リック・フォックス、デニス・ロッドマン、
スパッド・ウェブ、ウェイマン・ティスデイル、
ウォルト・フレイジャーも出演。
いま考えるとムヤミに豪華な映画ですなあ
シーリーといえば、思い出されるのがウーピー・ゴールドバーグ主演のNBA映画『エディー 勝利の天使』(1996年)。ウーピー演じるエディーが、一介のファンからコーチとなり、ボロボロのニューヨーク・ニックスを立て直していく物語である。
当時、実生活でウーピーと恋仲だったフランク・ランジェラがチームのオーナーを演じているのだが、田舎者で成り金の悪徳資本家(途中までは善人に見えるのだが)と描かれているあたりは、ニューヨーカーの中華思想の表れだろうか。面白い映画なんですけどね。
この作品でシーリーは、自分を三人称で呼ぶ、自己顕示欲のカタマリみたいな選手を演じた。本人の人格は知らないが、傲慢アホ選手役の演技は素晴らしかったと思う。そんな彼が、酔っ払い運転手にブツケられて事故死とは……合掌であります。
It's a classic, baby!
でも、どちらが「がま」やら「かえる」
やら……
だが、ここで改めて考えねばならんのは、単純だが非常に根本的なことだ。
そもそも、「森林オオカミ」ってなんだろう?
たとえば、日本ではカエルはカエルだ。アマガエルもトノサマガエルもイボガエルもウシガエルもカジカガエルも、とにかくカエルだ。しかし英語では、 frog以外にtoadという単語がある。しかも英語の考え方では、frog内にtoadが位置するわけではなく、両者は同格・対等の概念であるようだ。それが証拠に『Frog and Toad』という絵本のシリーズがある。『がまくんとかえるくん』という邦題からわかるように、このtoad、日本語に訳すとガマガエル。だが、英語の toadと日本語のガマガエルはイコールではないように見える。おそらくtoadの範囲は相当に広く、しかもアバウトだ。たいてい、frogよりも乾いた環境に耐え、茶色っぽい色をしている……とされるが、これはもうイメージの問題でしかない。実際、frogとtoadは生物学的に分けられるものではなく、同じ系統に属するものでも適応した環境によってfrogともtoadとも呼ばれているようだ。
これがEastern Timber Wolf。飼育されている
個体ですな(U.S. Fish and Wildlife Service)
そう考えると、Great Plains Wolfとして知られるCanis lupus nubilusのほうが、「ミネソタに生息するティンバーウルフ」に合致するように思われる。生息地の中にMidwestern United Statesというのが含まれているからだ。
しかし! このGreat Plains Wolfの和名は「ネブラスカオオカミ」ですと?! う~ん、困った!
……と悩んでいたワシを救ってくれたのが、「ティンバーウルフという言葉は、北アメリカの森林地域で暮らす、どんなオオカミにも使われる」という一文。そ、そんな単純なものだったのか!要するに、「イボがあるからイボガエル」というのと同じレヴェルで、「森林に住んでるから森林オオカミ」なのだ!実際、向こうの政府系公式サイトを見ても、Gray Wolf(いわゆるオオカミの総称)とTimberwolfが自由自在に互換されつつ使われている。
ということは。ミネソタの森に野生のオオカミが住んでさえいれば「ミネソタ・ティンバーウルヴズ」の看板に偽りナシ!と断言できるわけだ。
そこでミネソタ州の公式サイトを見ると……「現在、我が州には約2500匹のオオカミが生息中」とも「3020匹ほどと見積もられる」ともある。どっちなんじゃい、統一せんかい!とは思うが、とにかくミネソタには4ケタにのぼる野生のオオカミが暮らしているのだ。1950年代には750匹しかいなかったというから、相当な回復ぶりである。
というわけで、無事「看板に偽りナシ!」が証明されたミネソタ・ティンバーウルヴズでありました。しかも、「ミネソタ在住のオオカミは、合衆国の絶滅危惧種指定を解除された」という情報も。個体数、どんどん増産中なのです。こちらのティンバーウルヴズも、白星増産と行きたいところであります。
丸屋九兵衛(まるや・きゅうべえ)
『bmr(ブラック・ミュージック・リヴュー)』編集部勤務
別名=「痴の巨人」。立場を利用し、自分が携わる雑誌『bmr』にて視点の定まらない連載「雑学王」を9年以上も続けている。早川書房『SFマガジン』でも、スター・トレック連載「Trek Daddy」続行中。文中で触れたとおり、2月には初の著書『音楽誌が書かないゴシップ無法痴態』を出したが絶不評中……。