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J SPORTS HOOP!ブログ ウインターカップ特集


December 30, 2011 8:28 PM /

【ウィンターカップを振り返って】波乱の多い展開も最後は勝つべきチームが頂点に立つ

福島商の劇的逆転ブザービーターで初日を迎えた男子は、2日目に前年優勝の北陸、3日に前年準優勝の福岡第一が姿を消した。尽誠学園は福岡第一を破った後、大きな自信をつけて決勝まで一気に勝ち上がる。準々決勝の洛南、準決勝の沼津中央戦では、辛抱強くディフェンスを続けたことと、ルースボールへの強い執着心を出すプレイで追撃。4Qになると198cmのオールラウンダー、渡邉雄太が試合を支配することで、勝利を手にしてきた。フロントラインは渡邉と川上潤平とサイズがあることから、延岡学園の北郷純一郎コーチは決勝戦後、尽誠学園について「185cmくらいでいいからアウトサイドにもう一人いたら、かなり強くなる」と話していた。

優勝した延岡学園の強さは圧巻だった。試合が競ったと言えるのは、1Qでの19点差を2Qで逆転され、3Q中盤まで点差が1ケタだった前橋育英戦くらい。ブロックショットができるジョフ・チェイカ・アハマド・バンバが背後で待ち構えながら、相手の裏をかくのがうまいベンドラメ礼生を軸にしたゾーンプレスは、大半のチームが攻略できなかった。オフェンスではベンドラメのオールラウンドなプレイと、バンバの高さとインサイドでの決定力は、ほかのチームより1枚も2枚も上だった。

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(ゾーンプレスの中心選手、延岡学園の#14ベンドラメ礼生)

沼津中央は尽誠学園戦での後半が悔やまれる。前半で最大18点差をつけながらも、1−2−2ゾーンディフェンス攻略に苦労し、シェリフ・ソウへボールを入れる回数が激減。3試合連続で30点以上を記録していたビッグマンは21点に限定され、最後の8分21秒間が無得点に終わった。沼津中央は、延岡学園とほとんど差がないサイズのマッチアップをポジションごとに組める。それだけに、延岡学園への挑戦権を得る前に、尽誠学園との後半で崩れてしまったことは非常に悔やまれる。

女子を振り返ると、優勝は頼れるエース長岡萌映子のいる札幌山の手が2連覇を達成したが、山形市商、桜花学園、金沢総合の間に実力差はなかった。インターハイ準優勝の大阪薫英女学院は、エースの大城利佳が股関節を痛めながらプレイを続行。しかし、岐阜女戦では3Pシュートがまったく決まらず、インターハイ決勝で惜敗したの悔しさを晴らす機会を得る前に敗退となった。

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(札幌山の手連覇の立役者、#15長岡萌映子)

しかし、なぜ札幌山の手が再び頂点に立てたのかと言えば、やはり長岡萌映子の決定力と勝負強さだった。どんなに厳しいマークにあっても肝心な局面で勝負し、得点してきたという点は、ライバルと言われる金沢総合のフォワード、宮沢夕貴との違いだった。宮沢は桜花学園との準々決勝、4点リードしていた4Q終盤、ハイポストでボールを持った際に2度ターンオーバーを犯し、それが逆転負けへの道筋を作ることになったのは否定できない。

バスケットボールはチームスポーツだが、勝負がかかった場面では、チームの柱が強気に攻めることも必要。宮沢は桜花学園戦をレベルアップするためのいい経験とし、これからのWリーグ、将来選ばれると思われる代表で生かすことを願うばかりだ。

今年のウィンターカップは、将来の日本代表として期待できるタレントも多かったのではないか? 渡邉と同じく夏にジョーンズカップに出場した宇都宮工の橋本晃佑は、1回戦で48点、2回戦で50点の大活躍。ベンドラメや京北の田渡凌は、ポイントガードを本職としてこなせるようになれればおもしろい。女子の長岡と宮沢は、来年夏のロンドン・オリンピック世界最終予選を主力の一人としてプレイさせ、トップレベルの国際経験を積ませてもいい人材と思う。

最後に、大会を通じて気付いた気になることを一つあげておきたい。それはクロック・マネージメントのできないチームが多かったことだ。各クォーターの残り時間が24秒未満のオフェンス時、時間を使ってからシュートを打つべきところを、フリーになったらすぐ打ってしまうのが非常に多かったのである。よく見られた例としては、クォーター終了まで残り10秒以上を残して打ったシュートがミスになった後、トランジション・ディフェンスに戻れず簡単に失点したり、不必要なファウルでフリースローを与えてしまうというものだ。

ポイントガードを筆頭に、プレイヤーたちがバックボード上のゲームクロックを見ることに慣れていないことも、少なからず影響していたかもしれない。しかし、ベンチから「ラストショット、時間を使え」という指示を出していたチームは、正直言って少なかった。しかし、延岡学園は違った。尽誠学園戦の3Q残り16秒からのオフェンス、インバウンド後にきちんとボールを動かしながら時間を使い、寺原拓史がブザービーターとなる3Pを決めたシーンは、他のチームよりもゲームの理解度が高いと感じさせた。

クォーター終了寸前のミス、ビッグプレイは、勝敗を大きく左右する材料になってしまうことが多い。それは世界最高峰のNBAでも高校バスケットでも違いがない。そんなことからも、クロック・マネージメントの重要性を、少しでも早く理解し、実践するチームが増えてくれればという願いをこめて、総括の締めにしたいと思う。

Text by Takashi Aoki

>>ウインターカップ放送予定は特集ページにて

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