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陣内貴美子の気まぐれシャトル便


まさにあっぱれです。いま開催中の競泳の日本選手権。オリンピック代表を決める一発勝負で、北島康介選手が100メートル平泳ぎを日本新記録で制覇。北京五輪で自身がたたき出した58秒91を0.01秒上回ったのですが、北京当時が高速水着だったことを考えると、別格の強さです。これでシドニー、アテネ、北京、ロンドンと4大会連続のオリンピック出場を決めました。
 
そんな北島選手でさえ、昨年の世界選手権では、強大なカベにぶち当たっています。世界選手権の100メートルで、ライバルであるアレクサンダー・ダーレオーエン(ノルウェー)に完敗。4位に終わったショックから、「歯が立たない」とまで語ったものです。その悔しさを晴らすには、オリンピックが絶好の舞台。その分、今大会にはかけるものは大きかったでしょう。この大会を取材している知人によると、「準決勝までたくわえていたヒゲを、決勝では剃ってきた。期するものがあったはず」とのことでした。
 
それにしても......2大会連続で100と200、2つの金メダルを獲得した時点で、勇退する選択肢もあったはずです。実際、北京後から1年以上休養していますから。それでも再び勝負をする為に、果敢に挑戦を続け、日本競泳界としては最年長で五輪出場を決めるのですから、本人がいうように「自分でも、さすが」ですね。もしかしたら、仲のいい柔道・野村忠宏選手が、3大会連続で金メダルを取っていることにも刺激されたのかもしれません。
 
今夜は、200メートル平泳ぎの決勝が行われます。ここでも代表権を取れば、3大会連続で金を2つ、という快挙への夢を手に入れることになります。100メートルの疲れもあるようですが、決勝を終えた後、どんな北島節が出るのか楽しみです。

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あの日からちょうど1年の3月11日、仙台に行ってきました。私が現在出演しているテレビ局、日本テレビの報道特別番組『復興テレビ』の中のフィギュアスケート会場、アイスリンク仙台からの中継のためでした。そこにいたのは、男子の新鋭・羽生結弦(はにゅう・ゆずる)選手。16歳だった昨年2月、四大陸選手権で銀メダルを獲得、同大会史上最年少のメダリストとなりました。ですがその後、アイスリンク仙台での練習中に、東日本大震災が発生。「氷が波打っていた」と言います。その後、数日間を避難所で過ごしました。
 
震災後は神奈川のスケートリンクを仮の拠点とし、復興支援のアイスショーなどに出演しながら、各地を転々としました。「自分だけ(避難所を)逃げ出してしまった」という後ろめたさに苦しみながらも、7月にはアイスリンク仙台が営業を再開。故郷に戻ると「頑張って」「勇気をもらった」という声援に励まされ、11-12年シーズンは11月のグランプリシリーズで初優勝を飾っています。
 
初めて目の前で羽生選手の演技を見ましたが、17歳とは思えぬ感情表現の豊かさです。思わず引き込まれ、こちらの心にズドーンと響いてくる。あそこまで繊細に喜怒哀楽を演技に込められるのは、大変な出来事を体験したことと無縁ではないのだろうな、と思いました。フィギュアスケートは、高い技術にプラスして自分を表現する競技ですから、試練が羽生選手を一回りも二回りも大きくしてくれたといえるでしょう。とにかく、17歳とは思えないようなまぶしいオーラがありました。
 
それでいて、リンクでは子どもたちに「ユズル君!」と慕われ、羽生選手も笑顔で応じる。なにか仲のいいきょうだいを見るようで、ほほ笑ましかったですね。荒川静香さんや本田武史さん、田村岳斗さんもかつて練習していたアイスリンク仙台は、羽生選手にとって、居心地のいい"ホーム=家庭"なのかもしれません。
 
その羽生選手や高橋大輔、小塚崇彦両選手、女子では浅田真央、村上佳菜子、鈴木明子の3選手が出場する世界選手権は、3月26日に開幕します。いろんな思いを抱えながら表現する彼の演技に注目、応援をしたいですね。

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全英OPでベスト4に入った田児賢一選手、それにランキングでは上位の佐々木翔選手が、早々とロンドン・オリンピック出場を確定させました!パチパチパチ。
 
思えば昨年は、全英の期間中に東日本大震災がありました。宮城や青森で高校時代を過ごした選手も多く、私たちの時代と違ってなまじ情報がたくさん入るだけに、なかなか試合に集中できなかったでしょう。廣瀬栄理子選手などは、「私自身も阪神淡路大震災のときに兵庫県に住んでいただけに、"頑張って"などとは簡単に言えません」と沈痛に語っていたものです。
 
1年たった今回はオリンピックレースのヤマ場、しかも一線級がそろう全英ですから、田児選手、そして平田典靖/橋本博且組のベスト4は価値がありますね。それにしても、ケン坊には脱帽です。グレードの低い試合でポイントを稼ぐのではなく、「SSで勝てなければオリンピックで勝てるわけがない」とSSにこだわってランキングを上げてきた。「出ることではなく、勝つことが目標」というハートが、ぶれていないんですね。

5大会連続出場を決めたサッカーU-23の活躍も見事!日曜日の名古屋ウィメンズマラソンの結果を受けて、マラソンの男女代表が決まったことも話題になりました。マラソンはむずかしいですよねぇ。選考レースが複数あって、それぞれ条件も難易度も違うから、どういう基準で代表を選ぶのか、共通の指標がありません。それぞれの主観によって、さまざまな意見が成り立つわけです。
 
いずれにしても、オリンピックまであと4カ月と少し。4年に一度のチャンスです。各種目とも、出場が決まった選手には、納得のいく調整をして臨んでほしいものです。ちなみに今日は、スイスOPの準々決勝。藤井瑞希/垣岩令佳組ら6ペアと、女子単で三谷美菜津選手がベスト8に勝ち残っています。

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このブログについて

プロフィール写真【陣内貴美子】
1981年から12年間日本を代表するバドミントン選手として世界を舞台に活躍。とりわけ、91年の全英選手権女子ダブルスでは、バルセロナ五輪優勝の鄭素英(チェン・ソーヤン)/黄恵英(ハン・ヒー・ヤン)組に惜敗したものの接戦を演じるなど、文字通り世界のトッププレーヤーとして、高く評価された。92年、バルセロナ五輪引退後も、全国でのバドミントン講習会・講演会など競技の普及に務めている。

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