シホリーナが行く!! ツール現地調査隊2010編
ツール・ド・フランスを現地取材中のシホリーナこと土肥志穂が、TwitterやLoveRIDEに寄せられた質問の中から、現地でしかわからないことを取材してお伝えします!
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コンタドールやアンディ・シュレクがつけているリアメカが、なんだか大きいように見えるんですけど、何かほかと違う点がありますか?(AROMESさん)
アンディの自転車についていた大径プーリー。「小さいほうはスラムのプーリー」ということを示すためか、アームの上部だけスラム・レッドのデザインが施されています。
ヴィノクロフの大径プーリー。プーリーの色がバイクと合わせて金色でコーディネートされています。
アームストロングのスペアバイクについていた普通の径のプーリー。こちらのアームには、スラムのデザインがバッチリ入っています。
スラムのコンポーネントを使うチームの、しかもビッグネームが大径のプーリーを使っています。プーリーとは、リアメカの下についている2つの歯車(滑車)のこと。普通のプーリーは、歯が11T(ギザギザが11個という意味)、12Tというものがついているんですが、大径プーリーは上が13T、下が15T。見た目にも明らかに大きいのです。
この大径プーリーを使っているのは、コンタドール、ヴィノクロフ(以上アスタナ)、アンディ・シュレク、カンチェッラーラ(以上サクソバンク)、アームストロング(レディオシャック)と…、確認している限りでは、ビッグネームのみがこの大事なツールで使っているというのです!
大径プーリーのメリットは、チェーンの動きが滑らかになること。小さいプーリーにチェーンが巻きついているところと、大きいプーリーにチェーンが巻きついているところを想像してみてください。大きいプーリーのほうが、チェーンの曲がりが少なく、スムーズに回ることがわかります。これを利用して、より効率よく走ろうという作戦。
だからと言って、大きすぎてもNG。チェーンは変速すると横にも動くので、プーリーをあまり大きくするとチェーンラインに影響します。
スラム純正プロトタイプではないそうで、上の小さいプーリーはスラム製、下の大きいプーリーはドイツのBERNER(バーナー)というところのものとか。
でも、スラムの株主でもあるアームストロングをはじめ、今ツールのキーマンが使っているんですから、今後、スラムで何かあるハズです。やっぱり効果があるんでしょうね。
おねがいシホリーナ!!! 皆が持っている黄色いかわいいカウベルを探して!! そしてどこで手に入るのか調べてください!!! 絶対欲しい〜の!! 主人のトライアスロンロングレースの際、ツールのカウベルをガンガンに鳴らして選手達を応援したいのです〜 (JUNEさん)
今日のスタート地点近く、インテリアショップに売っていたカウベル。これはお部屋に飾るためのデザインですね。こぶし大で11.20ユーロ。
食器や掃除道具なども売っているインテリアショップ。こういうお店は、買いたいものがいっぱいです。
ちょっとケースデパーニュ入っていますが、リスが自転車に乗るカードスタンドも。ほかに牛ヴァージョンがありました。
JUNEさん、回答お待たせしてすみません。アルプスに到着するのを待って回答しています。まず「黄色いカウベル」というのがわからなかったのですが、普通のカウベルでいいのでしょうか?(キャラバングッズにも、そのようなものはないし…)
カウベルは「牛のための鈴」なので、牛を飼っているところ、特にアルプス、ピレネーのお土産屋さんへ行けば、いっぱい売っています。私も今回、アルプスに来たら絶対買おうと思っていました。ツールの中継を見ていると、かすかに(ドップラー効果をかもしながら)聞こえるカウベルの音が好きで、また、こちらに来て牛が草をハミハミしながら鳴らすカウベルの音が好きで、今回は「何がなんでもGET!」と、今朝、スタート地点へ早く行って購入しました。
私が買ったのはインテリアショップだったので、絵の入ったかわいらしいカウベルでしたが、もっと本格的なものも売っているハズです。現地調査隊なので、こちらのことしかお答えできませんが、個人的には都内で小さいものを買ったことがあります(場所は忘れました…)。カウベルは小さいものでも結構大きな音がするので、手に取ってちょっと鳴らしてみて、大きさを決めたほうがいいかもしれません。
休息日、選手はどんなふうに過ごしたんですか?
(aussiさん)
先日、「選手はビールを飲むの?」という質問がありましたが、昨日の休息日の新城選手…。飲んだか飲まなかったかはご想像にお任せします(笑。「ツールは長いから、禁欲生活は良くないですよ」(by新城選手)。
ビッグスクリーンの前で歓喜するスペイン人プレス。会場がアイススケートリンクにじゅうたんを敷いたところ…。腰が冷える〜。
ちょうど新城選手が1日のスケジュールを教えてくれました。まずは9時起床、朝食。10時半から30kmちょっとの練習に行って、12時半にホテルへ帰着。13時から昼食を取り、16時のマッサージまで「ボケーッ」としていたそうです。そしてマッサージのあとは17時から日本人記者を囲んで記者会見。その後にスポンサーさんたちとの交流会、夕食、寝る…と、休息日といえども結構忙しい! しかも、Bboxが泊まっていたのは第8ステージのゴール地点。練習に行くには、ステージ最後の上りを下って、また上って来るしかない!? 下りだけは違う道を選べたそうですが、「練習する場所がなかった」(新城選手)だそうです。
ちなみに…なんですが、休息日前はサッカーW杯の決勝戦。4年前もフランスVSイタリアの決勝戦があったのですが、そのときと同様、プレスルームに大型スクリーンが用意され、地元の方が夕食ビュッフェをふるまってくださり、プレスもつかの間のどんちゃん騒ぎを楽しみました。最後ラフプレーが多くなっただけに、スペイン人記者と、オランダ人記者が互いにブーイング攻撃。ゲームよりも両国の一喜一憂を見ているほうが、おもしろかったくらいでした。プレスも、たまには息抜きしなければなりません。
ヨーロッパはMTBブームだと聞きますが、本当ですか?
(Detoursさん)
モルジヌに走りに来たフランス人グループ。「MTBって人気?」と聞くと、「人気だけど、僕は今日初めて」という人もいました。まだまだ盛り上がりつつあるようです。
「ECOLE」とは学校のこと。周辺にはMTB学校やレンタサイクル&ツアーガイドのお店がたくさんありました。
ツールの取材は11年続けていますが、今年初めて、あふれんばかりのMTBライダーを見ることになりました。それは、第8ステージのモルジヌ、かつてMTBワールドカップが開催された、MTBリゾートなんだそうです。そのとき使ったコースが走れるそうですし、モルジヌだけでなく、周辺の街のホテルにも、バイク部屋やレンタルバイクが用意してあって、まさにMTB天国! あれだけ走っていると、やっぱりヨーロッパではMTBがブームなのかと思います。
今回のスタッフにも、自分のMTBを持参した人がいて、「時間があるときに乗ろうと思って」とのこと。「今は、ロードよりMTBのほうが人気かな」という元ロードバイク選手…。まぁ、走りに行くフィールドがあるところは…ってことなのでしょうけど、やっぱり11年目にして初めて見た光景には驚かされました。
一方、今日ゴールしたサン・ジャン・ド・モリエンヌは、ロードバイク天国です。ここに滞在すれば、今日のコースにもなったマドレーヌ峠、またツールでおなじみのガリビエ峠など、有名な数々の峠にアクセスしやすいんだと、地元の人から説明を受けました。いつかプライベートで来てみたいです。
プロフィール
- 土肥志穂(どひ・しほ)
- 1971年・広島県生まれ
- 小学館『小学三年生』編集部を経てフリーライターに。主に女性誌や女性向けウェブサイトで執筆するも、自転車に乗ることでその魅力に開眼し、2000年からツール・ド・フランスの追っかけ取材を開始。本格的に自転車ジャーナリストとなる。プライベートでサイクリングやイベントにも参加。
- 著書に『人はなぜツール・ド・フランスに魅せられるのか』(2006年刊/単行本)、(2009年刊/文庫本)、『ツール・ド・フランス完全ガイド』、『本気で自転車!
』がある。
- ◆ブログ Shiho.be!






