第16回ちばぎんカップ 千葉×柏@フクアリ

  • 2010年02月21日 20:24
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尊敬と親しみを込めて“世界三大カップ戦”の1つと称されることもある、ちばぎんカップ。今年は16回の歴史上で初めて両クラブがJ2に所属するシーズンとなるわけですが、だからこそサポーターにとってみれば、サポートし甲斐があるというもの。フクアリを黄色に染めた観衆はなんと14567人。「今年に入って初めてサポーターの前でやる試合」(柏・ネルシーニョ監督)とはいえ、完全にタイトルを争うダービーの雰囲気を会場が創り出す中で、キックオフを迎えました。千葉の布陣は4-3-3。GKは岡本、DFは右から坂本、復帰した茶野、益山、新加入の渡邊圭二、中盤はアンカーに山口慶が入り、その前に復帰組の佐藤勇人と工藤、前線は右から深井、巻、アレックスでスタートします。対する柏は4-4-2を選択。GKは菅野、DFは右から小林、ユース出身の2年目・酒井宏樹、近藤、蔵川、中盤はドイスボランチが栗澤と大谷で、右に「突然右サイドと言われたがアルゼンチンやペルーでもずっとやっていた」という澤、左は「小学生の時以来」という新加入の林陵平、2トップは北嶋にフランサ、という並びになりました。ゲームが動いたのはわずかに開始4分。北嶋が左へ展開すると、プレミア好きの林は「ベッカムを意識して」という左足クロス。これをファーサイドに飛び込んだ澤が、頭でねじ込む先制弾。「やっと皆さんの前でゴールを決められた」という、澤の加入後初ゴールで、まずは柏がリードします。ただ、柏はこのファーストシュートが前半最後のシュート。以降は千葉が、今年のスタイルを存分に発揮してみせます。そのスタイルとは、まさに“人もボールも動く”サッカー。序盤はやや狭過ぎるような局面でも、とにかく繋ぎにこだわった攻撃を実行。その中心は、キャプテンマークを巻いた工藤。山口という後ろ盾を得た10番は、それこそ縦横無尽にピッチを遊泳。ここに佐藤、深井、アレックスも呼応し、時には巻まで中盤に下りてきて、ビルドアップに参加。まるで、オシム(父)政権下に戻ったかのようなプレーに、「ポゼッションされてアタフタした」(澤)「前半は相手の中盤が多いミスマッチの状態で守備の負担が大きかった」(林)と、柏の両SHは苦戦を認めています。36分には、エリア内でアレックスがキープ、追い越して受けた工藤のクロスを、巻がボレー。これはGK菅野に阻まれましたが、直後、中盤で軽やかに4本のパスを繋ぎ、最後は深井のスルーパスを、アレックスがニアにズドン。GK一歩も動けず。狙い通りと言っていいような崩しで、見事に追い付いてみせました。さて、「立ち上がりはよかったが、途中で攻撃やパスが単調になり繋ぐ意識がなくなって前にボールを蹴ってしまった」とネルシーニョ監督も嘆いた前半を終えた柏は、北嶋を下げてアルセウを中盤のアンカーに投入。4-1-4-1気味にシフトします。それでもペースは千葉。64分には渡邊に替わって、こちらも新戦力の倉田秋が登場。倉田は左FWに入り、アレックスが左SBへ。さらに70分には深井OUTで復帰組3人目の村井IN。79分には工藤OUTで太田IN。これで倉田が中盤に下がり、3トップは右から太田、巻、村井に。中でも倉田はチームのいい流れにそのまま乗っかり、積極的なボールタッチから惜しい左足ミドルを放つなど、その存在をアピールします。対する柏は60分、61分に相次いで2枚替え。林と大谷を下げ、菅沼と茨田陽生を投入。2人ともそのままのポジションに入ります。こちらで可能性を見せたのは18歳の茨田。落ち着いた捌きや、前への推進力を限られた時間内で披露。81分には蔵川のパスに飛び出し、チャンスを創出。こぼれを拾って枠内にシュートを飛ばすなど、局面に絡みます。柏最大の勝ち越し機は87分、フランサを起点に鋭いカウンター、澤がためてフランサへラストパス、しかしシュートは飛び出した岡本がブロック、リバウンドに反応した澤のシュートもゴール右へ。1-1、カップの行方はPK戦へ委ねられることになりました。1人目は栗澤が決めたのに対し、アレックスのキックは菅野がストップ。2人目は澤、佐藤、共に成功。3人目はアルセウがクロスバーにぶつけ、村井は冷静にハント。4人目はルーキー茨田、倉田と若手がゴール。そして5人目、フランサが左隅を狙ったキックに岡本が素晴らしい反応でセーブ、巻がぶち込んで決着。今年最初のタイトルは千葉の頭上に輝きました。まあ、90分のパフォーマンスから考えても千葉の勝利は妥当。江尻篤彦監督も「運動量多く、攻守に渡って選手が走ってくれたことには満足している」と手応えを語っています。去年のチームと様変わりしたスタイルは、特定の選手に依存しない、おそらく誰が出ても貫けるようなスタイル。ここにミリガン、福元、谷澤、林らも控える選手層の厚さも考慮すれば、かなり面白いチームになりそうな匂いは十分伝わってきました。柏は千葉の好パフォーマンスを差し引いても、特に攻撃面では物足りなさが否めません。前半は2トップにまったく収まらず手詰まりに。後半も栗澤がだいぶ前で触るようにはなったものの、決定的な仕事はできず。指揮官も「色々なことが見えたという意味では非常にいい試合」と微妙な言い回し。ただ、本来はサイドが主戦場の酒井がCBで一定以上のプレーを見せて起用に応えた点と、茨田も確実に決めたPKも含めて存在感を示した点は好材料。ここに新戦力のレアンドロ・ドミンゲスと大津が実力を発揮してくれることを祈りたいと思います。いやはや、J開幕もすぐそこまで迫ってますね。   AD土屋




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