ツール・ド・フランス2010注目選手
総合タイプ
アルベルト・コンタドール
Alberto CONTADOR VELASCO
- チーム:
アスタナ - 生年月日:
1982年12月6日 - 国籍:
スペイン
- 過去のツール成績:
- 過去のツール成績:2009年・2007年総合優勝、ステージ優勝3回
- 主な戦績:
- 2008年ジロ総合優勝、2008年ブエルタ総合優勝
昨大会はチーム内部におけるアームストロングとの確執に屈することなく、圧倒的な強さで2度目のツールを勝ち取った。今年は「100%信頼できる」チームメイトたちと共に連覇を目指す。春先には3つのステージレースで総合優勝を果たし、調整のために臨んだドーフィネではTTと山頂フィニッシュを制覇。この7月もおなじみピストルジェスチャーが乱射されるか。
ランス・アームストロング
Lance ARMSTRONG
- チーム:
チーム・レディオシャック - 生年月日:
1971年9月18日 - 国籍:
アメリカ
- 過去のツール成績:
- 過去のツール成績:2009年総合3位、1999年〜2005年総合優勝(7連覇)、ステージ優勝22回
- 主な戦績:
- 2009年ジロ総合12位、1993年世界選手権優勝
復活初年度となった2009年は春先の鎖骨骨折にも関わらず、ツール総合3位という堂々たる成績を残した。今季は自らによる自らのためのチームを作り上げ、38歳大ボスは5年ぶりのマイヨ・ジョーヌ獲りに挑む。ただし体調不良のせいで春先から思うような走りはできていない。2010年が正真正銘「最後」のツール・ド・フランスになるのでは、とも噂されている。
アンディ・シュレク
Andy SCHLECK
- チーム:
チーム サクソバンク - 生年月日:
1985年6月10日 - 国籍:
ルクセンブルク
- 過去のツール成績:
- 2009年総合2位、2008年・2009年新人賞
- 主な戦績:
- 2009年リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ優勝、2007年ジロ総合2位・新人賞
コンタドールが最も警戒するライバル。マイヨ・ジョーヌはもちろん、3年連続の新人賞候補にも上げられる。突出したヒルクライム能力と高いチーム力を備え、なにより兄フランクの献身的なアシストが期待できる。ただし兄の存在は弱点でもあり、時に遅れた兄を待ったり、兄に区間優勝を譲ったりする場面も。タイムトライアルも弱点のひとつ。
カデル・エヴァンス
Cadel EVANS
- チーム:
BMCレーシング - 生年月日:
1977年2月14日 - 国籍:
オーストラリア
- 過去のツール成績:
- 2009年29位、2008年・2007年総合2位、2006年総合4位
- 主な戦績:
- 2009年世界選手権優勝、2009年ブエルタ総合3位、2010年ラ・フレーシュ・ワロンヌ優勝、2010年ジロ総合5位&ポイント賞
初のグランツール総合優勝を熱望する。アルカンシェルジャージを身にまとう今季は、ひときわ積極的な走りを手に入れたようだ。アルデンヌクラシックでは快走し、ジロでは個人的な能力の高さを存分に見せ付けた。そのジロではチーム力の弱さも目立ったが、ツールではベテランのヒンカピーやバッランのアシストが期待できるだろう。
デニス・メンショフ
Denis MENCHOV
- チーム:
ラボバンク - 生年月日:
1978年1月25日 - 国籍:
ロシア
- 過去のツール成績:
- 2009年総合51位、2008年総合4位(繰り上げ3位)、2006年総合5位、2003年新人賞、ステージ優勝1回
- 主な戦績:
- 2009年ジロ総合優勝、2005年・2007年ブエルタ総合優勝
熱い雄叫びとともに勝ち取った2009年ジロ直後、意気揚々と臨んだツールはなんと総合51位。序盤TTTの落車、さらに右腕ヘーシンクの落車リタイアと、不運が重なってしまった。普段は物静かな男は2010年ジロをあえて欠場し、ツールに調子のピークをあわせてきた。もちろん狙いは、コンタドールに並ぶ現役2人目の「3大ツール全制覇」だ。
イヴァン・バッソ
Ivan BASSO
- チーム:
リクイガス・ドイモ - 生年月日:
1977年11月26日 - 国籍:
イタリア
- 過去のツール成績:
- 2005年総合2位、2004年総合3位、2002年新人賞、ステージ優勝1回
- 主な戦績:
- 2006年・2010年ジロ総合優勝、2009年ブエルタ総合4位
スタート地から追放された2006年大会以来、4年ぶりのツール帰還を果たす。圧倒的なチーム戦術と優れた登坂能力でやはり4年ぶりにジロのマリア・ローザを手に入れたが、「ツールの表彰台はやっぱりスペシャル」と本人の狙いはずばりシャンゼリゼのマイヨ・ジョーヌ。もちろん表彰台に上るときは、子ども2人と一緒に違いない。
ブラッドリー・ウィギンス
Bradley WIGGINS
- チーム:
スカイ・プロフェッショナルサイクリングチーム - 生年月日:
1980年4月28日 - 国籍:
イギリス
- 過去のツール成績:
- 2009年総合4位
- 主な戦績:
- トラック世界選手権メダル11個、トラック五輪メダル6個
トラック競技では幾度も世界の頂点に上り詰め、ロード競技ではタイムトライアルスペシャリストとして名が通っていたはずだった。ところが昨ツールで突然、オールラウンダーとしての実力を開花。今季は祖国イギリスの新生チームでさらなる高みを目指す。今ジロでは初日タイムトライアルを制して、マリア・ローザに袖を通した。
スプリンター
マーク・カヴェンディッシュ
Mark CAVENDISH
- チーム:
チームHTC・コロンビア - 生年月日:
1985年5月21日 - 国籍:
イギリス
- 過去のツール成績:
- 2009年区間6勝、2008年区間4勝
- 主な戦績:
- 2009年ミラノ〜サンレモ優勝、ジロ区間5勝(+チームタイムトライアル優勝)、2005年・2008年トラック競技マジソン世界チャンピオン
昨季の圧勝振りで「史上最強か……」との呼び声高かったが、今季は健康問題でスタートダッシュに失敗。さらにゴールジェスチャーや落車対応での悪童ぶりで評判を落としてしまった。ツールで名誉回復と念願の緑ジャージ獲得を願う。
トル・フースホフト
Thor HUSHOVD
- チーム:
サーヴェロ・テストチーム - 生年月日:
1978年1月18日 - 国籍:
ノルウェー
- 過去のツール成績:
- 2009年区間1勝、2008年区間1勝、2007年区間1勝、2006年区間2勝、2004年区間1勝、2002年区間1勝、2005年・2009年マイヨ・ヴェール
- 主な戦績:
- 2006年ヘント〜ウェヴェルヘム優勝、ブエルタ区間2勝、2006年ブエルタポイント賞
鎖骨骨折で動向が心配された、ツール・ド・スイスで再始動。本人は確かな復調の手ごたえを感じている。昨ツールの難関山岳ステージで大逃げを打ちマイヨ・ヴェール首位固めを行ったように、あらゆる地形でポイントが獲得できるのが最大の強味。
オスカル・フレイレ
Oscar FREIRE
- チーム:
ラボバンク - 生年月日:
1976年2月15日 - 国籍:
スペイン
- 過去のツール成績:
- 2008年区間1勝、2006年区間2勝、2002年区間1勝、2008年ポイント賞
- 主な戦績:
- ブエルタ区間7勝、1999年・2001年・2004年世界選手権優勝、2004年・2007年・2010年ミラノ〜サンレモ優勝
34歳のベテランながらゴールライン直前のトップスピードは健在。軽いのぼりゴールにもめっぽう強く、しかもアシストなしでも実力全開できる。所属チームの本拠地、オランダを通過する大会序盤ステージでの活躍がいわば義務付けられている。
タイラー・ファラー
Tyler FARRAR
- チーム:
ガーミン・トランジションズ - 生年月日:
1984年6月2日 - 国籍:
アメリカ
- 過去のツール成績:
- 2009年総合151位
- 主な戦績:
- ジロ区間2勝、ブエルタ区間1勝、2009年ヴァッテンフォール・サイクラシックス優勝
昨ジロでグランツールデビューを果たして以来、全てのグランツールに出走中。すでに区間勝利も3つ手に入れ、この1年で最も成長したスプリンターと高い評価を受ける。今年は専用トレインを手に入れ、いよいよ世界最大のレースで勝利を目指す。
ゲラルド・チオレック
Gerald CIOLEK
- チーム:
チーム ミルラム - 生年月日:
1986年9月19日 - 国籍:
ドイツ
- 過去のツール成績:
- 2008年総合106位、2009年総合126位
- 主な戦績:
- ブエルタ区間1勝、2006年U23世界選手権優勝
2年前のツールではカベンディッシュの最終アシスト役を務めたが、昨季ついに念願のスプリントリーダーの座を手に入れた。年頭の鎖骨骨折でシーズンスタートが少々遅れたが、ツールの区間優勝でさらなるステップアップを誓う。
山岳タイプ
ロベルト・ヘーシンク
Robert GESINK
- チーム:
ラボバンク - 生年月日:
1986年5月31日 - 国籍:
オランダ
- 過去のツール成績:
- 2009年途中棄権
- 主な戦績:
- 2009年ブエルタ総合6位、2008年ブエルタ総合7位
昨ツールは落車負傷による途中リタイア、そしてブエルタはやはり落車負傷で表彰台から陥落……。24歳の今シーズンこそ本領発揮が期待される。果たして高いヒルクライム能力を発揮しつつメンショフのアシストに徹するのか、それとも自らも総合上位を狙いに行くのか。
フランク・シュレク
Frank SCHLECK
- チーム:
チーム サクソバンク - 生年月日:
1980年4月15日 - 国籍:
ルクセンブルク
- 過去のツール成績:
- 2009年総合5位、2008年総合6位、ステージ優勝2回
- 主な戦績:
- 2009年ルクセンブルクツアー総合優勝、2006年アムステル・ゴールドレース優勝
この夏も末っ子アンディの総合優勝のために全身全霊を尽くす姿が見られるだろう。シュレク一家が夢見る兄弟表彰台は難しそうだが、山岳賞ジャージ姿で弟と共にシャンゼリゼの高台に登ることなら実現可能かもしれない。難関山岳ステージを過去2回制している。
アメッツ・チュルーカ
Amets TXURRUKA ANSOLA
- チーム:
エウスカルテル・エウスカディ - 生年月日:
1982年11月10日 - 国籍:
スペイン
- 過去のツール成績:
- 2007年総合23位&スーパー敢闘賞
- 主な戦績:
- プロ未勝利
ピレネー通過100周年の今ツール、バスクのオレンジ色が例年以上に山頂を彩る。だからこそバスクチームは赤玉ジャージを背負って故郷に錦を飾りたい。2007年に総合敢闘賞を手に入れたチュルーカを筆頭に、エウスカルテルメンバーの山岳での大逃げには要注目。
ホアキン・ロドリゲス
Joaquim RODRIGUEZ OLIVER
- チーム:
チーム・カチューシャ - 生年月日:
1979年5月12日 - 国籍:
スペイン
- 過去のツール成績:
- なし(初出場)
- 主な戦績:
- 2005年ブエルタ山岳賞、2008年ブエルタ総合6位、2010年カタルニャ一周総合優勝、2009年世界選手権銅
チームリーダーとしての座を手に入れた今季、ツール初出場ながらマイヨ・ア・ポア獲りを宣言。脚質的にはアルデンヌクラシックやジロに登場するような短い激坂を得意とするが、フランスの比較的緩やかながら恐ろしく長い峠をどこまで攻略できるか。
新人
アンディ・シュレク
Andy Schleck
- チーム:
チーム サクソバンク - 生年月日:
1985年6月10日 - 国籍:
ルクセンブルク
- 過去のツール成績:
- 2009年総合2位、2008年・2009年新人賞
- 主な戦績:
- 2009年リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ優勝、2007年ジロ総合2位・新人賞
コンタドールという強烈なライバルの前にマイヨ・ジョーヌ獲りは今年も少々難しいかもしれない。ただし3年連続の新人賞は「ほぼ」確約済み。若さの証ホワイトジャージ姿は、今年で見納めとなる。
エドヴァルド・ボアッソン・ハーゲン
BOASSON HAGEN Edvald
- チーム:
スカイ・プロフェッショナルサイクリングチーム - 生年月日:
1987年5月17日 - 国籍:
ノルウェー
- 過去のツール成績:
- なし(初出場)
- 主な戦績:
- ジロ区間2勝、2009年ヘント〜ウヴェルヘム優勝
「将来の大物」との呼び声高い23歳が初のツール挑戦。スプリントに強く、マイヨ・ヴェール着用の可能性もあり。しかもタイムトライアルに強いから、初日マイヨ・ジョーヌだってありえるかもしれない!
ロマン・クロイツィゲル
Roman KREUZIGER
- チーム:
リクイガス - 生年月日:
1986年5月6日 - 国籍:
チェコ共和国
- 過去のツール成績:
- 2009年総合9位、2008年総合13位
- 主な戦績:
- 2009年ツール・ド・ロマンディ総合優勝、2008年ツール・ド・スイス総合優勝、2004年ジュニア世界選手権優勝
元プロ選手の父から英才教育を受け、着実に成長を続けてきた。昨大会ではニバリとダブルリーダーを組んで初のトップ10入りを果たしたが、24歳の今大会ではバッソとの協力体制でさらなる上を狙う。
ライン・ターラメエ
Rein TAARAMAE
- チーム:
コフィディス・ル クレディ アン リーニュ - 生年月日:
1987年4月24日 - 国籍:
エストニア
- 過去のツール成績:
- なし(初出場)
- 主な戦績:
- 2010年カタルニャ一周総合3位、2009年ツール・ド・ラン総合優勝、2009年バスク一周山岳賞
昨季は果敢な逃げで自己アピールに余念がなかったが、今季は総合を考えた慎重な走り方に切り替えた。パリ〜ニース総合8位、カタルニャ一周総合3位と着実に成果が現れている。23歳で初めてのツールへ挑む。
その他の注目選手
新城幸也
Yukiya ARASHIRO
- チーム:
B box ブイグテレコム - 生年月日:
1984年9月22日 - 国籍:
日本
- 過去のツール成績:
- 2009年総合129位
- 主な戦績:
- ジロ区間3位、2010年ジロ93位、2006・2008年ツール・デュ・リムザン総合3位、2007年全日本選手権ロード
初出場の2009年ツールはいきなり集団スプリントで区間5位の好成績。さらに2010年ジロでは大逃げ区間3位!ならば自己2度目のツール挑戦では、どんなすごいパフォーマンスで日本のファンと世界の自転車関係者を驚かせてくれるだろう!?
アレクサンドル・ヴィノクロフ
Alexandre VINOKOUROV
- チーム:
アスタナ - 生年月日:
1973年9月16日 - 国籍:
カザフスタン
- 過去のツール成績:
- 2003年総合3位、2005年総合5位、ステージ優勝3回
- 主な戦績:
- 2010年ジロ総合6位、2006年ブエルタ総合優勝、2005・2010年リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ優勝、2010年ジロ・デル・トレンティーノ総合優勝
2007年に様々な意味で嵐を巻き起こして大会を去ったカザフの星が、再びツールの地へ戻ってきた。ジロでは勇敢な走りを見せたが、フランス一周ではコンタドールの総合優勝のために全てを尽くすと断言。今大会を最後に自転車を降りるという噂も。
クリストフ・ルメヴェル
Christophe LE MEVEL
- チーム:
フランセーズ・デ・ジュー - 生年月日:
1980年9月11日 - 国籍:
フランス
- 過去のツール成績:
- 2009年総合10位
- 主な戦績:
- 2010年ツール・デュ・オヴァール総合優勝、ジロ区間1勝
1985年イノー以来マイヨ・ジョーヌを輩出していないフランスは、2010年、彼に総合上位入りの期待を注ぐ。表彰台は大それた夢かもしれないが、開催国のプレッシャーに潰れてしまわなければ……、一ケタ台の総合成績は現実的に狙える実力を持つ。
写真すべて:(c) Yuzuru SUNADA






