Lay-Pep-Guardiola-lucky-Manchester-City-manager-Premier-League.html




1月移籍マーケット、各シーズンのワースト移籍

170117bensfoot.jpg

● 2003年より導入された、1月の移籍マーケット。
● ガーディアン紙のSimon Burnton記者が各シーズンの1月移籍マーケットを振り返り、ワーストな移籍を特集記事に纏めた。
https://www.theguardian.com/football/blog/2017/jan/01/january-transfer-window-worst-signings-michael-ricketts-oumar-niasse
※  「」はBurton記者の言葉である。 『』は関係者の引用である。


2003 Michael Ricketts, Bolton to Middlesbrough, £350万
● At 11.30pm on the first ever January transfer deadline day, Middlesbrough sealed the signing of the striker who was intended to revolutionise their team.
「史上初めての1月デッドライン・デー、夜11時半。ミドルスブラがチームに革命をもたらすと期待された、ストライカーを獲得した。」
● "I was stuck in a rut at Bolton, training was the same all the time, things weren't going the way I planned," he revealed. "Hopefully that's going to change here."
「本人曰く、『ボルトンではマンネリ化してきてしまった。練習は毎日、同じだったし、なかなか思い通りに行かなくなった。ここにやってきて、その状況が変わるだろう。』
● It didn't change there: at the end of the following season, 18 months, 12 league starts and three goals after his arrival, he left for Leeds on a free transfer.
「その状況がそこで変わらなかった。18ヶ月の所属でリーグ戦での先発起用が12、ゴールが3にとどまった。加入して翌シーズン終了後、フリートランスファーでリーズに移籍することになった。」



2004 José Antonio Reyes, Sevilla to Arsenal, £2000万
● When José Antonio Reyes arrived he declared he was "the happiest man in the world, but at the same time the saddest", suggesting an emotional attachment to his homeland he could never quite shake off.
「発表会見では本人が『世界で最も幸せな男になったが、それと同時に世界で最も悲しい男になった』とコメントした。どうやら、地元との絆はずっと忘れられなかったようだ。」
● His time in London started well but then came a match at Old Trafford in which Gary Neville roughed him up a bit: "I'm not going to deny an element of intimidation. Reyes couldn't handle the rough and tumble."
「ロンドンに移って最初は活躍したが、オールド・トラッフォードでガリー・ネヴィルを相手に痛い目に遭うと状況が変わった。ネヴィル曰く、『ちょっと脅かしたのは否定できない。彼はフィジカルな勝負が嫌だったからね。』
● He didn't score again for four months, never reached his former heights and left in 2006.
「その後、Reyesは4ヶ月もゴールを決めなかった。本調子を取り戻せないまま、2006年にクラブを去った。」

2005 Jean-Alain Boumsong, Rangers to Newcastle, £820万
● Rangers owned Boumsong for only six months, in which time his value somehow increased from free to more than £8m. "He has a great desire to be the best," said Graeme Souness,
「レンジャーズ所属はわずか半年だったが、その半年でBoumsongの値段が何故かフリーから800万ポンド以上まで高騰した。それでも、Souness監督は『ザ・ベストになりたがっている』という強い向上心に感銘を受けた。」
● and the manager remained loyal to the blunder-prone centre-back for as long as the board were loyal to him, a little over a year. Six months after that the Frenchman was sold for a near-£5m loss.
「Souness監督は1年後に解任されるまで、幾らイージーミスが続いてもこのCBを信じ続けた。しかし、解任の半年後、Newcastleは凡そ500万ポンドの損失を被りながらBoumsongを売却した。」
● "When I'm good, nobody talks about it," he complained. "All right, I'm no Beckenbauer but with time I've figured out what I can do and what I can't."
「『私が良いパフォーマンスをすれば誰も話題にしてくれない』と本人が嘆いた。『確かに、Beckenbauerレベルではないかもしれないが、自分の長所と短所を良く知っている。』」
● One list, sadly, was much longer than the other.
「残念ながら、短所の数のほうが圧倒的に多かった。」

2006 Hossam Ghaly, Feyenoord to Tottenham, £200万
● After 16 months and 17 league starts, Ghaly came on in the 29th minute of a game against Blackburn, was taken off again in the 60th, tossed his shirt at Martin Jol on his way off the pitch and threw away his Spurs career in an instant.
「移籍後16ヶ月で、リーグ戦での先発起用が17にとどまっていた。そして、ブラックバーン戦では29分に投入されたが、60分にまた交代させられると、Jol監督に向かってユニフォームを投げ捨てた。スパーズでのキャリアも捨ててしまう行為だった。」
● That summer Birmingham bought him for £3m but they found a way to cancel the deal after he fell out with Steve Bruce inside three days.
「その年の夏、バーミンガムが300万ポンドの移籍を合意したが、3日以内にGhalyがSteve Bruce監督と喧嘩し、移籍が取消となった。」
● He nearly played for Spurs again in January 2009, when he was named on the bench, but fans booed him so furiously he was sold to al-Nassr within weeks.
「Ghalyはスパーズに戻り、2009年1月にベンチ入りがあったが、サポーターからあまりにも激しいブーイングを浴びた為、出場には至らず、数週間後にサウジアラビアのアル・ナスルに移籍した。」



2007 Julius Aghahowa, Shakhtar Donetsk to Wigan, £350万
● As the end of January 2007 approached Wigan were bottom and on a run of eight successive league defeats. "There's no disguising it - we're in the shit," surmised their manager, Paul Jewell.
「2007年1月の下旬を迎え、最下位のウィガンが8連敗中だった。『認めるしかない。どえらいことになっている』とPaul Jewell監督が状況を説明した。」
● Enter Aghahowa. Paul Jewell insisted the club had "really done our homework on this one" and that he had "watched him personally on two occasions".
「そこで登場するのはAghahowa。Jewell監督曰く、『この選手についてクラブとして徹底的にスカウティングした。私自身も2回、彼の試合を観戦した。』
● Wigan's fans didn't see much more of him: a little over a year, three managers, a total of 23 appearances and not a single goal after his arrival he left again.
「しかし、ウィガンのファンは彼の活躍を観る機会があまりなかった。1年余りに2回の監督交代を経て、Aghahowaは23試合でノーゴールという成績でクラブを去ることになった。」



2008 Afonso Alves, Heerenveen to Middlesbrough, £1270万
● In 2006 Manchester City signed the hapless Greek striker Georgios Samaras; in 2014 Cardiff spent £2m on Magnus Wolff Eikrem, who played nine times before having his contract cancelled; and in 2008 Middlesbrough spent nearly £13m on Alves.
「2006年には、不運なギリシャ人FW、Georgios Samarasがマンチェスター・シティに移籍した。2014年には200万ポンドの移籍金でカーディフに加入したMagnus Wolff Eikremがわずか9試合で契約が解除された。そして2008年にはAfonso Alvesが凡そ1300万ポンドの移籍金でミドルスブラに加入した。」
● All three players were bought from Heerenveen, a club that should be avoided at all costs by spendthrift English chairmen.
「3人の共通点は、ヘーレンフェーンから移籍したことにある。金遣いの荒い、イングランドのチェアマン達はもう、そのクラブと取引しないほうが良いだろう。」
● Alves scored 48 goals in 50 appearances in the Netherlands; he had a few (approximately two) good days in his season and a half in England, before he turned up late to pre-season training in the summer of 2010 and Boro swiftly sold him at a £6m loss.
「Alvesはオランダでは50試合で48ゴールとの成績だったが、イングランドで過ごした1シーズン半では活躍したのは約2回だけだった。2010年のプレシーズン練習に遅刻すると、ミドルスブラは600万ポンドの損失を被りながら早く売却を決めた。」

2009 Savio Nsereko, Brescia to West Ham, £900万
● West Ham boasted that they had beaten off "fierce competition" for the German striker, player of the tournament in the European Under-19s Championship the previous year.
「1年前のU-19欧州選手権で最優秀選手を飾ったSavioの獲得は、他に多くのクラブが狙っていたので、ウェストハムにとって自慢の対象となった。」
● What followed was a period in which, by his own admission, the player "lost grip on reality".
「しかし、その後は本人が認めるように、『現実感を失った』時期が続いた。」
● He certainly lost grip on his first-team place, starting once before the season ended and immediately being offloaded to Fiorentina at a loss of over £6m.
「先発の機会も確かに失った。シーズン終了までスタメン起用がわずか1回にとどまったSavioを、クラブが600万ポンド以上の損失を被りながらすぐにフィオレンティーナへ放出した。」
● He never played for the Italian side, enduring a series of failed loans that included one at 1860 Munich, cancelled when he went missing for a week before being discovered in his sister's house, and another at Juve Stabia when he disappeared to Thailand and allegedly faked his own kidnapping.
「だが、フィオレンティーナでは1度も出場しなかった。幾つかのローン先を回り、どこも失敗に終わった。1860ミュンヘン所属時代には1週間、行方不明になったが、結局お姉さんの家で発見されて、ローン移籍が解除された。そして無断でタイに渡り、自らの誘拐事件をでっち上げたとされている。」



2010 Michel, Sporting Gijón to Birmingham, £300万
● His new manager, Alex McLeish, announced that the Spaniard "is in a great age group and has got good legs".
「移籍が決まったら、Alex McLeish監督が『良い年齢だし、運動量が豊かだ』とスペイン人のMFを褒めた。」
● Less encouragingly, the Scot also revealed he would probably come to "realise he might have a problem getting into the team".
「しかし、それと同時に悲観的な言葉も投げた。『トップチームには入りにくいということ、本人もそろそろ気づくだろうが。』」
● And so it transpired, with the arrival of Craig Gardner a few days later pushing him from third-choice central midfielder to fourth. He eventually started six games, and tasted another six as a substitute, before being sold to Getafe for half the price they paid for him.
「そして、数日後にバーミンガムはCraig Gardnerも獲得した結果、Michelは第4のボランチになってしまった。最終的に先発出場も6試合、途中出場も6試合にとどまり、移籍金の半額でヘタフェへ放出された。」



2011 Jean Makoun, Lyon to Aston Villa, £600万
● This was the January of Januaries, the greatest ever top-flight transfer splurge. Torres and Carroll tend to hog the limelight. Still, Makoun stood out among the more big-money, high-profile humiliations. "He's exactly what we need," said Gérard Houllier after the deal for the midfielder was completed.
「TorresやCarrollをはじめ、歴史的に大型補強が行われた、2011年1月。しかし、多額で注目された選手の中で、Makounの失敗が目立った。移籍が決まった当時、Gérard Houllier監督が『このクラブがちょうど必要としているのは彼だ』と述べた。」
● Turns out he wasn't: seven league games, three bookings and a red card later he was gone.
「しかし、結局必要とされなかった。リーグ戦では7試合、イエローが3枚、レッドが1枚という成績でクラブを去ることになった。」



2012 Marvin Sordell, Watford to Bolton, £320万
● Owen Coyle hijacked Sordell's mooted move to Cardiff in a last-minute deadline-day intervention, and in the remainder of the season gave him three substitute appearances, all away from home, two lasting less than 10 minutes.
「Sordellはカーディフに移籍する予定だったが、最終日に土壇場でOwen Coyle監督が乗っ取ってボルトンで獲得した。しかし、そのシーズンの終了までわずか3回しか起用しなかった。3回ともアウェイ戦での途中出場だったし、そのうち2回は出場時間が10分もなかった。」
● The following season Sordell started the first three games and then hardly played until February, an absence his new manager, Dougie Freedman, blamed first on the player's mental state - "He's homesick, there isn't even a fancy word for it"
「翌シーズンは開幕から3試合連続の先発起用だったが、その後、2月まで殆ど出場がなかった。新しく監督に就任したDougie Freedmanは2つの理由を挙げた。1つはメンタル面だった。『オシャレな言葉は存在しない。彼はただホームシックだけだ。』
● - and then on his refusal to disconnect from social media. "He's got small issues off the field with his tweeting. It could be bordering on an obsession."
「そして2つ目はSNSの使いすぎ。『彼はピッチ外でツイッターの利用が少し問題になっている。強迫観念の一歩手前だ。』」
● He left for Burnley after 30 months and 13 starts.
「30ヶ月の所属で先発出場が13試合で、バーンリーに移籍することになった。」



2013 Vegard Forren, Molde to Southampton, £420万
● The Norwegian defender pulled out of a trial with Liverpool when Southampton agreed terms with Molde
サウサンプトンがモルデと移籍を合意したとき、ノルウェー代表DFのForrenはリヴァプールでのトライアルから手を引き、喜びを表した。
● and declared the move "a dream come true. There's no doubt that this is where I want to be," he beamed. "There is a good, young squad here and the way they play fits me well."
『この移籍で夢が叶った。ここが私のプレーしたいクラブだということに何の疑いも無い。サウサンプトンのチームは若くて才能があり、プレースタイルも私に合っている。』
● Not for long it didn't. On the very day his transfer was completed Southampton sacked Nigel Adkins and replaced him with Mauricio Pochettino.
「長くは合わなかった。移籍が完了した日にサウサンプトンはNigel Adkins監督の解任を発表し、Mauricio Pochettinoが後任者に就任することになった。」
● That summer, no appearances later, his agent declared his player was "patient, ready and committed" to the Southampton cause. Three weeks later he returned to Molde.
「Forrenは1度もトップチームで出場しなかったが、それでも同年の夏に代理人が『完全にサウサンプトンにコミットしている』ことをアピールした。その3週間後にモルデに戻った。」



2014 Kostas Mitroglou, Olympiakos to Fulham, £1240万
● In the first half of the 2013-14 season Mitroglou had scored 14 goals in 12 league games and a Champions League hat-trick, while Arsène Wenger described him as "a true finisher who can't be ignored".
「2013/14シーズンの前半戦では、Mitroglouがリーグ戦12試合で14ゴールを記録し、CLでハットトリックも決めていた。Arsène Wengerは『彼ほどフィニッシュ力のある選手は無視できない』と絶賛した。」
● It turned out he could be ignored: in the second half of that season, following his switch to Fulham, there was one start, two substitute appearances, a couple of knee injuries and no goals.
「しかし、どうやら彼を無視するのは意外と簡単だったようだ。同シーズンの後半戦ではフラムに移籍したが、先発出場が1、途中出場が2、膝の怪我が2、ゴールの数が0という成績になった。」
● He wasn't helped by the fact that René Meulensteen, the manager who signed him, had been replaced by Felix Magath by the time he made his debut; that summer he went back to Olympiakos on loan.
「獲得を希望したのはRené Meulensteen監督だったが、Mitroglouがデビューする前に監督交代があってFelix Magathが就任していた。その状況は確かに理想的ではなかった。その年の夏、期限付き移籍でまたオリンピアコスに戻った。」



2015 Andrej Kramaric, Rijeka to Leicester, £970万
● On 7 January 2015, the day they completed the club-record signing of the Croat, Leicester were bottom of the league with three wins in 20 games. None of their subsequent success can be accredited to a forward who scored twice in his first half-season under Nigel Pearson,
「クラブ新記録となる、Kramaricの移籍が決まった2015年1月7日の時点では、レスターが第20節終了で僅か3勝と最下位だった。それ以降の快進撃は決して、Kramaricのおかげだとは言えない。Nigel Pearson監督の指揮下では半年で2ゴールしか挙げなかった。」
● after which Claudio Ranieri arrived, announced that he was "a fantastic player but at this moment I choose another kind of striker" and proceeded to give him only 22 minutes' action.
「その後、就任したClaudio Ranieri監督は『Kramaricは素晴らしい選手だが、今のところでは違うタイプのFWを使いたい』とコメントし、結局22分の出場時間しか与えなかった。」
● The player insisted that "fans are sorry I do not play. They are very fond of me", though given their team's results they might just have been delirious.
「本人曰く、『私がプレーしていないことをサポーターは悲しんでいる。私のこと、すごく気に入ってくれている』。だが、チームの成績によってその悲しみがすぐに消えただろう。」



2016 Oumar Niasse, Lokomotiv Moscow to Everton, £1350万
● Roberto Martínez acclaimed Niasse's "real hunger and desire to be successful" but still picked him to start only two league games.
「『ものすごくハングリーで、成功したいという意欲が非常に強い』とNiasseを褒めていたRoberto Martínez監督はそれでも、リーグ戦で2回しか先発に彼を選ばなかった。」
● Of the 13 remaining matches between his arrival and the end of last season he was active for just 19 minutes, 14 of them in a game against West Ham in which Everton were 2-0 up when he came on, and 3-2 down at the final whistle.
「その2試合を除き、移籍してから昨シーズン終了までの残り13試合では、Niasseの出場時間がわずか19分だった。そのうち、14分は2−0でリードする段階で投入された、ウェストハム戦だった。試合終了時点では2−3、大逆転負けという結果となった。」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加



J SPORTS見るならスカパー!

今週のFoot!

5/22~5/26のFoot!


blog_Mon.jpg

【5/22】MC:西岡明彦 ゲスト:粕谷秀樹
月曜は週末に行われた試合のハイライト中心にお届け!
▽プレミアリーグ ハイライト
―アーセナル×エヴァートン、リヴァプール×ミドルズブラ、ワトフォード×マンチェスターC 他
▽ブンデスリーガ ハイライト
―ハンブルク×ヴォルフスブルク、ドルトムント×ブレーメン 他
▽菅原慎吾のリーガ・エスパニョーラ情報

J SPORTS オンデマンド 会員無料でUn Poco Foot! MONDAY 配信!»詳しくはこちら

blog_Tue.jpg

【5/23】MC:野村明弘 コメンテーター:ベン・メイブリー
火曜日はベン・メイブリー氏を迎え、週末に行われた注目ゲームを分析します。
▽プレミアリーグ
―チャンピオンズリーグ出場権争い
▽ベン・メイブリーの分析
―2016/17シーズン振り返り
▽現地メディアの特集記事


J SPORTS オンデマンド 会員無料でUn Poco Foot! TUESDAY 配信!»詳しくはこちら

blog_Wed.jpg

【5/24】MC:下田恒幸 コメンテーター:木崎伸也
▽木崎さんをコメンテーターに迎え今シーズンのブンデスリーガを総括
▽木崎さんが全18チームを独自に採点
―大変よく出来たチームは?


J SPORTS オンデマンド 会員無料でUn Poco Foot! WEDNESDAY 配信!»詳しくはこちら


Foot!について

2000年の番組開始から10年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。
ナビゲーター紹介
スタッフ紹介
放送予定

このブログのRSSを購読する

  • このエントリーをはてなブックマークに追加


最近のエントリー


カテゴリー


お知らせ

当サイトのセキュリティ強化の為、ブログコメント欄を閉鎖する事となりました。
ご不便をおかけして大変申し訳ございません。


アーカイブ

カレンダー
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
select month...


ナビゲーター紹介

月曜日
MC:西岡明彦
コメンテーター:J SPORTS解説陣、菅原慎吾

月曜日は、週末に行われたイングランド プレミアリーグ、ドイツ ブンデスリーガのゲームハイライトを振り返ります!菅原Pのリーガエスパニョーラ情報もお届け!

火曜日
MC:野村明弘
コメンテーター:ベン・メイブリー

火曜日はベン・メイブリー氏を毎週ゲストに迎え、週末に行われた注目ゲームを映像と黒板を使って分析します。また、英国人ジャーナリストのインタビューのほか、現地メディアの特集記事をご紹介。

水曜日
MC:下田恒幸
コメンテーター:ワッキー(ペナルティ)

水曜日はブンデスリーガの分析、そしてJリーグを独自取材を交えながらお届けします。

木曜日
MC:八塚浩
コメンテーター:チェーザレ・ポレンギ

木曜日はチェーザレ・ポレンギが、セリエAを中心としたフットボールのホットな話題や現地ジャーナリストのインタビューもお届け。

金曜日
MC:倉敷保雄
コメンテーター:中山淳

金曜日は1週間のフットボールニュースをまとめて紹介。世界各国の旬なフットボールニュースを様々な角度から解説&分析します。



お知らせ

当サイトのセキュリティ強化の為、ブログコメント欄を閉鎖する事となりました。
ご不便をおかけして大変申し訳ございません。


視聴方法

視聴方法
J SPORTSは、スカパー!、全国のケーブルテレビなどでご覧頂けます。

詳しい視聴方法はこちら




本サイトで使用している文章・画像等の無断での複製・転載を禁止します。
Copyright© 2003 - 2017 J SPORTS Corporation All Rights Reserved. No reproduction or republication without written permission.