J1第4節 湘南×新潟@平塚

反町康治、野澤洋輔、寺川能人。湘南にとってJ1昇格の立役者として間違いなく名前が挙がるであろう3人にとって特別な日がやってきました。1分け2敗の白星なしというタイミングで訪れた第4節、ホーム平塚競技場に迎えたのは、新潟。言うまでもなく、前述の3人にとってはクラブ史上初となるJ1への大いなる挑戦に貢献した古巣との対峙となります。注目されたのは、3人の紹介アナウンスに対して新潟サポーターがどういった反応を示すか、という所でしたが、「温かく拍手ももらって嬉しかった」(寺川)「試合のことを考えていたが、拍手は聞こえた」(野澤)と2人が振り返ったように、送られたのは大きな拍手。反町監督も「湘南もたくさん来てくれるが、新潟も遠い所にもかかわらずたくさんのサポーターが応援してくれる。あったかい人が多いですね」とコメント。そこには確かな絆を感じることができました。さて、ゲームは序盤から静かに推移していく中、基本的にボールを支配していたのは新潟。4-3-3を敷く湘南にとって、どうしても相手から狙われるポイントとして挙げられるのは、アンカーに入る田村の両脇に当たるスペースで、新潟も4-2-3-1の中で、3のセンターにマルシオ・リシャルデスを置き、そこを突くような姿勢を見せます。ただ、田村に話を聞くと「10番(マルシオ)はフラフラしているっていう感覚でフリーランニングしなかったし、後ろに下がって受けたりしていたので、あまり行かなくてもいいかなと」いう対応をしていたとのこと。確かにマルシオが下がって受けるシーンはよく見ましたが、そこから効果的な攻撃が展開されるということはほとんどなく、田村をはじめとした湘南守備陣はポイントを抑えた、かなり冷静かつ確実な対処をしていたと思います。新潟にようやくマルシオが絡んだいい形が見られたのは19分、大島からのリターンを受けたマルシオは左へ柔らかいパス、矢野は1人かわしてシュートを放つも、野澤がファインセーブで逃れます。するとこのCKから、逆に湘南のカウンター発動。臼井からパスを受けた阿部は1人かわすと「シュートと思ったがDFの位置を見て」、右から斜めに動いた中村にスルーパス。中村は左に流れながら力強く、そして確実にフィニッシュ。「トレーニングからカウンターに気を付けようと言っていたが、1発目でゴールに結び付けられてしまった」と新潟の黒崎久志監督も悔やむ素晴らしいカウンターで、湘南が先手を取りました。そして、前半はこれ以降の25分あまりで両チームとも流れの中から1本のシュートも打てなかっただけに、唯一生まれたゴールの鮮やかさがより際立つ45分間になったと思います。さて、ボールこそ回るものの、なかなかシュートの遠い新潟は「もう少し思い切って勝負してくれ」という黒崎監督の言葉を受けて臨んだ後半、46分にマルシオが放った30m近い強烈なミドルを皮切りに、49分矢野、51分千葉、54分三門、57分矢野と、15分間でラッシュとも言える程、立て続けにチャンスを掴みましたが、ゴールには到らず。63分には、いつも見せている縦への推進力を出し切れなかった三門を下げて、ミシェウを投入。本間1人をアンカーに置き、SHも少し高くした4-3-3にシフトして同点、逆転を狙います。66分には今日最大の決定機到来。中央、キックフェイントでDF2枚を転ばせた矢野が持ち込んでシュート。しかしボールは大きくクロスバーを越えていきます。こうなると、23分から山口の負傷で交替出場していた島村を含めた11人全員が去年の修羅場を経験している湘南に迷いなし。70分には寺川に替わって永田が入り、中盤は「ダブルボランチにしてどっちかがボールに行って、どっちかがバイタルを締める」(田村)形に。そして76分、またもやカウンターから坂本のパスを受けたのは、なんと前線まで飛び出してきたCBの村松。スルーパスに反応した中村のシュートはGKに阻まれたものの、こぼれを拾ったのはSBの臼井。正確なクロスに田原が圧巻の迫力ヘッドをぶち込み、勝負アリ。DF2人が絡んだ2点目が、反町監督も「好機を見据えて出ていくことができるかどうかが大事。足が止まらずに出ていけたのが好機を生かした理由」と語ったようにチームの真骨頂。湘南の実に11年ぶりとなるJ1での勝利は、因縁浅からぬ新潟から奪う格好になりました。全体としては、「攻めさせられてた感はあった。うまく相手にハマってしまった」(黒崎監督)「自分たちの前でボールを回される分には連動して対応できた」(坂本)という2人のコメント通りといった印象。新潟からすると、G大阪戦では前への推進力を発揮していた三門とチョ・ヨンチョルが、なかなか仕掛けられなかったのは誤算でしょうか。「ウチとしても武器」(黒崎監督)のセットプレーも不発。厳しい敗戦となりました。一方の湘南は「粘り勝ちっていうような感じかもしれない。J1でやっていくにはこういう勝ち方が似合っているのかな」と指揮官が語った通り、耐える時間帯と出ていくタイミングがうまく噛み合いました。「連動性が少しずつ改善されている」(田原)「いい感じで粘り強く頑張れたので、勝てる要素が凄く多かった」(田村)と選手も手応えを感じている様子。上向きの状態で、次節は昇格組の登竜門、埼玉スタジアムで浦和と戦います。最後に、新潟の印象について聞かれた反町監督は開口一番「本間がうまくなったなと思った」とおっしゃっておりました。 AD土屋
この記事へのリンク | Jリーグ | コメント (2) | トラックバック (0) | ページトップ


コメント
comment # 1
お久しぶりのコメントです。
今季は最初から新しい地で常にチャレンジです。
3月のリーグ戦はすべて参戦しました。
悪くはないと感じることが多かった開幕からの3試合でした。
どう見ても勝つべき試合だったG大阪戦のあとだっただけに、今日の試合は負け試合だと素直に感じました。
CLでのチェルシーVSインテルもそうですし、大宮VS三浦監督時代の札幌もそうですけど、チームを築き上げた監督との初対決は特別なものがありますね。
わたしの中は、新潟の指揮官というより、横浜フリューゲルスの反町さんなんですけどね(笑)
あと、母より。
前橋の・・・あのO野選手(現役引退したそうですが)。どうやら桐生大学内でサッカースルクールを4月から始めるそうです。そんな情報、土屋さんのところに届いてますか?
土屋さんがこちらに来たかな、川崎VS清水に行ったかなと母と話していました。こちらを選んでくれたのに、新潟は良いところなしで残念です。
投稿者 sk : 2010年03月27日 20:57
comment # 2
>skさん
コメント遅れて申し訳ありません。ご無沙汰しておりました。
新しい地で、32番と一緒にチャレンジですね。
ウチにいた時間は短かったなあ。skさんもお母様も、そして32番も。
私はTVで3試合と、この湘南戦がスタジアム観戦でしたけど、
友達の新潟サポが「失神しそうになった」と表現していた川崎戦の前半以外は概ね悪くなかったですよね。
ただ、このゲームはヨンチョルを下げたことで、終盤は前への怖さがなくなってしまった印象です。
でも、この反町ダービーはシーズン前から楽しみにしていたので、十分堪能できましたよ。
桐生大学って桐生第一高校が練習してるんです。
以前、Foot!Thursdayのインターハイ特集でもインタビューした桐生第一の小林勉総監督が
前橋ジュニア時代にO野“元”選手を指導していたので、その縁だと思います。
体調いかがですか?またスタジアムで会いましょうね!
投稿者 AD土屋 : 2010年04月05日 21:23
コメントを投稿する