August 19, 2011 10:12 AM / バドミントン , 世界選手権
スエマエらしいな……と思ったのは、記者会見です。皆さんご存じのように、イギリスで行われた世界選手権で、末綱聡子/前田美順ペアが銅メダルを獲得しました。オリンピックと並ぶ最高権威のこの大会で、日本勢のメダルは2007年女子ダブルスのオグシオ、男子ダブルスの坂本/池田ペア以来です。そして帰国したとき、「メダルは?」とたずねる報道陣に、2人とも「スーツケースにしまっちゃったので……」。過去2回はベスト8止まりのスエマエですから、念願のメダルを肌身離さず持ち歩いているのかと思えば、浮かれることなくあくまで自然体なんですよね。
前回も書きましたが、大きいのは来年の五輪本番と同じ会場で5試合できたことです。ウエンブレーアリーナはただでさえ館内の空気の流れが強いうえ、コートの位置によってもそれが微妙に異なるんですね。それを体感し、さまざまな情報を得たことは、きっと本番でも生きてきます。それと、「この会場はゲンがいい」というイメージをインプットできたこともプラス材料です。もちろん、まだ出場が決まったわけではありませんが、現在世界ランキング2位のスエマエにとっては、その位置をキープしていけば、オリンピックでのシード順も有利になってきます。
五輪本番のメダルにも等しい、今回の快挙。実力だけではなく、新聞の見出しにもなったように「スエマエ」の知名度もグ~ンと上がりました。九州の、そして前田選手は同じ高校の後輩としてもあっぱれ。9月のYOJも、期待できそうです。ちなみにインターハイの団体戦、男子は埼玉栄が7連覇(すごい!)、女子は青森山田が制しました。
August 12, 2011 10:35 AM / バドミントン , 世界選手権 , 陣内貴美子の日常
いま開催中の世界選手権では、末綱聡子/前田美順組ら、3組の女子ダブルス陣が8強に勝ち残っています。さらに、男子単では佐々木翔選手も!過去、日本勢のメダル獲得がない種目だけに、現地時間の今日行われる準々決勝に期待がかかります。来年の五輪本番と同じ会場での大会。数多く試合をすれば、それだけ会場の情報が得られますから、一つでも多く勝ち進んでほしいですね。国内では、インターハイのバドミントン競技がもうすぐ開幕です。
とにかく暑い!私たちの時代のインターハイは、学校の体育館などで行われるのが当たり前で、もちろん当時は、空調設備はなし。加えて光を遮断するため暗幕を張っていました。サウナ状態ですよ。気温35度くらいの外に出たほうが涼しいんですから、館内は軽く40度以上でしょう。そして強い選手ほど、1日に4試合も5試合もやる。昭和50年代なんて、まだ「競技中に水は飲むな」の時代。脱水症状による熱中症の前兆で、足がつるのも当然ですよね。
それなのに当時は、「つるのは、練習が足りないからだ」という根性論が主流でした。ですから本番に備えて、ただでさえ暑いのに、わざわざトレーナーやジャージを着込み、ストーブを焚いて練習したり、本番では1試合終わるごとになぜか生卵を飲んだり……熱中症予防のための適度な水分補給が常識になったいまでは、考えられないでしょうね。ただ、そういう非科学的な経験をすることが、ここ一番での強さにつながるんだって信じて練習していたことは確かです。
うだるような暑さの日が続きます。皆さんは、どんな熱中症対策をしていますか? 私は塩飴を持ち歩いて、水分だけではなく塩分補給にも気をつけています。それと、電力に余裕のある夜間には、クーラー使用を生真面目に控える必要はないそうですよ。あと、私は寝る時、手足が熱いと熱がこもってしまって寝つけないので、手足は出して、お腹にタオルケットをかけて寝ています。皆さん、かしこく節電しましょうね。

知人からの写メールです。夏の高校野球の真っ最中。球児たちは、こまめに水分を取り、熱中症予防に気を遣っているそうです。
August 5, 2011 12:26 PM / オリンピック , バドミントン , 世界選手権
いよいよ、オリンピックまで1年を切りました。ちょうど1年後の今日は、ロンドン五輪・バドミントン競技の最終日(現地時間です)。男子単複の決勝が行われる予定になっています。選手たちはいま、五輪選考レースの真っ最中。8日からは、今年最大のイベント・世界選手権がロンドンで開かれます。
各競技で出場者が内定したり、なでしこジャパンの活躍、水泳の世界選手権開催など、国内も徐々に五輪ムードが高まってきました。いま、五輪レースを争っているバドミントンの代表選手たちも、だんだんアドレナリンの分泌量が多くなることでしょう。しかも!今回の世界選手権は、五輪本番と同じウェンブレー・アリーナで行われるというじゃありませんか。
ウェンブレーといえば、われわれの時代は全英OPの会場として、バドミントンの聖地といわれたものです。ただ1994年からは、全英の会場がバーミンガムに移りましたから、いまの選手たちはウェンブレーにはなじみがないでしょう。ですからこの世界選手権では、勝敗はもちろんのこと、あらゆる情報を入手してほしいですね。というのも、以前に書いたように、私が出たバルセロナ五輪のときには、本番の体育館で事前に試合をするどころか、まったく情報がなかったんですよ。
なにしろ、バドミントン自体が初めての正式競技。笑える話もありました。「体育館はとにかく暑いらしい」という数少ないウワサに頼って、暑さ対策の苦しい練習を積んだはずが、会場は寒いくらい冷房が効いていたり……。それを思うと今回の世界選手権は、体育館の立地から会場の見取り図、風の動き、照明の具合、観客席との距離感、またロンドンの気候にいたるまでを実体験できる、数少ない機会でもあります。選手たちには、同じ場所に立つ1年後の自分をイメージしながら、プレーしてほしいものです。
August 20, 2010 10:14 AM / バドミントン , 世界選手権
もう先月になりますが、NHKの『スポーツ大陸』で、田児賢一選手がとりあげられていました。「ネット際から世界をねらえ」というタイトルで、全英OP準優勝を果たしたケン坊の絶妙ネットプレーがクローズアップされていましたね。なかで話題になったのが、ストリングス(=ガット)を張るテンションの高さ。もう、鉄板なみにキンキンなんです。
ストリングスを硬く張ると、強烈なスピンがかけやすいなどのメリットがありますが、反面、コントロールがやっかいで、きちんとした打ち方やパワーがないと、生きたシャトルが打てません。田児選手にあこがれるのはいいのですが、ストリングスだけ強く張っても、ほんとうの実力がないと、ラケットに遊ばれてしまいます。皆さん、ストリングスの硬さはどほどにね。
その田児選手が、「今年の目標」というのが、23日開幕の世界選手権です。1977年に始まったこの大会で、第1回に湯木博恵さん(歌手・新沼謙治さんの奥様です)が女子シングルスの銅メダルを獲得していますが、男子シングルスの日本人メダリストは皆無。ケン坊には、ぜひその第1号に……という期待がかかりますよね。ただ、男子シングルスは64ドロー。SSの倍で、強敵もそれだけ多いから並大抵ではありません。世界選手権3連覇中の林丹(中国)、全英の決勝で敗れたリー・チョンウェイ(マレーシア)など、世界のトップがここに照準を合わせてきます。まして、全英2位の実績、また名プレーヤーだったよし子さんの息子ということもあり、各選手ともケン坊の研究に抜かりがないはず。
それでも全英の決勝で、リー・チョンウェイに一歩も引かなかったように、いまの田児選手なら、世界のトップにも十分通じるはず。今季、やはりSSのスイスOPで2位に入っているスエマエらとともに、日本勢の活躍に期待です。
August 14, 2009 6:25 PM / バドミントン , 世界選手権
インドで開かれている世界選手権は、今日からがクライマックス。日本選手では、末綱聡子/前田美順ペアがベスト8進出と頑張ってくれています。
去年の北京五輪で4位になったスエマエ。直前合宿が行われていた8月上旬、彼女たちと食事をする機会がありました。昨年は、オリンピックが終わったあとも、YOJで4強に進出するなど、好調を維持していた2人ですが、さすがに今シーズンは息切れ気味でしょうか。今季のSS初登場だった6月のシンガポールOPは初戦負け。続く全日本実業団では、国内では久々にオグシオ以外に敗れ、優勝を逸しています。話していても、なかなか燃えてこないことに戸惑っている印象でした。彼女たちはずっと、オグシオを追いかけ、目標にしてきましたから、その目標がいなくなった反動もあるのでしょう。
ただそもそも、末綱聡子選手が1月にヒザの手術を受けたのは、ロンドン五輪に向けて大いに意欲的ということです。それにしても、4年間ずっと張り詰め、ピークを維持するのはどだい無理な話。ですから「いまから燃えていたら、ロンドンまでに燃え尽きちゃうよ。逆算して、だんだんペースを上げていけばいいじゃない」と話したら、「そうですよね」と2人とも吹っ切れた表情でした。
そうして出かけた世界選手権は、オリンピックと並ぶビッグイベントです。ロンドンへ向けた勢力争いもあり、世界トップクラスが目の色を変えてくる。となると、負けたくないのがアスリートの本能です。第1シードのマレーシアペアを破ってのベスト8進出は、彼女たちのハートにふたたび火がついたのでしょう。今日(14日)は、ベスト4をめざして中国ペアとの対戦。期待しましょう!
【陣内貴美子】
1981年から12年間日本を代表するバドミントン選手として世界を舞台に活躍。とりわけ、91年の全英選手権女子ダブルスでは、バルセロナ五輪優勝の鄭素英(チェン・ソーヤン)/黄恵英(ハン・ヒー・ヤン)組に惜敗したものの接戦を演じるなど、文字通り世界のトッププレーヤーとして、高く評価された。92年、バルセロナ五輪引退後も、全国でのバドミントン講習会・講演会など競技の普及に務めている。
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